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更新日:2020.04.23 / 掲載日:2018.07.24

ホンダインサイトの概要と歴史をまとめてみた

ホンダインサイトの概要と歴史をまとめてみた

グーネット編集チーム

ホンダインサイトは、徹底的に空力特性にこだわった未来的なボディデザイン、軽量でコンパクトなハイブリッド機構を搭載し、環境に配慮した世界最高レベルの低燃費性能を目指し開発された新世代の2人乗り3ドアハッチバッククーペです。

21世紀を間近に控えた1999年11月に誕生し、新開発の1.0LリーンバーンVTEC 直列3気筒エンジンにホンダ独自のハイブリッドシステム「IMA(Integrated Motor Assist:インテグレーテッド・モーター・アシスト)」を組み合わせています。

また、三次元ガラステールゲート、リヤタイヤを覆うリヤホイールスカート(スパッツ)などの採用により、「Cd値(空気抵抗係数)=0.25」を達成しています。
軽量なアルミボディや樹脂フェンダー採用や徹底的な軽量化に加え、先進のオートアイドリングストップシステムと相まって、5速マニュアルトランスミッション搭載モデルでは、35km/Lの卓越した省燃費性能と軽自動自動車並みの820kgの車両重量を実現しました。

ホンダ独自のハイブリッドシステムは、エンジンを主動力に使用し、モーターで力強くアシストするホンダらしいスポーティな走行性能を発揮します。軽量なボディを機敏で爽快に走らせ、ドライバーがクルマと一体になった、ドライビングプレジャーを感じられるモデルに仕上げられています。

初代モデルは発売当初から北米や欧州、アジア諸国でも販売され、卓越した省燃費性能や爽快でパワフルな走行性能から人気の高いハイブリッド専用車として、高い人気を誇りました。

2代目モデルは、2006年8月の初代モデルの販売終了から、約2年半のブランクを経て2009年2月に発売されました。初代モデルの2人乗り3ドアクーペボディから一転して、5ナンバーサイズのまま、実用性を重視した5人乗り5ドアハッチバックセダンとして生まれ変わりました。

排気量を1.3Lへ拡大したi-VTEC 4気筒エンジンにハイブリッドシステム「IMA(Integrated Motor Assist:インテグレーテッド・モーター・アシスト)」を組み合わせ、市街走行から高速道路を使ったロングドライブまで、大人5人を快適に運ぶ居住性の高い静かな室内空間から人気を集めました。
販売開始から約1ヶ月間で月間販売目標台数5,000台に対し、3倍以上の18,000台を受注するなど順調な立ち上がりを記録しました。

車名の「インサイト」は、「洞察力・眼識」という意味を持つ英語に由来し、21世紀の新時代を牽引するホンダの基幹モデルになるよう願いを込め命名されました。

まさに時代に求められる、環境性能や省燃費性能を兼ね備えた、走る楽しさを提供するハイブリッド専用車に相応しいネーミングと言えるでしょう。

2014年3月に2代目モデルは販売を終了しますが、2014年12月発売のコンパクトハイブリッドセダン「グレイス」へ、実質的にインサイトの後継モデルとしてコンセプトが受け継がれています。

また、2代目モデルには派生車種としてi-VTEC機構付1.5L4気筒エンジンをベースにハイブリッドシステムを組み合わせた上位モデル「インサイトエクスクルーシブ」がラインナップされています。

初代 ホンダ インサイト ZE1系(1999年~2006年)

初代 ホンダ インサイト ZE1系(1999年~2006年)

グーネット編集チーム

初代 インサイト (ZE1系)は、ホンダのクルマ作りのフィロソフィである「走る楽しさ」を基本に、21世紀を牽引するクルマに求められる「環境への配慮」や「安全性能の向上」に応える、新世代のニューモデルです。

世界トップレベルの燃費性能や環境性能の実現を目指し開発され、1999年11月に華々しくデビューを飾りました。

【エクステリア】
低く構えたなめらかなフロントマスクからフロントガラス、緩やかに傾斜した3次元ガラスを採用したテールゲートと、徹底的に空力特性を追求した「空気抵抗係数Cd=0.25」を達成したエアロダイナミクスボディが特徴です。

