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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.30
航続距離は200km、デミオEVはマツダ独自の巻線切り替え式モーター採用!
マツダのDNA、走る喜びを注入した“走りのEV”

リーフ(109ps/28.6kgm)に比べ7ps、13.3kgm低い102ps/15.3kgmだが独自の巻線切り替え式モーターにより発進加速の力強さと伸びやかな高速域での加速感を両立。右/トランク下にはAC100Vの給電システムを設置。最大1500Wまでの機器を利用できる(オプション=30万円)
【本記事は2012年12月にベストカーに掲載された記事となります。】マツダのDNA、走る喜びを注入した“走りのEV”マツダはデミオをベースにしたEVを開発していたが、ついに10月からリース販売を開始した。価格は357万7000円、補助金95万円を差し引いた実質的な価格は262万7000円。限定100台の販売を予定しており、すでに広島県に5台が納入されたという。マツダが開発したデミオEVのモーターとインバーターには安川電機が独自に開発した巻き線切り替え技術、QMETドライブが採用されている。これは回転数に応じてモーターの巻き線を切り替え、発進時などの低回転域では力強いトルクを、高回転域では頭打ちのない滑らかなパワー感が得られる魔法の杖のような機構だ。可変バルブタイミングリフト機構のようなものといえば分かりやすいだろう。モーターの最高出力は75kw、馬力にすると102psだ。最大トルクは150Nm(15.3kgm)である。リチウムイオン電池はパナソニック製のものを搭載した。満充電からJC08モードで200km走行できる。
DモードとEモード

走行モードは通常のDレンジに加え、回生ブレーキを強めると同時に加速操作を緩やかにするEレンジ、回生ブレーキをさらに強めるチャージスイッチ(シフトノブ右)を装備
D(ドライブ)モードとE(エコノミー)モードがあり、Eモードだと出力は50kw(68ps)だ。また、チャージスイッチが設けられており、これをオンにすると回生充電を積極的に行なう。車重はリーフより340kgも軽い1180kgだし、巻き線切り替え式モーターを採用しているから加速は冴えている。鋭い瞬発力に加え、高回転域でも天井知らずにパワーが持続するから気持ちいい。これはリーフでは味わえないスポーティな乗り味である。さすがにEモードだとパンチ力は薄い。だがスムースで静かな走りは大きな魅力だ。
チャージスイッチオンで回生充電

左側のパワーメーターはアクセルを踏み込むと消費電力が増えて上に振れるパワーゾーン、下の緑色の部分は充電状態のチャージゾーン
低回転域から分厚いトルクを発生し、応答レスポンスも鋭かった。チャージスイッチをオンにすると内燃機関で言うところのエンジンブレーキが強力になり、即座に回生充電を行なう。フットワークは軽快だ。マツダらしいキビキビとしたハンドリングとフットワークを味わうことができる。低重心でバランス感覚が優れているからコントロールしやすい。上質な乗り心地にも驚かされた。