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更新日:2020.01.08 / 掲載日:2019.10.18

車高が高い車にはどんな車種があるのか

車高が高い車にはどんな車種があるのか

グーネット編集チーム

世の中にはいろいろな車がありますが、車高の高い車と言うとどのような車を思い浮かべるでしょうか。一般的にはトラックやバスなどの業務用の車であったり、1BOXなどの業務用車両を思い浮かべる人も居るかもしれませんが、私たちが自家用車として買うことのできる車についても、車高の高い車とそうで無い車があります。

自家用車で車高の高い車と言うと、一般的には機械式の駐車場に入れるかどうかが1つの基準となります。そして、一般的に機械式駐車場の高さ制限は1550mm未満です。

今回は、その1550mmを超える車高の車にはどんな車種があるのかをご紹介していきます。

SUV車やミニバンは車高が高い

車高が高い車で代表的なものは、SUV車やミニバンが挙げられます。

SUVはオフロードでの走破性能を重視していますので、タイヤが大きく、地面と車の間の空間(地上高)が高いため、結果として車高が高くなります。

一方ミニバンは、居住性を重視するために車高が高くなります。
通常の自動車の場合は搭乗者は座ることしかできない車高しか確保されていませんが、ミニバンの場合には搭乗者が中腰になれるぐらいの車内空間が確保されているために、車高が高くなります。

SUV車やミニバンでも車高が低い車も

前述でSUVやミニバンは車高が高いと述べましたが、最近では様々な用途で車が使われるために、SUV車であっても機械式の駐車場に入れることのできる車高のものや、ミニバンでも、低床化を施して車高を抑えている車種も販売されているようです。

車高が高い車のメリット・デメリットとは

車高が高い車には、車高が低い車にはないメリットが多く存在し、その一方で、車高が高いがゆえのデメリットもあります。ここではそれらの、車高が高い車のメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。

車高が高い車のメリットとは

車高が高い車のメリット1つ目は、室内空間が広くなることが挙げられます。室内が広くなれば、その分荷物を多く積むことができます。
車内空間を上下方向に広げるためには、低床のフロアにし、ルーフ高を上げる必要があります。これは、軽自動車のような限られたサイズの車にも有効で前後左右でトランクスペースを広げられない分、上下方向に荷物を積むことが可能になります。
また、車内空間の高さが高くなると、小さい子供が車内で立って着替えができるなどのメリットもファミリーには嬉しいポイントとしてあります。

メリットの2つ目は、運転時の視界の良さです。最近は、SUVやミニバンなどの車高が高い車の割合が増えている傾向にあるため、市街地や高速道路のなどでも、車高の低い車では前方の視界が限られてしまうこともあります。その点、車高が高い車であれば、場合によっては数台先の車の動きまで把握することができ、急な渋滞の発生などにも、いち早く気づくことができます。

メリットの3つ目は、車への乗り降りがしやすい点です。よく車高が高い車の乗り降りが大変という声がでますが、それはトラックやバンなどのフロアの高い特殊なタイプの車のことです。ミニバンやワゴンタイプで車高の高い車の多くは、低床フロアを採用している場合がほとんどです。車高が高い分、身をかがめて乗り降りをする必要もなく、シート高も高めのものが多いので、乗り降りの際に腰の上下移動を少なくすることができ、高齢の方が車の乗り降りをするのにも適していると言えるでしょう。

車高が高い車のデメリットとは

車高が高い車のデメリット1つ目は、機械式駐車場などで高さ制限に該当することが多くなる点です。立体駐車場の高さは1,550mm以下となっているところが多く、SUVやミミバンは利用できないことが多いのです。ただし、最近では車高の高い車にも対応した立体駐車場も増えてきているので、デメリットは小さくなりつつあります。

2つ目のデメリットは、車高の高さに起因して、死角が生まれやすいことです。車高が高い分、遠くの見通しは良くなりますが、車のそばの低い位置のものがみえにくくなります。背の高い大型SUVなどの場合、ボンネットも必然的に大きくなり、ボンネットの大きさとアイポイントの高さの関係で、小さい子供などが死角入りやすくなります。ただし、センサーやカメラなどの機能の充実によって、ドライバーが確認できるように改善が進んでいます。

3つ目のデメリットは、空気抵抗が増えることでの燃費性能の悪化が挙げられます。車の燃費には、エンジンや車重などのほかに、空気抵抗が大きく影響しています。この空気抵抗は、「空気密度×速度の二乗×空気抵抗係数×前方投影面積」で求めることができますが、車高が高い車ほど前方投影面積は大きくなるため、車高が低い車と比べると、燃費においては不利になると言えます。

実は軽自動車に車高が高い車が多い?

実は軽自動車に車高が高い車が多い?

グーネット編集チーム

軽自動車の規格

軽自動車はそのサイズを規定内に納めることを厳しく規制される代わりに、税制などの優遇を受けることができます。

軽自動車はその規格の中で、全長3.4m以下、全幅1.48m以下と小さく規定されていますが、実は全高は2m以下であれば問題がありません。
そのため、昨今の軽自動車は全高1.55mを越える車種が大半となっています。

軽自動車の車高が高くなっている背景

軽自動車の車高が高くなっている背景には、国内新車販売に占める軽自動車の割合が増えていることあります。軽自動車は維持費(税金)が安く、日本のように道路が狭い国にはマッチしているため、人気が高いボディタイプです。そして、様々なニーズに対応するため、室内を広くした設計や、乗降性を高めたスライドドアの装備なども登場し、軽自動車の車高が高くなっていきました。

また、従来では、排気量が限られている軽自動車では、車高が高くボディが大きくて重いモデルは販売しにくかったという事情がありましたが、エンジンやトランスミッションの技術の進歩によって、軽自動車の動力性能も向上しており、車高が高く、車内も広々としながらも、快適な走行を実現できるモデルが販売されているのです。

売上台数からみる車高が高い軽自動車の人気

2018年の国内新車販売トップ10のうち、実に7車種が軽自動車となっており、圧倒的なシェアがあることがわかります。これだけ販売台数が多いと、多様なユーザーのニーズに対応するため、できる限り室内スペースを広げることが必要になるのです。

具体的には、第1位のN-BOX、第2位のスペーシア、第4位のタントのいずれもスーパーハイトワゴンと呼ばれるカテゴリーの軽自動車であり、家族4人がゆったりと座ったうえでも、荷物が載せられるスペースを兼ね備えた造りになっています。

このように、維持費の安さによって軽自動車に人気が集中すればするほど、軽自動車により広い室内や快適性・利便性を求める声が大きくなり、全長と全幅に限りがある軽自動車において、高さ方向でスペースを作り出すという流れになったと言えるでしょう。

まとめ

車高が高い車には、室内空間や視界の良さ、乗り降りのしやすさなどのメリットがあります。一方で、タワーパーキングを利用できなかったり、死角が大きい、燃費が悪くなりやすいというデメリットもありますが、これらのデメリットも徐々に小さくなりつつあります。
また、近年の軽自動車人気に後押しされ、軽自動車の人気車種は軒並み車高の高いモデルが増えていることもあります。

車高が高い車のメリットとデメリットを認識し、希望の用途によって自分に合った1台を選ぶようにしましょう。

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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