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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.30

3代目ロードスターが一部改良!

3代目ロードスターが一部改良

外観もチンスポ追加でアグレッシブに! 親しみやすさを感じさせつつもチンスポイラーの追加などで、より迫力の外観に

外観もチンスポ追加でアグレッシブに! 親しみやすさを感じさせつつもチンスポイラーの追加などで、より迫力の外観に

【本記事は2012年9月にベストカーに掲載された記事となります。】1989年の初代登場から約23年。代を重ね2005年から3代目となっている現行ロードスターが、7月5日に一部改良を受けた。外観は親しみやすさを感じさせるファニーフェイスを基調に、チンスポイラーの追加でスポーティさを加味したといった感じで、ずいぶんイメージチェンジ(担当は拍手)したが、その中身も初代から一貫して「人馬一体」のドライビングフィールを追求するロードスターらしく、非常に「濃ゆ~い」進化を遂げた。正直、一部改良程度ではないレベルとなっている。2008年時のマイナーチェンジしかり、今回の一部改良しかり。この記事を読めば、内容の濃い進化はスポーツモデルに新たな魅力を吹き込むことがわかっていただけるはずだ。

歩行者保護性能向上がきっかけで走りもUP

アクティブボンネット採用で歩行者頭部保護性能UP! 当初予定されたデバイスはドイツの大手用品メーカーのものだったが、重量が嵩むためアクチュエーターだけは日本産の軽量なものを採用するなど、ここにもこだわりが

アクティブボンネット採用で歩行者頭部保護性能UP! 当初予定されたデバイスはドイツの大手用品メーカーのものだったが、重量が嵩むためアクチュエーターだけは日本産の軽量なものを採用するなど、ここにもこだわりが

歩行者保護性能向上がきっかけで走りもUP今回の改良で行なわれたことはいくつもあるが、それらのなかのひとつに、歩行者保護性能向上のための、アクティブボンネット採用というのがある。通常、歩行者頭部保護性能の向上のためには、ボンネットとエンジンの間にスペースを作るが、ロードスターでそのスペースを作ろうとするとボンネットを5cmほど高くしなければならず、それではスタイリングが損なわれてしまうため、ロードスター初のアクティブボンネット採用となったのだ。しかし、ただ単にアクティブボンネット採用だけにとどまらないのが改良型ロードスター開発陣のこだわり。普通にアクティブボンネットのデバイスを搭載すると重量が増えてしまうため、新設計される部品はすべてグラム単位の軽量化が施された。軽量なアクティブボンネット用アクチュエーターの採用、アルミホイール、はては配線に至るまで軽量化はおよび、通常であれば7.9kg増になるところを4.1kg増に抑えている。新造形のフロントバンパーも例外ではなく、CX-5にも採用されている、高強度かつ高剛性のプラスチック材料を使用。肉厚を薄くすることで、バンパー重量は旧モデルの3.2kgから2.8kgに減量された。またこのバンパーはデザイン変更で、ダウンフォースも改良されている。ドライバーにクルマを自由自在に動かしてもらうため、前後のリフトバランスを同等にすることで、ニュートラルステアとしているという。重量増というネガを、走りの質向上というポジに変える。開発陣のこだわりあってこそ、だ。

ソフトトップとRHT、ふたつの個性を鮮明に

ソフトトップ

ソフトトップ

ソフトトップとRHT、ふたつの個性を鮮明に今回の改良ではソフトトップ車とパワーリトラクタブルハードトップ(RHT)車のキャラクターを明確に分けるということも行なわれた。もともとソフトトップ車とRHT車では車両重量が約50kg異なり、2008年のマイチェン時にサスペンションのセッティング、ダンパーの味付けも、ソフトトップはかなりハードで、RHTは乗り味重視というように差別化されていたのだが、今回の改良はそれをさらに突き詰め、外観上でも差をわかりやすくした。ソフトトップは「タイトスポーツ」をキーワードに、スポーティなブラック基調で。

RHT

パワーリトラクタブルハードトップ

パワーリトラクタブルハードトップ

RHTは「プレミアムスポーツ」というキーワードのもと、各所にシルバーのパーツを使用し、上質を感じさせるものとなっている。これらの差別化に対し、開発主査の山本修弘氏は、「RHTにはユッタリ乗れる、プレミアム、生活をエンジョイしたい、オープンカーを楽しみたいという志向が強く、ソフトトップにはより本来のライトウェイトオープンの形があるんで、走りの志向が強い。無理にひとつにまとめて提供するんじゃなく、価値を分けてやったほうが、クルマのキャラクターがハッキリするし、お客さんにもアピールできると思う」と、その理由を説明している。現在日本ではRHTを選ぶユーザーが約7割と圧倒的に人気。が、今回の差別化でスパルタンな魅力を纏ったソフトトップはかなり魅力的。人気を盛り返すことも、充分考えられる。