また、デザイン上大きな特徴と言えるリヤタイヤを覆うスパッツ(リヤホイールスカート)を装着し、未来的でスタイリッシュな先進性にあふれるスタイリングを実現しています。

緩やかに傾斜したテールゲートのリヤエンドには、エクストラウインドウが装着され、優れた後方視界を確保するとともに、スタイリッシュで個性的なリヤビューを演出しています。

【インテリア】
「パーソナルフィット・インテリア」をデザインコンセプトに掲げ、ボディカラーとコーディネートされたダーク&ライトグレーの2トーンからなる上品なインテリアカラーを採用しています。

ドライバーの操作性を重視した、2シーターモデルならではの、ややタイトでスポーティなコックピットデザインを採用しながら、心地よさと実用性を兼ね備えたリラックスできる快適なパーソナル空間を生み出しています。

また、視認性が高く、燃費表示付の高機能デジタルメーターやマグネシウム合金フレームを使用した質感の高い3本スポークステアリングホイール、身体をしっかり支えるスペースファブリック&スウェード調トリコット表皮コンビシートなど、安らぎを与えるモダンで質感の高いインテリアを採用しています。

【パワートレイン・メカニズム】
搭載するパワーユニットは、新開発のVTEC機構を備える1.0L3気筒リーンバーンエンジンにホンダ独自のハイブリッドシステム「IMA(Integrated Motor Assist:インテグレーテッド・モーター・アシスト)」を組み合わせています。
5速MTモデルでは量産ガソリン車の中で世界No.1の低燃費性能と余裕のある動力性能を実現しています。

鉄の約1/3の比重が特徴でリサイクル性に優れるアルミボディや軽量で剛性の高い樹脂パネルをフロントフェンダーなど積極的に採用しています。
転がり抵抗の少ないエコロジータイヤを履きながら、鍛造アルミを随所に採用した剛性感の高い足回り、低重心・軽量ボディや軽量ディッシュタイプアルミホイールの装着と相まって、しなやかなで揺れの少ない快適な乗り心地と優れた操舵安定性能、省燃費性能を実現しています。

トランスミッションはダイレクトな走行性能と低経済性能を提供する5速マニュアルトランスミッションと、高効率で途切れのないシームレスな加速フィールが特徴の無段変速トランスミッション・ホンダマルチマチックSが設定されています。

また、2004年10月の2回目のマイナーチェンジでは、IMA(Integrated Motor Assist:インテグレーテッド・モーター・アシスト)の効率や空力特性の向上、タイヤの空気圧の変更などにより、燃費性能が向上しています。
なお、グレードはトランスミッションの違いのみのワングレードとなっています。

ホンダ インサイト(INSIGHT)ベースグレード(1999年11月モデル)

ボディタイプ:クーペ・スポーツ・スペシャリティ
乗車定員:2名
駆動方式:FF
ボディサイズ:3940×1695×1355mm(全長×全幅×全高)
室内サイズ:880×1390×1090mm(室内長×室内幅×室内高)
タイヤサイズ:(前)165/65R14 79S(後)165/65R14 79S
エンジンタイプ:ECA-MF2型 水冷直列3気筒SOHC12バルブ+モーター
排気量:995cc
最高出力:70ps(51kW)/5700rpm
最大トルク:9.4kg・m(92.2N・m)/4800rpm
使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
10モード/10・15モード燃費:35.0km/リットル
車両重量:820kg
価格:2,100,000円
自動車税:年間29,500円 ※

※自動車税は2018年1月時点で参照したものとなります。

参考:

インサイト ベースグレード(1999年11月) のカタログ情報(2002430)|中古車の情報なら【グーネット】

・主なグレード
「ベースグレード」

・主なオプション
ホンダ・ナビゲーションシステム(CDプレーヤー+AM/FMカセットデッキ、4スピーカー+TVチューナー付)、リヤワイパーなど

・カラーバリエーション
カンタムグレー・メタリック、ベルリナブラック、グランプリホワイト、シトラスイエロー・メタリック、シルバーストーン・メタリック、ニューフォーミュラレッド、ロイヤルネイビーブルー・パール、アクアマリンブルー・メタリックなど
(発売時期・グレードにより異なります)

ホンダ インサイト ZE1系の中古車一覧

2代目 ホンダ インサイト ZE2系(2009年~2014年)

