中古車購入
更新日:2025.03.28 / 掲載日:2020.10.06
BMW X5の狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

BMWのプレミアムなクロスオーバーSUVとして高い認知度と人気を誇るX5を今回はグレード別に紹介していきます。「それぞれどのような特徴があるのか」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらいなのか」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
BMW X5の歴史
X5はBMWにおける初めてのSUVとして、2000年に登場しました。BMWではSUVという呼称を使わず、SAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)という新しいジャンルの自動車を謳うことで、他メーカーとの差別化を図っています。これはBMWの各モデルに共通しますが、X5も前後の重量バランスがとれており、高い走行性能を誇っているのが特徴です。また、SUVとして街乗りやオンロードなどさまざまな走行シーンに対応するなかで、X5はオンロードでの乗り心地も重視した設計となりました。
X5のスタイリングはBMWの他モデルに相通ずるものがあり、短いオーバーハングや長いエンジンフード・ロングホイールベースというスポーティーでダイナミックかつ軽快感のあるスタイルを実現しています。BMW製のSUVには、よりスタイリッシュなクーペモデルもありますが、X5は質実剛健な印象で他のXシリーズと比べ、より高い実用性が追求されました。広いラゲッジルームが確保されているだけでなく、3列シートが装備されたモデルも存在します。
X5の駆動方式は全てのモデルで4WDを採用し、オンオフ問わず高い走破性能を誇っているのが特徴です。また、ドイツ本国ではMT仕様もありますが、日本国内で販売されるX5は全てATモデルで、高い操縦性を気軽に堪能できます。
パワートレインは、V型エンジンやディーゼル・プラグインハイブリッドなど実に多彩です。直列6気筒というBMW伝統のエンジン形式にこだわらず、2トン以上の大柄なボディを走らせるため、最適なものを採用しています。
ベーシックグレードに加え、さまざまな派生グレード・特別仕様車が存在するのもX5が持つ特徴のひとつです。全てのグレードに用意されるわけではありませんが、SUVらしさを追求したものやスポーティーさに振ったものなど、ユーザーの多岐にわたるニーズに対応したものがラインナップされています。
X5 xDrive35i

変速ショックの少ない快適なドライブができる「X5 xDrive35i」
前身にあたるX5 sDrive30iから排気量がアップされるとともにターボチャージャーが搭載されており、従来モデルよりも大幅にパワーアップします。また、8速ATが組み合わされることで、パワーバンドをより有効に使えるとともに、変速ショックの少ない快適なドライブができるのが特徴です。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2010年式:105万円~183万円
2011年式:流通量希少のため算出不可
2012年式:流通量希少のため算出不可
2013年式:流通量希少のため算出不可
2014年式:流通量希少のため算出不可
2015年式:流通量希少のため算出不可
2016年式:流通量希少のため算出不可
2017年式:流通量希少のため算出不可
2018年式:流通量希少のため算出不可
2019年式:流通量希少のため算出不可
中古車情報サイトでX5 xDrive35iの販売が確認できたのは、たった3台だけでした。そのため、条件に合った車両を探すのは難しいでしょう。3代目となる先代のxDrive35iには派生グレードもあるため、そちらに目を向けるのもひとつの方法かもしれません。
先代モデルとの比較
X5 xDrive35i は3LのNAエンジンが搭載されたxDrive30iの後継モデルに相当するグレードとして、2010年に発売が開始されました。3.5LのDOHCターボエンジンが搭載され、ステップトロニック6速ATを組み合わせることで、輸入車の4WDモデルとしては初めて平成27年度燃費基準も達成します。
この世代は初年度の2010年式のみ3台が確認できました。しかし、実際に探し出すのは困難を極めます。登場してから15年が経過しているので、車両コンディションのチェックはしっかり行ったほうがよいでしょう。
エンジンは3.0L直列6気筒ターボ最高出力306ps。ボディサイズは全長4860mm×全幅1935mm×全高1775mmです。
第3世代:2013年~2019年
3代目のX5 xDrive35i には、5人乗り仕様と7人乗り仕様がラインアップされています。3.0Lのシルキーシックスのターボエンジンに効率の高い8速ATが組み合わされ、オートスタート・ストップ機能も追加されることで無駄な燃料消費を抑えました。また、衝突回避・被害軽減ブレーキが標準で装備され、優れた安全性を実現させています。
この世代の中古車は市場に流通していませんでした。この世代のxDrive35iが欲しいなら、派生グレードのxラインやMスポーツを探した方が良いでしょう。
エンジンは3.0L直列6気筒ターボ最高出力306ps。ボディサイズは全長4910mm×全幅1940mm×全高1760mmです。
人気のあるカラー
・アルピン・ホワイトⅢ(ソリッド・カラー)
・ブラックⅡ(ソリッド・カラー)
・グレイシャー・シルバー(メタリック・カラー)
・ブラック・サファイア(メタリック・カラー)
・ミネラルホワイト(メタリック・カラー)
・スパークリング・ブラウン(メタリック・カラー)
このなかでは、ソリッド系ブラックの「ブラックⅡ(ソリッド・カラー)」や、グレー混じりのシルバー「グレイシャー・シルバー(メタリック・カラー)」が人気です。
X5 xDrive50i

