中古車比較・ライバル車対決
更新日:2018.11.29 / 掲載日:2015.07.31
ジャンル別ライバル車を徹底対決!

毎年数々の名勝負が生まれる甲子園!しかし、クルマ業界も負けてはいない。日夜、技術と技術をぶつけ合う、ライバル車同士によるハンパねぇ名勝負が生まれているのだ!クルマ甲子園、いま開幕!
トータルテンボス

大村朋宏(写真右/ボケ担当/1975年4月3日生) 藤田憲右(写真左/ツッコミ担当/1975年12月30日生)
1997年にコンビを結成。ともに静岡県出身。「ハンパねぇ」「忍びねぇな」など、若者言葉から古めかしい言葉まで駆使した漫才が持ち味であり、NHK『爆笑オンエアバトル』では3連覇を達成するほどの実力派コンビ。昨年に引き続き8/22の静岡公演を皮切りに全国14カ所で漫才ツアー「餡蜜」を開催する。また、共に野球には造詣が深く、特に藤田の甲子園に関する知識量はまさに“ハンパねぇ”の一言!
ライバル車同士による熱い戦いが今、プレーボール!
日本の夏を代表する風物詩にまで成長した、高校野球の祭典である『夏の甲子園』。そんな熱い戦いが、もうまもなく始まろうとしているこの時期に、野球少年だったトータルテンボスの2人が、自身の持ちネタでもある『中古車』を題材に、魅力度の高いクルマ同士の激突を甲子園の熱闘や野球シーンになぞらえ、さらには彼ら独自の『ハンパねぇ』切り口も交えてその実力と勝敗の行方に迫って行く。トータルテンボスによる『クルマ甲子園』いざプレーボール!
車種性能分析五角形グラフの見方

パワー(最高出力) | “カタログ値の『最高出力(ps単位)』を基準として、それぞれのパワーごとにランク分けして採点。なお、軽自動車に関しては最大でも64psという形なので、自動的に1点となる。” |
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機動力(小回り性能) | “『足回り』関連ではなく、運転のしやすさというポイントを重視。ここではカタログ値における『最小回転半径』の数値を基準に採点。数字が小さいほど高い評価とする。” |
スタミナ(燃費) | “カタログ値の『JC08モード燃費』を基準として、それぞれの距離ごとにランク分けして採点。なお、ハイオクガソリン仕様車に関しては、別途その旨を記載する形とする。” |
防御力(安全性) | “自動車事故対策安全機構の『新・安全性能総合評価』(乗車保護性能100点、歩行者保護性能100点、シートベルトリマインダー性能8点の合計208点で評価)での採点評価結果を基準とする。” |
バランス(車内の広さ) | “カタログ値の『室内長×室内幅×室内高』から、車内の広さ(m3)を算出。これを基準として、それぞれの広さごとにランク分けして採点。外観の大きさからではなく、車内の広さを重視。” |
1point | 2point | 3point | 4point | 5point |
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~64ps | 65ps~120ps | 121ps~180ps | 181ps~300ps | 301ps~400ps |
5.5m以上 | 5.4m~5.0m | 4.9m~4.5m | 4.4m~4.0m | 3.9m~3.5m |
~15km/L | 16km/L~20km/L | 21km/L~25km/L | 26km/L~30km/L | 31km/L~ |
154点以下、もしくは採点実績なし | 155点~164点 | 165点~174点 | 175点~184点 | 185点以上 |
~2.99m3 | 3.0~3.99m3 | 4.0~4.99m3 | 5.0~5.99m3 | 6.0m3~ |
1回戦 快速自慢のスポーツカー対決!
リードオフマンのポイントはやはり俊敏性!足回りの良さでライバルに打ち勝て!
野球もクルマも『スピード感』は大事。そんなことから最初の対決は、『快速自慢』の2台が激突!しかし、単純に速さを競うなら、エンジン性能が高いものを選べばいいが、やはりリードオフマンと呼べる存在は、バランスの良さも重要。だからこそ、車体重量や価格などを含めて考慮した上で、トヨタ 86 vs ロードスターの対決となった!

