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更新日:2020.03.26 / 掲載日:2017.11.27
NEW RX ワイルド進化の衝撃
期待通りのワイルドテイスト

レクサス一の販売台数を誇るRXだけに失敗は許されない。そんなプレッシャーを感じながらエクステリアは思い切りワイルド路線にチェンジ。エンジンは直4 、2L直噴ターボとV6、3.5Lハイブリッドを用意する
【本記事は2015年12月にベストカーに掲載された記事となります。】再び見えてきましたレクサスの先鋭ワイルド路線! 去年の新型NXのキレキレ凸凹SUVデザインにゃ本当にビックリで、ドイツ勢への本格反撃開始か! と思いきや新クーペRCは王道。なーんだ……と思ってたら4代目RXが再びやってくれました期待通りのワイルドテイスト!最大の注目はNX同様の濃厚キレキレデザイン。全長×全幅×全高は4890×1895×1710mmと旧型より12cm長く、1cm広く2cm高く、サイズが拡大した分、それなりに大人っぽくなってますけど、それでもワイルド。ロボコップみたいなクリスタル系の3連LEDヘッドランプや掘りが深くなったスピンドルグリルが印象的だ。さらにサイドの意図的不協和音とも言うべき複雑ラインが凄い。個人的にはリアをもっとセクシーかつマッチョに膨らませてもよかったけど、レクサスでしか味わえないハイテク美。
ゴージャスなインテリア

水平基調でワイド感を強調したインテリア。質感の高さは言うまでもない!
いっぽう、インテリアは広さがより強調されたもの。造形はこれまた新世代レクサスデザインで多層構造のレイヤー状。豪華な本革シートや革風内装、質感の高いメタリック風パネルとマテリアルで覆われ、ゴージャス。アウディやBMW的なエレガント路線と違い、横方向が強調され、ヤケに広く感じる。このあたりはブランドで好みが分かれるところでしょう。ボディ骨格は一応旧型のキャリーオーバー。しかしホイールベースが50mm伸びた分、リアシート足元は18mm伸び、前後カップルディスタンスがレクサスLS並みに広くなってるし、骨格もエンジンマウントをやり直し、ボディの溶接箇所を変え、サブフレームをイジり、サスペンションやジオメトリーも一新して中身は別物に。
文句なしの走り

V6エンジンを大幅に改良したハイブリッドは、JC08モード17.4km/Lから18.8km/Lに大幅に燃費を向上している(FF車比)
違いは走れば一発でわかり、まず最初に乗ったのは注目のダウンサイジング2LターボのRX200t。NXに初搭載された新世代直噴エンジンで、ツインスクロールターボや可変吸気と組み合わせて、238ps&35.7kgmのパワー&トルクを発揮。これに6ATが組み合わされるわけだが、走り始めからオッ! と思うほどアルデンテだ。レクサスらしい当たりの柔らかさや静かさはそのままに、ゆっくり走ってもステアリングにシャープな手応えが残り、乗り心地も予想外にハード。大型SUV的なロールは皆無だし、フロントシートの着座位置も下がって、決してダブダブな印象はない。さらに車重が1.9tレベルとなり2Lターボで大丈夫か? と思われたパワー感も文句ナシ。出足からキレがよく、踏みはじめからクォーっと爽快な音と気持ちいいトルク感が盛り上がり、今までにない新レクサススポーツSUV風味。ブレーキもダイレクトで踏み応えアリ。
大胆さに驚き

いっぽう、日本じゃ7割を占めるという3.5L V6+モーターのハイブリッド仕様RX450hもかなりイジられており、エンジンの直噴化と同時に吸排気にバルブ可変機構を付け、燃費のいいアトキンソン領域も拡大してエコ化。結果、JC08モード燃費は最良18.8km/Lと2Lの11.8km/Lを大幅凌駕。しかし、乗れば正直200tよりマイルド路線。出足のキレ、ステアリングのシャープさ、ブレーキともに大人向けで、小沢的に面白いのは断然200t。とはいえ世界月販1万4000台でレクサスの屋台骨とも言えるRXをここまで大胆にしてきたのが驚き。ホント、メルセデス、BMWに負けじと世界でバリバリ売れてほしいもんだわ。