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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.06

本日、晴れて発売になった4WDダイナマイト ダイハツ ブーン! こいつぁ最高!! ホットハッチ復権の口火を切る!

ブーン競技ベース車がついに登場

ストーリアX4から排気量アップ!総排気量:936最高出力:133ps/7200rpm最大トルク:13.5kgm/3600rpm10・15モード:14.6km/L 競技のレギュレーションに合わせて排気量を設定。リッターあたりのパワーは142ps!10・15モード燃費は14.6km/Lは立派。ストーリアX4のエンジンよりも低回転から楽しめるセッティング

ストーリアX4から排気量アップ!総排気量:936最高出力:133ps/7200rpm最大トルク:13.5kgm/3600rpm10・15モード:14.6km/L 競技のレギュレーションに合わせて排気量を設定。リッターあたりのパワーは142ps!10・15モード燃費は14.6km/Lは立派。ストーリアX4のエンジンよりも低回転から楽しめるセッティング

【本記事は2006年4月にベストカーに掲載された記事となります。】ブーンのモータースポーツ競技ベース車がついに登場。前身モデルのストーリア同様に、X4(クロスフォー)の名称が与えられた。発表されたばかりで、まだ試乗はしていないが、公開されたスペックを見るだけで、ポテンシャルの高さをうかがい知ることができる。’04年にブーンがデビューした時からX4は計画されていたというが、採算を考えるとすぐにGOとはいかなかったようで、ダイハツの英断には大拍手。強烈に魅力的なこのブーンX4のポイントを(1)~(5)の5つの計算式によって解説していく。まずこのブーンX4は、トヨタと共同開発したブーンがベースなのはいうまでもないが、ベースモデルが1Lと1.3LのFFとスタンバイ4WDなのに対し、X4は936cc、直4、DOHCインタークーラーターボに換装し、フルタイム4WD化されている。

計算式(1)

ブーンX4丸わかりの5つの計算式

ブーンX4丸わかりの5つの計算式

これが、計算式の(1)。つまり、ブーンX4の成り立ちだ。ちなみに、トヨタブランドのパッソにはX4は設定されない。全長×全幅×全高は、3630×1655×1535mmで、ストリートバージョン(詳細は後ほど)は全高が1550mmとなり、ブーンのスポーティグレード、ブーンカスタムと同じ。車重はノーマルのたった40kg増で、980kgとなっている。

計算式(2)

エンジンはストーリアX4が713ccだったのに対し、ブーンX4は、+223ccの936cc、パワーは+13psの133ps、トルクは+0.5kgmの13.5kgmとなる(計算式(2))。これはラリー、ダートラのレギュレーションでは、ターボ係数の1.7をかけたものが排気量と見なされ、936cc×1.7で1591.2ccとなり、全日本ラリーでは今年から新設される1400~1600クラス、全日本ダートラでも1600cc以下のクラスで戦う。

ポテンシャルはどうか?

ハイグレードパッケージにはMOMO製の本革巻きステアリング、エアコンが標準で装備される。インパネはメーターナセル左上にタコメーターが装着されたブーンカスタムと共用し、トランスミッションは5MTのみの設定(クロスミッション)。エアバッグは両モデルとも標準装備

ハイグレードパッケージにはMOMO製の本革巻きステアリング、エアコンが標準で装備される。インパネはメーターナセル左上にタコメーターが装着されたブーンカスタムと共用し、トランスミッションは5MTのみの設定(クロスミッション)。エアバッグは両モデルとも標準装備

ポテンシャルはどうか?単純に考えれば、排気量アップに伴い、パワー/トルクは増しているが、ボディの大型化により車重もアップしているのでストーリアX4のほうが速いのでは? という気もする。実際にパワーウェイトレシオでは、ブーンX4が7.36kg/psなのに対し、ストーリアX4は7.08kg/psとストーリアがだんぜん優位な感じ。それから、ブーンは背が高いし……。この疑問に対し、「車重はアップしているが、トルク特性の見直しにより、ブーンはストーリアと同等以上の加速性能を見せる。車高が高いのはネックになりそうと思うかもしれないが、ブーンのほうがトレッドがかなり広くスタビリティが高いので、コーナリングスピードが速く、同じコースを走れば、最終的にブーンのほうがだんぜん速くなる」と、ダイハツ関係者は熱く語ってくれた。そして、ここからが今回のブーンX4の最大のポイントであり、最大の注目点、さらにいってしまえば最大の魅力なのだ。今回ブーンX4を発売するにあたりダイハツは、競技ベース車のみではなく、快適装備を充実させた、『ハイグレードパック』を設定。これがブーンX4のストリートバージョンとなるのだ。ストーリアX4は、エアコンがオプション設定されていなかったが(ディーラーで装着例アリ)、ハイグレードパックなら標準装備されるなど魅力的。ハイグレードパックの詳細に触れておくと、前述のエアコンのほか、キーレスエントリー、ステアリング、アルミ、電動格納式ドアミラーなど、快適装備が充実。オーディオはどちらもレス仕様で、ディーラーオプションとなっている。エクステリアの差としては、ホイール以外では、ハイグレードパックはBピラーがブラックアウトされ、ドアノブがボディ同色なのに対し、標準モデルではBピラーはボディ同色、ドアノブはブラックと、逆になる。走りの装備面では、フロントの機械式LSDは両グレードとも標準。違うのは足回りのセッティングで、それは車高の違いに表われている。

