中古車購入
更新日:2025.12.13 / 掲載日:2025.12.13
プロが認めた歴代カー・オブ・ザ・イヤー受賞車、今いくらで買える?

年末の恒例行事といえば日本カー・オブ・ザ・イヤー(以下COTY)。毎年この時期になると、どのクルマが受賞するのか気になるひとも多いはず。今年COTYを受賞したのは、スバル フォレスターだった。ストロングハイブリッドを搭載し、走りと燃費をさらにアップしたフォレスターは、クルマのプロである選考委員も納得のクルマ。そのほか、インポートカー・オブ・ザ・イヤーにはフォルクスワーゲン ID.Buzzが受賞と、2025年もクルマ業界は大いに盛り上がった。
ところで気になるのは、過去のCOTY受賞車たち。プロが認めたクルマだけに、中古車選びをするうえでも安心感がある。そんなわけで、今回は、中古車物件が充実してきた2006年から2016年の10年間のCOTYを振り返り、現在の中古車相場を探っていく!
- 第26回 2005-2006年 COTY受賞「マツダ ロードスター」
- 第27回 2006-2007年 COTY受賞「レクサス LS」
- 第28回 2007-2008年 COTY受賞「ホンダ フィット」
- 第29回 2008-2009年 COTY受賞「トヨタ iQ」
- 第30回 2009-2010年 COTY受賞「トヨタ プリウス」
- 第31回 2010-2011年 COTY受賞「ホンダ CR-Z」
- 第32回 2011-2012年 COTY受賞「日産 リーフ」
- 第33回 2012-2013年 COTY受賞「マツダ CX-5」
- 第34回 2013-2014年 COTY受賞「フォルクスワーゲン ゴルフ」
- 第35回 2014-2015年 COTY受賞「マツダ デミオ」
第26回 2005-2006年 COTY受賞「マツダ ロードスター」

マツダ ロードスターは、2005年(第26回)と2015年(第36回)にCOTYを受賞しており、歴代モデルはいずれも高く評価されている。今回紹介するのは2005年に登場した3代目で、排気量が2.0L化に拡大されてボディも大きくなった。この年は国産スポーツカー市場が冷え込んでいた時期だが、そんなときでも新しいオープンスポーツを発売したマツダを讃える声が後をたたなかった。
・新車時価格帯:220万円~275万円(2005年8月)
・中古車価格帯:60万円~270万円
・中古車平均価格:129万円(2025年12月10日現在)
中古車相場は経年相応に下がっており、中古車平均価格は129万円と手が出しやすいゾーンにある。なかには100万円以下の物件も目立つが、走行距離は10万~15万kmと多走行が中心。現在は物件も豊富で予算に応じたクルマ探しができるが、相場は将来的に高騰していくと予想。良質な車両が安価で手に入る今のうちに購入を検討しておこう。
第27回 2006-2007年 COTY受賞「レクサス LS」

2005年、日本でレクサスブランドが展開され大きな話題になった。その翌年となる2006年、フラッグシップのLSが登場した。日本ならではのプレミアム性を提案し、内外装の質感はこれまでの日本車はもちろん、世界のプレミアムブランドに肩を並べるクオリティを実現。当初は4.6L V8を搭載したが、後にトヨタが得意とする5.0L V8ハイブリッドも追加された。
・新車時価格帯:770万円~965万円(2006年9月)
・中古車価格帯:60万円~400万円
・中古車平均価格:165万円(2025年12月10日現在)
登場したのが19年前となるため、中古車相場はほぼ底値といっていい状態。当時は770万円~の価格も現在は100万円以下と、国産コンパクトカー並みの価格で買える。物件数もまだ充実しているので買いやすいが、安いのはあくまで車両本体価格。維持費や車検代は相応にかかってくるので、購入の際はよく考えてから。
第28回 2007-2008年 COTY受賞「ホンダ フィット」