「X5 xDrive50i」はパワフルでスムーズな加速性能を実現
BMWとしてのアイデンティティを示すキドニーグリルが外観上の大きな特徴で、V型8気筒ターボエンジンを搭載することで、X5 xDrive35iよりもパワフルでスムーズな加速性能を実現。
装備面ではナビゲーションシステムが標準で搭載されるとともに、車両を真上から見た画像を表示するトップビュー機能が、より安全な駐車をサポートしてくれます。
中古で購入する際の目安となる予算
年式としても今後中古車の台数増加はあまり見込めないので、このグレードにこだわるならば十分な時間をかけてじっくりと中古車を探す必要があります。
先代モデルとの比較
この世代のX5 xDrive50iは、X5がマイナーチェンジされた2010年に発売されました。従来のX5 xDrive48iの後継グレードに相当しますが、ダウンサイジングのツインターボが採用され、より最高出力と燃費性能の向上が図られています。駆動方式はSUVでは一般的な4WDで、これに8速ATが組み合わされました。ハンドル位置は、左右どちらも選ぶことが可能です。
現時点の中古車市場では1台も流通していません。もし見つかったとしても、発売から10年近くが経過しているため、より慎重なチェックが必要となります。
エンジンは4.4L・V型8気筒ターボ最高出力407ps。ボディサイズは全長4860mm×全幅1935mm×全高1775mmです。
第3世代:2013年~2019年
この世代のX5 xDrive50iは、右ハンドル車のみが輸入されていました。先代と同様、4.4Lのツインターボエンジンが搭載されていますが、最高出力は大幅に向上しています。スタビリティコントロール機能やコーナリングコントロールブレーキなどに加え、予防安全装備としてスタンダードな衝突回避・被害軽減ブレーキも採用されることで、より安全にドライビングを楽しむことが可能です。X5 xDrive50iは2019年のフルモデルチェンジの際、絶版になりました。
この世代も全く流通しておらず、今後も中古車市場に出回ることは絶望的かもしれません。
エンジンは4.4L・V型8気筒ターボ最高出力450ps。ボディサイズは全長4910mm×全幅1940mm×全高1760mmです。
人気のあるカラー
・アルピン・ホワイトⅢ(ソリッド・カラー)
・ブラックⅡ(ソリッド・カラー)
・グレイシャー・シルバー(メタリック・カラー)
・ブラック・サファイア(メタリック・カラー)
・ミネラルホワイト(メタリック・カラー)
・スパークリング・ブラウン(メタリック・カラー)
このなかでは、X5 xDrive35i同様にソリッド系ブラックの「ブラックⅡ(ソリッド・カラー)」と、BMWを代表するカラーでもある発色の良い白色を使った「アルピン・ホワイトⅢ(ソリッド・カラー)」が人気です。
X5 xDrive35d