マツダ ロードスター(先代型・平成17年8月~平成27年5月)
余分なものは極力いらねぇ!風を切って走る喜びを感じよう
7人や8人乗りが次々と登場するこの時代に、敢えて2人乗りにこだわるロードスター。車内の居住性では劣るが、カッコいいボディは魅力的であり、何よりも1160kgとライバル車に比べて50~150kg車体重量が軽いのは大きなポイント。それでいて、パワーがしっかり170psあるのだからまさに驚嘆だ!

中心価格帯:130~195万円 中古車の相場:91~239万円 流通台数:約300台 ※平成17年~27年式の相場 ※ハイオク仕様
※ ロードスターRS の場合
ジグザク傾向だったが、今年春に新型が登場したことで一気にダウン。まさに今が買い時と言えるクルマである。
トヨタ 86(現行型・平成24年4月~)
デザインもいいし速そうで走りそう!本格派のミドルサイズスポーツカー
リードオフマンを自認するなら、速さ自慢でありながらも、カッコ良さも重要なわけだが、この『86』は全ての要素をカバーしているといえる。パワーも最大187psと十分な上、何よりも世界唯一の水平対向エンジンで低重心FRを採用したことで、従来のスポーツカーとは別次元の走破性を体感できる。

中心価格帯:170~230万円 中古車の相場:137~252万円 流通台数:約450台 ※平成24年~27年式の相場 ※ハイオク仕様
※86GTの場合
1年で平均価格が30万円近く下落。最初に登場したモデルが、まだ車検を迎えていないこの時期としては異例だ。
いざ対決!ここが注目!
マツダ ロードスター | トヨタ 86 | |
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170ps(125kW)/7000rpm スポーツカーとしてはまずまずの数値 | <<エンジン性能>> | 200ps(147kW)/7000rpm この数字なら十分な加速も期待出来る |
“全長:4020mm、車体重量1160kg 扱いやすいサイズでハンドリング性能も抜群” | <<車体サイズ>> | 全長:4240mm、車体重量1230kg サイズがやや大きい分、パワフルさも増している |
トップエンドとなる7500回転まで心地よい加速とエンジン音を体感できる | <<フリーポイント>> | ターボエンジンこそ搭載していないが低重心で前後重量配分によるバランス感は抜群 |
いかにも操作感というものを楽しめるこのクルマだからこそ、MTバージョンを選んでキビキビとした走りを満喫したい。
制限時速というものがあるのでメーターにある速度は出せないが、『260』という数字があるのはちょっと心をそそられる。
勝者 マツダ ロードスター もつれたリードオフマン対決は最終的には開放感が勝敗を決める!
パワーは86だが、ロードスターの軽量ボディはやはり魅力。居住性で見た場合、86は4人乗りだが後部座席の快適性が低いのでほぼ互角。結果的には、風を感じるドライブができるロードスターの多様性が勝利を引き寄せた!
2回戦 小技が冴える軽自動車対決!
『軽』の魅力と言えば小回りの効いた機動性、さらに収納自慢の小技の数々が勝敗を分ける!

ホンダ N BOX(現行型・平成23年12月~)
軽らしからぬBigな空間と小技も冴え渡る It’s New!
燃費は24.2km/Lと、最近の軽自動車から考えれば普通だが、全高1780mmというサイズを考えれば立派な数字。そしてコンパクトカーを凌駕するほどの室内の広さは、もはや驚きレベルで貫禄すら感じるはず。それでいて『軽』らしい、使い勝手の良い便利グッズの小技も冴え渡っているところはさすがだ!