2007年に受賞したのは、2代目ホンダ フィット。スマッシュヒットした初代に続き、2世代連続でCOTYを獲得した。2代目は正統進化といえるもので、ルックスも初代によく似た雰囲気。センタータンクレイアウトを継承し、5ナンバー車でありながら広大な室内空間を確保し、コンパクトカーのポテンシャルを引き上げた。
・新車時価格帯:119万7000円~178万5000円(2007年10月)
・中古車価格帯:30万円~120万円
・中古車平均価格:48万円(2025年12月10日現在)
すでに2世代前ということもあり、手頃な価格で買えるフィット。スポーティな「RS」グレードはチューニングベース車として一部のファンに注目されているが、それでも100万円そこそこの価格。それ以外のグレードの大半は50万円前後と格安。価格重視のクルマ選びなら令和のいまでも十分ありな選択だ。
第29回 2008-2009年 COTY受賞「トヨタ iQ」

日産GT-Rやフィアット500、スズキ ワゴンRなど粒揃いのクルマがノミネートされた2008年。これらを抑えてCOTYに輝いたのは、トヨタのスモールカー「iQ」である。全長わずか3m弱というミニマムなボディに4名乗車を可能としたパッケージングは革新そのもの。9エアバッグなど、小さいながらも安全性にこだわったことも評価された。
・新車時価格帯:140万円~160万円(2008年10月)
・中古車価格帯:30万円~500万円
・中古車平均価格:73万円(2025年12月10日現在)
中古車価格帯が30万円~500万円となっており、極端に幅が広くなっているのにはわけがある。高価格帯にあるのは、2012年7月に発売された100台の限定車「GRMN」で、これが価格の上限を押し上げている。これらを除けば、中古車価格帯は30万円~200万円程度になり、かなり手頃な価格で入手可能。乗車定員は4名だが、実質的には2シーター車となるため実用性は割り切ろう。
第30回 2009-2010年 COTY受賞「トヨタ プリウス」

今でも抜群の知名度を誇るプリウスだが、過去に3回もCOTYを受賞している。1997年(第18回)の初代と、2009年(第30回)の3代目、そして2023年(第44回)の5代目。いま中古車としてねらい目なのが3代目。モデルチェンジのたびに燃費記録を更新しているプリウスだが、この世代はJC08モード燃費は32.6km/Lと、当時としては世界トップクラスの燃費を実現している。
・新車時価格帯:205万円~327万円(2009年5月)
・中古車価格帯:50万円~190万円
・中古車平均価格:80万円(2025年12月10日現在)
プリウスを手頃に買うなら、やっぱりこの世代。新車販売が非常に好調だったため、市場には膨大な物件が流通している。そのため相場も大きく下がり、100万円の予算でもお釣りがくるほど。2代目プリウスから質感もグッと向上しており、あまり古さを感じさせないのもよい。上級グレード「G ツーリングセレクション」を積極的にねらっていこう。
第31回 2010-2011年 COTY受賞「ホンダ CR-Z」

2010年はハイブリッドや電気自動車が本格的に普及し始めた頃。そんな時代背景もあり、この年にCOTYを獲得したのはハイブリッドスポーツカーのホンダ CR-Zだった。JC08モード燃費は22.8km/L(CVT車)と優秀で、ハイブリッドカーながらも6速MTを設定していたこともクルマ好きを惹きつけた。決して速くはないが、環境性能と走りを両立したことが受賞に繋がっている。
・新車時価格帯:226万8000円~249万8000円(2010年2月)
・中古車価格帯:40万円~250万円
・中古車平均価格:87万円(2025年12月10日現在)
スポーツカーとしては販売が好調だったため、中古車物件が豊富。相場も下がっており、現在の中古車平均価格は87万円と手頃だ。価格の下限はおよそ40万円程度となっているが、極端に安いものは走行距離が伸びていることが多い。購入するなら、ある程度コンディションのよいものをねらおう。なお、将来的には中古車相場が上がっていく可能性があるので、ほしいなら早めに検討を。
第32回 2011-2012年 COTY受賞「日産 リーフ」

