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更新日:2020.01.08 / 掲載日:2017.10.23
【マツダ】次世代エンジン「SKYACTIV-X」とは

goo-net編集チーム
マツダの次世代ガソリンエンジンに「SKYACTIV-X」があります。
ディーゼルエンジンと同じ圧縮着火を世界で初めて実用化したガソリンエンジンです。
マツダでは、2019年から市販車に導入することを発表しました。
ここでは、EV(電気自動車)やHV(ハイブリッド車)モデルが台頭するなかで、
マツダの最新ガソリンエンジン「SKYACTIV-X」を解説します。
「SKYACTIV-X」の開発の背景
「SKYACTIV-X」は、2017年8月8日に公表したマツダの2030年を見据えた、
技術開発の長期ビジョン「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言2030」の中で、
発表された革新的なエンジンテクノロジーです。
従来の「サステイナブル“Zoom-Zoom”宣言」からさらに最先端へ踏み込み、
自動車界を取り巻く急激な環境変化に対応するテクノロジーです。
より長期的な視野で車の性能アップ、環境資源への対応をより確実にしていくための、
意識づけを持たせたビジョンから誕生した次世代のガソリンエンジンです。
「SKYACTIV-X」の概要
「SKYACTIV-X」は、従来にないマツダの最新の独自燃焼技術です。
従来のスパークプラグの代わりに、ガソリンと空気を混合させ、
ピストンの圧縮で着火させる燃焼技術の「圧縮着火:Compression Ignition(CI)」を、
世界で初めて実用化しました。
マツダ独自の燃焼方式「火花点火制御圧縮着火(SPCCI)」によって、圧縮着火の成立範囲を拡大、
火花点火と圧縮着火の継ぎ目のないスムーズな切り替えに成功しました。
この新たな着火方式によって、大幅な燃焼効率の向上が可能になります。
「SKYACTIV-X」の特徴
「SKYACTIV-X」の特徴は、ガソリンとディーゼルの各エンジンの長所を兼ね備えた、
マツダ独自のガソリンエンジンです。
他社の従来の開発では、ガソリンとディーゼルを結びつける発想は少なく、
独自のディーゼルエンジンユニット「SKYACTIV-D」を支えるエンジン技術があるからこそ、
実現したマツダならではのテクノロジーとも言えます。
「SKYACTIV-X」の主な特徴を次にあげました。
マツダ独自の内燃機関
ガソリンとディーゼルの各エンジンの長所を組み合わせ、
優れた燃焼効率を実現し環境性能の改善とともに、大幅なトルクアップなど動力性能が向上。
圧縮着火(CI)による好レスポンス
燃費改善を目的に装着したエア供給機能によって、
現行のガソリン車「SKYACTIV-G」と比べて全域で10%、
最大で30%程度の大幅なトルク向上が実現。
圧縮着火(CI)によるスーパーリーン燃焼
燃料を希薄化したスーパーリーン燃焼によりエンジン単体の燃費率は「SKYACTIV-G」に比べ、
20~30%程度改善。
2008年時点における同一排気量のマツダのガソリンエンジンと比較して、
35~45%の燃費の改善が実現。
最新のディーゼルエンジン「SKYACTIV-D」と比較しても同等以上の低燃費を実現。
ギア比選定の自由度の大幅拡大
広域にわたる優れた燃焼効率により低燃費率領域がかなり広く、ギア比選定の自由度が大幅に拡大し、
走行性能と燃費を高次元で両立。
マツダには、他社をリードするクリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D」があります。
ラインナップの中でもディーゼルエンジンのシェアを高めるなど、
確立した優れた技術力が特徴です。
ディーゼルエンジン開発で培った技術をガソリン車に応用するという、
マツダならではの発想が結実したのが次世代ガソリンエンジン「SKYACTIV-X」です。
SKYACTIV理論に基づく近年のマツダの技術力の進化は目を見張るものがあります。
ディーゼルエンジン並みの低燃費を達成するガソリンエンジンは、
EVやHVがシェアを伸ばす中でマイルストーンとも称される、大いに期待されるテクノロジーです。