カーライフ
更新日:2021.10.08 / 掲載日:2019.08.30
リース車を買取ったり売却することはできるの?

グーネット編集チーム
クルマを「自分のモノ」として保有することには、メリットもデメリットもあります。維持費がかかるなどのデメリットが気になってしまう、という方を中心に近年人気を集めているのがカーリースです。
今回は、カーリースの契約の検討材料としてよく上がられる、リース車の買取や売却についてわかりやすく解説していきます。
そもそもカーリースとは?
カーリースでできることを把握するためには、「そもそもカーリース契約とは、どのような契約なのか?」という点について、しっかりと知っておく必要があります。
カーリース契約とは、クルマを一定期間借りるための契約のことを言います。よくレンタカーと混同されがちですが、カーリースの契約期間は、年単位と長期間にわたります。
契約中はレンタカーのように他の人が同じクルマを借りて使用することはありません。カーリースで借りたクルマは、マイカーと同じように自宅で保管が可能で、早朝から深夜まで、自分の好きなタイミングで利用できます。
カーリース契約を結ぶ際は、新車購入時の頭金のように、高額なお金を業者側に支払う必要はありません。その代わり、契約期間中、一定料金を業者側に支払い続ける必要があります。
このリース費用の中には、以下のようなコストが含まれています。
・車両本体費用
・各種登録費用
・契約期間中のメンテナンス料
・重量税や自動車税
・自賠責保険料
・車検費用
クルマを購入した場合、問題になりやすいのが「ランニングコスト」です。
クルマの突然の故障や事故などによって必要になる修理費要や、ちょっとした不具合に対してのメンテナンスにかかるお金、税金などで支払いが求められるお金などはランニングコストとして考えられます。
それらのランニングコストは、急に、そして、まとまったお金が必要になったりすることも多く、対応するのが難しいこともあります。
それに対して、カーリース契約では、毎月のリース料金が、これらのランニングコストが含まれているケースがほとんどで、分割で支払うことになりますので、急にまとまったお金が必要になることはありません。
わずかなお金で新車に乗りつつ、さらにメンテナンスや税金などの手間を、全てお任せできるという点が、カーリースならではのメリットだと言えるでしょう。
リース車の買取ってできるの?
次は「リース車の買取」についてチェックしていきましょう。
リース中のクルマの「所有者」は「リース業者」で、「カーリースを受けている人」は「使用者」にすぎません。しかし、リース車を利用する期間は、数年間と長いもの。使っているうちに愛着がわき「リースではなく、自分自身のクルマとして保有したい」と思うこともあるかもしれません。
リース車の買取は、契約時の条件やプラン内容によって「できる」か「できない」かが変わってきます。
リース契約終了後にクルマを買取りたい方は、リース契約終了後の買取が可能なプランで契約する必要があります。この場合、リース料金で支払いきれていない車両本体価格の「残価」を支払うことで、クルマを自分のモノにできます。
リース契約の内容は業者によってさまざまで、「7年もしくは9年の契約期間終了後は、残価の支払いがなく、そのままクルマが自分のモノになる」というプランを設定している業者もあります。この場合、お金を支払って「クルマを買取る」わけではありませんが、「クルマが自分のモノになる」ということには変わりがありません。
また業者によっては「リース契約後の買取は認めておらず、クルマの返却のみ」と決定している業者もあります。この場合は、クルマの買取をすることはできず、どれだけ気に入ったクルマであっても、いずれは返却する必要があるということを頭に入れておきましょう。
買取る場合の注意点
グーネット編集チーム
実際にカーリースで利用していた車両の買取をする際には、以下の2つのポイントに注意してください。
契約途中の場合は違約金について
カーリースは、利用期間によって月額を設定しています。通常、利用期間が長いプランほど、リース料は安くなります。そのため、長期間で契約したのにも関わらず途中解約をすると、リース会社は損をしてしまうので、違約金が請求されてしまうことが多いです。
リース契約後の買取であれば問題はありませんが、リース契約中に買取を行う場合には、違約金が発生してしまう場合もあります。違約金は、利用する業者やプランの内容、リースで利用した期間などによっても変わってきますので、「自分の場合はいくらなのか」を、事前に確認しておくことが大切です。
名義変更を行うこと
リース契約中のクルマの「所有者」名義は、リース業者となっています。クルマの買取をする際には、この所有者名義を、必ず自分のものへと変更しておきましょう。
所有者名義がリース業者のままであっても、クルマを日常使いする分には、ほとんど問題は発生しません。しかし、クルマの売却などをする場合は、名義が会社のままでは手続きがとれませんので、購入時に必ず車検証に記載された内容を確認するようにしてください。
買取時に発生する費用とは
リース車を買取する際の費用には、どのような内訳があるのか、疑問に思う方もいるでしょう。通常の車両購入とは違って、リースの場合は「すでに費用の一部を支払っている」と捉えることもできます。
リース車の買取時に発生する費用は、以下のとおりです。
・車両本体の買取金額
・消費税
・リサイクル料
・名義変更登録料
・自動車税
・自賠責保険料
この中で、費用負担が大きくなりがちなのが、やはり車両本体価格です。具体的にどの程度の金額になるのか、業者に見積もってもらいましょう。
その他のコストについては、一つ一つの金額が高すぎるというわけではありませんが、とはいえ、これまではリース料金に含まれていたものを、改めて自分で支払うことになりますので「意外と負担が大きい」と感じることもあるでしょう。
またリース契約中の買取については、先ほども説明した「違約金」が発生する可能性もあります。こちらも、契約条件によって金額が変わってくるポイントなので、買取について考え始めたら、なるべく早いタイミングで業者側に確認しておくことをオススメします。
リース車の売却ってしてもいいの?
自分のクルマなら、売却して違うクルマを購入することが可能ですが、リース車は自分のクルマではないため、勝手に売却することはできません。リース会社の許可なく勝手に売却すれば、横領罪に当たります。
基本的に、リース車は契約期間中に途中解約や返却はできません。
現在借りている、リース車が不要になった場合は、売却を検討するのではなく、満期になるまで保管しておくか、返却することができないか、リース会社に確認するようにしましょう。
なお、買取をして「所有者」が自分になった「元リース車両」であれば、売却も自由に行うことができます。
マイカーのように利用できるのが、カーリースの魅力です。しかしその一方で、カーリースならではの注意点も存在しています。特に買取や売却については、事前にしっかりと確認しておくことで、トラブルを防げることでしょう。