車の歴史
更新日:2020.01.08 / 掲載日:2017.11.14
マツダRX-8の概要と歴史をまとめてみた

goo-net編集チーム
RX-8は、マツダ社のロータリーエンジンを搭載する専用車としてリアルスポーツモデルRX-7の後を引き継ぐように2003年4月に発売が開始されました。
惜しまれつつ販売が終了した3ドアクーペボディの先代RX-7から一転して、ボディタイプを4ドアクーペにすることで、家族で使える4人乗りFRスポーツカーとして誕生しました。
走行性能と居住性、乗降性にこだわり、ボディをコンパクトに抑える理由からもセンターピラーを持たない観音開きとなる「フリースタイルドア」を採用し、世界唯一のロータリーエンジンを搭載する新型モデルとして大きな話題となりました。
低速トルクが増し、実用域でドライバビリティが向上した新開発の自然吸気ロータリーエンジン「RENESIS」を搭載し、剛性感が高く、フロントフェンダーが盛り上がったような峰のある操作しやすいボンネット形状を持つスタイリッシュなコンパクトボディ、何より大人4人が乗れる4ドアクーペとなり、「2003年度グッドデザイン賞」と「2004 RJCカー・オブ・ザ・イヤー」を受賞しています。
また、同時に搭載される新世代のロータリーエンジン「RENESIS」も「2004 RJCテクノロジー・オブ・ザ・イヤー」に輝きました。
2003年4月の発売以来、北米やイギリスなどのヨーロッパをはじめとする海外でも販売され、2012年3月末までに約19万台の累計生産台数を誇るなど、販売終了まで高い人気を維持したモデルです。
車名の「RX-8」は、ロータリーエンジンの頭文字「Rotary Engine」と未来(未知数)を表す「X」を組み合わせた造語であり、RX-7の流れをくむ次世代のロータリーエンジン搭載車として「RX-8」と命名されました。
新世代エンジンとして、唯一無二のロータリーエンジンを搭載するスポーツカーに相応しい、未来を感じさせる輝かしいネーミングと言えるでしょう。
RX-8は2008年に一度マイナーチェンジを行いますが、フルモデルチェンジは実施していません。
ここでは2003年から2008年までのマイナーチェンジ前と、以降のマイナーチェンジ後モデルに関して説明します。
初代 RX-8 SE3P系(2003年~2013年)

goo-net編集チーム
RX-8 SE3P系は本格的スポーツカーとして長年親しまれてきたRX-7の後継機種として、新たに4ドアクーペタイプのボディを纏い、2003年4月に発売されました。
「New 4 door Sports for 4 Adults」を開発コンセプトに掲げ、大人4人が座れるスペースを持つ、実用性を兼ね備えたスポーツカーとして開発されました。
また、「A Sports Car Like No Other」をキャッチコピーとして、走る・曲がるといった運動性能とスポーツカーらしいスタイリングを重視した、唯一無二の魅力を持ったオリジナリティーあふれる魅力的なクルマとして市場から迎えられました。
外観上の大きな特徴として、機敏性・運動性能にこだわりボディサイズの増大をミニマムに抑えるために、前後ドアの開口部を約900mmに抑えたセンターピラーのないユニークな「観音開き」ドアを採用しました。
この「フリースタイルドア」と呼ばれるセンターピラーを持たない「観音開き」構造のドアシステムは、以下のようなメリットを持っています。
・センターピラーを排除したことで軽量化と乗降性の向上を両立
・2ドアクーペのようなスポーティなボディスタイルの実現
・キャビンを短くできる
また、剛性感を損なわないように、センターピラー相当のビルトインピラーと呼ばれる超張力鋼材をインパクトバーとして組み込んだアルミ製リヤドアを、上下のラッチによりボディと繋ぐことで、高いボディ剛性と衝突安全性能を達成しています。
なお、フロントドアを開かないとリヤドアは開閉できない、安全上の配慮がなされています。
抑揚のある躍動感あふれるスポーティなボディデザインを採用し、特徴的なボディ4隅に配されたボリュームのあるフェンダーの造形からもスポーツカーらしいどっしりとした安定感のあるスタイリングが特徴です。
先代のRX-7からは全長は約150mm伸びたものの、コンパクトなロータリーエンジンを搭載するエンジンルームレイアウトやスペース効率を徹底的に見直しフロントミッドシップレイアウトを進化させることで、約270mmのホイールベースの拡大に繋がり、大人4人が快適に移動できる居住性を確保しました。
インテリアは「コンフォタブリータイト」をデザインコンセプトに、まさにスポーツカーらしい包まれ感のある心地よいキャビンが特徴です。
1万回転まで刻まれたタコメーターを中央に配した機能的なメーターパネル、バケット形状のホールド性に優れるフロントシート、低重心化と視界性能に優れる低いシートポジション、3色が設定されたスポーティなインテリアカラーなど魅力的で心地よさを感じる機能的なキャビンを提供しています。
エンジンはタイプに応じた210psと250psの2種類のエンジン特性を持つ、実用域のレスポンスと低速トルクの向上を実現した新世代ロータリーエンジン「RENESIS」を搭載し、小気味よいダイレクトなシフトフィールを持つ5速・6速MTと高回転・高トルクに対応した新開発シーケンシャルモード付4ATを組み合わせ、中低速から高速域まで伸びやかで爽快なドライブフィールを提供しています。
なお、ベースグレードは5MTと4AT、中間グレードは4AT、ハイパワーモデルは6MTのみの設定です。
