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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.04
3月10日発売決定! マツダNEW RX-8 こんなクルマになる!!

【本記事は2008年3月にベストカーに掲載された記事となります。】昨年12月中旬にマスコミ向けの撮影会が行なわれ、1月のオートサロンで一般公開されたRX-8のマイナーチェンジモデルだが、なぜかなかなか発売にならないと思っていたら、3月10日の発売が決まったもよう。ここでその予習(?)をしておこう。以下は開発エンジニアにお聞きしたマイナーチェンジのポイントだ。
──今回のマイナーチェンジにおける最大のポイントは?

「新グレードとしてタイプRSを加えることです。従来のタイプSを超えるスポーツグレードで、19インチタイヤ、専用エアロ、ビルシュタインダンパー、レカロのバケットシートなどを装備し、フロントサスメンバーに発泡ウレタンを充填して剛性アップを図っています」
──エンジンにも変更はありますか?

エンジンの変更点について細かいアナウンスはないが、オイルの制御を変えているらしい。タイプRSには台形ストラットタワーバーを採用
「エンジンは信頼性の向上、特にオイルマネジメントを見直しています。というのは、アメリカで長時間高回転での走行を続けていると、ある領域でオイル切れの現象が出ることがまれにありまして、その対策を施しています。日本にはないアメリカ特有の現象なんですが……」
──では、足回りの熟成、進化がメインということですね?

インテリアではセンターパネルとステアリングの形状を変えている。また素材の変更によりクォリティもアップ
「はい。特にタイプRSはさっき言った大がかりな変更、改良により、操安性を向上させています。といっても、従来型もハンドリングには自信がありましたし、高い評価をいただいているので基本的な部分は変わらないんですけどね。剛性感のあるステアフィールや減衰感のある乗り心地を感じ取ってもらえると思います。今回のマイナーチェンジは正常進化という言葉が最もふさわしいと思いますね」
──デビューが’03年の4月ですから、もう5年近くたつんですよね。

タイプRSにはビルシュタイン 新しく加わるタイプRSにはビルシュタインダンパーが採用される。特別仕様車のロータリー40周年記念車でも装備されていた
「もうそんなになるんですよね。台数も落ちてきていますし、商品力をアップさせるためのテコ入れはやはり必要でしょう」
──エクステリアはけっこう変えましたね。

こちら現行型:バンパー下部のディフューザーがブラック塗装からボディ同色になっているのがリア部の最も大きな変更点だ
「基本フォルムは変えずに前後の見ためを変えています。前後のバンパーとライトまわり、フェンダー、それと新デザインのホイールも採用しています。また、インテリアもセンターコンソールやステアリングを変えていますし、純正カーナビをポップアップ式からインパネ内蔵型にしています」
──あとはどんなところを変えていますか?

ボディ剛性大幅アップ フロントサスペンションのクロスメンバーにはウレタンを充填し、剛性を向上。乗り心地や正確なハンドリングに効く改良だ
「まだ正式発表前ですから言えないことが多くて申し訳ないんですが、マニュアルミッションの操作感を滑らかにしたりとか、細かいことはいろいろやっていますよ」

こちら現行型:ノーズが丸みを帯びた形状から尖った形状に変わるフロントマスク。ヘッドライトの横幅も広がって印象は激変
デトロイトショーでも北米仕様のRX-8のマイチェンモデルが公開されており、その資料によると、リアサスペンションのジオメトリー変更、ドライブシャフトの剛性アップ、6速MTのファイナルギア比変更(4.444から4.777にして実用域での加速性能を向上)などが行なわれているもよう。また、注目の新装備としてタコメーターに可変レッドゾーンが採用されている。これはエンジンの暖機状態によってレッドゾーンの表示回転数を変えるというシステムで、つまり「エンジンが充分に暖まるまでは高回転まで回さないでね」とドライバーに注意するもの。その手のトラブルが多かったことを想像させる新装備で、無神経なドライバーもいるものだが、そんな対策も施している。待ちに待った発売は3月10日。その新しいエクステリアは賛否両論ありそうだが、走りは格段に進化していることは間違いない。