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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.05

日産 GT-R完全解剖 2007年秋に魔王(こう呼んでもいいかも……)できました。

GT-Rの復活

2007年10月24日13:50東京モーターショー 10月24日13時50分、ゴーン社長の運転でショー会場のステージに現われたGT-R。日産ブースは1時間以上前から報道陣が詰めかけ、見てのとおり、立錐の余地もないほどの混雑ぶり

2007年10月24日13:50東京モーターショー 10月24日13時50分、ゴーン社長の運転でショー会場のステージに現われたGT-R。日産ブースは1時間以上前から報道陣が詰めかけ、見てのとおり、立錐の余地もないほどの混雑ぶり

【本記事は2007年12月にベストカーに掲載された記事となります。】2007年10月24日13時50分、ついにその時は訪れた。さかのぼること6年前、2001年10月24日、3回前の東京モーターショーの壇上でカルロス・ゴーン社長はGT-Rの復活を声高に宣言した。そして約束どおり、GT-Rは復活し、我々の前に登場した。東京モーターショーの会場で、自らGT-Rのハンドルを握り登場したゴーン社長は、満面の笑みをたたえ、そして自信たっぷりにGT-Rの紹介をした。「この咆哮は、日産のパフォーマンスへの情熱。そしてこのクルマは、その情熱の極み、新型日産GT-Rです」魔王、GT-Rが登場した日産ブースは、人・人・人……。

日産ブースは観客でビッシリ

2007年10月29日鈴鹿でGTマシンテスト 10月29、30日、GT500仕様のGT-Rのシェイクダウンが鈴鹿サーキットで実施された。ドライバーは本山哲、ミハエル・クルム、松田次生。フロントグリルでGT-Rエンブレムがアピールするが、顔はあまりGT-Rっぽくない

2007年10月29日鈴鹿でGTマシンテスト 10月29、30日、GT500仕様のGT-Rのシェイクダウンが鈴鹿サーキットで実施された。ドライバーは本山哲、ミハエル・クルム、松田次生。フロントグリルでGT-Rエンブレムがアピールするが、顔はあまりGT-Rっぽくない

・10月23日16時東京都江東区青海。と書くと「どこだそれ!?」と思われるかもしれないが、大江戸温泉物語の裏手。お台場からクルマで1~2分の地下駐車場で翌日の発表を前に、報道関係者を対象にしたGT-Rの事前説明会が実施された。今回のGT-Rは、モーターショー会場が事実上の発表の場となるため、通常の新車発表会で行なわれる開発チーフエンジニアによるプレゼンテーションをすることができない。そのため前日にその機会を設けたのだ。事前説明会と案内されてはいたが、事実上の発表会といっていい内容だった。チーフ・ビークル・エンジニア(CVE)とチーフ・プロダクト・スペシャリスト(CPS)を兼任する水野和敏氏による約1時間に及ぶコンセプト&技術説明は、まるでGT-R教の布教活動のような熱の入ったもので、さらに、ドライブトレーン、シャシー、生産技術など、個別の技術に対するプレゼンテーションも用意されており、会場をあとにしたのは夜9時過ぎ。さすがにグッタリでした。・10月27日10時東京モーターショー一般公開日初日。日産ブースはGT-Rをひと目見ようとする観客でビッシリ。が、銀座の本社ショールームには下の写真のとおり、6台の色違いGT-Rが展示され、こちらは自由に触れられるし、シートに座ることもできた。特に午前中は人も少なめで、わりとゆったりGT-Rに触れられる。幕張に行ってもシルバーしか展示していないけど、こちらには6色すべてが揃っている。11月26日までGT-Rの展示は続くので、モーターショーで見逃した人は、銀座へ急げ!・10月29日鈴鹿サーキットで新型GTRのGT500マシンのシェイクダウンテストが実施された。ステアリングを握るのは本山哲、ミハエル・クルム、松田次生の3人。しかし、その姿は、GT-RというよりもフェアレディZのGTマシンみたい……。GT-Rがいよいよ動き出した!!

0→100Km/h 3.6秒の世界 GTRの速さとは、いったいどんなものなのか?

