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更新日:2020.09.03 / 掲載日:2020.09.03

BMW M2の狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

BMW M2

ハイパフォーマンスな動力性能でスポーティーなドライビングを楽しめるBMWのM2に関して、今回はグレード別に紹介していきます。「それぞれどのような特徴があるのか」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらいなのか」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。

BMW M2の歴史

BMWの高性能バージョンとして展開されているのがMシリーズですが、2シリーズのクーペをベースにしたのがM2です。2016年1月のデトロイトモーターショーで発表されました。ベースの2シリーズクーペは、ワイドでたくましさのあるボディや躍動感あふれるラインによるスポーティーなスタイルが特徴ですが、M2は2シリーズよりも全幅を広げることで、より幅の広いタイヤを装着しています。

駆動方式はいずれのグレードも共通してFRを採用しました。FRは前輪が操舵・後輪が駆動という役割分担ができており、またしっかりとトラクションがかかるため、スポーツ走行に適した駆動方式といわれています。最近のBMWにはFFや4WDのモデルも増えていますが、M2は頑なにFRにこだわっているのが特徴です。また、FRを採用することで前後の重量バランスが50:50という理想的な配分を実現しており、それによる操作性の高さも大きな特徴です。

BMWの2シリーズクーペには、M2と同じMの名を冠したM235i、M240iがあります。これらのグレードが2シリーズをベースにパーツを追加することで性能アップさせているのに対し、M2は部品そのものを根本から見直すことでさらに高い走行性能を実現させました。専用チューンによりパワーアップされたエンジンや走行時の安定性を高めるサスペンション・減速時の高い安心につながるブレーキなどが通常の2シリーズとの主な走行面での違いです。また、ステアリングやスポーツシートなど高級感とスポーティーさを両立させたインテリアなどもM2の特徴といえます。

M2に搭載されるエンジンは、BMWの代名詞「シルキーシックス」とよばれる直列6気筒エンジンです。各気筒の燃焼タイミングやクランクシャフトの回転タイミングが完全に調和するという構造上の特性から、振動が少なく雑音のない清んだエンジン音という特徴があります。

これに時代の流れに乗りダウンサイジングターボを組み合わせることで、高い燃費性能や地球環境への配慮を実現しました。グレードによっても異なりますが、マニュアルトランスミッションも選べるのもM2の特徴です。

今やMTを搭載する車種は激減し、スポーツカーでさえもATが一般化してしまうなかで、M2はMTならではの「自ら車を操る喜び」を味わえる貴重な一台といえます。

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M2 コンペティション

BMW M2 コンペティション

よりM2の走行性能を高めている「M2 コンペティション」

M2 コンペティションは、ベースグレードの発売開始に遅れること2年、2018年に登場したグレードです。M2をベースにより高性能なエンジンを搭載し、剛性や制動力を強化することで、もともと高かったM2の走行性能をより高めています。

外観上の違いはフロント周りやデザインが主で、専用のアルミホイールやグレーメタリック仕上げのブレーキキャリパーを採用している点などです。

インテリアでは、専用のインスツルメントパネルや専用ステアリング・高いホールド性をもつスポーツシートなどがベースグレードと異なります。

中古で購入する際の目安となる予算

M2 コンペティションを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2018年式:558万円~788万円
2019年式:585万円~728万円
2020年式:678万円~748万円

M2 コンペティションの中古車は、2018~2019年式のものを中心に600万円台の車両が多く出ています。最低でも新車価格から100万円以上値段が下がっていますが、高年式で走行距離も少ないため、コンディションの良好な個体を選ぶことが可能です。

先代モデルとの比較

第1世代(現行モデル):2018年~
M2 コンペティションは、その名のとおりM2の競争力をさらに高めたグレードとして、2018年に登場しました。M2のベースグレードにより高性能なエンジンを積み、CRPによる剛性強化や大径のMスポーツブレーキによる制動力のアップなどをすることで、M2よりもさらに走行性能を高めています。

また、高性能エンジンのポテンシャルを最大限引き出すため、M4と同等の冷却システムを採用するとともに、ラジエーターやオイル・クーラーを追加しました。外観はバンパーやキドニーグリルのデザインをベースグレードから見直すことで、アグレッシブなデザインに仕上がるとともに、専用のホイールもアクセントになっています。

また、M2のインスツルメントパネルは専用品が採用され、スタート時に表示される「M2 Competition」のロゴが印象的です。さらに、Mスポーツステアリングホイールに装備されたボタンにより自分好みのセットアップを記憶させ、そのセットアップを瞬時に呼び出せるというのも特徴です。