街中で気持ちよく走れるように

インテリアはブラックを基調としたシックでスパルタンなイメージ。フルバケットシートではないが、サイドサポートはよさそう。このクルマの場合、街中で使うには5人が乗れる点も評価が高い。乗り心地も充分に考えられているようだから楽しみ

インテリアはブラックを基調としたシックでスパルタンなイメージ。フルバケットシートではないが、サイドサポートはよさそう。このクルマの場合、街中で使うには5人が乗れる点も評価が高い。乗り心地も充分に考えられているようだから楽しみ

ここで気になるのは、快適装備が充実しているといっても、基本は競技ベース。街中でアシグルマとして使えるのか? という点だ。それに対しダイハツ関係者は、「街中で気持ちよく走れるように開発を進めました。特にエンジンは、ストーリアX4が4500~4800rpmを超えるあたりからおもしろくなるピーキーな特性だったのに対し、ブーンX4は、フラットトルクで楽しめる回転域を下げ、3500rpm付近でも充分に楽しめるようになっています。足回りにはスタビライザーを装着して乗り心地と操安性の両立を目指しています」と、コメント。こいつぁ最高だね!

計算式(3)

これらの装備充実のハイグレードパックは標準+21万円。これが、計算式の(3)となる。

計算式(4)

まだまだブーンX4の注目点はある。価格だ。ブーンX4の価格は、ベース車で183万7500円。ハイグレードパックは、204万7500円。正直高い(計算式(4))。ブーンのスポーツモデル、カスタムの140万7000円に対し、43万500円高となる。ハイグレードパックにいたっては、64万500円高!BCとしてはベース車を160万円前後、ストリートバージョンを180万円前後くらいと予想していたが、それを20万円ほどオーバーしている。エンジン、4WDシステムをはじめとする駆動系、足回りなどすべて新設計かつ専用設計となっているし、販売面で爆発的な数は見込めないというのが要因とは考えられる。ダイハツはブーンX4の月販目標台数などについては触れていないが、このクルマは限定ではなく、カタログモデルだ。そんななか、ブーンの販売台数については強烈な情報をキャッチした。

計算式(5)

ブーンが競技ベース車であることは、すでに説明したが、FIAのホモロゲ取得に動いているというのだ。今回ストリートバージョンを設定したのは、ホモロゲ取得のために、販売台数を稼ぐことが目的というのだ。グループAが1000台の生産証明が必要なのに対し、ブーンが取得しようとしているグループNの場合は2500台が必須。WRCのレギュレーションでは、1600cc以下のN6クラスになり、WRCと大きく関連があったということ。「今年間に合うかどうかはわからないが、ダイハツがWRCのホモロゲ取得を目指して動いているのは確実。今年のラリージャパンへのブーンX4投入の可能性は充分にある」と、いう関係者のコメントもあり、非常に楽しみ。つまり、ブーンX4×2500台=ラリージャパン、WRCというわけなのだ(計算式(5))。

喜びや満足感が得られるクルマ

ラリージャパン05 上の写真は去年のラリージャパンに出場したNAのブーン。下は今年のオートサロンに出展されていた競技車。全日本ラリー、全日本ダートラにも投入される。そしてホモロゲが取得できれば、今年のラリージャパンにブーンX4が出場することは間違いない!

ラリージャパン05 上の写真は去年のラリージャパンに出場したNAのブーン。下は今年のオートサロンに出展されていた競技車。全日本ラリー、全日本ダートラにも投入される。そしてホモロゲが取得できれば、今年のラリージャパンにブーンX4が出場することは間違いない!

これから先、マツダスピードアクセラ、コルトバージョンR、ヴィッツTSなど、ホットハッチが復権の兆しを見せているが、その先陣をきるかたちで、ブーンX4がデビュー!ブーンX4の価格は安くはないが、それに見合うだけの喜びや満足感が得られるクルマだ。

ワクワクするのがブーン

プロトタイプ 上の写真は去年のラリージャパンに出場したNAのブーン。下は今年のオートサロンに出展されていた競技車。全日本ラリー、全日本ダートラにも投入される。そしてホモロゲが取得できれば、今年のラリージャパンにブーンX4が出場することは間違いない!

プロトタイプ 上の写真は去年のラリージャパンに出場したNAのブーン。下は今年のオートサロンに出展されていた競技車。全日本ラリー、全日本ダートラにも投入される。そしてホモロゲが取得できれば、今年のラリージャパンにブーンX4が出場することは間違いない!

そのブーンX4の実際の走り、ポテンシャルは試乗記、テストをお楽しみに!競技者も一般ユーザーもワクワクするのがブーンX4だ。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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