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更新日:2019.06.18 / 掲載日:2018.07.18

日産グロリアの概要と歴史をまとめてみた

日産グロリアの概要と歴史をまとめてみた

グーネット編集チーム

日産グロリアは高度成長期の最中、日産自動車の前身であるプリンス自動車工業が初代スカイラインをベースに、これからのモータリゼーションを牽引する、より高級なセダンとして開発し1959年1月に誕生しました。

重厚感のある前後メッキバンパーやボディサイドのメッキモールやウインドウサッシをはじめ、メッキを多用したやや背の高い堂々とした佇まいは、特徴的なテールフィンとともに、当時のアメリカ車をイメージさせる高級車ならではの存在感のあるフォルムを備えています。

当時国産トップレベルの出力を誇る力強い1.9L直列4気筒OHVエンジン、優れた直進安定性と重厚な乗り心地を提供するダブルウィッシュボーン式フロントサスペンション&ド・ディオン式リヤサスペンションとなっています。

当時のトヨペットクラウン、日産セドリックと並び、その後の高級車の模範となったモデルです。

2代目モデルでは、「第2回日本グランプリ:T-VIクラス(ツーリングカー2000cc)」へエンジンをチューニングした直列6気筒OHCエンジンを搭載する「グロリア スーパー6」で参戦し、見事1、2フィニッシュを果たすなど、その後の高性能セダンのイメージを定着させました。

その後、1966年にプリンス自動車と日産自動車は合併し、グロリアはバッチエンジニアリングモデルとして進化を続けます。
高性能セダンらしく、国産市販車初6気筒SOHCエンジンやターボエンジン、V型6気筒エンジンなど、技術の日産らしい、常に時代をリードする先進的な技術を積極的に採用していたことでも知られます。

車名の「グロリア」は、プリンス自動車のさらに前身である富士精密工業時代からの皇室との関係から、皇太子(今上天皇)のご成婚を祝し、「栄光・光栄」の意味を持つラテン語に由来して命名されました。
まさに時代を牽引する輝かしいネーミングと言えるでしょう。

派生車には時代のニーズからよりパワフルでゆとりのあるボディをまとった「グロリア シーマ」(後のシーマ)が1988年に発売されました。

なお、グロリアは2004年誕生の新世代スポーティセダン「フーガ」は引き継がれ、45年の輝かしい歴史に幕を下ろしました。

10代目 日産 グロリア Y33系(1995年~1999年)

10代目 日産 グロリア Y33系(1995年~1999年)

グーネット編集チーム

10代目グロリアは、3ナンバーサイズになった先代モデルからさらにボディサイズを拡大し、より伸びやかで重厚感のあるボディフォルムが特徴です。

先代モデル同様、異形角型2灯ヘッドランプを備えるノーブルでラグジュアリーなシリーズ「ブロアム」と丸型4灯ヘッドランプの精悍なフロントマスクを持ち、スポーティでスタビリティの高い走りを提供するドライバーズカー「グランツーリスモ」の2タイプのラインナップから構成されています。

姉妹車であるセドリックとプラットフォームや基本コンポーネンツを共有し、フロントグリルやリヤコンビネーションの意匠を変更し差別化を図っています。

【エクステリア】
先代モデルからのキープコンセプトながら、より洗練されたロングノーズ、ロングキャビンの角を丸めた流麗なボディフォルムが特徴で、リヤトランクエンドがダックテールを採用するなど、モダンでダイナミックなボディデザインを持つ高級セダンです。

【インテリア】
インテリアは素材にこだわり、厚みのあるしっかりした掛け心地を持つ高級なモケットシートや滑らかな触感の本革シート、シームレスなインストルメントパネルや質感の高い艶やかな木目パネルの採用など、静粛性の高い上質で余裕のあるプレミアム感あふれる室内空間を提供しています。