このグレードは2018年式以降のモデルで唯一販売されているグレードのため、中古車も2年ほどしか経っていない良好なものが購入できます。エンジンは3.0L直列6気筒ターボ最高出力410ps。ボディサイズは全長4475mm×全幅1855mm×全高1410mmです。

人気のあるカラー

M2 コンペティションのボディカラーは、下記の5色が設定されています。

・ブラックサファイア
・アルピンホワイトIII
・ロングビーチブルー
・ホッケンハイムシルバー
・サンセットオレンジ

この中では、発色のよい白色が特徴の「アルピンホワイトIII」や高級感を感じられる黒色の「ブラックサファイア」が人気のようです。

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M2 ベースグレード

とことんハイスペックを追求した「M2 ベースグレード」

M2のベースグレードは、ベースとはいうもののM2自体が2シリーズクーペの走行性能を大幅に向上させたモデルです。M235iなどのMパフォーマンスモデルのように、単にパーツの後付けで高性能化を図ったわけではありません。エンジンやサスペンションなどを根本的に見直し、とことんハイスペックを追求しているのがM2の特徴で、そもそもの成り立ちがMパフォーマンスモデルとは異なるのです。

M2 ベースグレードは2018年に発売されたM2 コンペティションの登場に伴い、ラインアップから姿を消しました。

中古で購入する際の目安となる予算

BMW M2 ベースグレードを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2016年式:406万円~660万円
2017年式:498万円~700万円
2018年式:505万円~568万円
2019年式:流通量希少のため算出不可
2020年式:流通量希少のため算出不可

M2 ベースグレードの中古車はカスタムされて高額なものもありますが、500万円台を中心の価格帯で販売されています。年式の新しいものはまだ中古車として流通していませんが、最も古い年式でもまだ数年しか経過しておらず、走行距離の多いものでも2万~3万km程度です。新車価格からの下がり幅を考えれば、十分お得な買い物ができるでしょう。

先代モデルとの比較

第1世代(現行モデル):2016年~2018年
M2のベースグレードは、2シリーズをベースに走行性能を高めたモデルです。クーペらしい流れるようなフォルムや優雅さあふれるルーフラインなどは、2シリーズに相通ずるものがあります。

M2はフロントスポイラーに装着された台形のブレードや大型のエアインテークにより、優れた空力性能とエンジンやブレーキの高い冷却効果を発揮しました。また、それらのもつ特徴によるフロントマスクの力強さや19インチのホイールにより、パフォーマンスの高さが強調されています。

M2のインテリアは、ホールド性の高いスポーツシートやマルチファンクションのMスポーツレザーステアリングなどにより、スポーティーかつ高級な雰囲気が醸し出されました。M2は「M」の名が冠せられたモデルとして持ち合わせる、高い走行性能も特徴です。特にエンジンは、最大トルクを1,400rpmの極低回転から5,560rpmまでの広いレンジで発生させるため、ハイパワーながら扱いやすい特性をもっています。

M2 ベースグレードは登場から日が浅いため、それほど多くの台数は流通していません。ミッションについてはDCTモデルがほとんどのため、MTが欲しい人は根気強く探す必要があります。エンジンは3.0L直列6気筒ターボ最高出力370ps。ボディサイズは全長4475mm×全幅1855mm×全高1410mmです。

人気のあるカラー

M2 ベースグレードのボディカラーは、下記の4色が設定されています。

・ブラックサファイア
・アルピンホワイトIII
・ミネラルグレー
・ロングビーチブルー

この中ではM2 コンペティション同様、上品に輝く白色が特徴的な「アルピンホワイトIII」や高級感の感じられる黒色が特徴の「ブラックサファイア」が人気です。

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M2 CS

BMW M2 CS

国内60台限定の「M2 CS」

2020年に国内60台という台数限定で販売されたのがM2 CSです。しかし、発表された時点ですでに完売していました。

M2 CSはコンペティショングレードをベースにして、サーキット走行において更なる高パフォーマンスを追求したモデルとなっています。コンペティションよりもボディを軽量化するとともに、エンジン・ブレーキ・サスペンションなど、走りに関するあらゆる装備を徹底的に見直すことで、高い走行性能をさらに追求しました。

中古で購入する際の目安となる予算

M2 CSの中古で購入する際の目安となる予算をご紹介したいところですが、このグレードは2020年4月に発売された台数限定のグレードです。そのため、まだ中古車市場にも登場していないので、相場や購入予算の目安は確認できませんでした。

