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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.02
やっぱりスズキの(軽)はアルトでしょ!! 魅惑のアルト 全車エコカー減税
新型アルトが5年ぶりのフルモデルチェンジ

【本記事は2010年1月にベストカーに掲載された記事となります。】スズキの最量販モデルの座はワゴンRに譲って久しいものの、やっぱりスズキの軽自動車といえばアルト、というイメージは根強い。昨秋の東京モーターショーに市販前提参考出品車として展示されていた新型アルトが12月16日デビューした。先代アルトのデビューは’04年9月だから、5年ぶりのフルモデルチェンジということになる。

新旧アルトを並べてみると、見事なまでにデザインの共通性はない。アルトは常に新しいデザインを採用するというのがスズキの方針なのだ
エクステリアはご覧のとおり。ちょっとクラシカルな雰囲気を漂わせていた先代に対して、新型アルトはガラリとテイストを変えて、現代的な、スタイリッシュなデザインを採用。

ズラリと並んだ新型アルト。ボディカラーは手前2台が「エアブルーメタリック」、3台目が「シャイニーグリーンメタリック」、その奥が「マルーンブラウンパール」、「ミルクティブラウンパール」となる。このほかに「シルキーシルバーメタリック」と「スーペリアホワイト」があり、合計6色が設定されている。最廉価の「E」グレードにはシルバーとホワイトの2色のみの設定となる
「アルトは常に新しいデザインを採用する。前型との継続性は考えていない」と開発を担当した第一カーラインチーフエンジニア荒川甚憲氏。確かに、これまでの歴代アルトを見ていると、デザインの継続性は感じられないが、それは“狙い”だという。スズキの世界戦略車「Aスター」の流れをくむデザインを採用し、世界のなかのアルト、というポジションを作り上げていきたいという考え。
メカは進化したのに価格は安くなっている
価格は最廉価の「E」が73万2900円で先代の「E」より2万9400円高くなっているが、よくよく見ると先代の価格は5MTのもので3ATだと75万6000円。新型はATが4速に進化したうえ、5MT車と4AT車の価格が同じなので、AT車を買うのなら、2万3100円の値下げということになる。

エンジンは直3DOHCのNAのみ。ATは4速に改められ、上級グレードには副変速機付きの新開発CVTが組み合わされる。CVT車の10・15モード燃費は24.5km/L
先代アルトのATはすべて3速ATのみだったが、新型アルトは基本4ATとなり、上級グレードの「G」、「F」にはCVTが採用されている。CVTはパレットやOEMの日産ルークスで採用された副変速機付きCVTで、10・15モード燃費24.5km/Lを達成。旧型の3AT車が21.0km/Lだったので16%程度もの燃費向上。4ATモデルも22.5km/Lとなっており、新型アルトはFF車、4WD車ともに全グレードでエコカー減税対象車となっているのがポイント。特に「E」、「F」の5MT車と「G」、「X」のCVT車は75%減税の対象となる。
流れるようなデザインで、意外と背が高かい新型アルト

ステアリング奥に大型の速度計を備えるシンプルなインパネ。リアシートの居住性は充分合格点だ
ボディサイズは全長3395mm、全幅1475mm、全高1535mmでホイールベースは2400mm。2400mmのホイールベースはワゴンRやパレットなどと同じで、新型アルトのプラットフォームがこれらをベースとしていることが伺える。全高は旧型よりも35mm高くなっており、リアシートの居住性が大きく改善されていることが確認できた。大人の男性が座って頭上にコブシひとつ分のスペースがあり、これなら充分。シート自体も座面長、シートバック高ともに充分なサイズがあり、座り心地もいい。このあたり、リアシートの収納などに苦心するスペース系と違って、セダン系のほうが有利なのだ。それにしても、旧型アルトって、背が高いイメージがあったけど、そうでもなかったのね。並べてみると、新型が思いのほか大きく見えたのでちょっとビックリした。流れるようなデザインで、背が低くてスタイリッシュなイメージだったのに、意外と背が高かったのね、という印象。
高い走りの安定感と上質な乗り味

スタイリッシュに変身した新型アルトは、最新CVTの採用など、技術的にも革新的。安いだけの実用的軽自動車というのではなく、ハイト系では味わえない高い走りの安定感と、上質な乗り味が味わえるだろう