2006年8月には4ATは廃止され6速ATへ置き換わりました。
足回りは新開発のダブルウィッシュボーンフロントサスペンション、マルチリンク式リヤサスペンションを採用し、低重心+ミッドシップレイアウトと相まって、路面の凹凸の応答性に優れたしなやかな乗り心地と機敏な走行性能を実現しています。
また、250psをアウトプットするハイパワーエンジン搭載車には、より強化されたダイレクトなレスポンスを持つスポーツサスペンションが設定されています。
2008年3月にはマイナーチェンジが実施され、開口部を大型にしたフロントバンパーやリヤバンパー、サイドエアアウトレットの形状見直しやエンジンアンダーカバーの追加などによる空力特性・冷却性能の向上、アルミホールの17インチ化やダンパー・ブッシュ・スタビライザーなどの最適化、ボディ剛性強化により乗り心地・操縦安定性の向上が図られました。
また、6速MTのギアレシオの最適化、エンジンの特性の変更により、中低速の加速性能やドライバビリティなどパフォーマンスの向上が実現しました。
ステアリングホイールやパーキングブレーキレバーに肌触りの良い革素材の採用をはじめ、内装材の質感、後席の乗降性の向上、本革シートのシートヒーター機能の追加など、快適性や機能性の充実が図られました。
RX-8(RX8)ベースグレード(2003年4月モデル)
ボディタイプ:クーペ・スポーツ・スペシャリティ
乗車定員:4名
駆動方式:FR
ボディサイズ:4435×1770×1340mm(全長×全幅×全高)
室内サイズ:1735×1455×1120mm(室内長×室内幅×室内高)
タイヤサイズ:(前)225/55R16 94V(後)225/55R16 94V
エンジンタイプ:13B-MSP型 1.3L 水冷直列2ローター
排気量:1308cc
最高出力:210ps(154kW)/7200rpm
最大トルク:22.6kg・m(222N・m)/5000rpm
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
10モード/10・15モード燃費:10.0km/リットル
車両重量:1310kg
価格:2,400,000円
自動車税:年間34,500円 ※
※自動車税は2017年8月時点で参照したものとなります。
参考:
http://www.goo-net.com/catalog/MAZDA/RX8/10003874/index.html
・主なグレード
「ベースグレード」「タイプE」「タイプS」「タイプE」「タイプG」「タイプRS」。
(特別モデルを除く)
・主なオプション
ダイナミック・スタビリティ・コントロールシステム(DSC、横滑り防止機構)、SRSエアバッグシステム(フロントサイド&カーテン)、フロントフォグランプ、オートライトシステム、レインセンサーワイパー(フロント)、LSD(リミテッドスリップデフ)、エアロパーツ(大型フロントエアロバンパー/サイドアンダースポイラー/リヤスポイラー)、18インチタイヤ&アルミホイール(225/45R18 91W)、スポーツサスペンション、チルトアップ機構付電動ガラスサンルーフ(アウタースライド式)、アドバンストキーレスエントリーシステム(アンサーバック機能付/トランクオープナー付)+スタートシステム&アドバンストキー(カードタイプ)、撥水ガラス(フロント/フロントドア/ドアミラー)、アルミペダルセット、運転席8wayパワーシート&運転席シートメモリー機構、運転席電動ランバーサポート、シートヒーター(運転席/助手席)、本革シート、DVDナビゲーションシステム、BOSEサウンドシステム(AUDIOPILOT+Centerpointサラウンド、9スピーカー)、MAZDA G-BOOK ALPHA対応ボイスコントロールHDDナビゲーションシステム(アナログTVチューナー&プリントアンテナ付、AM/FM/CD/DVD+Bluetoothハンズフリーシステム)、イモビライザーなど。
・カラーバリエーション
ブリリアントブラック、ギャラクシーグレーマイカ、ノルディックグリーンマイカ、チタニウムグレーメタリックII、ライトニングイエロー、サンライトシルバーメタリック、ベロシティレッドマイカ、ウイニングブルーメタリック、ストーミーブルーマイカ、ファントムブルーマイカ、スノーフレイクホワイトパール、クリスタルホワイトパールマイカ,スパークリングブラックマイカ、ダイヤモンドグレーメタリック、オーロラブルーマイカなど。
(発売時期・グレードにより異なります)
マツダ RX-8の中古車一覧:
http://www.goo-net.com/usedcar/brand-MAZDA/car-RX-8/index.html
RX-8は2003年の発売以来、スタイリッシュな4ドアクーペボディ、乗降性に優れる観音開きドア、爽快な走行フィールのロータリーエンジン「RENESIS」など、大人4人が快適に移動できる高い居住性、走行性能や実用性を兼ね備えたスポーツカーとして、国内外で高い人気を誇るモデルです。
唯一無二のロータリーエンジンを搭載する本格的なスポーツカーとして進化を続けてきたRXシリーズの最終型モデルとして、今なお復活を望む熱いコールが寄せられています。
新たに環境性能をクリアした進化したロータリーエンジンの復活が待ち望まれます。
マツダ RX-8の中古車一覧:
http://www.goo-net.com/usedcar/brand-MAZDA/car-RX-8/index.html