中古車購入チェックポイント
更新日:2018.11.29 / 掲載日:2016.02.12
決算期 攻略の秘訣

年度末決算を迎えるという理由もあるが、ユーザーにとっても3月は進学や就職を控えた時期で、クルマが必要になることから販売店もより力を入れる。そんな時期を攻略してお目当てのクルマをお得に購入しようじゃないか。
最後のひと押しをする時期こそ買いの好機!
クルマ業界に限らず、決算期になればあらゆる小売業は販売に普段よりも力を注ぐ。この時期に最後のひと押しを行って売れ行きを伸ばし、決算の数字、つまり業績を好転させたいという狙いがあるからだ。こうした事情は中古車販売にも当てはまる。グラフを見ても分かる通り、3月の登録台数は際立っており、市場が活性化しているというのが見てとれる。中古車の場合、新車とは登録に関する算出方法が異なるものの、買う側にメリットは大いにあるということがいえるだろう。
販売店は、この時期により多くのユーザーを店舗へ集めるために格安車を仕入れるなど、通常とは違う品揃えをすることもあるので、あらゆる面で決算期はクルマ購入がしやすくなる。だからこそ1カ月前から準備し、動き出すのが吉なのだ。

なぜ3月が“買い”なのかを知る

そもそも“決算”とはなんなのか?
決算とは企業の収支を計算して財務状況を明らかにすることだ。1年間の収益と費用を収支報告書にまとめ、税務署や株主に開示する。これはどんな企業でも行う義務がある。決算前になると利益を伸ばすため、買う側にとってメリットに感じられるイベントやフェアが行われる。
3月がクルマを購入するのに最適とされる理由とは?

自動車販売現場で続く慣習のおかげで3月は中古車(新車も)の登録台数は、通常時期の約2倍ほどに跳ね上がる。売れる時期にきっちり売っておきたいという販売店の思惑があるからだ。また、3月に購入したユーザーが多いため、この時期に車検を迎えるクルマも自ずと増加する。車検をきっかけとした買い換えも登録台数が増加する一因となっているのだ。
決算で中古車を上手に買うには準備が肝心! 購入スケジュール
なにも知らないよりは知っておくほうが有利
クルマを購入するときは、市場の動向をはじめ、さまざまな状況を考慮したうえでしっかりと準備しておくべきだ。1年でもっとも買い時といわれている3月決算期を攻略するなら、クルマ選びから納車までにやらなければならないことを理解しておきたい。2月中旬にさしかかった今、これから3月末までに納車という目標に向かってなにをするべきか、どんなことに注意しておく必要があるかをまとめてみたので、参考にしてほしい。
すべて販売店にお任せというのも悪いことではないが、販売店にとっては決算期=繁忙期でもある。忙しいからといって対応がおざなりになることはないが、すべてのお客を手厚くもてなすというのは限界がある。漠然とお店に行くよりも、段取りを把握しておけば、セールスも「この人は確実に買ってくれる」と思うだろうし、そうなればお得なサービスを引き出すことが可能になるかもしれないというわけだ。
STEP1 クルマ選び
あれこれと悩むよりも狙いをピンポイントに定めておこう
「自転車を積みたい」とか「多人数乗車の頻度が多い」といったクルマの用途を明確にしておくと、あなたに合った車種が自ずと絞り込めるというわけだ。
ジャンルごとの特徴が自分の用途に適しているかを考える
現在、国産の新車に限っていえば150を超える車種が存在する。中古車の場合は、旧型も含まれるためさらに膨大な数に上るので、いざクルマが欲しい、と思ったとしてもどれを選んでいいか迷ってしまう。
クルマはユーザーの用途や目的に合わせて作られているので、ジャンルごとに違いがある。それぞれに与えられている特徴を見極め、それが自分に合っているかを考えてみるといいだろう。3月決算での購入を目指すなら、あれこれ目移りしないよう、購入車種を絞り込んで狙いを定めておくことが肝要なのだ。
■このジャンルはこんな人向け
ミニバン | 3列シートを備えて7名(あるいは8名)乗車が可能。広々とした室内空間を活かして実用的な機能、装備が充実している。 |
---|---|
SUV | 舗装路はもちろん、オフロードや雪道でも躊躇せずに走れる性能を有している。駆動方式は2WDと4WDが選択可能だ。 |
軽自動車 | 税金が安く、低燃費車が揃っているので維持費を抑えたい人には最適。サイズが小さいので狭い路地でも扱いやすい。 |
コンパクトカー | その名の通りコンパクトなボディサイズが特徴で、取りまわしがしやすい。運転のしやすさと燃費の良さで人気を集める。 |
セダン | 大小さまざまな車種が揃う。高級感を演出したクルマやスポーティな特性をもったクルマなどバリエーションが豊富だ。 |
ワゴン | 車両後方に大きな荷室スペースを備えた実用系モデル。積載能力だけでなく、運転のしやすさや走行性能の高さも魅力だ。 |
スポーツカー | 走行性能に特化したクルマで所有する満足感が高い。スタイリッシュなクルマが多く、居住性や実用性は割り切りが必要。 |
STEP2 購入予算決定&見積もり
中古車の適正価格を見極めるには相場の動向を知ることが重要だ

