WRX S4　その進化を夫婦で試す！

【本記事は2015年8月にベストカーに掲載された記事となります。】さて、お次は6月30日に年次改良を受けたWRX S4。引き続き、夫婦でインプレ！ 今度こそ、夫婦喧嘩か！？

■生真面目な年次改良に脱帽の夫・橋本洋平一見して「どこが違うの？」と首を傾げてしまう。それもそのはず、今回はスバル十八番の年次改良というヤツであり、ハイライトはアドバンスドセイフティパッケージの追加と、静粛性や乗り心地の向上がキモだ。アドバンスドセイフティパッケージは、サイドビューモニター、ハイビームアシスト、そしてアイサイトアシストモニターがセットで展開されるもの。死角の解消や使い勝手、そして目線の移動が少ないなどのメリットは充分に感じられる。また、サンルーフのメーカーオプションが設定されたところも目新しい。ただ、僕にとっての注目はソコじゃない。走りが改良されたことこそが興味深いのだ。今回は2.0GTアイサイトのKYB製ダンパーが内部のオイルやフリクションを改良したことで乗り味をしなやかにしたことがポイントのひとつ。また2.0GT-Sアイサイトに245／40R18サイズをオプション設定。専用チューニングのビルシュタイン製ダンパーも装備される。まずは2.0GTアイサイトに乗り走ってみると、ハーシュネスが減少している印象で、微小なストロークでもうまくいなしている感覚がある。角が取れたかのようなしっとりとした乗り味は、キビキビさが際立っていた初期型とはひと味違う。けれども、もっと凄いのは245タイヤのオプションが装着された2.0GT-Sアイサイトだ。見ればかなりマッチョで、WRX STIと同等の旋回Gを発生させることも可能だとアナウンスされたこのクルマ。だからきっとガチガチだろうと想像していた。けれども、石畳もしなやかに、そして街乗りから高速クルージングまでかなりフラットに走るから驚きだ。GTよりもあらゆる部分でコンフォートな仕上がりになっていた意外性がたまらない。それでいてワインディングにおける安定した走りも手にしたから感心だ。さらに、静粛性を高めようと、フロントウインドゥの遮音中間膜追加や、ボディへの吸音材の拡大など、上質さが高まったことも手に取るように伝わってくる。リアに乗ると横風の影響かアンテナあたりがヒュンヒュン鳴っていたのが気になったが、フロントシートの快適性は間違いなく向上したように感じる。このように見た目は変わらず、けれども中身をしっかり進化させた年次改良はさすがのひと言。スバルの良心を感じたのだ。

■妻・まるもは見た目とのギャップに惚れる！？「橋本さんのどこに惹かれたの？」と聞かれたら、こう答える。「だって、速い男はカッコイイでしょ」。実際、速いクルマに乗る時のみ、主人は見違えるように男前なので（笑）、そういうクルマは大歓迎。しかもWRX S4は私が普通に運転してもそこそこ速く、荒々しい素振りは潜めてジェントルマンに走ってくれるのがステキ。ハンドルはちょっと女性には重たいけれど、高速度域でも安定感があるし、石畳の道でもゴツゴツ感を抑えてくれてビックリ。見た目ではいかにも硬そうな印象なのに、乗り心地には優しさがあるって、理想的な男性像。主人にも、いつもそうあってほしいものです。■編集部：結論は？ と聞く前にすでに夫婦で同意見でしたね。

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