搭載されるVR38DETTは最高出力480馬力、最大トルク60.0kgm。最大トルクは3200回転で発揮され、そのまま5200回転まで維持。このフラットトルクと自慢のデュアルクラッチ6速ミッションにより、0→100km/h加速は3.6秒をマーク!! 世界的にみてもこの加速性能はトップレベル

搭載されるVR38DETTは最高出力480馬力、最大トルク60.0kgm。最大トルクは3200回転で発揮され、そのまま5200回転まで維持。このフラットトルクと自慢のデュアルクラッチ6速ミッションにより、0→100km/h加速は3.6秒をマーク!! 世界的にみてもこの加速性能はトップレベル

0→100Km/h 3.6秒の世界 GTRの速さとは、いったいどんなものなのか?GT-Rのパフォーマンスを端的に表わす数字として0→100km/h加速3.6秒というのがある。これは日産が公式に発表している数値であり、2ペダルMTのGT-Rの場合、誰にでもこのパフォーマンスを発揮させることが可能というのがポイント。しかもGT-Rは4WDだ。多少路面コンディションが悪くても、この動力性能を叩きつけることができてしまう。GT-Rに搭載されるエンジンは3799ccのV6ツインターボで最高出力480ps/6400rpm、最大トルク60.0kgm/3200-5200rpmというスペックを発揮する。車重1740kgなのでパワーウェイトレシオは3.62kg/ps、トルクウェイトレシオは29.0kg/kgmとなる。国産車にはパワーウェイトレシオが4kg/psを切るクルマはなく、GT-Rと同レベルのパワーウェイトレシオとなると、ポルシェカレラ911GT3(3.36kg/ps)、アウディR8(3.88kg/ps)などの文字通りスーパーカーたち。0→100km/h3.6秒というのは、市販車としては世界トップレベルの動力性能といって間違いない。’97年型のマクラーレンF1のゼロヒャクが3秒4だといえば、GT-Rの加速性能の凄さがおわかりいただけるだろうか。612馬力エンジンを搭載するポルシェカレラGTでも3秒8、5775万円もする626馬力のメルセデスSLRマクラーレンも同じく3秒8、アウディR8はGT-Rよりも1秒遅い4秒6だ。GTRは、公道上では世界一の加速力といっても過言ではない。GT-Rの加速Gをグラフにしたものを見たが、実に滑らかなカーブを描いていた。つまり、シフトチェンジによる加速の段つきがないのだ。専用開発されたデュアルクラッチトランスミッションがわずか0.2秒でシフトを完了。3200回転で最大トルクに達するエンジンとの連係プレイでシームレスな加速を維持するのだ。最高速は310km/hである。6速7000回転でレブリミッターが作動するのだが、その時の速度が310km/h。「まだ加速中。6速のギア比をもうちょっと小さくしてやればもっと最高速は出るけれど、もう充分でしょ。300km/hでアウトバーンを助手席の人と会話しながら走れるのはGT-Rだけ」と水野CPS。ただ、日本の公道上では180km/hでスピードリミッターが作動する。

GT-Rはすべてが専用設計のスーパーカーなのだ GT-Rのここが凄い!

