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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.06

ミドルサイズミニバン徹底解剖! 新型 マツダMPVvsホンダ オデッセイここが○、ここが× 2.3Lターボエンジン搭載の新ミニバンデビュー

ライバルはオデッセイ

【本記事は2006年3月にベストカーに掲載された記事となります。】マツダ渾身の新型ミドルサイズミニバンがMPV。「ズバリ、ライバルはオデッセイ」と開発陣が強烈に意識しているオデッセイと比べて新型MPVはどこが優れていて、逆にどこが負けているのか!? 新型MPVをオデッセイと比較しつつ徹底的に解剖する。

パッケージング

オデッセイより135mm背は高い!

オデッセイより135mm背は高い!

●パッケージングボディサイズは全長4870mm、全幅1850mm、全高1685mm、ホイールベース2950mm。パッと見たボリューム感はかなりのもの。オデッセイと並べると、明らかに「大きい」印象。ちなみにオデッセイのボディサイズは全長4765mm、全幅1800mm、全高1550mm。特に背の高さの違いがボリューム感の印象に大きな影響を与えているのだ。オデッセイは立体駐車場を意識した全高1550mmに抑えているのがポイントだが、MPVは135mm高い1685mm。「室内の居住性を第一に考えたパッケージングにしました」とは、MPVの開発陣の声。低床フロアを採用したMPVだが、ある程度のフロアの高さがあり、ヒップポイントが高いほうが、乗り降りの時に自然な体勢をとれるということもある。確かに乗り降りはオデッセイよりもむしろMPVのほうが自然な流れでできると思った。乗用車的なアイポイントのオデッセイよりも、ミニバンらしさを感じられるMPVなのだ。ちなみに全車8人乗りのみ。室内空間のゆったり度ではMPVが勝っている

室内空間

MPVのインパネは、直線を基調としたスッキリとしたラインで構成されているのが特徴的。メーターパネルはブルーに輝く自発光タイプで、落ち着いた雰囲気とともに、スポーティな印象を与えている。インテリアカラーはブラック基調の「スポーツスタイル」(写真)のほかに、「ハイスタイル」と呼ばれるブラック&ベージュのコンビネーションタイプを設定

MPVのインパネは、直線を基調としたスッキリとしたラインで構成されているのが特徴的。メーターパネルはブルーに輝く自発光タイプで、落ち着いた雰囲気とともに、スポーティな印象を与えている。インテリアカラーはブラック基調の「スポーツスタイル」(写真)のほかに、「ハイスタイル」と呼ばれるブラック&ベージュのコンビネーションタイプを設定

●室内空間新型MPVの自慢のポイントとなるのが室内の居住性。特に、2列目、3列目シートに座った時の快適性なのだ。2950mmというホイールベースは旧型MPVよりも110mmも長くなっている。ちなみにオデッセイのホイールベースは2830mmなので、MPVは120mmも長いことになる。このロングホイールベースを生かしたシートレイアウトが新型MPVのハイライト。330mmのロングスライドを実現した2列目シート、肩口の高さまでしっかりとシートバックが作られている3列目シート。最大乗車定員の8名が乗っても、充分にロングドライブ可能な室内空間を作り出している。ショルダールームの横幅は、オデッセイに対し2列目がプラス60mm、3列目がプラス82mm(ともにマツダの社内計測値)と広くなる。さらに、2列目シートをサイドスライドさせ、キャプテンシートとして使えば、オットマン装備の超リラックスシートとして使うことが可能。リクライニングを大きく倒してオットマンを引き出せば、うーん、まさにファーストクラス感覚。しかもMPVのセカンドシートは座面の角度調整機構、ヘッドレストのスイング機構なども装備されていて、シートに体を預けきれる、真のリラックスシートなのだった。これ、実際に座ってみたけどホントに快適でした。

エンジン

2.3Lの直4エンジンでターボとNAをラインアップしているのがポイントだ

2.3Lの直4エンジンでターボとNAをラインアップしているのがポイントだ

●エンジン新型MPVの特徴をよく表わしているのがエンジンラインアップだろう。このクラスのミニバンといえば、2.4Lラスの直4NAエンジンを搭載する、というのが定番。事実オデッセイはチューニングの異なる2タイプの2.4L、直4エンジン(アブソルートは200ps、23.7kgm、そのほかは160ps、22.2kgm)を搭載している。MPVに搭載されるのは直4、2.3LのターボとNA。これって、もの凄く個性的だと思う。全体的にターボが少なくなっているいまの時代、あえて新しいターボエンジンを開発し、ミニバンに搭載してくるあたり、いかにもマツダらしいなぁ。このターボエンジン、ベースとなっているのはマツダスピードアテンザに搭載されているエンジンで、もちろんチューニングは完全にベツモノ。車重が重たく、しかも多人数乗車を前提としたミニバン用エンジンとするために、トルク特性に徹底的にこだわったチューニング。最高出力は245ps。マツダスピードアテンザの272psに対して27psデチューン。最大トルクは35.7kgmだが、これまた3kgm調整している。しかし、3000回転で最大トルクを発生するアテンザのエンジンに対し、MPVは2500回転で最大トルクを発生。さらに言うと、2000回転弱でほぼ最大トルクに近い数字のトルクを発生する、低回転大トルク型なのである。しかもこの最大トルクが4500回転までフラットに持続するのだ。試乗はまだできないが、このトルク感は2.4LクラスのNAでは絶対に味わえない。ターボ化するか、3.5Lクラスの大排気量V6エンジンを搭載するしかないのだ。マツダはV6よりも直4ターボを選んだということ。V6を採用しなかった最大の理由は「大きくて重たいV6は搭載したくなかった」(青山裕大チーフエンジニア)V6よりも約20kg軽いという。これまたマツダの社内計測値だが、2.3Lターボの0~100km/hは9秒0。参考値だがオデッセイアブソルートは11秒0、エスティマ(旧型の3L)は9秒8だった。動力性能ではオデッセイを大きく引き離し、3Lクラスのミニバンよりも一歩リード。2.3Lターボの採用は、MPVの大きな「個性」となる。

価格

MPVのスタイルはなかなかにスタイリッシュだと思う。写真はNAエンジン搭載の23C-Sパッケージで、23Tと同一の外装となる

MPVのスタイルはなかなかにスタイリッシュだと思う。写真はNAエンジン搭載の23C-Sパッケージで、23Tと同一の外装となる

●価格新型MPVに設定されるグレードはNAに3グレード、ターボに1グレード。売れ筋となるNAの23CはFFが247万円、4WDが274万円、ターボの23TはFFが280万円、4WDが310万円。オデッセイは160psのMが241万5000円、200psのアブソルートは273万円。悩ましい価格設定だが、ミニバンにも余裕の走りを求めたいなら、トルクで走るMPVターボは割安だと思う。

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グーネットマガジン編集部

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