車の歴史
更新日:2020.08.31 / 掲載日:2020.08.31
今もその名を残す伝統 TOYOTA 72 COROLLA インテリア

オリジナルを保ちつつ
今後も乗り続けたい
このカローラのオーナーは、AA63セリカのラリー仕様の製作模様を連載しているRSロゴスの代表である久保さんだ。以前TE27レビンのレストアを依頼され、作業を行う際に部品取り車両を探したところ、たまたまこの1200デラックスが見つかり入手したそうだ。
車両を引き取ってみると、思いの外状態もよく、試しに動かしてみたところ乗り味も悪くない。幸いにもTE27に部品を取られることもほぼなかったので、自分で乗ることにしたという。
ボディは、一度純正同色で塗ってあっりそこそこきれいには見えるが、フロア部も含め、現状錆によるダメージは多い。しかしオリジナル度が高く、機関部も現在のところキャブの分解洗浄と各部の調整のみで問題なく走ってくれるほど状態がよい。ちなみにキャブの分解整備の際に必要となるガスケット類は、海外から取り寄せることができたそうだ。
最近までは速いクルマ、スポーツドライビングが楽しめるクルマがお好きだった久保さんなのだが、このカローラではのんびりしたこの乗り味を保っていきたいそうだ。
ヘッドライト、ワイパーの他、ハザードスイッチをメーターまわりに配する。それらのスイッチはすべてプル式だ。ハイビーム警告等の下にある丸いツマミは、トリップメーターのリセット。
インパネ中央部にはラジオと空調用のレバー、シガーライターソケットが配される。ちなみにそれらの照明は、ダッシュパッド下面に突き出たみどり色の凸起部からの光で照らされる。
日常的に使用するチョークレバーだが、インパネ下、ハンドルコラム左側にステーを介して装着される。その左にあるのは、今では懐かしい8トラックのカセットプレーヤーとなる。
ボンネットオープナーは、運転席のフットスペース側壁ではなくインパネ下にレイアウトされる。その左側にステーを介して付くスイッチは、かつて装着されていたと思われる補助灯用のもののようだ。
ハンドルコラムにはウインカーレバーとメインキーのシリンダーが備わる。ウインカーレバーは上下がウインカーと、手前がパッシング、奥がハイビームの切り替えレバーも兼ねる。
シフトレバーはフロアトンネルの前方から後方に傾いた状態で伸びる。シフトパターンは左前1速、右下バックの一般的な4速H型。サイドブレーキも同様にフロアトンネル上に配されている。
ABCペダルはアクセルがフロア側に固定されるオルガンタイプを採用。クラッチペダルとフロアトンネルの間にフッドレストが備わらない、至ってシンプルなレイアウトとなっている。
インパネ左側は、下側を軸に開くグローブボックスでその容量はかなり小さめだ。空調レバー類の下側には灰皿が装備される。ちなみに後席用の灰皿は運転席のシートバック部にあり。
ヘッドレストが一体となるハイバックシートが特徴となる。ちなみにシートは、車両入手後に純正風の表皮を使い張り替えてたそうで、左右ともに非常によいコンディションとなっていた。
シートポジションの調整用レバーは、前後調整用のレバーも含めドア側シートサイドにまとめてレイアウトされている。シートベルトは、前席のみの装備となるが、3点式が採用されている。
左右にタイヤハウスが大きく張り出すリヤシートまわり。今のクルマではなかなか見ることのできない、懐かしい形状だ。ちなみにリヤシートには、ヘッドレストが装備されない。
ドア内張りは非常にシンプルな形状。特徴的な部分として、ドアロックが、ドア上部にレイアウトされずに、ドアインナーハンドルと一体となる配置にしているところだろうか?