ディーゼルにターボチャージャーを組み合わせた「X5 xDrive35d」
ディーゼルにターボチャージャーを組み合わせ、双方のメリットを最大限に享受することで、使い勝手のよさと高い燃費性能を両立させています。ディーゼルならではのエンジン音も気にならないレベルで、ガソリン車との違いに気付かない人も多いかもしれません。
現行のX5でガソリンエンジンモデルが高性能モデルに特化する中、X5 xDrive35dは現在でも、スタンダードモデルとして販売が継続されています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2013年式:流通量希少のため算出不可
2014年式:238万円
2015年式:流通量希少のため算出不可
2016年式:流通量希少のため算出不可
2017年式:流通量希少のため算出不可
2018年式:流通量希少のため算出不可
2019年式:流通量希少のため算出不可
2020年式:516万円
2021年式:流通量希少のため算出不可
2022年式:498万円~822万円
2023年式:流通量希少のため算出不可
現時点で、X5 xDrive35dの中古車販売が確認できたのは8台です。現行型については登場したのが2019年と最近のため、車検時の乗換などで中古車の流通台数が今後増える可能性もあるでしょう。
先代モデルとの比較
X5 xDrive35dは、X5の3代目の登場と同時に販売開始されました。ディーゼルターボの搭載やボディの軽量化などにより、13.8km/L(JC08モード)という高い燃費性能を誇ります。この世代のX5 xDrive35dは、5人乗りと7人乗りから選ぶことができました。
この世代のX5 xDrive35dで中古車として確認できたのは、わずか1台です。いずれも走行距離は数万kmと中古車としては普通ですが、そもそもの個体数が少ないため、選択肢としては皆無といえます。
エンジンは3.0L直列6気筒ディーゼルターボ最高出力258ps。ボディサイズは全長4910mm×全幅1940mm×全高1760mmです。
第4世代:2019年~2023年
現行型のX5 xDrive35dは、2019年から発売されています。大型化されたボディや低い重心による重厚感あふれるスタイルが大きな特徴です。また、3眼カメラによる高機能な運転支援システムやBMWインテリジェントパーソナルアシストなど、安全運転をサポートする機能も充実しています。なお、現行のxDrive35dには、5人乗り仕様が用意されました。
この世代の中古車は7台が確認できましたが、登場してからまだ日が浅いので、今後の中古車台数の動向に注目したいところです。
エンジンは3.0L直列6気筒ディーゼルターボ最高出力265ps。ボディサイズは全長4935mm×全幅2005mm×全高1770mmです。
人気のあるカラー
・ブラック(ソリッド・カラー)
・アルピン・ホワイトⅢ(ソリッド・カラー)
・ミネラルホワイト(メタリック・カラー)
・スパークリング・ブラウン(メタリック・カラー)
・アークティック・グレー・ブリリアント・エフェクト(メタリック・カラー)
・ファイトニック・ブルー(メタリック・カラー)
このなかでは、ソリッド系の「ブラック(ソリッド・カラー)」と、BMWを代表するカラーでもある発色の良い白色を使った「アルピン・ホワイトⅢ(ソリッド・カラー)」に人気が集まっています。
X5 xDrive40e

自宅でも簡単に充電ができるブラグインハイブリッド車の「X5 xDrive40e」
また、X5 xDrive40eではモーターだけのゼロエミッション走行も可能で、静粛性の高さやスムーズに最大135km/hまでの加速ができるという特徴があります。
中古で購入する際の目安となる予算
2020年7月現時点においても、確認できた中古車は1台だけです。これから流通台数の増加を見込むことは難しいでしょう。X5のプラグインハイブリッド車はほかにもあるので、他のグレードも視野に入れておくべきかもしれません。
先代モデルとの比較
X5 xDrive40eは2015年に登場したグレードです。2.0Lのツインターボエンジンに8速ATと一体化された高出力のモーターが組み合わされ、BMWのコアブランドとしては初めてのプラグインハイブリッド車でした。モーターのパワーも加えると、トータルで最高出力230kW(313PS)という数値となり、パワフルに走行することが可能です。
メーターパネルはこのグレード専用のものが使用され、BMW eDriveの状態やバッテリーの充電レベル・平均的な電力消費量などをわかりやすく表示します。また、ガソリン車やディーゼル車と同様、運転支援機能として「ドライビング・アシスト・プラス」を標準装備されました。2017年にX5のグレード編成が変わったことで、xDrive40eはラインアップから消滅します。
X5 xDrive40eは中古車市場には、1台も流通していませんでした。X5自体のプラグインハイブリッドモデルは現行型も含め、他グレードもあるので、X5のプラグインハイブリッド車が欲しい場合は、あえてこのグレードに固執する必要はないかもしれません。
エンジンは2.0L直列4気筒ターボ最高出力245ps。ボディサイズは全長4910mm×全幅1940mm×全高1760mmです。
人気のあるカラー
・アルピン・ホワイトⅢ(ソリッド・カラー)
・ブラックⅡ(ソリッド・カラー)
・グレイシャー・シルバー(メタリック・カラー)
・ブラック・サファイア(メタリック・カラー)
・ミネラルホワイト(メタリック・カラー)
・スパークリング・ブラウン(メタリック・カラー)
このなかでは、陰影感がはっきりと演出できるシルバー系の「グレイシャー・シルバー(メタリック・カラー)」が人気です。
※本記事は、2025年3月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。