車種別仕様・中古車評価・まとめ
更新日:2019.06.28 / 掲載日:2018.06.28
第2回目 輸入車こそオモシロイ!?最新環境モデル、まるごと。
環境負荷は低いが維持費はかかる
ハイテクを駆使して環境性能とハイパフォーマンスを両立させている環境モデル。それゆえ、メンテナンスに関しては、ガソリン車以上にシビアであることは覚悟しておきたい。
たとえばディーゼルエンジンは、構造的にはシンプルだが、使われているパーツが高い。インジェクターやターボ、触媒など、そうそう壊れるものではないが、壊れたときに「痛い」部品がかなりある。
EVについては、言わずもがな電池の劣化とそれに伴う交換問題がつきまとう。プラグインハイブリッドも基本的には同じ心配を抱えていると言えるだろう。
では、どうすればメンテナンス費用を節約できるのか。
まずは、定期的に点検整備を受けること。できれば専用テスターを所有する施設がいい。センサーからの情報でわかることは多いからだ。
乗り方でも維持費は変わってくる。できれば月に1回か2回は、ある程度距離を走って、クルマに連続的に負荷をかけるような乗り方をしたほうが、とくにディーゼルは調子がよくなる。つまり、しっかり使って、きっちり管理。これに尽きるのだ。
DIESEL
高価な部品が多いため将来に備え準備したい
インジェクターや触媒など一般的なガソリン車に比べて高価な部品が多く使われ、なおかつ仕組みも複雑なディーゼル。勝負となるのはメーカー保証が切れてから。長期保有するなら、事前に積立などメンテ資金をプールしておきたい。
EV
まだ顕在化していないがバッテリー問題は不安
まだ輸入車のピュアEVは販売開始から新しいモデルが多く、バッテリー劣化による交換といった話はあまり聞こえてこない。メーカーの定める保証の範囲内であれば心配ないが、それを超えたものに関しては不安要素は残る。
PLUG-IN HYBRID
ガソリン車とEV両方の整備が必要なPHEV

ふたつの動力を持つPHEVは、当然ながらメンテナンスすべき項目も2モデル分。バッテリー容量はピュアEVより小さく、交換費用も安価だが、決して無視できる金額ではない。日頃定期的に点検整備を受けることで、早期発見につなげたい。
複雑なメカを内包するプラグインハイブリッド車は、すでにDIYや専門の知識や設備のないショップでメンテナンスできる代物ではない。
CUSTOMIZE BMW i COLLECTIONでライフスタイルもエココンシャスに
環境モデルを選んだ自分だからこそ、装いもそれに見合ったものにしたい。例えばBMW iオーナーには、こんなライフスタイルアイテムが用意されています。
文●グーワールド 写真●BMW(URL:http://www.bmw.co.jp)
先進的で利便性の高いBMWiのグッズたち

カスタマイズが自分らしさの表現なのだとしたら、クルマだけでなく、自分自身もカスタマイズしたいもの。
もちろん、環境モデルに乗っているならば、その精神性を表現したものでなければならないだろう。
BMWは、「BMWライフスタイルコレクション」と称するオリジナルアイテムを販売しているが、「より使いやすく、インテリジェント、そしてサスティナブルなアーバン・モビリティである」とするBMWiについては、アイテムも専用。登場するアイテムはすべて、BMWiの世界観にマッチしている。
しかも、アイテムに使われる素材は、ナチュラルであったり、リサイクルされたものであったりする。こういった考え方にユーザーは共感し、持つことに喜びを感じるのだろう。
アイテムは、モデルが着用しているスタイリッシュなクローズ類に加えて、より取り入れやすいバッグやドライブにも便利なドリンク・ボトル、そしてオフィス用としても使えるステーショナリーと盛りだくさん。
先進的なデザインと日常的な利便性を融合させたアイテムは、ブランドグッズの領域を超えた完成度だ。
i3のシートに着想を得たステッチを採用したバック・パック。ブランドロゴはあえてエンボス加工でさりげなく。15インチまでのノートPCが収まる使いやすいサイズ。
くねくねと折り畳まれたフェルト調素材で、やさしく、なおかつ静かに文房具を整理整頓できるデスクトップ・オーガナイザー。オフィスにも子供部屋にもマッチするデザイン。