中心価格帯:100~140万円 中古車の相場:93~163万円 流通台数:約1100台 ※平成23年~27年式の相場
安定下落傾向は、この先も続いていく見通し。台数も平均で1000台超えなので、状態のいいものが見つかるはず。
日産 デイズ(現行型・平成25年6月~)
小技だけではなく最新の『技』も存分に取り込んだ芸達者なクルマ
最小回転半径が4.4mと、まさに小技も達者な日産 デイズ。また、車内の装備も「よく使うもの」を重点的に調べ上げ、頻繁に使われる収納などの容量をアップさせて使い勝手をさらに向上。また、アラウンドビューなどの最新技術といった『技』も存分に取り込むなど、芸達者な一面も見せてくれる。

中心価格帯:90~120万円 中古車の相場:80~123万円 流通台数:約1860台 ※平成25年~27年式の相場
一時的に価格は反発したが、今は横ばいで相場の動きは乏しい。ここは少しだけ様子を見るのが得策であろう。
いざ対決!ここが注目!
ホンダ N BOX | 日産 デイズ | |
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運転席側だけではなく後部座席用にも充実のポケット装備を16カ所用意! | <<収納スペース数>> | グローブボックスやインストポケット座席下トレイなどを含めて10種類 |
全高:1780mm、室内高:1400mm コンパクトカー以上の広さで居住性は抜群! | <<居住性>> | 全高:1620mm、室内高:1280mm 軽自動車としてはまずまずの居住性をキープ |
後部座席をフラットにすることで自転車だって楽に載せることも可能 | <<フリーポイント>> | タッチパネル式のエアコンやアラウンドビューなどの最新装備も豊富 |
重い物は載せられないけど、軽食やジュース、スマホなどを置くのには便利な後部座席用のシートバックテーブル。
あれば便利で使い勝手のよい、助手席シートアンダーボックス。靴をしまうだけではなく小物入れとして使っても便利だ。
勝者 ホンダ N BOX 装備の良さと使い易さはほぼ互角最後は便利グッズ数が勝敗を分けた
性能や装備、そして居住空間などの評価はほぼ互角と、なかなか甲乙付け難い戦いで「ドロー!」と行きたいところだが、家族みんなの使い勝手を考えた「16種類の便利収納」を擁するN BOXに勝利の凱歌が上がった!
3回戦 万能型タイプのコンパクトカー対決!
単打(短距離)も長打(長距離)も期待大!どんな場面にも対応可能な万能型はこれだ!

日産 ノート(現行型・平成24年9月~)
王者の存在に迫りつつある日産期待のコンパクトカー
王者フィットに対決を挑むのは、全長4.1mと後部座席の足下にも余裕のスペースを持つ日産ノートだ。居住性の向上だけではなく、後部座席のシートアレンジを活用することで、自在のスペース活用も可能な点にもご注目。また、自動停止技術などの、最新技術を導入しているのも嬉しいポイントだ。

中心価格帯:90~140万円 中古車の相場:88~161万円 流通台数:約1200台 ※平成24年~27年式の相場
※ ノートS DIG-S の場合
現状は横ばいだが、時間の経過とともにもう少し価格は下がりそう。焦らずじっくりとタイミングを探ろう。
ホンダ フィット(現行型・平成25年9月~)
コンパクトサイズに詰め込んだマルチな才能は誰もが羨むはず!
野球で言えば「走攻守」の三拍子が揃った選手が重宝されるが、このフィットはクルマ界における三拍子が見事に揃った実力者だ。運転し易さ、機動性の良さ、装備の充実度は、どれをとってもコンパクトカーの域を超えており、さらには居住性でも進化を遂げているところも注目したいポイントだ。