2代目 ホンダ インサイト ZE2系(2009年~2014年)

グーネット編集チーム

2代目 インサイト (ZE2系)は、初代モデルの販売終了から約2年半のインターバルを経て、優れた燃費性能はそのままに、5ナンバーサイズの実用性を高めた5ドアハッチバックセダンとして、2009年2月に誕生しました。

「新時代コンパクトスタンダード」を開発コンセプトに掲げ、時代をリードするハイブリッドカーならではの、「優れた環境性能」「高効率で使いやすいパッケージ」「軽快で気持ちの良い走り」を目標にデザインされました。

また、他車種と共有する部品を増やすことで、部品の大幅なコスト低減が可能となり、車両価格が引き下げられました。

さらに乗車定員も先代モデルの2名から5名へと変更されたことで、より一層商品力を高めました。

【エクステリア】
「エアロアスリート=空力により鍛え抜かれた力強い走りの形」をコンセプトにデザインされ、先代モデルの大きなこだわりであった、風を味方につける先進のエアロダイナミクスボディを実現しています。

ホンダのアイデンティティである6ポイントグリルを備えたフロントビューは、立体的で広がりを強調するダイナミックな意匠を持つフロントバンパー、精悍な薄型プロジェクタータイプのヘッドライトと相まって、存在感のあるアグレッシブで安定感のある佇まいを演出しています。

金属の塊から削り出したような量感触れるシャープなボンネットフードから、なめらかに続くフロントガラス、ちょうどドライバーの頭上辺りからゆっくりなだらかに下降するキャビンとリヤハッチゲートまで、力強さを感じるワンモーションフォルムが印象的です。

また、フロントドアからリヤコンビネーションランプへとサイドを走る、安定感を印象づけるキャラクターライン、張りのあるリヤフェンダーから縦に厚みのあるボリュームあるリヤバンパーなど、先代モデルから継承するアイデンティティとも言えるエクストラウインドウと相まって、軽快でモダンな意匠が特徴です。

【インテリア】
コンパクトなボディに高効率で大人5人がゆったり移動できるパッケージデザインが特徴です。
「エモーショナル・ハイブリッド」をコンセプトにデザインされた室内は、ボンネット側にラウンドしたインストルメントパネルや確認頻度の高い情報とそれ以外の情報を上下2分割した視認性の高いマルチプレックスメーター、ドライバーの視線移動を極力抑えたパネルデザインとなっています。

ほかにも相反する異なった素材やカラーを組み合わせた先進的なハイブリッドインテリアの採用など、まさにドライバーを刺激する躍動感のある上質なコックピットデザインをつくりあげています。

また、柔らかなタッチでのびのある素材を使用した高剛性シートを採用し、身体のサポート性を向上させるとともに、ロングドライブでも疲れの少ない快適な掛け心地を提供しています。

ロングホイールベース長をいかした実用性の高い室内は、全高を抑えたハッチバックスタイルのボディデザインながら、燃料タンクをリヤシート下に配置しています。

低く設定されたシートポジションや大きなリヤハッチガラスやエクストラウインドウと相まって、後席の足元やヘッドクリアランスに十分に余裕のある、大人5人がリラックスできるのびやかで明るい室内空間と優れた居住性を実現しています。

ワンタッチでフルフラットになる6:4分割可倒式リヤシートをはじめ、2段式フロアボード構造のラゲッジスペースやフロアボード下に設けたサブトランクなど、乗車人員や用途に応じて使い分けが可能な、使い勝手に優れ、利便性の高い機構を備えています。

【パワートレイン・メカニズム】
排気量を拡大した新開発のi-VTEC機構付1.3L 4気筒エンジンにホンダ独自のハイブリッドシステム「IMA(Integrated Motor Assist:インテグレーテッド・モーター・アシスト)」との組み合わせになります。

この新開発エンジンは走行状況に応じて、全気筒を休止する可変シリンダーシステム(VCM:Variable Cylinder Management)を搭載し、低速域のモーターだけの走行や進化したアイドリングストップ機構、高効率・高トルク容量のCVT(ホンダマルチマチックS)の採用に加え、ボディ全面を覆うアンダーカバーや徹底した空力対策により、卓越した省燃費性能とレスポンスの良い爽快な走りを提供します。

