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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.03
ボルボXC60「スポーティな走りとスタイリッシュなデザインがライバルたちに対するアドバンテージ」
第4世代ハルデックスカップリングを介した4WD性能も充分

【本記事は2009年9月にベストカーに掲載された記事となります。】新しいボルボXC60は最近流行りのクロスオーバーだが、XC90やXC70など既存モデルに対して、よりスタイリッシュに、よりスポーティに仕立てたニューモデルだ。全長を4.6m程度におさえて都市部での使い勝手を重視し、走りは全高1.7m級とは思えないキビキビとスポーティな味つけ。プレミアムクラスのスポーツクーペから乗り換えたくなるようなクロスオーバーを目指している。パフォーマンス面でも3Lの直6ターボは285psとパワフルで、第4世代ハルデックスカップリングを介した4WD性能も充分。スポーティなハンドリングとあいまって、オンロードではスポーツクーペ顔負けのハイペースをストレスなく維持することができる。
XC60のキャラをスポーティ志向で統一

しかも、それでいて235mmという最低地上高を確保しているのは立派。最近のクロスオーバーは、オンロード性能を重視するあまりオフロード性能をおざなりにする傾向があるが、それがゆき着くと「だったらクーペでいいじゃん?」ということになる。XC60はSUVという立ち位置をしっかり堅持しつつ、オンロードでのスポーティなハンドリングを実現しているところに価値がある。ただ、その代償として日常的な速度レンジでは乗り心地がやや固めだ。個人的にはSUVの走りはもう少しまったりしているほうが好きだが、ボルボとしてはXC60のキャラをスポーティ志向で統一したかったのかもしれない。
新しい価値観を持ったクルマ

このXC60、ライバルとしては、アウディQ5、VWティグアン、BMWのX3などが想定されている。コンペティターに対する武器は、スタイリッシュなデザイン、スポーティな走り、そしてシティ・セーフティなど安全デバイスの充実といったあたり。それを599万円というお買い得プライスで提供しようという戦略だ。リーマンショック以降、日本でも北米でもプレミアムクラスは苦戦気味。それを乗り越えるためにもXC60のように新しい価値観を持ったクルマが出てくることが大事だと思ったね。
世界初の安全技術も装備

XC60には「シティ・セーフティ」という技術が搭載されている。これは主に渋滞時や交差点で発生する低速時の追突を回避、もしくは軽減させるシステムで、4~30km/hのレンジで作動する。6m以内にいる前方車両の状態を監視し、追突の危険性を感知すると、ブレーキがドライバーのブレーキ操作に素早く反応できるよう準備。さらにドライバーがブレーキを踏まないと、自動でブレーキをかけてくれる。前車との相対走行速度差が15km/h以内なら、追突を完全に回避できるという優れものだ。