輸入車
更新日:2019.09.04 / 掲載日:2018.09.13

【メルセデス・ベンツ Aクラス】中古車相場を調べたら驚きの結果に…現行型Aクラスが100

 ここ最近、メルセデスのニューモデルラッシュが続いている。先日Gクラスが初の全面改良を受け、4ドアクーペのCLSも3代目となった。ほかにもSクラス、Cクラスがマイナーチェンジを受けて魅力を増しているし、まだ日本に導入されていないがスポーツセダンのメルセデスAMG GT 4ドアクーペも海外で公開されている。そんななか、今回注目するのはAクラスだ。こちらは新型が近々日本に導入予定で、次世代メルセデスを担う重要なモデルに位置付けられる。すると気になるのは、現行型Aクラスの相場動向だろう。登場から6年が経った今、中古車市場には数多くの物件が流通し、手頃なプライスで販売されるようになっている。

メルセデス・ベンツ Aクラスってどんなクルマ?

 長らくメルセデスは、ビッグサイズのモデルを主力商品としてきたメーカーだ。ラインアップの大半がSクラス級の大型セダンや高級クーペだったから、かつては現在のEクラスサイズでも「ミディアムクラス」と呼ばれ、エントリーカー的なポジションだった時代がある。しかし、1982年により小型の190E(現在のCクラスに相当)が登場し、メルセデスがより身近な存在となった。さらに時間が経った1997年、「C」よりもさらに小さいAクラスが誕生する。デビュー当時、その独特なワンモーションフォルムがそれまでのメルセデスのイメージとは大きくかけ離れており、逆にそれまでメルセデスとは縁遠い一般ユーザーに注目された。初代Aクラスの特徴は、車体のフロアが二重構造になっていること。その理由は、Aクラスが燃料電池車(FCV)や電気自動車(EV)としての転用を見越し、その床下スペースにバッテリーを収納するという目論見があったためだ。これらの次世代環境対応車は結局量産化には至らなかったものの、今に続くFCVやEVへの知見を深めるパイロットモデルとして大きな役割を果たしたのだった。

 2005年には、初代をそのまま進化させた2代目が登場。そして2013年1月には今回紹介する3代目が日本で発表された。2代目まで続いた二重フロア構造を廃止し、低いフロア&低車高の一般的なハッチバックに転身したのがトピックだ。アウディA3やBMW 1シリーズをライバルとしたスポーティで都会的なルックスにより、ユーザー層を選ぶ従来までの路線を脱却することになった。その見た目どおり走りはスポーティで、デュアルクラッチ式の7速ATと相まって運転が楽しいクルマに仕上がっている。エンジンは1.6Lターボ(A180)に加え、210馬力の2.0Lターボ(A250シュポルト)、さらにはAクラス初のAMGモデル「A45 4MATIC」も設定された。

Aクラスの年式別中古車相場は?

 まずは、年式別の中古車平均価格を見てみたい。

年式別中古車平均価格
年式中古車平均価格
 2013年式  201万円 
 2014年式  219万円 
 2015年式  222万円 
 2016年式  244万円 
 2017年式  272万円 
 2018年式  288万円 
※中古車平均価格はグーネット2018年9月5日現在のデータによる。

 Aクラスがデビュー時の新車価格帯は284万円~420万円だから、当初の車両はおおよそ半値にまで下がっている。さらに興味深いのは3年落ち以内の高年式物件で、200万円台半ばから後半程度の相場。コンパクトモデルとしては、かなり値下がり幅が大きいという現状である。数年前は登録済み未使用車が多かったが、最近はそれも減ってきており、この短期間で相場がグンと下がった。

現行型Aクラスの遍歴を振り返る

 ここで現行型Aクラスの遍歴に軽く触れてみたい。2013年1月にフルモデルチェンジを受け、1.6Lターボの「A180ブルーエフィシェンシー」、「A180ブルーエフィシェンシー スポーツ」、「A250 シュポルト」の3グレード構成でスタート。2013年7 月には「A45 AMG 4MATIC」、2014年4月には「A250 シュポルト 4MATIC」が追加された。2015年11月にはマイナーチェンジが行われ、外観に「LEDパフォーマンスヘッドライト」を採用したり、サスペンションを刷新するなど大きく手が入っている。つまり2016年式以降は後期型となり、さまざまな箇所が進化した。

価格重視なら2015年式が狙い目

 前期型と後期型は、外観、シャシー、エンジンスペックなどに違いはあるものの、後期型一択と言えるほど大きな差はない。詳しくないひとが見ると、外観の違いもわずかなもの。それゆえ前期型を買っても古さを感じることはないはず。コストパフォーマンスを考えると3年落ちの2015年式辺りがターゲットとなるだろう。この年式だと走行距離が3万km以下のものが多く、しかも100万円台後半の予算でもOK。さらに低予算で買いたいなら、5年落ちの2013年式も要チェック。こちらは走行距離が5万km前後が中心になってしまうが、100万円台前半の予算でOK。3年落ちよりも物件が豊富なので、選べる幅が広いのも魅力だ。

Aクラスのグレード別中古車相場は?

 次に、グレード別の中古車平均価格を見ていこう。

グレード別中古車平均価格
グレード中古車平均価格
A180240万円
A180スポーツ227万円
A250シュポルト267万円
A45 AMG 4MATIC464万円
※中古車平均価格はグーネット2018年9月5日現在のデータによる。
※グレード名の表記は年式によって異なるが、同じモデルとして集計した。

 1.6Lターボの「A180」には標準モデルのほか、スポーツサスと車速感応式パラメーターステアリングを進化させたダイレクトステアリング、18インチホイールなどが与えられた「A180スポーツ」も選べる。さらに、スポーティ仕様の2.0Lターボ「A250 シュポルト」、そして圧倒的高性能を誇る「A45 AMG 4MOTION」が存在する。A180系は当初「ブルーモーション」という表記が付いていたり、AMGモデルも後期型以降はメルセデスAMGブランドになったりと、呼称が変わっていたりするが、基本的には同一のモデルだと考えてよい。

ターゲットは「A180スポーツ」

 とくに走りにこだわりがなければ、ターゲットは1.6LターボのA180系になるだろう。物件数は素の「A180」が中心で、「スポーツ」はその半数以下と少なめ。それゆえ中古車平均価格は両者のあいだで少し開きがあるが、実際に探す際はほぼ同程度の相場と考えてよい。実用コンパクトとして割り切った使い方なら素のモデルでもよいが、18インチホイールという見栄えにこだわるなら「スポーツ」を選ぶのもアリだろう。一方「A250 シュポルト」は数が少なく、やや探しにくい。また相場も高めなので、こだわりのユーザー以外は手が出しにくい。AMGもまた然り。

Aクラス中古車相場のまとめ

 もうすぐ次期型Aクラスが導入されることもあり、今年後半から来年にかけて相場が変動する可能性が高い。よりお得に買いたいなら、新型が登場した後に購入という考え方もある。しかし、現段階でも相場はかなり下がっているから、買い控えをするほどではないだろう。また同じAクラスファミリーのCLAとGLAを検討するのもおもしろい。前者の平均価格は322万円、後者は324万円とAクラスよりも100万円ほど高いが、モデルチェンジはもう少し先になるから、いま買ってもしばらく現行型として楽しめる。サイズも走りもAクラスに近く、ある程度の予算があれば考慮してみたい。いずれにせよ、メルセデスブランドが100万円台後半の予算で狙えるAクラスは、初の輸入車としても最適な1台と言えそうだ。

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グーネットマガジン編集部

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