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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.05
トヨタのワークスチューン、モデリスタの力作 320馬力42.0kgmの強心臓 マークXスーパーチャージャー 違いのわかるアナタのクルマ
派手すぎない外装に好感!!

エクステリアはモデリスタオリジナルのフロントスポイラー、サイドスカート、リアスカート、オプション装着だが、19インチホイールが装着される。派手すぎない外装に好感!!
【本記事は2007年4月にベストカーに掲載された記事となります。】マークXには過給エンジンが設定されていない。マークXにモデルチェンジする直前のマークIIには、2.5Lターボエンジンを搭載したツアラーVがあり、“走り派”に高い人気を誇っていたものだ。マークXにもモアパワーを!! との声が少なからず寄せられているのだという。実は昨年、トヨペット店50周年記念車としてマークXS/Cは100台限定で販売されたが、今回はさらに改良し、限定なしで販売する。
とにかく「力がある」のだ。

エンジン本体にはまったく手を入れておらず、圧縮比もNAの11.5という高圧縮のままというのが凄い。組み合わされるスーパーチャージャーはトムスが開発したものを使用。過給圧は0.4kg/cm2と低めに抑えられているが、高圧縮比のため低速時のトルク、アクセルレスポンスが失われておらず、非常に扱いやすいエンジンに仕上がっている。最高出力はノーマルプラス64馬力アップの320馬力、最大トルクは10.0kgmアップの42.0kgmを発揮
とにかく「力がある」のだ。パンチがある、と言ってもいい。アクセルをグイと踏むと、間髪入れず「ドン!!」とクルマが前に出る。この感覚はNA3LのマークXではチト味わえないもの。フーガの450GTあたりの加速感に似ている。最高出力320ps/6200rpm、最大トルク42.0kgm/3600rpm。ノーマルの3Lに対して最高出力で64ps、最大トルクで10.0kgm大きくなっている。「エンジン本体は完全にノーマルです。ラインオフした完成車のまんま。圧縮比も下げるようなことはしていません」と、開発統括のモデリスタの加藤剛氏。エンジン本体はノーマルなので、本来のマークXが持っているドライバビリティの高さをいっさい損なうことなく、S/Cで過給したぶんのプラスαが得られている。過給圧は0.4kg/cm2と低めに抑えられていることで、「過激じゃあないけどパンチがある」絶妙のバランス。
S/Cならではの豪快なメカニカル音

“ぎゅわぁぁぁぁ~ん”アクセルを踏み込むとS/Cならではの豪快なメカニカル音が聞こえてくる。これを「うるさい音」と感じる人は、こういうクルマに乗るべきではない。「おおっ、これこれ!!」と思える人のクルマなのだ。アクセルの動きにトルクの変動がリニアにレスポンス。グイと踏めばドンとくる。この「ドン」のオイシいゾーンは2000回転から5000回転あたりだけど、もちろんレッドゾーンの始まる6500回転まで一気に吹け上がる。特に、1速、2速は「グイ」、「ドン」、「バシュシュ」(←レブリミッターにあたった音)。なのでマニュアルモードでは気が抜けない。足回りのチューニングがまた絶妙。硬さを感じさせることなく、しっかりロールさせて高い接地感を出しつつ、シャープな操舵レスポンスを演出。ガチガチの足だと街中で乗っていてウンザリしちゃうけど、このクルマは快適。で、山道ではキビキビ走ってくれるからパワーアップしたエンジンのパフォーマンスを思いっきり楽しめるのだ。

主要諸元
エクステリアはモデリスタオリジナルのフロントスポイラー、サイドスカート、リアスカートと、フロントフェンダー後部の小さなエンブレムのみでさりげなくまとめているあたり、好感が持てる。インテリアもいっさい手を加えておらず、「違いのわかる」人がニヤリとするような仕上げ。購入はマークXを扱うディーラーで、新車を買うのと同じ。価格はノーマル300G・Sパッケージに対し144万6900円高い493万2900円。価値のわかる人には買い得だ。