災害対策・防災グッズ
更新日:2018.09.26 / 掲載日:2018.08.06

地震や台風、豪雨など自然災害時の自動車利用の注意点

車が浸水している様子

災害時の自動車利用の注意点とは

地震による災害で急増した「エコノミークラス症候群」

熊本地震で避難中に体調悪化などで死亡し「震災関連死」と認定されたケースは200人で、うち車中泊をした人は約3割の59人と発表されています。(毎日新聞2018年1月4日 08時30分より抜粋)
もちろん、避難所で過ごすのが一番ですが、実際には、プライバシーがない、子ども、ペット、寝たきりの家族などがいるという理由から避難所の利用を敬遠している人も多くみられます。しかし、正しい対策をせずに車で過ごすことを選んでしまったことで「エコノミークラス症候群」で亡くなってしまうケースも多いのが実情です。

エコノミークラス症候群は食事や水分を十分に取らない状態で同じ体勢を長時間とることで血行不良が起こり血液が固まることが発端となります。狭いスペースに長時間座っていて体を動かさなかったことにより、血の固まり(血栓)が血管の中を流れ、肺を詰まらせてしまうのです。

エコノミークラス症候群を予防し、車中泊を快適に過ごすためには以下の5つのことに気を付けるようにしましょう。

1.できるだけ足を上げるようにして寝ること
2.体勢は適宜変えること
3.こまめに水分を取ること
4.軽い体操やストレッチ運動を行うこと
5.足の運動やマッサージを行うこと

・浸水車にエンジンをかけると火災の恐れ

西日本を襲った「平成30年7月豪雨」では道路や車庫で多くの車が水に浸かりました。水が引いたから大丈夫と思いエンジンをかけると、エンジンやヘッドライトなどの電気系統が漏電して燃える危険性があり、国土交通省は「浸水した車両を動かす前には点検を」と呼びかけています。

見た目には問題がなさそうでも水害による被災車両の火災を防ぐためには以下のことに注意が必要です。


1.エンジンボタンを押さない、慎重にエンジンキーを回す。
2.ボンネットを開けて水に浸っている場合は、火災防止のためにバッテリーのマイナス側のターミナルをはずす。
3.外したターミナルが、バッテリーと接触しないような絶縁処置をする。
4.ハイブリット車(HV)・電気自動車(EV)は、簡単に触らないようにする。(JAFニュースより)

災害時は車に避難!緊急時に役立つアイテムとは

季節によって変わる必要アイテム

1.夏は熱中症の危険大
日本自動車連盟(JAF)の実験によると日中の気温35度の日で、炎天下に車を置くと車内は50度以上、ダッシュボードの最高温度は75度以上、また、エアコン停止から15分ほどで熱中症指数が危険レベルにまで達することが判明しました。中でも子どもや高齢者は体温調節機能がうまく働かず、熱中症にかかるリスクが高まるため注意が必要です。(JAFユーザーテストより)

車中泊の場合、窓を開けたままでは防犯上危険かつ虫も入ってきます。しかし、エアコンをかけたままでは車へのダメージや環境問題の観点からもおすすめできません。

暑さ対策として日中はサンシェードで直射日光を遮る、木陰に置く、夜はジェルタイプを含めた涼感系の寝具を使うことなどが挙げられます。どうすれば涼しく過ごせるかを考えるよりも、どこで寝れば涼しくなるかを考えた方が合理的と言えます。

2.冬は暖房よりも防寒
冷気が最も入りやすいのが窓です。厚手のカーテンや断熱性のあるシェードを用いて防ぎます。エアパッキンや100均でも手に入る「銀マット」でも代用は十分可能です。
冬はエアコンを使いたくなりますが、寝ている間の使用は非常に危険です。雪が積もり、万が一マフラーが埋もれてしまうと一酸化中毒を引き起こす恐れがあるからです。そのため、暖房よりも冷気の入りを防ぐ対策をしましょう。

事前準備とシミュレーションは必須

いつやってくるかわからない災害に備えて、日頃から準備することは大切です。災害に遭った場合、まずは「その場に合った身の安全」を確保することです。
運転中なら周囲に注意しながらスピードを落とし、道路の左側に停車させるのがコツです。大地震なら道路にひび割れ、マンホールの突起、豪雨なら橋が落ちる、土砂崩れといったことが起こりえます。

また、家や会社などにいた場合は、地震なら安全な場所に避難し、豪雨で水が迫ってきたら垂直避難というように、シミュレーションは必須です。人は考えたことがないことをすぐに行動に移すことはできないため、避難訓練は有効であり、機会があれば参加するようにします。

また、事前準備として災害時に役に立つアイテムを車に積んでおくことも大切です。「エマージェンシーキット」は名前通り緊急時に備えて用意するものです。セットで販売されているものもありますが、一人ひとり必要なものや使いやすいものは違うので、自分なりのセットを用意しておくのがいいでしょう。中身が見えてコンパクトに保存できるフリーザーバッグや保存用コンテナーを使うと便利です。

そのほか、水、予備の着替え、防寒着、ゴミ袋、寝袋、携帯トイレ、食料などが挙げられます。いざという時のために、何が必要なのかを身近な方と一度相談してみましょう。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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