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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.02

クロカンSUVの王座決定戦 やっぱりSUVはディーゼルに限る!なのか?パジェロは?

SUVファンにとっちゃ待望のディーゼルだ!!

こちらX-トレイルディーゼルにも注目!!

こちらX-トレイルディーゼルにも注目!!

【本記事は2010年10月にベストカーに掲載された記事となります。】SUVの売れ行き低迷は「燃費のよくないガソリン車しか選択できない」という要因が大きかったように思う。実際、ガソリンでもあまり燃費の悪くないX-トレイルすら、ディーゼル比率は9%(これ、マニュアルミッションしか設定なかったマイナー前の数字です)。パジェロ級のSUVだと、ガソリンとディーゼルの燃費差たるや超デカい。ちなみにロングのエクシードでディーゼルは10.6km/L、3.8Lのガソリンは8.2km/Lである。パジェロの驚くべきは3.2Lもあるディーゼルながら、基本的に触媒だけで乗用車用のポスト新長期規制をクリアしてきたこと。ベンツの場合、触媒だけじゃクリアできず尿素水を後処理に使っているし、ハイエースだって商用車の緩い規制しか通せなかった(だからワゴンのディーゼルは設定なし)。「2.2L以上だと尿素水を使わなければ無理」といわれていた。三菱自動車の技術力、恐るべし!!

粘りの走りでディーゼルの底力を見せつける!!

気になる走りはどうか? 試乗会場に行くと増岡さんが「国沢さん!! 楽しいですよ~!! 低い回転域からトルクあってラリー車みたいに走っちゃいますから!!」それじゃ、とお願いして増岡さんのコ・ドラになる。するとどうよ!!イキナリ副変速『4Lo』でスタート。さすがローレンジ。スタートするや車重2.2トンのSUVと思えないほど気持ちよく速度乗る!! テンポよくシフトアップしていき、あっという間に第1コーナー。セオリーどおりチョンとブレーキ掛けて前輪に荷重移動してハンドル切り込む。そしてクルマの挙動もラリー車そのもの。横滑りしながら速度が落ちていく。伸び側の減衰力をキッチリ出しており、全く不安定な挙動出ず!!

ラリー車みたいに走れる

ディーゼルはロングボディの全グレード、ショートボディのVR-IIに搭載される。トランスミッションは大改良された5ATが組み合わされる

ディーゼルはロングボディの全グレード、ショートボディのVR-IIに搭載される。トランスミッションは大改良された5ATが組み合わされる

続くマウンド(小さい丘)をアクセルワークとブレーキングで舐めるように走る。重心が高く見えるパジェロながら、逆バンクのコーナーで思い切り攻めたり、ワダチの出来はじめた路面で横滑りさせたり(バランス悪いと引っかかってコケる)しても全く平気。こらタイしたもんだ。なるほどラリー車みたいに走っちゃってますね~。

写真はロングボディの最上級グレード「スーパーエクシード」。ディーゼルエンジンはロングボディの全グレードとショートボディのVR-IIに搭載され、パジェロの主流となる

写真はロングボディの最上級グレード「スーパーエクシード」。ディーゼルエンジンはロングボディの全グレードとショートボディのVR-IIに搭載され、パジェロの主流となる

続いて私の番。アクセル床まで踏んだら確かにトルクフル!! マイナー前のディーゼル(新長期規制対応)だって充分イケる思ったけれど、一段とたくましくなってる。特にトルクは19%アップした45.0kgm!! こいつをわずか2000回転でたたき出す。1500回転あたりからのパンチ力は3.8LのV6ガソリン仕様など目じゃあない!! グイグイ押し出すような加速をする。X-トレイルと同じくATのセッティングも上手。いや、2Lで173馬力を発生してるX-トレイルより過給圧低いためだろう。ターボラグをほとんど意識させず。まるで大排気量NAのよう。こらいい!! X-トレイルのディーゼルは、やや低速トルクが薄いため、過給領域とのトルク変動が気になる部分もある。ま、車重が軽いこともあり、それほど気にならない。というか、スポーツカーのターボエンジンのようなフィーリングで、過給かかった走りはものすごくパワフルで気持ちいい。現在国内で2モデルしかないポスト新長期対応のディーゼル車で、ともにSUVだが、両車の性格は大きく異なるものなのだ。

ドライバビリティと燃費性能をチューニング

いち早くポスト新長期規制をクリアしたX-トレイルディーゼル。デビュー時はMTのみの設定だったが、7月16日のマイチェンで待望のATがラインアップに加わった。最大トルク36.7kgmを2000回転で発生する

いち早くポスト新長期規制をクリアしたX-トレイルディーゼル。デビュー時はMTのみの設定だったが、7月16日のマイチェンで待望のATがラインアップに加わった。最大トルク36.7kgmを2000回転で発生する

X-トレイルのディーゼルモデルは、SUVとしての性能を追求したというよりも、オンロードでの巡航時のドライバビリティと燃費性能を主にチューニングされている。いっぽうパジェロのディーゼルは、クロカン性能も充分高められている。エンジン音もほとんど気にならないレベル。デンソー製の超高圧インジェクションにより、1回の燃焼行程で最大4回まで燃料を吹く。上手にプレ噴射してやれば、メイン噴射時の「カリカリ音」も大幅に低くできるということ。今までの機械式で1回だけ低圧噴射するディーゼルって野蛮だったのだ。むろんアクセル全開時でも黒煙いっさい出さず。というか、ディーゼル特有の異臭も皆無。

ハンドリングについては写真のとおり。大いに楽しませて頂く。もちろんパジェロでこういった走り方をする機会など皆無に近いだろうが、ポテンシャルの高さはどんな状況になっても生きてくる。限界性能のいいクルマって吹雪の中を走らせてもバランスよいかと。電子制御で何とかゴマかしているSUVも増えてきたけれど、私は基本特性こそ大事だと考えます。やはり競技で鍛えられたメーカーだと感心しきり。

今回は発売日前ということもあって一般道を走れなかったけれど、マイナー前のモデルで90km/h巡航したら12km/L。クルコンの上限セットだと10km/Lだった。流れのいい一般道も10km/Lといったイメージ。新しいエンジンになって実用燃費が5%程度向上したというから大いに楽しみ。リッター105円の軽油で10km/L走ってくれれば充分でしょう!!結論として、やっぱりパジェロはディーゼルでこそ、その魅力を最大限に発揮する!! といってまちがいない。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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