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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.04

超キープコンセプトの4代目登場 NEWオデッセイ 進化は乗ればわかります!! 新型オデッセイの進化のポイントは?

オデッセイならではの魅力を伝えたい

オデッセイならではの魅力を伝えたい、と福井社長

オデッセイならではの魅力を伝えたい、と福井社長

【本記事は2008年11月にベストカーに掲載された記事となります。】うむむむむ。こうして新旧2台を並べてみると、うーむ、なるほど、新型(右ですよ)は、確かに新しさを感じるんだけど、別々に見たら、一瞬どっちが新型か、見分けることは難しそう。きりりとシャープなヘッドライトと、最近のホンダ車が積極的に採用しているFCX顔が新型のポイント。バンパー上部はキラキラ輝くシルバーのメッキとなっている。10月16日、5年ぶりのフルモデルチェンジで4代目へと進化したオデッセイである。超キープコンセプトの正常進化。オデッセイのモデルチェンジをひと言であらわすなら、そういうことになるだろう。

狭苦しさを感じることはない室内空間

アブソルートはここが違う!

アブソルートはここが違う!

オデッセイのデビューは’94年10月のことだった。それまでにはなかった、乗用車ベースのワゴン系ミニバンとしてデビューしたオデッセイは、生産する狭山工場の設備の関係で、1645mmの全高が決定されたという。苦肉の策で生み出されたクルマだったが、2代目にモデルチェンジするまでの5年間で約43万3940台を販売する大ヒット作となり、苦境にあえぐホンダの救世主となった。’99年10月にはキープコンセプトの2代目となり、先代となる3代目のデビューは’03年10月。過去を全否定。これまでのミニバンの常識破壊を目指したコンセプトは鮮烈だった。全高を1550mmまで一気に下げたパッケージングは、3列シートのミニバンとしては前例がなくびっくりしたもんだ。低床フラットフロアを軸にまとめられたパッケージングで、全高を低くしながらも、室内高は1220mmを確保。これはMPVよりも高く、ストリーム(1250mm)やエスティマ(1255mm)にも迫るもので、余裕タップリとはいわないまでも、狭苦しさを感じることはない室内空間。3代目オデッセイは低い全高と室内スペースを両立させた、魔法のパッケージングが革新的だった。

3代目をより洗練させたのが新型オデッセイ

新型オデッセイのボディサイズは全長4800mm、全幅1800mm、全高1545mmでホイールベースは2830mm。先代と比べると全長は30mm伸びていて、全幅は変わらず、全高は5mm低くなっている。先代でも低いと思った全高がさらに5mm低くなっているが、これは足回りなどで下げたもので、フロアからルーフまでの高さは先代と同じ。室内高も1220mmで旧型とまったく同じ数字である。ホイールベースも同じである。「ひと目でオデッセイだとわかるスタイルにしたかった」とは、開発責任者の五十嵐則夫LPL。「オデッセイは国内で累計約98万台売れたクルマです。現在国内だけでも約80万台の保有があり、それだけオデッセイユーザーがたくさんいらっしゃるということです。オデッセイというクルマの認知度は非常に高いので、それを生かさなくてはなりません」と五十嵐LPL。しかし、3代目オデッセイは、モデルチェンジ直後の初速こそ好調だったが、2年目3年目となると販売が低調に推移。ミニバンユーザーがより室内空間の広いBOX系にシフトしたことが最大の要因だが、背の低いオデッセイは、ミニバンの主流からは外れてしまった印象だ。3代目オデッセイは’03年10月のデビューから今年7月までの累計販売台数は約27万4830台。月販平均台数にすれば4800台となるが、昨年から今年にかけては月販台数は2000台程度に落ち込んでいる。モデルライフ後半になったための販売低下もあるが、常用タイプミニバンというカテゴリー自体のユーザー離れも無視できない。そんななかの超キープコンセプトのモデルチェンジだから、ちょっと心配なのだ。「大きく変える必要もある、との論議は当然ありましたが、今回はキープコンセプトで、先代をさらに洗練させるモデルチェンジを選びました」と五十嵐LPLは言う。