中心価格帯:120~150万円 中古車の相場:111~167万円 流通台数:約500台 ※平成25年~27年式の相場
※フィット13G の場合
下落が続いていたが、春の行楽シーズンを境に価格が反発。流通台数が減って来ている点が気になるところ。
いざ対決!ここが注目!
日産 ノート | ホンダ フィット | |
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JC08モード:25.2km/L 燃料タンク容量:41L 満タンで東京IC→小倉南ICまで走破可能 | <<燃費性能と燃料タンク>> | JC08モード:26.0km/L 燃料タンク容量:32L 満タンで東京IC→岩国ICまで走破可能 |
ベースはS、Xで燃費に優れたDIG-Sや個性派のライダーなどこちらも7種類 | <<グレードの多様性>> | 基本のGグレードに、F、L、Sと走行性に優れたRSなど7種類を用意 |
当然ながらエコカー減税対象車であり次の車検時の重量税で優遇される | <<フリーポイント>> | シートアレンジや床下収納といったスペース活用方法の充実度も以外に高い |
車庫入れが苦手・・・という人に強い味方となるのがアラウンドビューモニター。ルームミラーの左側がその画面になる。
パッと見のサイズは小さく見えるが、車内は以外に広々で、後部座席もご覧の通り余裕があるのは嬉しいところ。
勝者 ホンダ フィット 急激に王者に迫ったノートだが盤石の王者の牙城は崩せず・・・
居住性や最新装備の充実度はノートが上回るものの、取り扱い易さ、軽快な走り、ソツのない装備、そして購入価格など、トータルな点で見比べた場合、やはりフィットの牙城は崩せず・・・と見るのが妥当であろう。
※すべての価格は参考価格です
※ 相場に関してはGoo-net 2015年7月調べ

4回戦 長期戦(ロングドライブ)にも強いワゴン対決!
長丁場でも乗る人に安心を与える乗り心地と走行性を重視したワゴンとは?

BMW 3シリーズツーリング(海外勢/現行型・平成24年1月~)
揺るぎない伝統の力が生み出すハイスペックツーリングマシン
数多くの留学生が訪れる中で、フィジカルに当たる『足回り』で強靭さを見せるだけではなく、伝統がもたらす上質感により、別格との印象もあるBMW 3シリーズのツーリング。留学生とは言え、実力の高さは折り紙付きで、110kmを超えると、自動的に立ち上がるアクティブ・リアスポイラーといった『隠し球』があるのも魅力。

中心価格帯:270~360万円 中古車の相場:200~570万円 流通台数:約175台 ※平成24年~27年式の相場 ※ハイオク仕様
まだまだ高値ではあるものの、ゆっくりとだが下がり続けている今の相場状況は、決して悪い流れではない。
スバル レヴォーグ(国産/現行型・平成26年6月~)
日本を代表するツーリングワゴンは直噴ターボの圧倒的加速力が自慢
大きすぎずちょうどいい、日本の道路事情に適したスポーツワゴンのレヴォーグ。1.6Lと2.0Lタイプの2つを用意しているが、長丁場の戦い(ドライブ)に出るなら、迷わず2.0Lをチョイス。300psに届くハイパワーと、抜群の動力性能を持つこのクルマなら、つい『もっと乗りたくなる』と思うはずだ。

中心価格帯:250~315万円 中古車の相場:230~324万円 流通台数:約170台 ※平成26年~27年式の相場 ※ハイオク仕様
現状は少し「様子見」した方がいい相場状況。買い時的にはクリスマス商戦の終わった来年早々が狙い目か?
いざ対決!ここが注目!
BMW 3シリーズツーリング | スバル レヴォーグ | |
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“アクセルを踏まずに定速走行が可能なアクティブクルーズコントロールも装備” | <<主な安全性能>> | 自動停止技術の先駆けであるアイサイトバージョンアップでより安全性も向上 |
本革採用の座り心地の良いシートで疲れ知らずのドライブを満喫できる | <<シートの快適さ>> | ヘッドレストには角度も調整できる可倒式を採用し運転の疲労を軽減 |
ガソリンタイプだけではなくエコなクリーンディーゼルを選ぶのも可能 | <<フリーポイント>> | パワー、トルクとも充実し、シャープな吹き上がりが印象的な直噴ターボ |
4対2対4分割可倒式で、後部座席使用時でも520L分のスペースを確保。後部座席全てのシートを倒せば1600Lの大容量も可能。
全方位の安全性を高め、さらなる総合安全性能の強化を図った「アドバンスドセイフティパッケージ」も装備している。
勝者 BMW 3シリーズツーリング 強靭なフィジカルの留学生が見事にスバルの牙城を打ち砕く!
パワーでは圧勝のレヴォーグだったが、安全性、装備充実度、そして居住性などトータルな部分で留学生パワーが上回り、BMWが逆転勝利。しかし、ダウンサイジングの流れを取り入れたレヴォーグの姿勢も高く評価したい。
準々決勝 快居住性と空間アレンジ力が決め手のミニバン対決!
優れた居住性と広ければいい!だけじゃない!!変幻自在の空間アレンジ力で守備範囲を大きくカバー

