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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.03

今や時代は小が大を喰う! アクセラスポーツ下剋上!

1.5Lは5ドアハッチバックのスポーツ、4ドアセダンともに「15C」ワングレードのみ。価格は166万円とリーズナブル

1.5Lは5ドアハッチバックのスポーツ、4ドアセダンともに「15C」ワングレードのみ。価格は166万円とリーズナブル

【本記事は2009年9月にベストカーに掲載された記事となります。】新型アクセラは1.5Lが2Lよりも売れている!! そう、小が大を喰う下克上!! 普通の身長160cmの男が世の中の評価の高い190cmの大男に戦を挑んでいる。そんな状況なのだ。6月11日に発表、発売された新型アクセラ。2Lのi-stop(アイドリングストップ)エンジン搭載モデルがやっぱり気になる。アクセラの月販目標台数は2000台。ちょっとばかり控えめすぎやしまいか!?「いえいえ……。控えめですか!? こんな時代です。キッチリと現実を見据えた販売計画を作っていかなくてはなりません」と、発表会での山内孝社長兼CEOはシビアな姿勢を崩すことはなかった。アクセラはグローバルでは年間40万台規模のマツダの主力モデル。当然力は入っているのだが、大風呂敷を広げることなく、確実なビジネスとして月販2000台という目標を掲げたのだろう。発売から1カ月後の受注台数は7640台(7月12日現在)。月販目標2000台の約3.8倍という受注台数で、まずは滑り出し順調といったところである。「新車販売が激減している今、正直、心配はありました。売れているのはプリウスばかりという印象もありましたし……。でも、アクセラのよさをわかってくださるお客さんがちゃんといらっしゃる。来店してくださるお客さんの反応はいいです」と、都内のマツダ販売店。

下克上!! 売れているのは小さい排気量の1.5L

1.5Lエンジン搭載の15Cは166万円とリーズナブルな価格設定。外観は20Cとなんら変わらないので、見た目にショボイなどということはない

1.5Lエンジン搭載の15Cは166万円とリーズナブルな価格設定。外観は20Cとなんら変わらないので、見た目にショボイなどということはない

アクセラには「i-stop」と呼ばれるアイドリングストップ機構を搭載した2Lエンジン(150ps、19.1kgm)と、i-stopの付かない1.5Lエンジン(111ps、14.3kgm)搭載の2タイプがラインアップされている。このほかに264ps、38.7kgmの2.3Lターボがあるけど、これはちょっと特殊な存在。やっぱり販売の主流は2Lなんだろうな。価格も189万円からで割安感があるし……。と思っていたら、意外や意外、1.5Lエンジン搭載車が頑張っているのでありました。グレード別の販売比率を調べると以下のとおり。・15C(スポーツ)=約30%・20S(スポーツ)=約28%・15C(セダン)=約14%・20E(セダン)=約10%1.5Lエンジン搭載モデルは5ドアハッチバックのスポーツ、4ドアセダンともに「15C」ワングレードのみの設定だが、グレード別の販売比率ではトップが1.5Lエンジン搭載車で、全体で見ても2L車が約56%、1.5L車が約44%と肉薄。ちなみに、クルマ好きには気になる存在の2.3Lターボを搭載する“マツダスピードアクセラ”は1%以下の販売比率。2Lはi-stopが注目だけど、実は1.5Lも初めてCVTが組み合わされ、10・15モード燃費は旧型から約12%もアップして18.4km/L。しかも価格は2Lで一番安い20Cの189万円からさらに23万円安い166万円で、これはかなりお買い得感が高いのだ。もちろん堂々としたミドルサイズのボディは2Lでも1.5Lでも違いはないし、装備面でもスタビリティコントロール(DSC)が装着されない、プッシュボタン式スタートシステムがオプション扱いになるなどの、若干の違いはあるものの、決して「安っぽい」印象はない。エコカー減税については、2L車が燃費基準50%以上低減を達成しており「エコカー減税75%減税対象」となっているのに対し、1.5L車は燃費基準15%低減なので「エコカー減税50%対象」。減税面では2Lが一歩リードするが、それでも主要グレードをすべてエコカー減税対象としている点で大きく評価できる。

満足度の高い1.5Lの走りと質感

1.5Lエンジンは111ps、14.3kgmで、マツダ車としてはデミオに続く2モデル目のCVT搭載車

1.5Lエンジンは111ps、14.3kgmで、マツダ車としてはデミオに続く2モデル目のCVT搭載車

1.5Lエンジンは旧型アクセラにも搭載されていた111ps、14.3kgmの直4だが、今回初めてCVTが組み合わされた。マツダのCVTはデミオ13C‐Vに続く2モデルめ。2Lと乗り比べると、やっぱりエンジンの吹け上がりやパンチ力で2Lのほうがキビキビ走るんだけど、1.5LもCVTの効果でトルクバンドをうまく使ったギア制御のおかげで、充分パワフル。必要充分!! の動力性能だ。ただ、4000回転以上回すとCVT特有の“ぎゃーん”というノイズがちょっと気になり始めたり、アクセルのオンオフでCVTベルトのたわみ感によるギクシャクした動きを感じる場面もあったけど、今後洗練されていくことだろう。ハンドリングや乗り心地に関しては1.5Lと2Lで大きな差はない。新型アクセラ全般にいえることだが、サスペンションの動きがしなやかで、フリクション感の少ない上質な乗り心地と、ハンドルの動きに忠実な、素直なハンドリング特性が味わえる。1ランクも2ランクも上の乗り心地といっていい。「20S」ではタイヤサイズが205/55R16となるため若干乗り心地がカッチリ硬質なものとなり、ハンドリング性能面でも、ハンドル切り始めのレスポンスや絶対的なグリップ力で多少の差は感じるが、「20C」は「15C」と同じ195/65R15サイズのタイヤを履いており、乗り心地もハンドリング特性もまったく同じ。エクステリアだって「20C」と「15C」ではホイールも同じだし見分けがつかない。「15C」を選んだからといって、見た目がショボイなんてこともない。「15C」はお値打ちグレードなのだ。1.5Lのアクセラ、下克上だ!!結論:アクセラの健闘を支えているのは、i-stopのついた2Lだが、1.5Lも忘れちゃいかんし、魅力的だ。

やっぱり気になる!!1.5Lvs2Li-Stopの燃費

1.5Lの10・15モード燃費は18.4km/L、アイドリングストップ機構の付いた2Lの燃費は16.4km/L。10・15モード値では10%程度1.5Lが勝っているが、実際に走ってみたらどっちが勝つんだろう!?テスト当日は都内でも32℃という真夏の日差し。あまりの暑さにエアコンはガンガンかけてのテストとなった。このため、2L車のアイドリングストップはごく短時間で解除され、信号待ちでエンジンが停止して5秒程度で勝手に再始動してしまうという状況。エアコンの設定温度によって、室内の快適性を保つため、エンジンの始動タイミングをコントロールしているのだという。日中の都内一般道を約3時間、距離にして78.4km走行してアイドリングストップをした時間は5分3秒。条件的には非常に厳しかったが、それでもよくぞこれだけ止まったな、とむしろ感心した。室内が暑くなってきたかな、と思った瞬間にエンジンが再始動するのだ。で、燃費は7.8km/L。エアコン全開で渋滞も少なくなかった都内ということを考えれば、よく頑張った。同時に走った1.5Lは8.4km/Lという数字であった。やっぱり1.5Lのほうが実燃費もいいが、その差は8%程度と、ほぼ10・15モード燃費値での差と同等だった。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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