室内スペースは先代を踏襲。内外装のクォリティを向上

上の写真は準タイプのインパネで、室内色はベージュ。左上の写真はアブソルートのインパネで、室内色はブラックとなる。アブソルートは5ATでパドルシフト付き。標準タイプはFFではCVTが組み合わされる(4WDは5ATとなる)。インパネは旧型よりも立体的な造形となる

上の写真は準タイプのインパネで、室内色はベージュ。左上の写真はアブソルートのインパネで、室内色はブラックとなる。アブソルートは5ATでパドルシフト付き。標準タイプはFFではCVTが組み合わされる(4WDは5ATとなる)。インパネは旧型よりも立体的な造形となる

新型オデッセイの説明会で、ちょっと違和感というか、不思議な感覚にとらわれた。普通、3列シートのミニバンだと、説明時間のほとんどをパッケージングの説明に費やすのだが、新型オデッセイは冒頭から新型オデッセイに投入した新技術(モーションアダプティブEPS=VDCと連動してハンドル操作もアシスト、マルチビューカメラシステム=日産のアラウンドビューモニターのようなシステム)、続いてはエンジンの改良、ハンドリングの改良(ボディ剛性のアップやサスチューニングの進化など)を時間をかけてジックリ説明。最後に室内空間について、つけ加える程度に説明……。うーん、なんで今さら走りのよさを蕩々と説明するんだろう!? ユーザーが求めているのは室内空間なんじゃないの!? と感じてしまったのだ。ま、室内高は先代と同じ1200mmだし、特にシートアレンジで新しい仕掛けなどもないため、あまりアピールするポイントがなかった、ということもあるのだろうが。が、それほどオデッセイは走りの質感を高め、走りには自信がある、ということだろう。ユーティリティ面では、リアドア開口部の幅を約40mm拡大し、2列目シート、さらには3列目シートへのアクセス性をグンと高めているのがポイント。実際に乗り降りしてみたが、なるほど、従来型ではCピラーが気になったのだが、新型ではこの部分が広くなっていて、ワンタッチで320mm前方にスライドする2列目シートのウォークイン機構と相まって、楽な体勢で乗り降りできる。また、3列目シートに関しては、2列目シート裏側を20mm程度クッションを削り取る形状としたり、足先スペースを拡大して靴が自然に真っ直ぐはいるような形状としたため、居住性は大きく改善している。2例目シートを普通に気持ちよく座れる位置にスライドを調節した状態で3列目に座ると、身長176cmの編集部ウメキが座っても、ヒザが当たることはない。また、これはもの凄く重要なんだけど、Aピラーが細くスッキリしたため、特に右斜め前の視界が圧倒的によくなっている。右折時など、ちょうど対向車や横断中の歩行者などを確認する視線にAピラーがどっかり邪魔をして、視界を奪っていたのが、大幅に改善されている。これは、高強度材の使用と、高精度な製法、工法などによって、Aピラーの剛性を高めながら、細くすることができたため。約30%ものスリム化に成功。

より燃費を追求

主要諸元

主要諸元

エンジンは2.4Lの直4で標準タイプが173ps/22.6kgm、アブソルートが206ps/23.7kgmとなる。ミッションは標準タイプのFFのみCVTが組み合わされ、その他は5速ATというのは先代同様。標準タイプ車には全車「ECONシステム」が標準装備され、スイッチをオンにすると、スロットル制御、CVT制御、エアコン制御などにより、省燃費ドライブをアシスト。10・15モードで1km/Lアップ、実燃費では3~10%程度燃費が向上するという。価格は、売れ筋となる標準タイプのMが259万円、アブソルートが289万円。全体的に10万円程度のアップである。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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