中古車購入
更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.04
ビッグマイチェンした新エスケープの実力は? エスケープXLT&フォードエクスプローラー&フォードエクスプローラースポーツトラック
フォードのSUVフルラインアップ

やはりアメリカンSUVはエアストリームなどのキャンピングカーを引く姿が似合いますね。カッコイイ
【本記事は2008年9月にベストカーに掲載された記事となります。】いま、クルマを取り巻く環境は厳しい。しかも燃費の悪いSUVならなおさらのこと。しかしフォードジャパンは、フォーカスやフィエスタなど欧州車の販売を取りやめ、大排気量のアメリカンSUVをラインアップの中心に置き、マスタングとともに“アメリカらしさ”を売る戦略を打ち立てている。そんなフォードのSUVフルラインアップ、エスケープ、エクスプローラー、エクスプローラースポーツトラックを伊豆モビリティパークのオフロードコースで思いっきり試す!まずはマツダのトリビュートの姉妹車であるエスケープ。トリビュートはすでに生産中止となっているが、エスケープは今年2月にエクステリアの中心のビッグマイナーチェンジを受けリフレッシュされている。ラインアップは2.3L直4(157ps)のXLTと3LV6のリミテッド(203ps)の2種類。少し驚いたのは輸入車のわりに安いこと。XLTが255万円、リミテッドでも325万円!
ブレーキシステムなど、安全性の向上も確認

エクスプローラーエディバウアー:296psの4L V8は、悪路も難なくこなす!
試乗したのは、2.3LのXLT。4WDはコントロールトラックIIと呼ばれる、ロータリーブレードカップリングを使ったシステムでふだんはFFにかぎりなく近い状態で走行。路面コンディションが変化すると、トランスミッションとリアデフの間に設けられたRBC(ロータリーブレードカップリング)が前後輪のトルク配分を適切にコントロールする。試乗コースのような荒れた路面では、インパネにあるロックアップスイッチをONにすれば自動的に、エンジン、トルクが前後輪50対50に固定される。このXLTでダートを思いきり攻めてみたが、キビキビとしたスポーティなハンドリングで4WD性能もかなりのものだった。しかし低速側変速機はもたないので、ヒルクライムなど本格走行となるときついだろう。また容量アップしたブレーキシステムなど、安全性の向上も確認できた。
296psの4L V8は、悪路も難なくこなす! エクスプローラーエディバウアー

エクスプローラースポーツトラック:走りはトラックじゃない! エクスプローラーをベースにリアセクションをベッド(荷台)にしたものだが、走行性能や快適性はエクスプローラーそのもの。収納BOXも備えるベッドがカッコイイ。しかも5人乗りだ。XLTは213psの4L V6で価格は398万円。5月26日発売のV8は限定80台だが498万円
続いて’08年モデルのエクスプローラーエディバウアー(525万円)。本革に加え、運転席&助手席シートヒーター、乗降時にパワーシートを自動スライドし乗り降りを容易にする運転席イージーエントリー&イグジットなど快適装備が充実。エンジンは、296psの4.6LV8で6速ATを組み合わせる。4WD方式は、通常4×4AUTO、雪道などでは4×4Hi、そして今回試乗した起伏の激しい登坂路や荒れた路面では4×4LOWがボタンひとつで切り替えられる。林道コースや傾斜のきつい登り坂などではさすがにフレーム付きシャシーだけあって、剛性感の高さがわかる。ガレ場でも独立式リアサスペンションのおかげでしなやかに反応、軽くいなすのだ。もはや昔のアメリカンSUVというイメージはなくオフロードでも乗り心地はソファに座っているような感覚。またダートコースでのコーナリングも試したがロールスタビリティコントロールが付いているため、安全面でもバッチリだ。
ゆったりとした気分になり心地よく感じた1日

今年2月にエクステリアを中心に一新されたエスケープ。157psの2.4L直4のXLTは輸入車としては安い255万円。203psの3L V6のリミテッドも325万円。全車コントロールトラックIIの4WDシステムを装備
さらにアメリカらしさが詰まっているのがエクスプローラースポーツトラック。走りはボクがイメージしていたピックアップではまったくなかった。それもそのはず、4WDシステムをはじめシャシー、メカニズム関係はエクスプローラーだから、ダートコースを走ってもまったく不満はなし。ただしエクスプローラーよりホイールベースを425mm延長しているので、下回りの干渉を気にするシーンもあった。このXLTは、5人乗りで398万円(213psの4LV6)という価格も魅力的。快適性や乗り心地はエクスプローラーでありながら、スタイルは荷台(デッキ)をもつピックアップトラック。今回試乗した3台のなかで、最もアメ車らしさを感じさせてくれたのはこのスポーツトラックだった。フォードSUVに試乗しておおらかでゆったりとした気分になり心地よく感じた1日だった。