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更新日:2019.10.25 / 掲載日:2019.10.25
シートベルトがない旧車に乗ると違法になる?シートベルトを後付けする方法

グーネット編集チーム
今では当たり前のようにクルマに装備されているシートベルトですが、一定以上昔に生産された旧車では、元々シートベルトが装備されていないことがあります。このような旧車では通常装着が義務付けられているシートベルトが装着できないため、そもそも公道を走ることができるのか、また、このようなシートベルトのない旧車に後付けでシートベルトを付けることは可能なのかなど、気になるのではないでしょうか。
ここでは、そういったシートベルトがない旧車についての疑問に対して解説していきます。
シートベルトがない旧車はいつのクルマ?
日本で生産されたクルマに対してシートベルトの設置が義務付けられたのは1969年(昭和44年)のことです。この年の4月1日以降から、国内で生産された普通乗用車は運転席のみシートベルトの設置が義務付けられました。
そのため、1969年3月31日以前に生産された国産車にはシートベルトが未装備のクルマが存在します。輸入車についても同様で、1969年3月31日以前に輸入されたクルマでは、最初からシートベルトが設置されていない車種も存在します。
ちなみに、世界で初めて市販車にシートベルトを装着したのは1946年で、アメリカの「タッカー」という車種に装備されました。この頃のシートベルトは腰にのみベルトをする2点式でしたが、1959年にスウェーデンのボルボ社が現在主流の3点式シートベルトを開発し、「PV544」という車種に初めて装備されました。
シートベルトがない旧車はシートベルト義務違反になる?
シートベルトの設置を規定する「道路運送車両の保安基準」は、生産当時のものが適用されるため、1969年3月31日以前に生産・輸入され、元々シートベルトが未装着の車両については、シートベルトの着用義務が免除されます。
シートベルトをしていないと違反になるのではないかと不安になりますが、この条件を満たした旧車であれば、シートベルトがなくても、シートベルト義務違反になることはありません。
旧車にシートベルトを後付けできる?

グーネット編集チーム
違反にはならないとはいえ、安全上のことを考えるとシートベルトは着用するに越したことはありません。そこで、「元々シートベルトが装着されていないクルマに後付けでシートベルトは付けられるのか?」と疑問に思う方も多いと思いますが、ボディに加工を施すことによってシートベルトを後付けで取り付けることは可能です。
旧車の愛好家でも、安全面を考えてシートベルトを後付けする方は多くいます。
しかし、シートベルトを取り付ける金具の固定部分には相当な強度が必要です。元々シートベルトの装備されていないクルマのボディに穴を開けて取り付けるだけでは強度が不足するため、ボディ側の取り付け部を鉄板など用いて強固に作成する必要があります。
シートベルトの後付けは専門的な作業になりますので、旧車を専門に取り扱う店舗に相談することをおすすめします。
まとめ
1969年3月31日以前に生産された元々シートベルトの付いていない旧車は、シートベルトをしていなくてもシートベルト着用義務違反にはなりません。
しかし、安全面を考えるならシートベルトを後付けで装着することが望ましいでしょう。その際には、旧車専門店などに依頼をして、確実な取り付けをすることをおすすめします。