GT-Rのトランスアクスルレイアウトがよくわかるだろう。このパッケージングが最大のポイントだ

GT-Rのトランスアクスルレイアウトがよくわかるだろう。このパッケージングが最大のポイントだ

GT-Rはすべてが専用設計のスーパーカーなのだ GT-Rのここが凄い!「GT-Rはスーパーカーです」と水野和敏CPS兼CVEは開口一番。水野氏のいうところのスーパーカーの条件とは“パワーウェイトレシオが4kg/ps以下である”、“300km/hで公道を走れる”、“ニュルブルクリンクで8分を切れる”。以上3点。もちろんGT-Rはこの条件をすべてクリアしている。「GT-Rのプロジェクトが正式にスタートしたのが2003年12月16日。すぐに年末年始の休みになりましたが、明けてすぐ、’04年1月15日にはゴーンに企画内容を説明し、GOサインが出ました」と水野氏。水野氏はこれより先の’03年4月、それまで在籍していた市販車の開発部門から先行開発部門へと異動となっている。これは、いま考えれば新型GT-R開発への布石だったということに間違いない。「先行開発に異動になって、真っ先にトランスアクスルのテスト車を作ったんです。フロントエンジンで理想的な運動性能のクルマを作ろうと思ったら、トランスアクスルがベストだと考えたんです。2カ月後の6月にはV35スカイラインのシャシーを使ったテスト車ができ、9月にはゴーンに乗ってもらってよさを実感してもらった。あるテストドライバーはスカイラインがポルシェになっちゃったと表現しました」と。新型GT-Rのパッケージング上のキモとなっている独立型トランスアクスル4WDの考え方は、開発スタート時から決定していたのだ。「静的な重量配分なんてどうでもいいんです。重要なのは走っている時の重量配分。加速する、逆にブレーキをかける……。走行中のあらゆる状態で4輪にキッチリ荷重をかけるためには、フロントタイヤにはエンジンの重量での荷重、リアタイヤにはトランスアクスルの重量が荷重をかけることになる。重量物をホイールベース内に収めながら、ちゃんと前後タイヤに荷重をかける。そのためにはトランスアクスルが絶対に必要だったんです」と水野氏は力説する。GR6型と名づけられたトランスアクスルは、ボルグワーナー社との共同開発で完成した6プレートデュアルクラッチ+6速ミッション、リアデフ(機械式LSD)、トランスファーが一体となっており、ちょうどリアシートの下あたり、リアアクスル直前にレイアウトされている。エンジンからアウトプットされた動力はプロペラシャフトでトランスアクスルに接続され、トランスアクスルから発生するフロントタイヤへの駆動力をもう1本のシャフトでフロントに送っている。GT-Rの床下には2本のプロペラシャフトが通っているのだ。もちろん軽量化のため2本ともカーボンシャフトが使われている。かなり複雑な構造だが、トランスアクスルを採用するメリットを最重要視したのだという。GT-Rは2ペダルのみの設定で、コンベンショナルな3ペダルMTの設定はない。マニュアルミッションの必要性は考えなかったのだろうか!?「ニュルを7分38秒で走るためには、クラッチペダルを踏んでシフトレバーを片手で操作して……、なんてできないんです。一部のトップレベルのレーシングドライバーならできますが、それではGT-Rの設計思想には馴染まない。誰が乗っても的確な操作ができなければならないんです。だから2ペダルMTに限定しました」と水野氏はいう。ニュルでは最大2Gにも横Gは達し、ブレーキングGも1.7~1.8Gになるという。もちろん、この状況が誰にでも起こりうるわけではないが、しかし、その状況にGT-Rを持ち込めた時、的確に操作できなくてはならない、ということだ。ステアリングを両手で持ったままシフト操作ができるパドルシフトなら、それが可能。GT-Rのギアチェンジはパドルシフトでしか操作できないのだが、こんな理由があったのだ。徹底した作り込みがGT-Rの真骨頂「ボディの合わせ込みは0.1mm単位でシビアに調整しています。合わせ込みが0.2mmだとニュルでの最大入力に耐えられない。変形して元に戻らないんです。いわゆるボディがヤレた状態になっちゃう。タイヤ1本について5tの突き上げ入力があるんです。それに耐えるボディ、タイヤ、ホイールが必要だった。もちろんボディはラインで組み上がった全数を徹底チェックして、合格したものだけをその先のラインに流しています」と水野氏は説明。当然タイヤについてもブリヂストン、ダンロップに対して厳しい開発要件を突きつけて、各社約1400種類ずつ、2社合わせれば約2800種類もの試作品を作り最終仕様のタイヤを作り上げていったのだという。「日産指定のタイヤ以外は履いてはダメ、と、この文言だけ見ればなんとも傲慢な……、と思われるかもしれませんが、手間と時間、そしてタイヤメーカーの努力のうえにやっとできあがったGT-R専用のタイヤなんです。鈴木利男をはじめとするテストドライバーがGOサインを出したタイヤ。逆にいえば、この2種類のタイヤ以外では、性能の保証ができないだけではなく、危険ですらある。だから純正指定タイヤ以外は使わないでいただきたい、と説明しているんです」と水野氏は説明する。ランフラットタイヤを採用したのも、万が一のスローパンクチャー時にもバーストするようなことがあってはならないから。「それでもフル加速するとタイヤとリムがずれちゃう。結合部に溝を切ったりして対策は講じたんだけど、どうしてもわずかなリムずれだけは止められなかった」と水野氏はいうが、これがGT-R唯一の弱点(というほどなのか!?)なのだという。ゼロヒャク3.6秒の加速力とは、そういうものなのだ。ブレーキはブレンボとの共同開発。フロント対向6ポッド、リア対向4ポッドの大型ブレーキが装備される。「R34GT-Rだと、ニュル5周でパッドがなくなっちゃう。だけど今度のGT-Rは40周使えて、そのままアウトバーンに行っても大丈夫。そういうブレーキにしたし、しなければいけないと思う。100km/hからのブレーキングは30mちょい。ウェットでもほとんど制動距離は伸びません」突出したパフォーマンスとそれを安全に引き出すための技術を惜しむことなく投入したGT-R。すべてが専用設計で、それが高い次元でバランスされている。777万円という価格が「特価」に感じられてきた。