【パワートレイン・メカニズム】
個性豊かなバリエーションを誇るパワーユニットが用意されています。
先代モデルと同様、低速トルクが豊かで経済的な2.8L直列6気筒ディーゼルエンジンと3.0L V型6気筒OHCエンジン、新開発のレスポンスに優れたゆとりのある走行性能が特徴の3.0L V型6気筒DOHCエンジンと全域にわたりトルクフルで伸びのある走行性能を誇る3.0L V型6気筒DOHCインタークーラー付ターボエンジン、実用性の高い優れた経済性と機敏な走行性能を両立する2.0L V型6気筒OHCエンジン、中低速のドライバビリティの高い走りと息の長い加速感が特徴の2.5L V型6気筒DOHCエンジン、振動の少ない回転フィールに優れる2.5L直列6気筒DOHCインタークーラー付ターボエンジンがラインナップされています。

トランスミッションは電子制御式4速オートマチックトランスミッションが搭載されています。

駆動方式は後輪駆動もしくは2.5L直列6気筒エンジン搭載グレードにのみ、前輪と後輪のトルク配分を最適に制御し、旋回性能や走行安定性を両立するアテーサE-TS機構を備えるフルタイム4WDモデルが設定されています。

高速走行時のレーンチェンジやコーナリングの安定性を高める電動スーパーハイキャス(電子制御四輪操舵システム)、走行状況に応じてダンパーの減衰力を瞬時に電子制御し、安定感のある快適な乗り心地を実現するアクティブダンバーサスペンションなど、走りの質を高める先進の技術が搭載され、スポーティな味付けながらダンピングの効いた快適な乗り心地を提供しています。

日産 グロリア(GLORIA)グランツーリスモ(1995年6月モデル)

ボディタイプ:ハードトップ
乗車定員:5名
駆動方式:FR
ボディサイズ:4875×1765×1425mm(全長×全幅×全高)
室内サイズ:2000×1480×1160mm(室内長×室内幅×室内高)
タイヤサイズ:(前)215/55R16 91V(後)215/55R16 91V
エンジンタイプ:VG30E型 V型6気筒OHC
排気量:2960cc
最高出力:160ps(118kW)/5200rpm
最大トルク:25.3kg・m(248.1N・m)/3200rpm
使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
10モード/10・15モード燃費:8.5km/リットル
車両重量:1520kg
価格:2,980,000円
自動車税:年間51,000円 ※

※自動車税は2018年1月時点で参照したものとなります。

グロリア グランツーリスモ(1995年6月) のカタログ情報(1500815)|中古車の情報なら【グーネット】

■10代目 日産 グロリア Y33系の主なグレード・オプション・カラーバリエーション

・主なグレード
「ブロアムJ」「ブロアム」「グランツーリスモ」「グランツーリスモS」「グランツーリスモSV」「グランツーリスモアルティマ 電動スーパーハイキャス仕様」「グランツーリスモアルティマ マルチAVシステム仕様」「ブロアムV」「ブロアムVIP」「ブロアムVIP アクティブダンパーサスペンション仕様」「ブロアムVIP マルチAVシステム仕様」など。

・カラーバリエーション
ブラック、ブラック(スーパーファインハードコート)、ブルーイッシュグリーン(M)(スーパーファインハードコート)、ダークグリーン(M)、ダークブルー(P)(スーパーファインハードコート)、ダークグレー(P)、ダークグレー(P)(スーパーファインハードコート)、プラチナシルバー(M)、プラチナシルバー(M)(スーパーファインハードコート)、ダークブルー(P)、イエロイッシュシルバー(PM)(スーパーファインハードコート)、ホワイトパール(3P)、ホワイトパール(3P)(S.F.H.C)、ホワイトパールツートン(3P)、ホワイトパールツートーン(3P)(S.F.H.C)など。
(発売時期・グレードにより異なります)

日産 グロリア Y33系の中古車一覧

11代目 日産グロリア Y34系(1999年~2004年)

11代目 日産グロリア Y34系(1999年~2004年)

