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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.29
燃費2.4km/L向上の新エンジン&6ATでビアンテの走りはどう変わった!?
ニッチな存在なビアンテ

【本記事は2013年7月にベストカーに掲載された記事となります。】ファミリーカー最大の激戦区であるハイト系ミニバンは、燃費と使い勝手が勝負のビジネスライクな市場。クルマ好きがこだわる“走り”はほとんど評価の対象外で、とにかく経済的で室内の広いクルマが売れる。そんななかでビアンテは最初からニッチな存在。まず「マツダが大メーカーと同じコトやっても勝負にならん」という前提があるから、いかに独自のキャラクターを打ち出すかが勝負。
派手めのエクステリアデザイン

内装は大きな変更はないが、ダイレクトモード機構付きステアリングシフトスイッチが追加
派手めのエクステリアデザイン、独特なシートアレンジ、アクセラと共通のプラットフォームによる質の高い走り……。売れ筋のセレナ、ステップワゴンあたりとは、ちょっと違う方向を目指している。さすがに、こういうニッチ戦略だと月販平均は700台ほどだけど、この激戦区でデビューから5年経ったクルマとしては、むしろ健闘しているといっていい数字。やっぱり、このセグメントでもただの“移動するハコ”じゃイヤだって人は一定数存在するわけだ。
燃費とともに走りの質感も向上!!

SKYACTIV-DRIVE+SKYACTIV-G
今回のマイナーチェンジは、そんな「ハイト系ミニバンでも走りの質は大事!」と思ってる人には朗報だ。パワートレーンを待望の2LSKYACTIV-G+6速SKYACTIVドライブに一新。さらに、シャシーもプレマシーで好評の「一貫性のある走り」というテーマでセッティングし直されている。■燃費とともに走りの質感も向上!!SKYACTIV効果は、まずJC08燃費のデータに顕著だ。従来の12.4km/L→14.8km/Lに向上した結果、このクラスではセレナSハイブリッドに続くエコカー免税を達成。環境性能や経済性で最新ライバルと肩を並べるところまでレベルアップしている。実際にドライブしたフィールは、やや粗削りなところがあった旧型から一転、とってもスムーズで上質感のある走りっぷりが印象的だ。試乗した“グランツ”は、昨年追加された別デザインのアグレッシブなフロントマスクが特徴だが、外観とはうらはらに走りはむしろ“上品”と表現したいイメージ。スムーズな加速感、しっとりした乗り心地、ドライバーにストレスを感じさせない素直なハンドリングなど、まさに独自のキャラクターが際立っている。個人的には「このクラスで唯一無二のまともなシャシー」と評価したいほど。ミニバンの乗り心地の悪さに辟易している人は、一度ビアンテに試乗してみることをお薦めしたい。