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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.06
なんとなく元気がないホンダ シビックに2L追加 これでカツ! が入るかな?
いいクルマなのになんとなく元気がない。そんなクルマってありますよねぇ。

パドルシフトが付く以外、1.8Lから大きな違いはないシビック2.0GLのインパネ。10万5000円でレザーインテリアも用意される
【本記事は2006年5月にベストカーに掲載された記事となります。】いいクルマなのになんとなく元気がない。そんなクルマってありますよねぇ。ぜんぜん売れない失敗作、というわけでもないのだが、いまいち売れゆきが伸びない「なんとなく元気のないクルマ」が存在する。売れているライバル車に比べて何かが欠けているのだろうが、それが明確ではない。作った人、売っている人、そもそもクルマ自身が「なぜなのよ」と思っている、そんなクルマたちだ。ここでは、そんな「なんとなく元気がないクルマたち」を取り上げ、その理由を解明したい。というわけで、車種をピックアップしたのだが、なるほどベストカーにあまり出てこないクルマたちがズラリと揃った(218ページより)。勢いというのは恐ろしいもので、元気がないクルマたちはマスコミ関係の扱いも減ってしまう。その点では、この企画はある種、そういうクルマの救済的な意味も担っているのだが、もはやグレかかっている彼らは「いまさらなんだよ」と、いまいち乗ってこない。だが、我々は真剣である。なぜ彼らは今こういう状況にあるのかをアカデミックに検証していくつもりである。イヤがられても、今さら引っ込みはつかんのだ~!そんなわけで、まず取り上げるのはシビックである。国内での月販目標、ガソリン仕様が2000台、ハイブリッドが500台で昨年9月に登場したシビックだが、目標達成ははるか遠く。今年に入ってからも1月=791台、2月=969台と、アメリカでは大ヒット中でも、日本では「なんとなく元気がない状態」が続いている。ところがそのシビック、ちょっと驚くべき手を打ってきた。2L DOHC i-VTECエンジンの追加である。1.8Lの140ps/17.7kgmに対し、155ps/19.2kgmへと出力向上。パワーアップしたぶん、燃費はちょっと悪くなって1.8Lの17.0km/Lに対し13.6km/L(10・15モード)となってしまうが、パドルシフト付きのSマチック5速ATを装備するなど、スポーツ性を向上させた。1.8Lは「2Lなみの発進加速で1.5Lなみのクルーズ燃費」を売り文句にしていただけに、「なぜ2Lを載せるんだろう?」という疑問がどうしても生じてくるが、ホンダにはホンダの思惑があってしていること。外野がどうこういうこともないだろう。とにかく選択肢が増えるのはいいことだ。
グレード

2Lならではの装備として、ステアリングのパドルシフトでマニュアル操作ができるSマチック5速ATを採用。豊かな低中速トルクを生かして小気味いい走りが楽しめる(はずです)
さて、このシビック2L、グレードは2.0GLのFFのみでトランスミッションも5ATのみ。価格は223万6500円で、装備関係がほぼ同じ1.8Sが214万2000円だから、200ccの排気量アップ代は9万4500円というところ。1.8Lも同じ5速ATながらマニュアルモード付きのパドルシフトがないなど、厳密に同じ装備ではないが、この価格差でどのくらい走りの違いがあるのか気になるところだ。
シビック頑張れ~

2Lならではの装備として、ステアリングのパドルシフトでマニュアル操作ができるSマチック5速ATを採用。豊かな低中速トルクを生かして小気味いい走りが楽しめる(はずです)
なんとなく元気がないシビックにカツを入れるべく登場した2L。どうせならインテグラタイプRの220ps仕様を積んでほしかったが、いやいや、外野がどうこういうこともないと書いたばかりでしたね。シビックがいいクルマであることは誰もが認めるところ。しかし、今の日本のクルマ市場では「乗ればわかる」では通用しないのも事実。今回の2Lの追加には次につながる何かがあることを期待したい。あぁ、やっぱり外野がうるさいことをいってしまった。とにかくシビック頑張れ~。