ウィークエンダー・レザー・バッグ
レザー・バッグ
ノートPCやオフィス用品の収納に便利なレザー・バッグ。ウィークエンダー・レザー・バッグと合わせて。
ドリンク・ボトルは、内部のストレーナー(取り外し可能)にフルーツやハーブが入れられる。
オリーブの葉でなめした天然皮革やフェルト調の再生素材を使用しているタブレット・ケース。
TIRE BMW i3に純正装着されたブリヂストンの革新的タイヤ
CO2を削減するために各メーカーが努力を重ねているなかで、ブリヂストンは革新的な技術「ologic」を発表。BMW i3に採用された。
文●グーワールド 写真●BMW、ブリヂストン
一般のタイヤよりも縦に大きく、幅は狭く
高性能と環境負荷の低減というのが、近代における自動車づくりの命題だとすれば、当然それが履くタイヤについても同様のコンセプトが求められる。各メーカーは、それこそ分子構造からこだわって、新しいタイヤを開発しているのだが、ブリヂストンは従来とまったく異なるアプローチで、それを実現させた。
低燃費タイヤ技術「ologic(オロジック)」は、タイヤの幅を狭くすることでタイヤの転がり抵抗を減らしつつ、さらに空気抵抗も低減。なおかつ、タイヤの大径化は接地部分の変形も抑制することにつながり、結果的にころがり抵抗も少なくなるという。一方で、安全性や走行性能に不可欠なグリップ力は、縦に長い接地形状と専用パターン、コンパウンドによって確保した。
従来のタイヤとはサスペンションセッティングが異なるなど、導入にあたってはハードルもあるため、残念ながら現在新車で採用しているのはBMW i3のみ。
常識を覆す発想で、タイヤの持つ可能性を広げた「ologic」。今後、多くの車種に採用が広がっていくことが期待される。
BRIDGESTONE ECOPIA EP500 OLOGIC
ブリヂストン エコピアEP500 オロジックスタッドレスもあります
特別なサイズのタイヤということで心配される、冬用タイヤについても、もちろん用意されている。「BLIZZAK NVologic」は、155/70R19 84Qというワンサイズのみ。実質的にBMW i3専用タイヤだ。
単に低燃費を追求するのではなく、BMWが求める「走りの歓び」を両立させたところに、「オロジック」の価値がある。
「オロジック」は、BMWが革新的な技術を提供したサプライヤーを表彰するアワードにも選ばれた。タイヤメーカーの受賞は異例だ。
エコカーの普及が本格化 全車種EV時代はもうすぐ!?
ここ最近、国産、輸入車問わずEVやPHEVが急増している。今後のさらなる普及に、どのような心構えをしたらよいのだろうか。
文と写真●グーワールド
もはや避けては通れないEV&PHEV化の波
環境問題は、もはや世界レベルで問題となっている。とくに自動車の世界では、騒音や排ガス、地球温暖化のように、交通インフラに直接関わる問題だけでも幅広く、メーカー各社は、早急な対策を迫られている。そして、その多くが効果的な対策として掲げているのが、クルマの電動(EV)化である。
10年前、量産のEVはほとんど存在していなかった。しかし、現在は動力源としてモーターを持つクルマが飛躍的に増加し、特別な存在ではなくなった。今後は多くのメーカーが、EV、またはPHEVのみを生産する時代が、ほぼ確実にやってくると考えられている。事実、ボルボは2020年までに純粋な内燃機関車(モーターを積まないクルマ)の生産を止めると宣言している。この大変革は、我々が想像する以上に加速度的に進んでいくであろう。
オールEV時代が目前に迫るいま、EVのメリットおよびデメリットを我々は把握しておく必要がありそうだ。仕組みの理解、使い方、維持などを今のうちに予習をしておこう。
ヨーロッパでは、EVやPHEVを路上で数多く目にすることができた。とくにテスラは独特のオーラを放ち、目立つ存在。BMW i3のようなピュアEVも多いが、ゴルフシリーズのゴルフGTEのようなPHEVも増えている印象だ。
EVやPHEVにはこんな問題も・・・
EVは、内燃機関の給油と違って給電に時間が掛かる。急速充電を使っても、給油よりもはるかに長い時間を要する。混雑時、充電スタンドの待ち時間はストレスになるだろう。EV普及が本格化したら、給電のさらなる時間短縮が求められる。