日産 セレナ(現行型・平成22年11月~)
5ナンバー車最大の室内長!抜群の居住性が猛威を振るう
広さvs広さなら、こちらも負けてはいない!5ナンバーサイズとは思えない、室内長3060mmというビッグサイズを実現し、3列目シートも実用に堪えられる広さを確保している点は見逃せない。また、エコカー減税対象車であるため、次回車検時の重量税が約半額の20000円で済むのも利点だ!

中心価格帯:170~230万円 中古車の相場:122~245万円 流通台数:約1200台 ※平成22年~27年式の相場
若干流通台数が減ったこともあり、価格が反発。だた、この流れが大きな転換期になることはなさそうだ。
トヨタ ヴォクシー(先代型・平成19年6月~平成26年1月)
人も荷物もドーンと来い!!広々スペースがまとめてお相手!
昨年末に新型が登場したことで、価格的にもかなりこなれて来たヴォクシー先代型。燃費面での期待は正直薄いが、どんなシーンでも、どんな荷物でも『ドーンと来い!』と力強く受け止められる広さ&シートアレンジの豊富さはやはり侮れない。これぞ『鉄壁の守り!』と声高々に言えるクルマだ。

中心価格帯:140~200万円 中古車の相場:84~238万円 流通台数:約1200台 ※平成19年~24年式の相場
ゆるやかに相場は動いており現行型登場の影響は必ず出るので、今はちょっとだけ待とう。果報は寝て待てだ!
いざ対決!ここが注目!
跳ね上げ式で収納する3列目シート。場所をほとんどとらないため、収納力に大きな影響は与えないところは嬉しい配慮。
空間の広さも自慢だが、乗り心地のよいシートを用意していることもあり、どこに座っても乗り疲れしにくいのは◎!
勝者 日産 セレナ 広さ対決では互角となり延長戦へそして勝敗を決したのは『走り』であった
フルフラットに出来る収納スペースなどのシートアレンジ力は互角。しかし燃費面、走行安定性、視界性の良さといった部分での評価を加えると、セレナの実力がヴォクシーを上回り、ライバル対決に終止符が打たれた。
準決勝 どっしり構える走りの重鎮対決!
走りとパワーを備えた重量SUVで、向かうところ敵ナシのパワフルドライブを!
いよいよ大型車同士の対決が実現!パワフルな走りとともに、どっしりとした重心で安定感のあるドライブも期待出来るSUVは、まさにクルマ界のキャッチャーとも言える存在。そんな『扇の要』の重要なポジションの対決だからこそ、トヨタ FJクルーザーと、三菱 アウトランダーという、重鎮同士が大一番で激突!

三菱 アウトランダー(現行型・平成24年10月~)
都会派でクールなデザインだが実はタフネスなワイルドマシン
オフロードに強いイメージもある、現時点でのエース格になっている三菱のアウトランダー。エコなPHEVモデルもあるが、やはりここは『ワイルドさ』が対決の肝になるので、2.4Lタイプのガソリン車が推しとなる。パワーこそ169psだが、車高も高いフルタイムの4WD性能は、抜群の走りを見せてくれる。

