車を身内間で譲渡する際の手続きの流れ・自動車の名義変更時に必要な書類は？

車を家族や親せきに譲ったとか、譲られたという話はよく聞くのではないでしょうか。 車の持ち主が変わる場合、親子や家族間であっても、もちろん所有者変更の手続きが必要です。 では、身内の間で車を譲渡する場合、具体的にどのような手続きが必要なのでしょうか。

自動車を譲渡する場合の手続きの流れ

大まかな流れとしては次の通りです。 1．必要書類の準備 2．陸運局で名義変更の手続き 3．任意保険の名義変更手続き 車を他者へ譲る、または、売買によって渡す場合「移転登録」という手続きをします。 任意保険の手続きも非常に重要です。 次に詳細をご説明します。

車の名義変更に必要な手続きと必要書類

旧所有者Aから新所有者Bに車を譲渡する場合、次の準備や手続きが必要になります。

1．必要書類の準備

・申請書（陸運局にて入手：100円程度） ・譲渡証明書（インターネットで入手可能） ・自動車検査証…有効期間内のもの ・Aの印鑑証明書（役所で入手：300円程度）…発行後3カ月以内のもの ・Bの印鑑証明書（役所で入手：300円程度）…発行後3カ月以内のもの ・Aの印鑑（印鑑証明と同じ実印） ・Bの印鑑（印鑑証明と同じ実印） ・AまたはBの委任状…本人が直接申請する際には不要ですが、 代理人が申請する際に必要となります。 AまたはBのどちらかが申請に行っても不在の方の委任状が必要です。 ・車庫証明（警察署より入手）…発行後1カ月以内のもの。 ただし、同居の場合には不要です。 事前に準備するものとして、印鑑証明書や場合によって委任状・車庫証明があります。 譲渡証明書には旧所有者であるAの実印の押印が必要になるので、 Aが窓口に行かない場合は事前に準備して持って行く必要があります。 未成年者との譲渡の場合は未成年者の戸籍謄本、 両親どちらかの印鑑証明書、両親の実印が押印された同意書の3つが必要になります。 また、申請書と同様に手続きの際に「手数料納付書」が発行され、 併せて手続きに必要な書類となります。

2．手続き

必要書類を準備して陸運局で名義変更の手続きをします。 手続きをする場所は新所有者となるBの住所を管轄する運輸支局です。 ちなみに、通常売買によって自動車を手に入れた場合は自動車取得税がかかります。 家族間の譲渡の場合でも、相続の場合は自動車取得税がかかりませんが、 贈与の場合は原則として自動車取得税がかかります。 お住まいの地域の自動車税管理事務所などに相談をして、 税金について明確にしておきましょう。

車を譲渡する場合の任意保険について

任意保険については二つのパターンがあると思います。 新所有者のBがもともと加入している任意保険を継続する場合と、 旧所有者Aから車と併せて任意保険も引き継ぐ場合です。 これは、今の自分の等級のままが得か、 引き継いだ等級の方が得かで選択が変わってくると思います。 もともと自分が加入している保険を生かしたい場合は、 これまで乗っていた車を手放す（売却・譲渡・廃車）することが条件です。 具体的には保険会社に相談して指示を仰ぎましょう。 車と一緒に任意保険も引き継ぐ場合は、同居の家族であることが条件です。 親族であっても別居していて住民票が異なる場合は継続できず、 新規加入の手続きをとることになります。 ただし、夫婦は例外として別居でも継承が可能です。 継続して任意保険を引き継ぐ場合、等級がそのまま継承できるのが最大のメリットですが、 等級も7等級以上でなければ割引率が大きくならないので、 それより小さい等級であれば継承するメリットはないかもしれません。 逆に5等級以下の場合保険料が割高になるため注意が必要です。 引き継ぎが可能か、どのような手続きが必要か、 詳細は加入している保険会社に相談してみることをお勧めします。 車の譲渡にあたって行うべき手続きがいくつかあります。 車の名義変更はもちろんですが、任意保険についても忘れず変更をしましょう。 車の名義変更も任意保険の名義変更も「同居」が一つのポイントとなっています。 同居か否かで必要な書類やできることも変わってくるのでその点に注意しましょう。