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更新日:2019.01.06 / 掲載日:2017.11.30
ツインチャージャー320ps 最強の86 GRMNスポーツFRコンセプト公開
驚くべき86が現われた!

ニュル近郊での走行シーンも公開されていることから、実走行も可能。320psの威力は凄いハズ
【本記事は2012年6月にベストカーに掲載された記事となります。】市販スポーツカーレースの祭典ともいわれるニュルブルクリンク24時間耐久レースが今年も5月19~20日に行なわれた。その会場に一台の驚くべき86が現われた。サーキット内の展示エリアに飾られたのはGRMNスポーツFRコンセプトとネーミングされた86。その名前が示すとおり、GRMN(GAZOO racing tuned by MN※)によるチューニングモデルだ。’09年には、i QGAZOOバージョンとして、限定100台を市販し、今秋もiQスーパーチャージャーを100台市販する予定。これ以外にも過去、1.3LのFRコンセプトやミドシップハイブリッドスポーツコンセプトなど、トヨタ本体ではできない、少量生産のコンプリートカーを提案、開発を行なってきた。
ハイパワーモデル

吸排気の取り回しがどうなっているのかは写真からは明らかではないが、ギッシリ詰め込まれている。インタークーラーは水冷式で奥に設置される
さらにGRMNはトヨタのG’sの開発、チューニングも行ない、トヨタのスポーツブランド強化の一翼を担っている。そのGRMNが次に手をつけたのが86だった。かねてから86のチューニングモデルをG’sもしくはGRMNで行なう、という情報はあったし、ターボが入らないためにTRDがスーパーチャージャーの開発を秘かに行なっているという話も聞いていた。しかし、今回発表されたこの86のスポーツFRコンセプトはそのスーパーチャージャーとターボを組み合わせたツインチャージャーで、最高出力は320psに達するというハイパワーモデルだった。86の多田チーフエンジニアが真っ向から否定するターボも与えられるというから余計驚かされる。現時点では、ターボやスーパーチャージャーがどのように装着されているのか確認できないが、目的はツインチャージャーにすることで低回転域から高回転域までワイドレンジで性能を向上させ、大幅に加速性能をアップさせるということだ。確かに86のサイズで320psとなれば、そのパフォーマンスはフェアレディZ以上になるのは間違いない。
トップレベルの性能

センターコンソールはボディと同色のパネルが見える。そのほかはブラックと赤のツートーンで、オリジナルに近い。シートはフルバケット
車重は1280kgとメイングレードのGTよりも50kg増に抑えてある。エアコンレスのRCに比べても90kg重いだけ。これでパワーウェイトレシオは4kg/ps。2L最強のインプレッサWRX STIスペックCが4.67kg/psということを考えると、スポーツカーとしてトップレベルの性能を手に入れることになる。このパフォーマンスアップに合わせ、サスペンションは当然専用にチューニングされるほか、ブレーキもGRMN専用のキャリパー&ローターになる。ミッションは6速マニュアルとだけ発表されているが、43.0kgmにも達するビッグトルクを考えると、オリジナルではなく大容量に対応したミッションとなっていることだろう。

●フロントボンネット:ボンネット上部左右に放熱用の三角形のアウトレットが付けられるほか、中央部のデザインも変更される。
ボディサイズも迫力のフェンダー類をみても明らかなように、フロント245/40R18、リア265/35R18というワイドタイヤを収めるために、80mmもワイドになる。全長も前後バンパーの形状変更などにより110mm長くなり、全高も50mm下げられ、迫力のスタイルとなっている。当然リアウイングも超大型の専用デザインだ。市販化に対しては未定ながら、GRMNの市販車をベースとしたチューニングスペシャルは、iQをみればわかるように可能性は高い。しかし、価格も高く450万円は軽く突破しそうだ。※ガズーレーシング・チューンド・バイ・MN