「人馬一体」とは、走りやすさと見つけたり

2008年時に許容回転数が500回転上げられたエンジンは、今回は変更を受けず。170ps/19.3kgmを発生

2008年時に許容回転数が500回転上げられたエンジンは、今回は変更を受けず。170ps/19.3kgmを発生

「人馬一体」とは、走りやすさと見つけたり今回の改良ではパワーは上げられていない。サスセッティングが変更になったわけでもない。ではなにが変わったのか?

加速コントロール性と減速コントロール性の向上

走りのリニアリティさらに高まる!

走りのリニアリティさらに高まる!

操安担当の梅津大輔氏がこだわったのは、「加速コントロール性の向上(MT車。AT車は変更なし)」と「減速コントロール性の向上」だ。加速コントロール性向上のために行なったのは、スロットル制御プログラムのチューニング+アクセルの踏み込み速度に応じたスロットル特性の実現。改良前のロードスターは、アクセルを半分ほど踏み込むと全開トルクという感じで、初代や2代目が持っていたアクセル踏み込み量に応じてスロットルバルブが開く感じとは違っていたという。これは初代や2代目と異なり、3代目は電制スロットルということもあるのだが、これを初代や2代目のような自然なフィールとすべく、スロットル制御プログラムをより緻密に設定した。減速コントロール性向上のために行なった内容は、さらに濃い。注目したのはブレーキ戻し側のコントロール性。最近のクルマは「利き」ばかり重視して、せっかくドライバーがジワジワとブレーキペダルを戻しても、ペダルが足に付くようにリニアに戻ってくるクルマは少ないと、梅津氏はいう。「ブレーキ踏力を増すための、バキュームブースターのなかのある部品が抵抗を持っていて、戻しの遅れにつながることがわかったんです。これはサプライヤー部品なんで、世界中のクルマでそんなに変わるものではないんですが、そこを変えてほしいとお願いしました」と、梅津氏。ブレーキの戻し側に着目する自動車メーカーは数少なく、現状、そのサプライヤーメーカーにおいて、ロードスターに使用されるバキュームブースターは専用品状態だという。なぜそこまでこだわるのか。「タイヤに荷重をかけて仕事させるのがスポーツドライビング。そしてクルマはアクセルとブレーキでしか前後の荷重をコントロールできない。そこのコントロール性を追求することが『人馬一体』につながる。ロードスターだからこそ追求したかったんです」これらの改良により、一般ドライバーでもクルマが持つ本来のパフォーマンスを発揮しやすくなり、一般ドライバーに近い人ほどサーキット走行などでタイムが短縮すると、梅津氏はいう。パワーに頼らずクルマを操る楽しみを、そして性能をも向上させた改良版ロードスター。これぞ間違いなく日本のスポーツカーの手本といえる存在だ。 最後に気になる価格だが、これは基本的に据え置き。VSRHTのみ3万円の値下げで、その英断に再度拍手!!

次期ロードスターどうなる?

●2014年 次期ロードスター:次期ロードスターどうなる?次期型はダウンサイジングされ、エンジンはSKYACTIV-Gの1.5Lと1.8Lの2本立てというのが有力。軽量化も徹底され、900kg台の車重になると予想されている。また、今回の改良で搭載されたブレーキ戻し側のコントロール性向上技術は、次期型開発のなかで得られた技術であり、当然次期型にも採用されることになる。

●2014年 次期ロードスター:次期ロードスターどうなる?次期型はダウンサイジングされ、エンジンはSKYACTIV-Gの1.5Lと1.8Lの2本立てというのが有力。軽量化も徹底され、900kg台の車重になると予想されている。また、今回の改良で搭載されたブレーキ戻し側のコントロール性向上技術は、次期型開発のなかで得られた技術であり、当然次期型にも採用されることになる。

次期ロードスターどうなる?次期型はダウンサイジングされ、エンジンはSKYACTIV-Gの1.5Lと1.8Lの2本立てというのが有力。軽量化も徹底され、900kg台の車重になると予想されている。また、今回の改良で搭載されたブレーキ戻し側のコントロール性向上技術は、次期型開発のなかで得られた技術であり、当然次期型にも採用されることになる。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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