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更新日:2019.01.06 / 掲載日:2017.11.30
広い! 使いやすい!! 経済的!!! 元祖コンパクトミニバン ポルテ&スペイド
ミニバン並みの居住性

全長は4mを切るコンパクトサイズで、最小回転半径5.1mと扱いやすい。オーソドックスなスタイリングだが、前モデルに比べシャープな印象を受ける。価格は145万~191万円に設定
【本記事は2012年8月にベストカーに掲載された記事となります。】ポルテは異色のクルマだ。’04年にデビューした時は、運転席側がヒンジ式のスイングドア、助手席側は大開口の電動スライドドアという組み合わせに注目が集まった。しかし、特徴はそれだけじゃない。コンパクトカー並みのボディサイズで取り回しが楽ちんなのに、全高と室内高が高く、2列シートながらミニバン並みの居住性を持っている。しかも、ユニバーサルデザインで低床設計だから乗降性もラクラクだ。
販売は伸び悩み

明1.3Lエンジン:1.3Lエンジンは最高出力95psとパワフル。アイドリングストップ付きで19.6km/Lるい色遣いのインテリア。
ところが、意に反して販売は伸び悩み。昨年1年間で1万2810台、今年1~6月の上半期が4415台。モデル末期というネガティブな要因を除いても、こんな台数でウロウロするクルマじゃないはず。結局、何かが足りないのだろう。今回のモデルチェンジでトヨタが用意した回答が燃費である。
燃費40%向上

1.5Lエンジン:省燃費を追求して改良された1.5Lエンジン。アイドリングストップなしでも19.0km/L
■燃費40%向上新型ポルテ最大のポイントが燃費。国内新車販売で好燃費車がズラリと上位を占めている例を引くまでもなく、今は燃費がよくないと売れない時代。これは、もはやクルマ販売の常識だ。新型ポルテは、アイドリングストップの採用をはじめ、エンジンの徹底的な改良などにより、燃費を大幅に改善している。それも、流行のハイブリッドやダウンサイジング&過給器といったスペシャルな技は採用していない。1.5Lのエンジン形式は1NZ-FE。前モデルと同じ型式で、基本的にキャリーオーバーなのだが、徹底した燃焼効率の改善、フリクションロスの低減を施し、新エンジンといってもいいほど進化した。アイドリングストップ付きで、JC08モード燃費は20.6km/L(10・15モード22.5km/L)と大台に乗せ、10・15モード同士の比較では前モデルから40%も向上している。1.3LはVVTi採用エンジンに変更。パワーやトルクを向上させながら燃費アップを実現している。
変則4ドアトールワゴン

助手席側大口径スライドドア:助手席側には、前モデルから引き続き大開口の電動スライドドアを採用。リモコンで開閉可能だ
■変則4ドアトールワゴンポルテは、ユニバーサルデザインの先輩で1クラス上の車格だったラウムを吸収するかたちでモデルチェンジした。同時にカローラ店とネッツ店で販売する姉妹車のスペイドをラインアップに加えている。コンパクトなトールワゴン(ミニバンといってもいい!)というコンセプトを踏襲しつつ、居住性や使いやすさといった基本的な性能を引き上げた点も見逃せない。最大の変更点はドア。運転席側を前後2枚のスイングドアとした。これで、運転席の後ろに座った乗員の乗り降りがしにくいという前モデルのウイークポイントを解消した。ボディサイズは、前モデルと比較して全長が同じ、全幅が5mm広がり、全高が30mm低くなっているが、室内寸法は長さが15mm、幅が50mm拡大され、高さは10mmダウンに抑えられている。もうひとつ、新型ポルテは選択肢が広がった点も特徴だ。グレードは1.5Lが4タイプ、1.3Lは2タイプと前モデルより増加。さらに、6種類のパッケージオプションが設定されており、自分流のセレクトが楽しめる。かなり魅力的な新型ポルテ&スペイド。これで売れなかったら、何が足りないのだろうか。