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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.03
全知全能スカイライン誕生! いろいろなキャラクターがクロスオーバーする魅惑の1台
見てよし、走ってよしスカイラインクロスオーバーが新ジャンルを切りひらく ヘッドライト、グリル形状も完全オリジナルで、ボンネット上のキャラクターラインをはじめ、こだわりのデザインは必見! 扱いやすいボディサイズが魅力
【本記事は2009年8月にベストカーに掲載された記事となります。】スカイラインといえば、クルマ好きを魅了し続けるとともに、クルマ好きじゃない人でも知っている。現在は昔ほどの求心力はないとはいっても、日本人の心のクルマランキングを展開すると間違いなく1位になる日本車の超ビッグネーム。そのスカイラインシリーズはセダン、クーペというラインアップだったが、SUVの新顔が加わった。その名はスカイラインクロスオーバー。’07年のニューヨークショーで出展された後に、北米、ヨーロッパ、韓国ではインフィニティEXとして販売されているクルマで、ようやく日本でも販売開始。そもそもクロスオーバーカーというのは、ひと言でいえば“欲張りグルマ”。あれも欲しい、これも欲しいという人には打って付けで、スカイラインクロスオーバーは、クーペとSUVをパーフェクトフュージョンした新ジャンルにチャレンジ。それではスカイラインクロスオーバーの欲張り具合を具体的に見ていこう。
非日常性を盛り込んだエクステリア
ブラック
世界で一番美しく、エレガントなSUVを目指したというエクステリアデザインは、セダンともクーペとも微妙に違う。エクステリアのキーワードは、『躍動のエレガンス』(渡辺誠二チーフデザイナー)で、ロングノーズ、アーチドキャビン(クーペのような流麗なキャビン)、ウェービーライン(フロントからリアへ上下しながら優雅に流れるウエストライン)、アップリフトな重心感(ボディ下部をブラックアウトすることにより、クーペが浮揚しているかのように感じさせる)の4点に集約。「遊び心を持った多様性を盛り込んだジュエリークラフトのような感じで仕上げた」(渡辺氏)このエクステリアは必見!
プレミアムを謳いながらも大き過ぎないサイズが魅力
真横から見るとロングノーズがよくわかる。キャビンフォワードが主流のなか、キャビンをできるだけ後方に配置しているのも斬新。プラットフォームも完全流用ではなく大幅改良
全長4635mm×全幅1800mm×全高1575mmというボディサイズは、プレミアムSUVとしては世界最小クラス。全長はスカイラインセダンよりも120mmも短く、全幅はデュアリスより20mm幅広いだけ。同じプレミアムSUVのレクサスRX350が全長4770×全幅1885×全高1690mmと巨大なのとは対照的。その心は?「車体のサイズ感には非常にこだわりました。まずこのクルマを作るにあたり、日常使用で走らせるのにちょうどいい大きさというのにこだわり、スカイラインらしい、スポーティな走りを実現させるためには、これは必須でした。サイズはコンパクトですが、乗っている時に感じるゆとりはマックス、というのを目指しました」(開発担当者)クルマがどんどん大型化する現在、日本での使い勝手を考えると大きな魅力となる。
3.7L、330psはダテじゃない!
搭載されるエンジンは、3.7L、V6DOHCで、330ps/36.8kgmをマーク。駆動方式はFRと4WDで、車重はベースとなる370GTのFRで1730kg、最も車重のある370GTタイプPの4WDで1830kgだから、ライバルを凌駕する動力性能を持っているのは明らか。このエンジンに組み合わされる7ATを駆使すれば、高性能な走りを満喫できる。ほぼ市販車といっていいプロトタイプを試乗した編集部で一番の腕自慢の本誌・梅木をして、「こんなに速くなくてもいいッスよ。コーナリングや車線変更時のフットワークはスカイライン譲りで、重心の高さをまったく感じさせることなく、“スパッ、スパッ”と動いてくれる。フリクション感のないスムーズなステアフィールは、ポルシェカイエンなどでも味わえない」というほど。
インテリアこそスカイラインクロスオーバーの真骨頂
リアシートはワンタッチで倒せ、復帰させるのは電動。運転席のボタンでも操作できる
ボディサイズのところで触れているが、このクルマは大きくない。となると気になるのは室内スペース。狭いのか? 広いのか? と聞かれれば、広くはない、と答えるしかないが、ここにも日産の狙いがある。「これまでのSUVはユーティリティへの要求度が高く、より広い室内空間を追求する傾向にあり、日産ではムラーノがあります。そのようなユーザーの方に対してはスカイラインクロスオーバーの場合は、空間的な広さが売りではなく、どれだけ心地いい包まれ感があるか、精神的な満足度を追求」(前出開発担当者)実際に乗り込んでみると、コックピットにはこれまでのSUVにはない適度なタイト感がある。このあたりはクーペとのクロスオーバーの真骨頂で、ドアトリム、パネル類などのデザインにもこだわりが感じられる。ボディカラーに関係なく、ブラック内装とブラウン内装が選べるのだが、お薦めは非日常感あふれたブラウン内装。
価格は420万円から
グレードは370GTと装備充実の370GTタイプPの2タイプがあり、それぞれFRと4WDが設定されている。タイプPは、進化型のアラウンドビューモニター(370GTには装着できないがバックビューモニターは標準:囲みに詳細)、運転席&助手席のパワーシート、ドアミラー、ステアリングの多機能化などが盛り込まれるなどで差別化。価格差は52万5000円高。価格は一番安い370GTのFRで420万円! ただし、カーナビが全車標準装備だから車体価格は380万円程度と考えればプレミアムSUVとしては買い得感も出てくる。月販目標はわずか200台と弱気なのは、買い得感はあっても価格自体が高いためか? スカイラインのニューフェイスに注目!!