中心価格帯:190~230万円 中古車の相場:154~242万円 流通台数:約30台 ※平成24年~27年式の相場
PHEVモデルの登場の煽りを受け、価格の下落傾向が続いている。ガソリンモデルはちょうどよい買い時と言える。
トヨタ FJクルーザー(現行型・平成22年12月~)
まさに大物スラッガーという威風堂々な姿に圧倒されるSUV
北米市場向けに開発されたFJクルーザー。そもそも悪路を走ることを想定の上で設計されただけあり、オフロードを含めた走破性は抜群。さらに4000ccを超える巨大エンジン搭載で、パワーというより破壊力が満点。ただ、小技には疎いので、日本の細い道にはあまりそぐわない点は注意しておきたい。

中心価格帯:270~320万円 中古車の相場:265~334万円 流通台数:約200台 ※平成22年~27年式の相場
悪路や冬に強いクルマだけあり、冬期はやや反発したが、季節が春から夏に向かう今の時期はダウンが続く。
いざ対決!ここが注目!
三菱 アウトランダー | トヨタ FJクルーザー | |
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電子制御式カップリング配置したFFベースのフルタイム4WD | <<4WD性能>> | パートタイム式の副変速機付きタイプで4WDモード時は前後直結となる |
後部座席を折り畳むことで車中泊も可能な1685mmの荷室長を確保 | <<荷物スペースの工夫>> | 荷物スペース部分の床素材には防水加工が施されたものを使用 |
最低地上高は190mm 床位置を低めにして乗降性を高めた | <<フリーポイント>> | 左先端のアンダーミラーではサイドと前方の両方を確認できる |
安全装備基準で高い評価を受けるこのクルマだけあり、エアバックの充実度は優れており、後部座席の安全性も高い。
後部座席が若干狭いこともあり、乗降性を高めるためにドアは観音開きタイプが採用されている。
勝者 三菱 アウトランダー パワー満点の「逆輸入」助っ人だがワイルドさが仇となり惜しくも敗戦
ワイルドさではFJクルーザーの圧勝だが、日本の道路事情にワイルドすぎるボディは合わない部分もあり、その点はマイナス。それに対して街中でもアウトドアでも自在に使いこなせるアウトランダーが最後にかわして勝利!
決勝 ラストはやはりクルマの王道である高級セダン対決!
クルマの王道セダンによる真のエース対決!王vs伝説、勝負の行方は?
クルマ甲子園、最後の戦いにふさわしい、クルマ界の『王』と『伝説』のマッチアップ。野球に例えるなら、東西エース対決となるこの戦いの注目は、乗り心地や確かな走りに絞られてくる。高級セダンという、クルマ界の最上級クラスである両者だからこそ、装備が高級なのは当たり前。この戦い、小細工なしの真っ向勝負だ!

ホンダ レジェンド(先代型・平成16年10月~平成24年7月)
「走る、乗る、動かす」のどれを取っても伝説的存在
ダウンサイジング、低燃費という流行のキーワードにそぐわないこのクルマだが、名前が示す通りのパワーや威厳、そして高級感は他では味わえないものがある。そしてもう一つ、全車フルタイム4WDということもあり、機動力も優れており、「走・攻・守」が見事に揃った伝説的存在である!

中心価格帯:230~280万円 中古車の相場:211~314万円 流通台数:約280台 ※平成23年~27年式の相場 ※ハイオク仕様
※ レジェンドの場合
安定傾向が続いており大幅な下落はほぼないだろう。ただ、発売当時の金額の半額以下なので狙うには最適。
トヨタ クラウン(現行型・平成24年12月~)
誕生から60年を迎えた今も最高級を探求するクルマ界の王者
今年で60周年を迎えるクラウン。今も昔も高級車という位置づけは変わらないが、時代に合わせて『ロイヤル』、『アスリート』、『マジェスタ』と、タイプを増やして来た。静粛性に優れた現行型車種だが、それでいてスムーズかつ抜群の加速力を見せる姿に、最高級の実力を見いだせるはず。