量産型電気自動車のパイオニアといえるのが、日産 リーフ。当時はまだ電気自動車が少なかったが、電動化モビリティ普及の叩き台を作ったリーフの功績は極めて大きい。この年はメルセデス・ベンツ Cクラス、プジョー 508、ボルボ S60/V60などの輸入車がノミネートされていたが、得票数は174点のCクラスに大きく差をつけ、リーフは522点を獲得している。リーフはそれほど自動車業界に大きなインパクトを与えたのだ。
・新車時価格帯:376万4250円~406万350円(2010年12月)
・中古車価格帯:30万円~100万円
・中古車平均価格:46万円(2025年12月10日現在)
中古車相場はほぼ底値で、平均価格は46万円と激安。大半が100万円以下となっており、一見すると非常に魅力的に見える。ただしバッテリーの劣化を考えるとこの世代の電気自動車を購入することはあまりおすすめできない。どうしても初代リーフを買うなら、セグ欠け(バッテリー劣化の目安)を起こしていない高年式の個体をねらおう。
第33回 2012-2013年 COTY受賞「マツダ CX-5」

現行型でも高い人気を誇るマツダCX-5だが、2012年に登場した初代も高く評価されたモデルである。その要因のひとつは、スタイリッシュかつ高品質なエクステリア。また、5ドアのミドルクラスSUVという実用性の高いボディを持ちながら、走りが楽しいのも魅力のひとつだ。国産SUVでは珍しいクリーンディーゼルを搭載し、騒音を可能な限り抑えつつパワフルな加速感を実現している。
・新車時価格帯:205万円~319万円(2012年2月)
・中古車価格帯:60万円~180万円
・中古車平均価格:103万円(2025年12月10日現在)
新車販売時から極めて人気が高く、販売台数が多かったことも影響して物件は豊富。発売からしばらくは高値安定が続き、中古車としても買いにくかったが、2代目登場以降は相場が順当に下がった。現在の中古車平均価格は103万円と手頃で、100万円以下の物件も揃っている。走りも実用性もレベルが高く、SUVを買うなら積極的に候補に入れてほしい1台だ。
第34回 2013-2014年 COTY受賞「フォルクスワーゲン ゴルフ」

2013年は、通算7代目となる先代ゴルフがCOTYに輝いた。輸入車として初のCOTYを獲得する偉業を成し遂げたが、その要因はなんといっても圧倒的なクルマの完成度。この世代からMQBという新しいモジュール設計が導入され、走りのレベルをさらに引き上げている。街乗りからロングドライブまであらゆるシーンで満足できるハッチバックは、ゴルフがベストチョイスといっていいだろう。
・新車時価格帯:249万円~299万円(2013年6月)
・中古車価格帯:80万円~240万円
・中古車平均価格:165万円(2025年12月10日現在)
物件数が豊富で買いやすく、こちらも非常におすすめできる1台。新車時からおよそ100万円近く安くなっているが、極端な値落ちはしていないのが特徴だ。ガソリン、ディーゼル、PHEVと豊富なパワートレインが設定されていたが、中古車の大半はガソリン車となっている。特に装備と価格のバランスがよい「TSIコンフォートライン」が買いやすい。
第35回 2014-2015年 COTY受賞「マツダ デミオ」

2014年はマツダ デミオが受賞。国産コンパクトカーとしては圧倒的なハイクオリティを実現し、安かろう悪かろうのイメージを完全に払拭。デザインも非常に秀逸で、多くのユーザーに高く評価された。また、CX-5に続いてデミオにもクリーンディーゼルを搭載。軽量かつコンパクトなボディにパワフルなディーゼルエンジンを搭載し、軽快なフットワークを披露する。すでに希少となったMT車も設定し、クルマのワクワクを与えてくれた1台だ。
・新車時価格帯:135万円~171万7200円(2014年9月)
・中古車価格帯:50万円~160万円
・中古車平均価格:88万円(2025年12月10日現在)
販売台数が多く、中古車物件が豊富なデミオ。ただし、中古車平均価格は88万円とコンパクトカーとしては高めとなっており、極端には下がっていない。概ね100万円前後の予算があれば広く探せるだろう。パワートレインはガソリン、ディーゼルともに設定するが、中古車の大半はディーゼルとなっている。
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ライタープロフィール
1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。
また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。
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