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更新日:2019.04.08 / 掲載日:2019.04.08
運転姿勢(ドライビングポジション)の基本とは

グーネット編集チーム
みなさんはどのようにして運転姿勢を決め、調整していますか。運転のしやすさは運転姿勢も大きく関係し、不適格な運転姿勢は余計な疲れや事故を誘発する原因になりかねません。
そのためにも体格に応じた、正しい運転姿勢を取ることが重要となります。ここでは運転姿勢(ドライビングポジション)についての基本について説明します。
正しい運転姿勢(ドライビングポジション)とは
運転姿勢はドライビングポジションとも言い、自動車教習所でも安全確認の前に教えてもらう、安全運転に欠かせない基本として重要な要素と言えるでしょう。それでは正しい(最適な)運転姿勢とはどういう意味を持っているのでしょうか。
人それぞれの体格が違うように、運転姿勢も体格に合わせて、運転に集中できて、なおかつスムーズな運転を実践できるような正しいドライビングポジションを設定する必要があります。
悪い運転姿勢(ドライビングポジション)の例
正しい運転姿勢に対して悪い運転姿勢とはどういうものでしょうか。以下に悪い運転姿勢の例を挙げてみます。
・腰や背中がシートに密着していない
前屈みの前傾姿勢になって、身体が安定せず、ふらついている状態です。
・頭がヘッドレストから離れている
頭が固定されていないため、不安定な状態です。
・シートを過度にリクライニング(倒している)している
腕が伸び切っていており、周囲が良く見えない状態です。
・シートを過度に後ろにスライドしている
ステアリング握る腕が伸び切っている状態です。
・シートを過度に前よりにスライドしている
ステアリングを握る腕が縮こまっていたり、膝が曲がりステアリングに干渉している状態です。
運転姿勢が悪いとどうなるのか?
では運転姿勢が悪いとどんな弊害があるのでしょうか。いくつかの例と併せて説明します。
疲れやすくなる
身体をしっかり固定できないと振動や揺れから、疲れやすくなります。そのため、身体が緊張し、腰痛や肩こり、頭痛などとなって現れます。
視界性が劣る
過度にシートを寝かしたり、後ろに設定すると、目線が低くなる、前方方向の視界が狭まるなどの弊害が考えられます。また、ドアミラーの視認性の悪化や斜め後方からの車両の接近が気づきにくいなど、周囲の安全確認に支障が出る可能性が挙げられます。同様に前のめりの前傾姿勢は前方方向以外で死界が増えるため、周囲の安全確認が十分に行えません。
操作性が劣る
腕や膝が伸び切っていたり、逆に大きく曲がっていたりすると、スムーズなステアリング操作やペダル操作ができない可能性があります。また、適切な力でブレーキが踏めない可能性あり、万一の際の急制動に支障が生じことが予測されます。
身体がしっかり固定できない
腰や背中、頭にシートがしっかり密着した状態でないと、万一の際のエアバッグの効果が最大限に発揮されないばかりか、危険性を伴うため注意が必要です。また、カーブの揺れや路面からの振動に対して、身体が浮いてしまうと的確な操作ができなくなる可能性があります。
上記の通り、疲れやすくなるばかりか、安全運転の妨げとなる場合があるので、正しい運転姿勢を取ることはとても重要なことです。
正しい運転姿勢(ドライビングポジション)の合わせ方・調整方法

グーネット編集チーム
具体的に正しい(最適な)運転姿勢の合わせ方や調整方法を説明します。
1.ふくらはぎやお尻が浮かないように、シートに深く腰掛けます。
2.左足をフットレストに起きます。
3.右足はブレーキペダルを一番奥まで踏み込みます。
4.その状態で膝が伸び切らない、若干余裕のある状態でシート位置を決めます(スライドさせます)。
5.腰や背中がシートバックから浮かない状態に深く腰掛けます。
6.両手でステアリング(ハンドル)の上部を握り、伸び切らない状態の少し余裕のある位置でシートの傾き(リクライニング)を調整します。
7.ステアリングがスムーズに操作できるように、ステアリングの傾きや高さが調整できる機能があれば、身体に合わせて調整します。この時、両腕が9時15分の位置で楽に操作できる位置に合わせてください。
8.頭はヘッドレストから3cm程度開け、ヘッドレストの中央部分の高さと耳の位置を目安に合わせてください。
9.ここまで調整した段階で、ルームミラーとバックミラーの位置を合わせます。
10.ルームミラーはリヤウィンドウ越しに窓枠が干渉しないように、全体が見えるように上下左右を合わせます。また、ドアミラーは左右とも乗っている自分のクルマのボディが1/4くらい映り込むように合わせます。
複数の人が運転するクルマの場合、毎回ドライビングポジションを調整する必要があります。機種によっては、ステアリングやシートポジションを記憶できる機能を備えている場合もあります。このメモリー機能を有効に使えば、毎回正しい運転姿勢が取れるため、装備の有無を確認してみることをおすすめします。
正しい運転姿勢は安全運転を実践する上で、非常に重要な基本動作であることはご理解いただけたかと思います。面倒がらずに毎回最適な運転姿勢を取ることが事故を防止する上でも必要となります。
また、正しい運転姿勢は疲れを軽減することにも繋がります。それぞれの体格に合わせた最適な運転姿勢をとって、安全なカーライフを楽しんでください。