中心価格帯:270~370万円 中古車の相場:261~491万円 流通台数:約130台 ※平成24年~27年式の相場 ※ハイオク仕様
※ロイヤルサルーンの場合
相場の動向としては下落が続いているが、問題は下落幅。冬の商戦時期までにあと20万円下がればいい流れだ。
いざ対決!ここが注目!
ホンダ レジェンド | トヨタ クラウン | |
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水冷V型6気筒SOHC24バルブ 309ps(227kW)/6300rpm | <<エンジン性能>> | V型6気筒DOHC 203ps(149kW)/6400rpm |
ホイールベース:2800mm、室内長:2025mm セダンながらも室内長は2mを超える広々空間 | <<居住性>> | ホイールベース:2850mm、室内長:1975mm ソファの様な座り心地のシートで開放感も抜群 |
四輪それぞれのタイヤの能力を最大限に引き出すSH-AWDを実装 | <<フリーポイント>> | ピンクや若草色などの斬新なカラーで若いファン層を獲得 |
後部座席の足下には、ゆとりのある広々空間を確保。座り心地のよい本革シートと合わせて居住性を高める。
ゴルフバック4つが楽に入るトランクの下に、さらにバッグも収納できるスペースが床下に装備されている。
勝者 ホンダ レジェンド 人気・知名度などでは王が優勢も能力・機動性で『伝説』が上回る
人気度、生産台数では圧倒的にクラウン優勢だが、純粋にクルマの実力を読み取ると、パワー、空間、走行性などはレジェンドが上。その結果、レジェンドがクラウンを上回り、勝利の栄冠を勝ち取った!
※すべての価格は参考価格です
※ 相場に関してはGoo-net 2015年7月調べ

Column1 今後も目が離せない強豪はこれだ!
注目が集まる 中古車界の新星を探る
毎月のように新星が現れる新車市場に対し、中古車市場の動きはどうしても鈍い。やはり高年式モデルは高値で推移するため、市場も相場も動きが鈍いし、比較的新しいモデルが活気を見せ始めるのは、最初の車検が済んだ頃とタイムラグもある。しかし、例外的に高年式モデルの中でも「期待の新星」と呼べる存在もあるので、代表的な2台をピックアップした。

ホンダ オデッセイ(現行型・平成25年11月~)
日産 ジューク(現行型・平成22年6月~)
中心価格帯:120~160万円 中古車の相場:99~270万円 流通台数:約1200台 ※平成22年~27年式の相場
コンパクトサイズのSUVとして人気のジューク。登場から5年が経過したものの、インパクトのあるボディは色あせることなく、今も高い支持を得ている。ここ最近では、NISMO特別バージョンが登場したり、魅力的なエアロパーツに身を包んだ個性派モデルが注目を集める。
Column2 ハンパねぇ!勝負を左右する
“スタミナ(燃費)”革新の系譜


スズキ アルト(現行型・平成26年12月~)
中心価格帯:80~110万円 中古車の相場:70~140万円 流通台数:約400台 ※平成26年~27年式の相場 ※燃費:37.0km/L
5年ぶりに登場したアルトの新型、燃費面での数値が飛躍的にアップ。先代型比でなんと5割増で37.0km/Lを実現!
Column3 やっぱり海外勢はハンパねぇ!
恐るべき留学生選手たち!
ドライバーの家族構成や使い勝手を考えながら、『ユーザービリティ』というものをとことん高めた日本車もいいが、クルマ本来の「デカイ」「パワフル」「カッコイイ」という魅力を求め続ける外国勢も気になるところ。そこでここでは、国内でも人気も実力を評価されている、実力派の『留学生』たちに迫って、その実態を紹介していこう。

