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更新日:2019.06.18 / 掲載日:2018.04.04
【ホンダ】車が滑った際にハンドル操作をアシストするモーションアダプティブEPS

グーネット編集チーム
2008年9月のマイナーチェンジによって、レジェンドに初搭載されたのが、モーションアダプティブEPSです。
今回は、レジェンドに続きアコードやオデッセイにも搭載された、このモーションアダプティブEPSがどのような技術なのか、搭載によって得られる効果は同様なものがあるかについて、詳しく紹介いたします。
モーションアダプティブEPSとは
安定しない状況でカーブを曲がる際や、凍結などといった路面状況によって、車体が大きくスリップ・横滑りしたとき、車体姿勢の安定性を高める安全装備が、このモーションアダプティブEPSです。
ホンダが開発したモーションアダプティブEPSは、自動でステアリング操作を行う「自動運転技術」ではなく、あくまでドライバーのステアリング操作をアシストする、運転支援システムの一種です。
そのメカニズムを、順を追って説明すると、以下の通りとなります。
1.車載コンピューターが車速や、ハンドリング角度を感知します。
2.電動パワーステアリングに働きかけ、その制御をします。
3.TCSやABSといった「横滑り防止システム」とも連動し、車体を安定した状態に保ちます。
つまり、安定性を失ってしまう方向にはハンドル操作しにくくして、切ることによって安定性が高まる方向にはハンドル操作をしやすくすることで、悪路走行時での不意なスリップなどによる事故発生を抑制するのが、このモーションアダプティブEPSなのです。
モーションアダプティブEPSがもたらす効果
ハイスピード域で走行し、ラップタイムを競い合うモーターレースでは、たとえチューニングを施されたレース専用の車体であっても下記のようなことが発生します。
アンダーステア
ステアリング操作が少なく、フロントが外側に向かって大きく触れてしまうこと。
オーバーステア
フロントがカーブに突っ込み過ぎ、リアが大きく横滑りすること。この時、運転に慣れているドライバーは、アンダーステアを未然に防ぐとともに、カウンターステア(通称「逆ハン」)と呼ばれる、スリップ方向と逆にステアリングを切ることで、スピンに伴うクラッシュ防止などを試みます。
とはいえ、ハンドルを切る量やタイミングを体で覚えるのには時間がかかり、一般ドライバーの場合、思わぬ横滑りに対して状況にあったハンドル操作をするのは非常に困難です。
また、運転技術の未熟さやスピードの出し過ぎなどが原因で、よりアンダーステアになる傾向が高く、その場合車線を大きくはみ出して、大きな事故に繋がってしまう可能性もあります。
しかし、モーションアダプティブEPSが搭載されていれば、アンダーステアが発生してもオーバーステアになっても対処できるよう、適切にハンドル操作がサポートされます。
そのため、カウンターステアのような高度テクニックを使わなくても、誰しもが安全で快適なドライブができるのです。