グーネット編集チーム

11代目グロリアは、「見るたびに乗るたびに新しい感動がある新世代高級パーソナルサルーン」を開発コンセプトに掲げ、より先進的な個性を放つドライバーズプレミアムセダンとして、1999年6月に誕生しました。

本世代モデルは2004年まで発売され、45年続いたグロリアブランドのファイナルモデルとなります。

11代目モデルでは、先代までのラグジュアリーなパーソナルモデル「ブロアム」シリーズとスタビリティの高い走りを提供するスポーティな「グランツーリスモ」シリーズのラインナップ構成を廃止し、1モデルに集約されました。

しかしながら、グロリアの特徴でもある「ダイナミックドライバーズサルーン」としてのイメージを望む声に応えるかたちで、2000年10月にはグランツーリスモグレードが追加された後、2001年12月のマイナーチェンジ時には、全グレードがグランツーリスモへ統一されています。

【エクステリア】
「デザインの革新」をエクステリアデザインテーマに掲げ、斬新で硬質な力強い塊感のある面構成を持つスカルプチャーデザインを採り入れ、同時にボディの陰影を巧みに使った、表情豊かな躍動感のあるダイナミックなボディフォルムが特徴です。

中でも中央に厚みのある存在的な横格子のメッキグリル、フロントヘッドライプからリヤエンドへ続くシャープなキャラクターライン、逆スラントした個性のあるリヤビューが高級感とスポーティさを上手く融合させ、モダンなプレミアム感を演出しています。

【インテリア】
インテリアは「やすらぎをもたらすキャビン」をデザインコンセプトに設計され、左右独立調整機能付オゾンセーフフルオートエアコンをはじめ、ロングドライブでも疲れの少ない優しい肌ざわりを持つ快適な高級モケットシート、ウォールナットを使用した艶やかな本木目パネル、圧迫感のない伸びやかなインストルメントパネルの造形などで構成されています。

静粛性を大幅に向上した居心地の良いコンフォートキャビンと相まって、乗員の誰もがリラックスできる質感の高い室内空間を提供しています。

さらにほぼ直角に開く後部ドアや夜間の乗り降りでもドアガラスが確認しやすいエッジイルミネーション、プライバシーリヤガラスなど、後席の乗員の方へ配慮した充実した装備が施されています。

しかしながら、ドライバーズカーに相応しい機能性を重視したコックピットデザインをはじめ、視認性の高い先進的なトータルインフォメーションディスプレイ、狭いスペースでの乗降性を高める自動昇降機能付パワーウインドウやオートシートスライド機構に加え、160Wのゆとりのある解像度の高い音楽を奏でるグロリアホログラフィックサウンドシステムなど、ドライブが楽しくなる快適な装備を備えています。

【パワートレイン・メカニズム】
大幅に車体剛性が強化された新開発のLLクラスプラットフォームを採用し、併せて新開発のショックアブソーバーとコイルスプリングを別置きにしています。
それによって軽量かつフリクションの少ないマルチリンクリヤサスペンションと相まって、しなやかでフラットな安定感のある乗り心地を実現しています。

また、上位モデルには路面の凹凸への追従性に優れ、ダンピングの効いた快適な乗り心地とスタビリティの高い走りを両立するアクティブダンパーサスペンションを装備しています。

搭載するパワーユニットは実用域のトルクフルで高レスポンスなエンジン特性と、優れた燃費性能を両立する連続可変バルブタイミング機構を備える2.5Lと3.0L V型6気筒直噴型エンジン、環境性能と静粛性を高めた滑らかで全域にわたりトルクフルでパワフルな走行性能を誇る3.0L V型6気筒ターボエンジン、電子制御トルクスプリット式フルタイム4WD用に用意された2.5L直列6気筒ターボエンジンの4タイプが設定されています。

組み合わされるトランスミッションはロックアップ領域を拡大したフルレンジ電子制御4速オートマチックトランスミッションと、上位グレードには世界初の無段階変速を実現したピックアップの良いダイレクトな走りと優れた燃費性能を両立するエクストロイドCVTが搭載されています。

