カーライフ
更新日:2018.11.10 / 掲載日:2018.11.10
【グー連載コラム】LATEST TIRE NEWS 快適なドライブをサポートするタイヤ講座

快適なドライブをサポートするタイヤ情報を毎月お届けする本企画。
今回のテーマは「海外製スタッドレスタイヤ」です
(掲載されている内容はグー本誌2018年12月号の内容です)
今年の冬に試してみたい! 海外製スタッドレスタイヤの実力とは
各メーカーによって独自の性能を発揮する冬用タイヤ
スタッドレスタイヤの始まりは、今から約35年前。スパイクタイヤの粉塵公害が社会問題になって、日本の各タイヤメーカーが本腰を入れて開発を始めたことに始まる。
つまりスタッドレスタイヤは、日本で急速に進化した冬用のタイヤ。ウインタータイヤは、寒いほどタイヤに厳しいわけではなく、むしろ暖かいほうが厳しいのだ。気温にして0℃付近。氷と水が混在する状況こそタイヤにとってグリップ性能を発揮しにくい状況なのだ。
日本の冬はまさにそんな気温が続く(タイヤにとって)過酷な地域。ミシュランが日本のスタッドレスタイヤの開発拠点を置いたのもそんなことが理由だ。ピレリも参入当初はトーヨータイヤと技術交流を図りながら開発を進めていた。
韓国のハンコックのスタッドレスタイヤはそんな日本のタイヤを参考に作られているそうだ。ネクセンは、フィンランドの北極圏にあるイヴァロのテストワールドでテストを行っているとのこと。試乗していないので何とも言えないが、トレッドデザインを見る限り日本型のスタッドレスタイヤであるように見える。
理由は、シーランド比(接地面における溝面積を除いた接地面積の割合)が多く、氷上性能を重視したデザインであるようにみえるから。
あくまでも私見ではあるが、日本型スタッドレスタイヤは接地面の広さで氷のグリップ性能を作り出そうという考え方が中心にあるように感じる。そのために吸水性能を高めたり、サイピング(極細溝)やブロックのエッジ形状をデザインしている。 それとは進化の仕方が違うように見えるのがノキアンタイヤのハッカペリッタだ。もちろん氷のグリップ性能も重視して作っているのだが、基本性能として求めるのは圧雪路であるように感じた。
年間200日前後も0℃以下の日が続く極寒の地であるため、硬く締まった氷はそれほど神経質になる必要がない。またスパイクタイヤとスタッドレスタイヤが混在するため氷が磨かれにくいという背景もあるのではないかと思われる。
だから氷の性能がダメということではなく、日本型スタッドレスタイヤが近年、圧雪路での性能を高めてきているように、ハッカペリッタは氷のグリップ性能を高めている。スタート地点は異なるが、登る山は同じ。そんな印象を持った。
ノキアンタイヤのハッカペリッタは独自に進化した、ちょっとユニークなスタッドレスタイヤであるように感じる。その流れをちょっと持っているのがコンチネンタルのバイキングコンタクトだ。
NEXEN TIRE WINGUARD ice2
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問◎ネクセンタイヤジャパン TEL.03-6435-4921https://www.nexentirejp.com/
「アドバンスド・ソフトコンパウンド」、「3Dサイプ」、「非対称トレッドパターン」の3つの新技術を採用。アイス性能の更なる向上を第一に開発されたノルディックタイプ。
NOKIAN TYRES HAKKAPELIITTA R3
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問◎阿部商会 TEL.03-3233-2671http://abeshokai.jp/
ノキアン新技術「アークティック・センス・グリップ」の採用により、氷上、雪上そしてドライ路面において理想的かつ快適な走行を実現。冬道のドライビングも楽しく行える。
NOKIAN TYRES NOKIAN WR SUV 4
NOKIAN TYRES NOKIAN WR SUV 4
問◎阿部商会 TEL.03-3233-2671http://abeshokai.jp/
アラミドサイドウォールの採用により、高い耐久性はもちろん、ウェット、シャーベット、スノー性能を優れたバランスで実現。最大限の安定性と快適性が特長だ。