※ナンバープレートは、はめ込み合成です。
USED ECO CAR いま買うべきクルマ12MODELS
ひと口にエコカーと言っても、さまざまなタイプが存在する。ここではジャンル別にモデルを紹介。いま買うべき12モデルを、相場データとともに解説していこう。
文と写真●グーワールド
HV/PHEV エンジンとモーターのイイトコどり
動力源=エンジン+モーター
AUDI A3 SPORTBACK e-tron アウディ A3 スポーツバック イートロン
性能と価格のバランスに優れた小型のPHEV
A3スポーツバックをベースとしたPHEVが「eーtron(イートロン)」。このクルマには電気のみで走行するEVモード、エンジンとモーターを併用するハイブリッドオートモード、回生エネルギーを充電に回して航続距離を伸ばすハイブリッドチャージモードを任意に選択可能。近距離で使うときは排ガスゼロ、長距離走行ではガソリンの消費を抑えるというマルチな使い方ができる。EVモードにおける航続距離は52・8kmと長く、普段使いなら事足りてしまう。手頃なボディサイズも魅力で、運転に不慣れなドライバーにもやさしい。
中古車は数が少ないが、250万円前後の予算からねらえる。多くの物件は走行距離が2万km未満とコンディションが良好だから、安心して選べるのもポイントだ。プレミアムブランドのPHEVがこの価格帯なら、満足度の高い1台と言えそう。
内外装はe-tron専用デザインを採用。フロントグリルが独自仕様になるほか、室内はタコメーターの代わりにパワーメーターを装備。
充電時間は200Vで3時間、100Vで9時間を要する。付属のケーブルを使って外出先でも充電が可能。エンジンは150馬力の1.4TFSIが搭載されている。
中古車平均価格帯
250万円~440万円(※15年~18年 e-tronのみ)
物件数
★★☆☆☆
VOLKSWAGEN GOLF GTE フォルクスワーゲン ゴルフ GTE
エコとスポーツの融合
GTEという名のとおり、PHEVながらもスポーティな内外装と走りに仕立てたモデル。アクセルレスポンスを高めるモードを採用するのが特徴だ。150馬力の1.4TSIに109馬力のモーターを組み合わせる。中古車は250万円前後の予算から購入可能。
GTIと同じくタータンチェック柄のシート地だが、こちらはブルー基調。外部電源からリチウムイオン電池に充電することができる。
中古車平均価格帯
250万円~340万円(※15年~18年 GTEのみ)
物件数
★★☆☆☆
BMW 330e ビー・エム・ダブリュー 330e
3シリーズをベースとしたPHEV
外部充電も可能な3シリーズのPHEVが「330e」。ベース車ならではのバランスのよい前後重量配分により、スポーティな走りが楽しめる。走行中の充電が可能だから自宅に充電設備がなくてもOK。高年式が多いが、200万円台後半からねらえる。
2L 直4ターボに、最高出力88馬力のモーターを組み合わせる。運転席はスタンダードな3シリーズと同様、先進的なデザインを採用。
中古車平均価格帯
270万円~420万円(※16年~18年 330eのみ)
物件数
★★☆☆☆
BMW ACTIVE HYBRID 7 ビー・エム・ダブリュー アクティブハイブリッド7(先代)
お買い得感抜群の7シリーズ
エンジンとトランスミッションの間にモーターを挟み込み、小型リチウムイオン電池を組み合わせたハイブリッドカー。外部電源から充電はできないが、シンプルで使いやすい1台。物件こそ少ないものの、中古車相場は非常に下がっている。
主流のPHEVとは異なり、通常の7シリーズと同じ感覚で乗れる。燃費は、JC08モードで14.2km/Lと大型セダンとしては優秀である。
中古車平均価格帯
240万円~470万円(※09年~15年 アクティブハイブリッド7のみ)
物件数
★☆☆☆☆
PORSCHE PANAMERA S E-HYBRID ポルシェ パナメーラS Eハイブリッド(先代)
ハイパフォーマンスなPHEV
先代パナメーラの後期型より登場したのがEハイブリッドである。3L V6スーパーチャージャーにモーターを組み合わせ、外部電源からの充電も可能。走りと環境性能を高次元で両立する1台だ。中古車の数は少ないが、500万円前後の物件もある。
