徹底分析中古車相場
更新日:2018.11.25 / 掲載日:2017.12.21

【レクサス IS】安くて楽しい! いまが買い時のコンパクトレクサス

走りを重視するなら、やっぱり後輪駆動がいい

 2005年に国内展開されたプレミアムブランドがレクサス。あれから12年が経ち、ラインアップも大幅に拡充してきた。なかでもブランドのローンチモデルとして登場したレクサスISは、手ごろなボディサイズと価格でヒットモデルとなり、現在数多くの中古車が市場に流通している。今回はISの相場動向に着目していこう。

 レクサスISは、世界的に見るとプレミアムDセグメントというクラスに属している。同カテゴリーのライバルには、BMW 3シリーズ、メルセデス・ベンツCクラスなど欧州車が主流。トヨタ アルテッツァのポジションに置き換えられたモデルでもあり、先代のサイズは全長4575mm×全幅1795mm×全高1430mm(前期型IS350)と、セダンとしてはコンパクトな部類。ちなみに日産スカイライン、トヨタ マークXなどもFRセダンだが、こちらはレクサスISよりもひとまわり大きいサイズ。80年代初頭までは、クルマといえば大小問わずFRが主流だった。しかしそれ以降、スペース効率に優れたFFが乗用車の主流になり、FRという駆動方式そのものがマイノリティな存在となってしまった。なかでも全長4.6m前後のコンパクトFRセダンとなれば、もはや絶滅危惧種と言っていい。海外に目を向ければまだ生き残っているが、現在新車販売されている国産車にかぎれば、コンパクトなFRセダンはレクサスISしか選択肢がないのである。

 ではFRのなにがよいのか。FFじゃダメなのか……という疑問が生じる。単刀直入にいえば、クルマを実用車として考えるなら、FFのほうがメリットが大きい。直進性も優れているし、プロペラシャフトとリヤデフをキャビンに配置する必要性がないため、室内も広くできる。ただし、FFはフロント側に重量が集中してしまうため、運動性能はFRよりも劣るのが一般的。クルマというのは、実用性だけじゃなく、趣味性という一面も非常に大切なことで、プレミアムブランドやスポーツカーの大半は、FRまたは4WDという駆動方式となる。レクサスISは、運転して楽しく、所有欲を満たす大人のホビーと考えると、やっぱりFRであることは欠かせないファクターと言っていい。

前期型ISの相場がかなり安くなっている

 ここで、先代レクサスISのモデル変遷をおさらいしておこう。

・2005年9月/レクサスIS発売。

・2006年7月/一部改良により装備内容を一部変更。

・2006年11月/専用シートを採用した「バージョンI」を設定。

・2007年12月/高性能バージョン IS Fを発売

・2008年9月/マイナーチェンジにより、内外装デザインを一新。

・2009年5月/オープンモデル IS250Cを発売。

・2009年7月/スポーティ仕様「バージョンF」を設定。

・2010年8月/マイナーチェンジにより外観を小改良。「Fスポーツ」も追加。

 この変遷において注目すべきは2008年9月のマイナーチェンジ。このタイミングでフロントまわりのデザインがリニューアルされ、モダンなスタイルへと一新している。そのほかセンタークラスターの意匠変更、新たな内装色を追加するなどインテリアも改良を受けるなど、商品力が強化された。

さらに相場もチェックしてみよう。

・2005年式:105万円
・2006年式:105万円
・2007年式:122万円
・2008年式:132万円
・2009年式:183万円
・2010年式:202万円
・2011年式:226万円
・2012年式:231万円
※データは2017年7月27日現在のもの、IS Fを除く。

 データを見てもわかるとおり、やはりマイナーチェンジが行われた2008年の前後で大きく相場が割れているのがわかる。もう少し細かく調査してみると、前期型においては100万円を切る物件も多く、かなりの低予算でねらうことが可能。一方、後期型は最低でも100万円台後半の予算が必要で、年式やコンディションを重視すると、200万円をオーバーしてしまうことも多いはず。そうなると現行型ISも購入の選択肢に入ってくるだろう。

IS250の物件が大量に流通している

ナンバープレートはハメ込み合成です。

 次に、グレード別に相場を見ていこう。

IS250:134万円
IS350:138万円
IS250C:273万円
IS F:329万円
※データは2017年7月27日現在のもの、IS Fを除く。

「レクサス IS(初代)」の中古車を探すならこちら!

 グーネット登録台数は、2.5L V6のIS250が市場の大半を占めている。しかし相場は3.5L V6のIS350とほとんど差がないため、こちらも有力な選択肢。自動車税などランニングコストを安く抑えたいならIS250、パフォーマンス重視ならIS350を選ぼう。ちなみにIS350の最高出力は318馬力とかなり高く、「バージョンF」や「Fスポーツ」を選べば、この動力性能に相応しいスポーツセダンに仕上がっている。一方「バージョンL」はラグジュアリー志向の内装となり、落ち着いたスポーツセダンがほしいひとは、こちらを探してみよう。そのほかIS250Cは、市場にはあまり流通しておらず、相場も中途半端に高いため、どうしてもコレ!という指名買いのひと以外にはオススメできない。逆にIS Fは、最高出力423馬力の専用V8を積むモンスターセダンで、レクサスの「F」モデルの原点でもある。新車価格の半値になったいま、選んでみるのも悪くないかもしれない。

国産だからこそ、購入後も安心して乗れるのがレクサスの強み

 冒頭でも述べたが、レクサスは世界のプレミアムモデルに並ぶブランドへと成長している。ライバルはBMW、メルセデス・ベンツ、アウディと言ったところ。最後に、ライバルである欧州プレミアムセダンに加え、現行型ISの相場をチェックしておこう。

・BMW 335i:177万円(2009年式/先代モデル)
・メルセデス・ベンツ C300 アバンギャルドS:171万円(2009年式/先代モデル)
・レクサスIS350 バージョンL:318万円(2013年式/現行モデル)

 BMWやメルセデスも、同年式で比べるとほぼ同価格帯で購入可能なことがわかる。一方、現行型ISはかなり高い印象。同じ予算ならば輸入車と比較検討する余地は十分ある。しかし、レクサスは国産車ゆえの安心感があるのも事実。ディーラーネットワークが整備されており、恐らくグーネット読者のお住まいの近くにも正規ディーラーがあるはず。また先代ISにも認定中古車はしっかり用意され、210万円~400万円という広い価格帯で販売されている。安心を買うという意味では、保証が充実した認定中古車もオススメしておきたい。

中古車特選記事のバックナンバーはこちら!

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