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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.29

乗って乗ってホンダ アコードハイブリッドに驚愕

ホンダアッパーミドルサルーンとしての存在感

ボディサイズは全長4915mm、全幅1850mm、全高1465mmとかなりの大柄でホイールベースは2775mm。これ、実はクラウンよりも大きいのであった!! リチウムイオンバッテリーはリアシート後方に搭載されている

ボディサイズは全長4915mm、全幅1850mm、全高1465mmとかなりの大柄でホイールベースは2775mm。これ、実はクラウンよりも大きいのであった!! リチウムイオンバッテリーはリアシート後方に搭載されている

【本記事は2013年8月にベストカーに掲載された記事となります。】ホンダ渾身の新ハイブリッドシステム(i-MMD)を搭載する新型アコードが6月20日に発表、21日より市販を開始した。新型アコードはハイブリッドシステムにばかり注目が集まってしまっているが、レジェンドやインスパイアなきあとのホンダアッパーミドルサルーンとしての存在感も忘れてはならない。新型アコードをより深く理解するため、Q&A方式で「知りたい部分」を徹底的に掘り下げていくことにしよう!!

よりEV的……というかEVそのもの

駆動用モーターは169ps/31.3kgm エンジンは直4、2LVTECアトキンソンサイクルで143ps/16.8kgm 搭載されるエンジンは1993ccの直列4気筒。VTECを駆使したアトキンソンサイクルで143ps/6200rpm、16.8kgm/3500~6000rpm。モーターは駆動用と発電用の2つ搭載され、駆動用モーターは169ps/31.3kgmというハイパワー。70km/h以下の速度域ではエンジンは駆動には参加せずもっぱら発電用となっていて、走行用にはモーターのみが使用されるのがポイント。高速巡航時は逆にエンジンが駆動に参加することになる

駆動用モーターは169ps/31.3kgm エンジンは直4、2LVTECアトキンソンサイクルで143ps/16.8kgm 搭載されるエンジンは1993ccの直列4気筒。VTECを駆使したアトキンソンサイクルで143ps/6200rpm、16.8kgm/3500~6000rpm。モーターは駆動用と発電用の2つ搭載され、駆動用モーターは169ps/31.3kgmというハイパワー。70km/h以下の速度域ではエンジンは駆動には参加せずもっぱら発電用となっていて、走行用にはモーターのみが使用されるのがポイント。高速巡航時は逆にエンジンが駆動に参加することになる

Q 「新型アコードのハイブリッドはどのような動力システムになっているの?」A 「70km/h以下ではモーターのみでの走行で、エンジンが駆動に加わることはない。エンジンはクラッチで駆動系と断続される構造で、変速トランスミッションはなく、5速ギア程度のギア比(オーバーオールギア比=2.75)で固定されている。つまり、一般道ではほぼモーターのみで走行しているということになる」Q 「走った感覚は電気自動車的なのでしょうか?」A 「そのとおり!! アクセルペダルを踏み込むと思いのほか力強いダッシュでグイグイと加速する。この感覚は内燃機関を動力源とする自動車では味わえないもので、起動トルクに優れるモーターによる電気自動車のものだ。急加速を求めてアクセルを深く踏み込むとただちにエンジンが始動し、意外と高い回転を維持するので、あたかもCVT車で加速をしているような感覚になるが、あくまでも駆動力はモーターのみ。同じ動作をプラグイン車でやると、ほとんどエンジンは始動することなくヒュ~ンというモーター&インバータ音が聞こえてきて、よりEV的……というかEVそのものといった感覚で走る」Q 「エンジンは発電用だというのなら、2Lもの排気量は必要なく、1.3L程度にしたほうが燃費がよくなるのでは?」A 「加速力を必要とする場面ではエンジンの効率いい回転域で発電機を駆動してガンガン電力を供給するシステムなので、ある程度の排気量がないと電力が不足して必要な動力性能を得られないのだという。効率と動力性能のバランスポイントが2Lエンジンだったということ。また、100km/h巡航時などの燃費効率を考えると、あまり小さい排気量だとかえって燃費が悪くなるので、ある程度動力性能に余裕のある2Lとしたという理由もある」Q 「エンジンの最大トルクは16.8kgmで、2Lにしては小さいように感じますが?」A 「VTECを使ったアトキンソンサイクルとしているのがポイント。エンジンが駆動力に参加するのは主に70km/h以上の高速巡航時なので大きなトルクは必要なく、燃費効率を最優先したチューニング。圧縮比は13と高めの設定だがレギュラー仕様となっている」