V6エンジン、スーパーチャージャー、モーターを組み合わせ、0-100km/h加速は5.5秒の俊足を誇る。落ち着きのある室内も◎。
中古車平均価格帯
470万円~1000万円(※13年~16年 Eハイブリッドのみ)
物件数
★★★☆☆
EV ゼロエミションを実現する
動力源=モーター
BMW i3 ビー・エム・ダブリュー i3
未来を先取りしたピュアEV
バッテリー搭載位置が低く、低重心化を実現。そのおかげで室内が広々で、走りにも好影響を及ぼしている。走りは見た目以上の実力を誇る。
全長は4m前後とコンパクトだから、荷室はそれほど広くない。それでも旅行カバンふたつ以上は積めそうだ。
中古車平均価格帯
190万円~380万円(※14年~18年 全グレード)
物件数
★☆☆☆☆
TESLA MODEL S テスラ モデルS
プレミアムブランドの新星
EV専門メーカーのテスラが送る高級セダンがモデルS。前後に2つのモーターを配置し、走行条件に応じて四輪を適切に制御する。ここ最近、モデルSの中古車が少しずつ増えてきている。マイナーチェンジ前であれば600万円前後の個体も流通。
コックピット中央に大きな液晶モニターが配置され、さまざまな情報が集約される。エンジンがないため、ボンネット下にも荷室がある。
中古車平均価格帯
600万円~1460万円(※14年~18年 全グレード)
物件数
★☆☆☆☆
SMART fortwo electric drive スマート フォーツーエレクトリックドライブ(先代)
ゼロエミッションのシティコミューター
スマートフォーツーにはEV仕様が存在する。容量17.6kWhのリチウムイオン電池を搭載し、フル充電で140km以上航続が可能。近距離での利用ならこれで十分という性能だ。中古車相場はかなり下がっているが、流通する物件が少ないのが難点。
内外装にグリーンのアクセントが入るのが特徴。それ以外の使い勝手はガソリン車と同じで、大人2人がゆとりをもって乗車できる。
中古車平均価格帯
100万円~190万円(※12年~15年 電気自動車のみ)
物件数
★☆☆☆☆
DIESEL 熱効率が高く燃費に優れる
動力源=ディーゼルエンジン
VOLVO XC60 ボルボ XC60(先代)
ディーゼルとの相性抜群
明るく、落ち着いたインテリアはボルボらしいデザイン。扱いやすいボディサイズながらも室内のゆとりも十分だから、実用車として申し分なし。
2L 4気筒ディーゼルターボを搭載。1750rpmという低回転で最大トルクが出るから、街中でも扱いやすい性質である。
中古車平均価格帯
350万円~460万円(※15年~17年 ディーゼル搭載車のみ)
物件数
★★☆☆☆
JAGUAR XF ジャガー XF
クリーンディーゼルのスポーティセダン
現行型ジャガーXFは、排気量のダウンサイズやディーゼルの設定で、環境対策により力が入れられている。ディーゼル仕様は16.7km/Lという低燃費を達成。中古車相場は400万円前後で、物件数は少なめだ。
中古車平均価格帯
370万円~600万円(※15年~18年 ディーゼル搭載車のみ)
物件数
★★☆☆☆
PEUGEOT 308 プジョー 308
手頃なボディサイズのクリーンディーゼル
2016年に加わった308のディーゼル仕様。このクラスのディーゼルモデルは希少で、実用性やランニングコストは申し分ない。中古車は保証付きの高年式ばかりだから、安心して買うことができる。
中古車平均価格帯
220万円~300万円(※16年~18年 ディーゼル搭載車のみ)
物件数
★★☆☆☆
OTHER まだまだある!エコな選択肢
FIAT 500 TwinAir フィアット 500 ツインエア
ガソリン車でもエコ!2気筒モデルはいかが?
ガソリン車でもエコ!2気筒モデルはいかが?
ハイブリッドやディーゼルばかりがエコカーじゃない。ガソリンエンジンだって、エコなモデルがある。たとえばフィアットの2気筒エンジン(ツインエア)がそれ。独特のビートを奏でるのも楽しい。
中古車平均価格帯
70万円~240万円(※11年~18年 全グレード)
物件数
★★★☆☆
※ナンバープレートは、はめ込み合成です。
※中古車参考価格はすべてグーネット2018年5月調べ。