アルファロメオ アルファ159(絶版・平成18年2月~平成23年7月)
中心価格帯:170~230万円 中古車の相場:76~291万円 流通台数:約50台 ※平成18年~23年式の相場
イタリアらしく、まさに『色男!』と呼べるようなセクシーボディが特徴。野獣のような圧倒的加速力もこのクルマの自慢である。
フォルクスワーゲン ゴルフ(現行型・平成25年4月~)
中心価格帯:180~240万円 中古車の相場:164~244万円 流通台数:約130台 ※平成25年~27年式の相場
ドイツからの留学生。パワーこそ平均的だが、組織力、総合力の「ドイツ」らしく、穴となるようなポイントが少ないのが特徴だ。
フォード エクスプローラー(現行型・平成23年5月~)
中心価格帯:310~380万円 中古車の相場:260~414万円 流通台数:約65台 ※平成23年~27年式の相場
アメリカからやってきた、まさに『アメリカン』なビックサイズでゴージャスな装備で人気のSUV。ワイルドな走りを楽しみたい!
Column4 蘇る名勝負!クルマ甲子園を賑わせたスズキ ワゴンR vs ダイハツ タント

スズキ ワゴンR(先代型・平成20年9月~平成24年9月)
中心価格帯:50~80万円 中古車の相場:42~94万円 流通台数:約1500台 ※平成20年~24年式の相場
現行モデルで5代目となるワゴンRだが、取り上げるのは先代型である4代目。スペース重視だった車体に、デザイン性もアップさせ、人気を呼んだこのモデル。そして自動車アセスメントの安全評価において、軽自動車としては史上初の最高評価を得たのもこのクルマだ!
ダイハツ タント(先代型・平成19年12月~平成25年10月)
中心価格帯:200~240万円 中古車の相場:190~300万円 流通台数:約250台 ※平成24年~27年式の相場
ワゴンR登場から遅れること10年。2003年に登場したタントの2代目モデル。主婦層をターゲットにシェアを拡大し、個性派に向けた『カスタム』もヒットするなど、緻密に練られた戦略も大ヒットを後押し。装備の充実度はもちろん、居住性の良さがユーザーの心を掴んだ。
Column5 クルマ史に語り継がれる名選手!
いまだ怪物と呼ばれる王者たち
夏の甲子園において、毎年「逸材」と騒がれる選手が登場するが、語り継がれる「名選手」になるのは一握りだけである。そしてその流れはクルマでも同じであり、「名車」と呼ばれる存在にたどり着けるものも、やはり一握りしか無い。そこで、ここではその「一握り」に仲間入り出来た名車をピックアップし、なぜそこまで到達出来たのかに迫ってみよう。

三菱 パジェロ(先代型・平成11年9月~平成18年10月)
中心価格帯:60~120万円 中古車の相場:42~200万円 流通台数:約120台 ※平成11年~18年式の相場
クルマ界の『陸の王者』とも呼べるパジェロ。悪路走行で本領を発揮する機動力と走破性の高さはライバル達を寄せ付けず、孤高の存在として君臨した。
ホンダ ステップワゴン(先代型・平成21年10月~平成27年4月)
中心価格帯:130~180万円 中古車の相場:119~230万円 流通台数:約360台 ※平成21年~27年式の相場
強豪揃いのミニバン界で苦戦した時期もあったが、この4代目で低重心設計を進め、更なる安定性を実現したことによりエースとして輝きを取り戻した。
マツダ デミオ(先代型・平成19年7月~平成26年9月)
中心価格帯:50~90万円 中古車の相場:40~117万円 流通台数:約1450台 ※平成19年~26年式の相場
最激戦区であるコンパクト地区にて、『スカイアクティブエンジン』という怪物クラスを擁し、一躍このジャンルでトップクラスに躍り出た記念すべきモデル。
トータルテンボス Interview
まとめ
クルマ選びをする際には価格と先入観だけではなく細かな情報も掴んで欲しい
夏の甲子園シーズンにちなみ、野球大好き芸人さんである、トータルテンボスさんをゲストに迎え、野球チックに『ライバル車対決』を展開してみた今回の企画はどうでしたか?価格でクルマを選ぶだけではなく、用途や装備、機動性など、重点ポイントをしっかり掴み、時には「どうかな?」と思うライバル車もチェックすることが、失敗しないクルマ選びに結びつきます。さあ皆さんも、独自の対決をシミュレートして、自分にあったクルマを見つけよう!

※すべての価格は参考価格です
※ 相場に関してはGoo-net 2015年7月調べ