誰でも、どこでも超ハイパフォーマンスを味わえるクルマ

「いつでも、どこでも、誰でも」ハイパフォーマンスを味わえるというのがGT-Rの基本開発コンセプト

「いつでも、どこでも、誰でも」ハイパフォーマンスを味わえるというのがGT-Rの基本開発コンセプト

誰でも、どこでも超ハイパフォーマンスを味わえるクルマ 開発トップガン/鈴木利男GT-Rの開発テストで超高速域テストの担当をしたのが鈴木利男氏。水野CPSの言葉を借りれば、「Cカーで400km/hレベルの走りを知っている彼ならば、310km/h止まりのGT-Rの性能を見極めるのは容易なんです」。GT-R開発トップガンの鈴木利男氏にGT-Rの凄さを聞いた。「GT-Rの凄さをひと言で言えば、誰が乗ってももの凄く速く走れるということです」と利男さんは断言する(以下、特記以外カギカッコ内は鈴木利男氏の発言)。ニュルブルクリンク7分38秒54というタイムがモーターショー会場でもアピールされ、ややタイムが一人歩きしてしまっている感もあるが、実はこのタイム、一部区間がウェットコンディションでのもので、ベストコンディションではさらに好タイムをマークしているのだという。あえて一部ウェットでのタイムを公表タイムとしたのは、悪条件でも他車を圧倒的に凌駕するタイムで走ることができるという、開発陣の自信の表われなのだろう。「ポルシェ911とはまったく性格の異なるクルマです」と利男さんはいう。「911はコントロールを積極的に楽しむクルマですが、ある領域を超えると、とてもシビアになってくる。GT-Rは、911と同じ速さで走るかぎりは、なにも起こりません。ドライバーの仕事量は半分以下、といった感じですね。7分38秒で走った時もほとんどカウンターステアなどを当てる場面はありませんでした。911の公式タイム、7分54秒程度で走るのなら、GT-Rはクルージング感覚です。実際、ニュルの耐久試験走行では7分50秒でラップを重ねていたのですが、余裕のドライブでした」。これこそがGT-Rの凄さだと思う。トップレベルのテクニックを持ったドライバーが必死に押さえつけるように走らせてタイムを出すのではなく、余裕のドライブで走って市販車トップレベルのタイムをいとも簡単にたたき出す。誰が乗っても早く走れる、の真意だ。7分50秒の走りだとブレーキもタイヤも40ラップ以上持つという。「7分38秒と7分50秒ではまったく世界が違います。約20kmのニュルで12秒ゆっくり走るとなると、各コーナー、1速高いギアで走れちゃうし、ブレーキだってフルブレーキングの回数が段違いに減ります。それでもポルシェ911のタイムアタックより早いんですから、GT-Rの凄さがわかってもらえますよね!?」と利男さんに念を押されてしまった。GT-Rのレイアウトのキモとなる、トランスアクスルとアテーサE-TS4WDのメリットである。「GT-Rの場合、大きな挙動変化を与えるとタイムロスになってしまいます。テスト時はニュートラルステアを意識していました。GT-Rは動的な前後重量配分に優れるので、基本的なスタビリティが非常に高いんです。コーナーの立ち上がりでパワーをかけて、リアタイヤがアウトに出ていきそうになると、フロントタイヤが駆動力でスタビリティが高まる。踏んで安定するんです。だから安心して速く走ることができるんです」。

300km/hが日常領域!!

鈴木利男氏はGT-Rの超高速性能のテストドライブの責任者としてニュルブルクリンクをはじめとするサーキットでの耐久テスト、タイムアタックを担当。走った距離、時間は「とても覚えていられないほど」だという

鈴木利男氏はGT-Rの超高速性能のテストドライブの責任者としてニュルブルクリンクをはじめとするサーキットでの耐久テスト、タイムアタックを担当。走った距離、時間は「とても覚えていられないほど」だという