また、ティーチング機能とコーチング機能を備え、エコドライブを賢く支援するユニークな「エコアシスト」を備えています。

搭載するトランスミッションはCVT(ホンダマルチマチックS)のみの設定となり、上位モデルにはホンダのハイブリッドモデル初となるパドルシフトを装備し、よりドライバーと一体になったスポーティドライブを提供します。

【安全性能】
「走る・曲がる・止まる」の基本性能を高めるとともに、事故を未然に防ぐためのアクティブセーフティ、万一の事故の際に乗員・相手車両・歩行者の安全性を高めるパッシブセーフティの充実した安全装備が施されています。

・アクティブセーフティ
プロジェクタータイプ ディスチャージヘッドライト、VSA「車両挙動安定化制御システム」など

・パッシブセーフティ
衝突安全技術「Gコントロール」、全方位コンパチビリティボディ、前席用i-サイドエアバッグシステム(助手席乗員姿勢検知機能付)+サイドカーテンエアバッグシステム、歩行者傷害軽減ボディなど

ホンダ インサイト(INSIGHT)G(2009年2月モデル)

ボディタイプ:セダン
乗車定員:5名
駆動方式:FF
ボディサイズ:4390×1695×1425mm(全長×全幅×全高)
室内サイズ:1935×1430×1150mm(室内長×室内幅×室内高)
タイヤサイズ:(前)175/65R15 84S(後)175/65R15 84S
エンジンタイプ:LDA型 水冷直列4気筒SOHC8バルブ+モーター
排気量:1339cc
最高出力:88ps(65kW)/5800rpm
最大トルク:12.3kg・m(121N・m)/4500rpm
使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
10モード/10・15モード燃費:30.0km/リットル
車両重量:1190kg
価格:1,890,000円
自動車税:年間34,500円 ※

※自動車税は2018年1月時点で参照したものとなります。

インサイト G(2009年2月) のカタログ情報(10053743)|中古車の情報なら【グーネット】

■2代目 ホンダ インサイト ZE2系の主なグレード・オプション・カラーバリエーション
・主なグレード
「G」「L」「LS」

・主なオプション
前席用i-サイドエアバッグシステム(助手席乗員姿勢検知機能付)+サイドカーテンエアバッグシステム(前席/後席対応)、プロジェクタータイプ ディスチャージヘッドライト(HID、ロービーム、オートレベリング/オートライトコントロール機構付)、VSA(ABS+TCS+横すべり抑制)、Hondaスマートキーシステム(電気式テールゲートオープナー付)、Honda HDDインターナビシステム(リヤカメラ付、7インチワイドディスプレイ、ワンセグ+AM/FMチューナー付DVD/CDプレーヤー、AV入力端子、照明付オーディオリモートコントロールスイッチ、Bluetooth対応ハンズフリーテレホン機能、ECO情報表示機能付+4スピーカー)、コンフォートビューパッケージ(ウォッシャー付間欠リヤワイパー、リバース連動+親水/ヒーテッドドアミラー+フロントドア撥水ガラス)
など

・カラーバリエーション
クリスタルブラック・パール、ポリッシュドメタル・メタリック、アラバスターシルバー・メタリック、ミラノレッド、ブリリアントスカイ・メタリックプレミアムホワイト・パール、プレミアムディープバイオレット・パール、スペクトラムホワイト・パールなど
(発売時期・グレードにより異なります)

ホンダ インサイト ZE2系の中古車一覧

インサイトは、ホンダ独自のハイブリッドシステム「IMA(Integrated Motor Assist:インテグレーテッド・モーター・アシスト)」を搭載し、エンジンを強力にモーターがアシストし、徹底した軽量化と空力性能を突き詰めたエアロダイナミクスボディです。

1999年11月のエポックメイキングな初代モデルのデビュー当初より海外へも輸出され、先進の技術お詰め込んだ未来的なパッケージング、2人乗りの流麗な3ドアクーペボディと相まって、大いに話題となりました。

その後、5ドアハッチバックセダンタイプの2代目モデルへ移行しますが、2014年3月に惜しまれつつ、販売を終了します。

コンパクトハイブリッドセダン「グレイス」へコンセプトは受け継がれますが、今なお復活を望む声が高まる人気モデルです。

ホンダ インサイトの中古車一覧

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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