【安全性能】
世界トップレベルの衝突安全性能を誇る独自のゾーンボディの採用をはじめ、夜間の視界確保をアシストする高輝度キセノンヘッドランプや先行車との車間距離を感知し安全性を高める車間距離レーダーなどが装備されています。

乗員数に応じて前後のブレーキ配分を最適化するEBD(電子制御制動力配分システム)や車両の横滑りを防ぎ、車両の挙動を安定させるVDC(ビークルダイナミクスコントロール)の搭載など、高い安全性能を備えています。

日産 グロリア(GLORIA)250T(1999年6月モデル)

ボディタイプ:ハードトップ
乗車定員:5名
駆動方式:FR
ボディサイズ:4865×1770×1440mm(全長×全幅×全高)
室内サイズ:1905×1465×1180mm(室内長×室内幅×室内高)
タイヤサイズ:(前)205/65R15 94S(後)205/65R15 94S
エンジンタイプ:VQ25DD LEV型 V型6気筒DOHC
排気量:2495cc
最高出力:210ps(154kW)/6400rpm
最大トルク:27.0kg・m(264.8N・m)/4400rpm
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
10モード/10・15モード燃費:11.6km/リットル
車両重量:1600kg
価格:3,110,000円
自動車税:年間45,000円 ※

※自動車税は2018年1月時点で参照したものとなります。

グロリア 250T(1999年6月)のカタログ情報(1500969)|中古車の情報なら【グーネット】

■11代目 日産グロリア Y34系の主なグレード・オプション・カラーバリエーション

・主なグレード
「250T」「250TX」「250T FOUR」「250TX FOUR」「300TX」「300TX Eパッケージ装着車」「300アルティマ」「300アルティマ Eパッケージ装着車」「300アルティマ Vパッケージ装着車」など。

・主なオプション
キセノンヘッドランプ(ロービーム、レベライザー機構付)、ステアリングスイッチ(オーディオ、エアコン)、ASCD(オートスピードコントロール装置)、バーチャルビジョンメーター(イルミネーションコントロール付)、ピュアトロン、7インチワイド液晶モニター(車両情報表示機能付)、TV/ナビゲーションシステム(DVD方式)、グロリアホログラフィックサウンドシステムI(カセット一体AM/FM電子チューナーラジオ、6連奏CDオートチェンジャー、FM多重放送、7スピーカー、160W)、運転席オートシートスライド、助手席パワーシート(スライド&リクライニング)、本革シート、電動ガラスサンルーフ(スライド・チルトアップ)、ビスカスLSD(リミテッドスリップデフ)、16インチタイヤ&アルミロードホイール、前席アクティブヘッドレスト、VIPセレクションII(プライバシーガラス、後席用オーバーヘッドコンソール、後席ヒーター付シート、助手席リラックスシート、車間距離レーダー)など。

・カラーバリエーション
ブラック、ダークブルー(P)、パープリッシュシルバー(M)、ダイヤモンドシルバー(M)、ダークグレー(P)、ミストシルバー(M)、プラチナシルバー(M)、シャンパンシルバー(TM)、ホワイトパール(3TP)、ホワイトパール(3P)など。
(発売時期・グレードにより異なります)

日産 グロリア Y34系の中古車一覧

日産グロリアは、日産自動車の前身であるプリンス自動車工業から続く、長きにわたり輝かしい歴史を持つ高級セダンとして、いつの時代も高い人気を誇りました。
1959年、日本の高度成長期に誕生し、11代にわたり時代を牽引するエポックメイキングなモデルとして進化を続けてきました。

2004年には次世代のプレミアムスポーティセダン「フーガ」へ引き継がれましたが、姉妹車である「セドリック」とともに、車名の復活を望む声が聞かれるなど、今なお名車として語り継がれる輝かしい歴史を持つモデルです。

日産 グロリアの中古車一覧

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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