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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.03
冴えが際立つレスポンスと湧き出すトルク。A4シリーズS4アバントはまさに痛快といえるクルマだ。
冴えたレスポンスと湧き出すトルク感が際立つS4

トルクを7%向上しながら、燃費で18%、CO2排出量も15%低減されたS4搭載のエンジン
【本記事は2009年5月にベストカーに掲載された記事となります。】アウディA4シリーズのフラッグシップであり、アスリート系スポーツモデルの代表車でもあるのがS4。新世代S4に与えられたのは、V型6気筒の3L直噴ガソリンエンジン(3.0TFSI)である。これにスーパーチャージャーを装着して333psを絞り出す。トランスミッションはデュアルクラッチ採用の7速Sトロニックだ。この直噴V6スーパーチャージャーエンジンは4.2LのV8エンジンを凌ぐトルクながら、今までの3.2L、V6を凌ぐ環境性能を手に入れている。際立っているのは冴えたレスポンスと湧き出すトルク感だ。1000回転台から豊かなトルクを実感でき、2500回転を超えると鋭いパンチ力が加わり、6500回転オーバーまでダイナミックな加速が持続するのだから痛快だ。が、スムーズさと上質感は4気筒エンジンの比ではない。アクセルを踏み込むと牙を剥き、咆哮をあげるが、クルージング時は静か。流すような走りでは同乗者も快適だ。洗練された走りには7速のSトロニックが大きく貢献している。鋭い変速レスポンスで、つながりも滑らか。実用燃費も向上しているという。
駆動方式

S4/S4アバントは内装もスペシャル感漂うスポーティなもの。オーナーの所有欲を満たしてくれる
駆動方式はフルタイム4WDのクワトロだ。しかも新型S4はリアにスポーツディファレンシャルを組み込んだ。ハンドリングは正確で、ボディの大きさを感じさせない気持ちいいフットワークと優れた回頭性を身につけている。試乗日は大雨に見舞われたが、タイトコーナーでも狙ったラインに難なく乗せることができた。ウェット路面でもスタビリティは抜群だ。
2R直噴ターボを搭載した2.0TFSI クワトロ

2R直噴ターボを搭載した2.0TFSI クワトロ。ミッションはS4同様、新開発の7速Sトロニックを搭載。エンジンパワーを途切れることなく伝達する
もう1台はA4に加わった2L直噴ターボの2.0TFSIだ。こちらも7速Sトロニック、クワトロシステムを組み合わせている。動力性能は1.8Lモデルに大きな差をつけた。登坂路でも余裕ある走りを披露する。
パワー十分なエンジン

211ps/35.7kgmと充分なパワーを発生する
ターボは実用域から充分な過給を行ない、間髪を入れず加速していく。走りの上質感はS4に一歩譲るが、悪天候のワインディングロードで安心感のある走りを楽しめた。操舵フィールも軽快だ。乗り心地にも粗さがなく、好印象だった。