・300km/hが日常領域!!「テストではアウトバーンを最高速で走ることもやりました。この速度で走っていても、室内はビックリするほど静か。ポルシェ911と比べても、圧倒的に風切り音が小さいんです。また、エンジンの音や排気音も静か。ちょっともの足りないほど静かなんですよ」と。「アウトバーンは路面がけっこう荒れている場所もある。そんなところでもハイスピードで走ってちゃんと吸収して安定しているのは凄いこと。余計な緊張を強いることはありません。乗り心地は確かに硬めではありますが、ピッチングのバランスが取れているので、不快感はないと思います。速度無制限区間とはいえ、300km/h近い速度で走ることがいいのかという論議はあるでしょうが、GT-Rで300km/hは日常領域、といえるでしょう。300km/hが日常領域ということは、それ以下の速度ではより余裕を持った対処ができる、ということです。GT-Rがハイパフォーマンスを目指したのは、そういった意味合いも大きいと思います」と利男さんはいう。

CHECK POINT 『サーキットを走行したら保証対象外』『パンクしたらタイヤは4本セット交換』は違います GT-R新発見

GT-Rの下回りをリア側から覗いたの図。当然アンダーカバー類は外されている。アンダーカバーは分割タイプとなっている

GT-Rの下回りをリア側から覗いたの図。当然アンダーカバー類は外されている。アンダーカバーは分割タイプとなっている

CHECK POINT 『サーキットを走行したら保証対象外』『パンクしたらタイヤは4本セット交換』は違います GT-R新発見GT-R正式発表前に販売店などから聞こえてきた話には、いくつかの誤解があったことが判明した。日産側も販売店に対する説明が不充分だったとして、改めて説明の通達をしたという。・「サーキット走行をしたら保証の対象外」たしかに競技使用中、あるいはサーキット走行中のトラブル、あるいは、サーキット走行がもとで公道走行中に発生した消耗品等のトラブルに関しては保証対象外。でも、これってどんなクルマでも基本的には保証外。でも、GT-Rは、サーキット走行をしても規定のメンテをキチンと受けていれば保証対象となるのである。これはむしろ「手厚い保証」ともいえる。・「1本パンクしてもタイヤは4本セットで交換が必要」サーキット走行の機会が多いユーザーにはそのように推奨することはあるが、例えば、新品に近い状態で1本だけパンクしたからといって、4本セットで交換を強制するということはないという。「当たり前ですよ。そんな商売、成り立つわけありません」と水野和敏CPS。ちなみにタイヤは標準装着されているブリヂストンかダンロップの専用タイヤのみが使用可能。タイヤ交換の場合はNHPC(ニッサンハイパフォーマンスセンター)に車両を持ち込み、さらにタイヤメーカーの専用工場での組み替えが必要なため、数日間の車両預かりが必要となる。タイヤの価格はまだ最終決定していないが、4本セットで50万円程度というのは既報のとおり。・「アンダーカバーをこすると全面交換で100万円」アンダーカバーは分割タイプで、こする可能性の高いフロントアクスル後方はFRP製。高価なカーボンを使っているのは、こする可能性が最も低いリアだけとなっている。各部の部品価格は決定していないが、フロントセクションはFRPということもあり、せいぜい1万円から高くても数万円とのこと。でも、最初のディーラー資料にはたしかに「全面交換で100万円」と書かれていた。ユーザーの選別をしていたのか?

このほかにもGT-Rの新発見をお伝えします。

GT-Rの排ガスレベルは「★★★」。リアウィンドウに排ガスステッカーが貼られると、急に市販車っぽくなるからおもしろい

GT-Rの排ガスレベルは「★★★」。リアウィンドウに排ガスステッカーが貼られると、急に市販車っぽくなるからおもしろい

このほかにもGT-Rの新発見をお伝えします。■排ガスは「★★★」 平成17年規制50%低減レベルで★★★。「これでカンベンしてください」と日産関係者。■丸型テールランプは最初から決まっていた「スカイラインの名前はないが、GT-Rといえばスカイライン。新型GT-Rをデザインするにあたり、丸型テールランプは必須アイテムだと考えていた」と長谷川浩チーフデザイナー。スカイラインクーペよりスカイラインらしいです。■生産キャパは月産1000台エンジンは12人の熟練工が横浜工場にある専用クリーンルームで1台1人の担当制で組み上げる。エンジン、ボディなど全量検査のうえ、ラインオフした車両をテストドライバーが合わせ込み走行をして出荷するため、月1000台以上は生産不可能。現在は日本仕様のみを生産中だが、今後北米向け、欧州向けなどの生産が立ち上がると、日本仕様の生産台数もかぎられる。

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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