先代モデルとの比較

第1世代(現行モデル):2020年~
M2 CSは2020年に国内60台限定として発売されましたが、BMW Japanからプレスリリースが出た時点で完売している「幻のモデル」です。M2自体が高い走行性能を追求した車種なのですが、CSはそれをさらに突き詰め、公道走行でもサーキット走行でも高いパフォーマンスを発揮するとともに、究極のドライビングプレジャーが追求されています。

それを実現させるのは、3.0Lのツインパワーターボエンジンや専用チューニングのアダプティブMサスペンション・パワーを左右のリヤホイール間で最適配分するアクティブMディファレンシャルなどの装備です。また、Mカーボンセラミックブレーキがオプション設定されていました。高出力エンジンの動力を伝えるトランスミッションは、伝達効率の高い7速DCTモデルに加え、車を操る喜びにつながる6速MTモデルも選べます。駆動方式は、操作性の高いFRを採用しました。CSはそのインテリアも、重量を最適化したスポーツシートやアルカンタラ素材を用いたインテリアトリムなど、スポーティーさにこだわった内容となっています。

M2 CSはわずか60台しか日本国内に導入されていません。即完売という人気の高さに希少価値の高さもあいまって、中古車として流通する可能性はほとんどないでしょう。エンジンは3.0L直列6気筒ターボ最高出力450ps。ボディサイズは全長4475mm×全幅1870mm×全高1415mmです。

人気のあるカラー

M2 CSのボディカラーは、下記の4色が設定されています。

・鮮やかな青色が印象的な「ミサノブルー」
・他車種でも人気白系の「アルピンホワイト」
・高級感漂う黒色の「ブラックサファイア」
・落ち着いた雰囲気を醸し出している「ホッケンハイムシルバー」

日本国内で60台限定でしか販売されていないため、このグレードの人気のカラーは分からない状況です。

M2 エディションブラックシャドウ

BMW M2 エディションブラックシャドウ

随所を黒で統一した「M2 エディションブラックシャドウ」

M2 エディションブラックシャドウは、2018年100台限定で販売されたグレードです。「黒」をテーマにした特別装備を搭載することで、その個性と存在感をより際立たせています。

一方、走行面の装備は特段の変更点がなく、内外装における見た目のアクセントが他グレードとの主な違いです。ただ、黒がエクステリアやインテリアを彩ることでM2のスポーティーな世界観を演出しているのは、エディションブラックシャドウならではの特徴といえます。

中古で購入する際の目安となる予算

M2 エディションブラックシャドウを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2018年式:538万円~588万円

M2 エディションブラックシャドウは、2018年に台数限定で発売されたグレードです。2020年時点の中古車は、新車当時の6割程度まで価格が下がっていますが、限定車のためタマ数は多くありません。走行距離はそれほど多くありませんが、見つけたからとすぐに飛びつくことはせず、車のコンディションはしっかりと見極めましょう。

先代モデルとの比較

第1世代(現行モデル):2018年~
2018年に100台限定で発売されたのが、M2 エディションブラックシャドウです。グレード名が示すとおり、内外装のパーツにブラックを多用することで高い個性を放っています。BMWとして高いアイデンティティを示すキドニーグリルをはじめ、カーボン製のリアディフューザー・クローム仕上げのエキゾーストパイプなどをすべて黒で統一しており、独特の存在感があるのが特徴です。

インテリアもブラックを基調としながら、その中にブルーステッチをアクセントにすることでスポーティーさを演出しているレザーシートなどが、このグレードの個性を引き立たせています。M2 エディションブラックシャドウは7速DCTモデルのみのラインアップで、MT車は用意されませんでした。駆動方式は他のグレードと同様、FRのみが採用されています。

また、M2 エディションブラックシャドウは台数限定で発売されたグレードですが、その中古車はわずかながら流通しています。足で稼げばそれぞれの個体を比較することもできるので、比較的購入しやすい限定モデルといえるでしょう。エンジンは3.0L直列6気筒ターボ最高出力370ps。ボディサイズは全長4475mm×全幅1855mm×全高1410mmです。

人気のあるカラー

M2 エディションブラックシャドウのボディカラーは、グレード名のとおり「ブラックサファイア」のみ設定されています。幅広い利用シーンにも対応できて、高級感のある黒色のブラックサファイアは人気を集めました。

※本記事は、2020年8月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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