大型サルーンらしいゆったりしたハンドリングフィール

いまや大型上級サルーンとなったアコード。インテリアはそれにふさわしい上質なものとなり、リアシートはニースペース、ヘッドスペースともに余裕たっぷり

いまや大型上級サルーンとなったアコード。インテリアはそれにふさわしい上質なものとなり、リアシートはニースペース、ヘッドスペースともに余裕たっぷり

Q 「アコードの話というと、どうしてもハイブリッドシステム中心となってしまうけれど、アッパーミドルサルーンとしての仕上がり具合はどうなの?」A 「ボディサイズは全長4915mm、全幅1850mm、全高1465mmでホイールベースは2775mm。ボディサイズはクラウンよりも大きくフーガにも迫るボリューム感で後席も広々しており、完全に大型サルーンの佇まい。パッケージングに不満はなく、むしろ大き過ぎを心配しなければならないほど。アコードというよりもインスパイアとかレジェンドの後継モデルといった雰囲気だ」Q 「乗り心地やハンドリングはどうなんでしょう?」A 「ハンドリングについては、いかにもホンダ車といった、やや操舵にイナーシャ感を持ったフィーリング。もちろん操舵に対するクルマの反応は正確で、大型サルーンらしいゆったりしたハンドリングフィールが味わえる。スポーティという感じではないが、接地感や路面からのインフォメーションはステアリングを通じてドライバーにしっかりと伝わってくるので安心感が高い印象。ただ、重いバッテリーをリアシート後方に配置したことで、FFとしてはややリアヘビー。上り坂のコーナー脱出などでトラクションの抜けを感じる場面がある」

プラグイン車と標準車の違い

左下はPHV用の大容量リチウムイオン電池で左上が普通の電池。PHEVのトランクは下の写真のように奥ゆきが大きく削られる

左下はPHV用の大容量リチウムイオン電池で左上が普通の電池。PHEVのトランクは下の写真のように奥ゆきが大きく削られる

Q 「プラグイン車は標準車とどこが違うのですか?」A 「6.7kWhという大容量リチウムイオン電池を外部からの充電により駆使するのがプラグイン車。標準車のバッテリーは1.3kWhなので5倍以上の容量ということになる。EV走行は37.6km可能で電費は9.26km/kWhと高効率。外部充電は200Vのほか100Vでも可能だが急速充電には対応していない。バッテリーは200V充電だと9時間でフル充電。また走行中の発電でもプラグイン充電と同様の充電効果が得られる。車重は1740kgで標準車のEXに対し120kg重たくなるが、この重量差は主にリチウムイオン電池の重量。リチウムイオン電池は標準車同様リアシート後方に搭載されるが、トランクルーム容量は奥ゆきがずいぶんと犠牲になっていて、大物を積むのはちょっと厳しい」

走りの違い

PHVバッテリーはやっぱり大きい

PHVバッテリーはやっぱり大きい

Q 「走りの違いはあるのでしょうか?」A 「バッテリー容量が大きいので、なかなかエンジンが始動しないのが大きな違い。街中の加速でちょっとアクセル開度が大きくなると、標準車はすぐにエンジンが始動するがプラグイン車は連続高負荷にでもならないかぎり、まずエンジンは始動することはない。なので、よりEVライクな走りを感じることができるのだ」Q 「なぜプラグインは法人ユースのみの販売なのでしょう?」A 「価格が500万円と高くなること、大容量リチウムイオン電池を搭載するためトランクスペースが犠牲になっていることなど、一般ユースには適さない面もあるため、当面は法人や官公庁にかぎった販売としているとのこと。標準車は365万円のLXと390万円のEXの2グレード構成となる」

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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