年式や走行距離、グレードなども中古車の価格を決定する要素に挙げられる。たとえ同一車種であっても同じ条件のクルマは存在しないのだ。
中古車の価格はさまざまな要因で変動を繰り返している
中古車は在庫販売であるから、需給バランスが車両価格を決める大きな要素になる。流通台数が増えれば相場は下がり、減れば相場は上がる。こうした変動を繰り返しているわけだ。3月は需要が増加するため、相場は下がりにくいというのが通例となっている。なおかつ、この時期は中古車を扱う会社の決算が絡んでくる。極端に安く購入できるというわけではないが、3月下旬に入金できるタイミングで商談すれば、相場価格は通常より高くても、購入に際して有利な条件を引き出しやすくなるというのは間違いないだろう。
中古車の相場を見極めるための5つのポイント
その1
1万~2万kmなら迷わず購入するユーザーが多い。今どきのクルマは故障する頻度が少なく、5万kmを超えても不満なく乗れるはずだ。
その1
年式&走行距離が影響する
稀少な人気車を除き、概ねどのクルマも、クルマの価値は時間とともに失われていく。例えば、初度登録の年式がたった1年違うだけでも相場価格に大きく反映されてしまうのだ。また、過走行車は敬遠されるため、たとえ年式が新しくても相場は下がる傾向にある。
その2
需要と供給のバランス
クルマを購入するにあたって、中古車で買いたいと考える人がどれだけいるか(あるいはその逆)で相場価格は変動する。相場の動きは市場の状況を表す指標ともいえるが、それを決定づけているユーザーの購入意欲も相場価格に影響を与えている。
その3
同一車種でも相場が違う
グレードや仕様、装備されているアイテムの違いによって相場は異なる。とくに大きく影響するのが、オプション装備の有無だ。サンルーフ、カーナビ、アルミホイール、エアロパーツ(純正品)を備えたクルマのほうが未装着車よりも相場は高めとなる。
その4
時期をしっかりと見据えよう
あの車種は、この時期に相場が安くなるといった限定的な言い切りはできない。しかし、ウインターシーズンの直前にはSUVの相場が上がる、といったような車種の特徴によって「旬」な時期があるということは頭の片隅に置いておくといいだろう。
その5
モデルチェンジの影響度合いは?
フルモデルチェンジが行われても相場がすぐに動くわけではない。新型車へ乗り換える需要が高まり、それにともなって旧型車が中古車市場へ多く流通するようになる。こうした動向によって市場は供給過多となり、中古車の相場が下がるというわけだ。
STEP3 支払い方法もしっかり検討しておこう
大きく分けて、現金一括とローンで支払うという方法がある。ローンの場合、販売店が提携しているクレジット会社と契約する方法や各種銀行によるオートローンなどがある。注意してほしいのは、無理のない返済計画を立てること。また、ローンは借入金額や支払い回数が多いほど払うべき利息が増える。借入先の選定、借入金は慎重に検討すべきだろう。
STEP4 必要書類の用意
登録をスムーズに行うためには手間と時間を惜しまないのが◎
クルマの購入とは契約に基づくものなので、それに伴いさまざまな書類が必要になる。実印と印鑑証明書以外は販売店が用意してくれる。
ユーザーが自らやることは事前に準備しておくといい
クルマは、購入して自分の物にするために法的な手続きが必要になる。名義の登録や車検証の取得、自賠責保険の加入、税金の支払いなどさまざまなことを行う。ただし、こうした手続きは販売店がやってくれるので、ユーザーが自らあれこれする必要はほとんどない。ただし、なかには購入する本人でなければ用意できない書類がある。たとえば印鑑登録証明書。これは名義を登録する手続きに実印を使うため、その証拠として複数枚必要になる。こうした書類をあらかじめ用意しておけば手続きがスムーズに進むはずだ。
■用意しておくべき書類リスト
印鑑登録 証明書 | 実印が登録されたものであることを市区町村が証明する証書のこと。発行日から3カ月以内のものが必要。 |
---|---|
委任状 | 登録に関する手続きを販売店などに委任する意思表示のために必要な書類。自分で手続きするなら不要。 |
車庫 証明書 | 車両の保管場所を管轄する警察署に申請し、警察の確認後に交付される証明書。手続きは自分でもできる。 |
住民票 | 登録車を購入するときには不要だが、軽自動車を購入するときに準備する。これも3カ月以内のものを用意。 |
譲渡 証明書 | 現愛車を売却するときに必要な書類。売り手と買い手がクルマの譲渡に合意したことを証明する。 |
自動車 納税証 | 毎年5月にクルマの所有者に送られてくる自動車税納付書。車検証とともに携帯しておくといいだろう。 |
自賠責 保険証 | 名義変更や車検のときに必要となる。車検が切れているクルマの場合は新規で加入することが必須だ。 |
自動車 検査証 | 所有者の名義、車両の型式やサイズなどクルマの情報が記載されている。納車されたら必ず確認しよう。 |
STEP5 駐車場がないとクルマは所有できません
クルマの保管場所は自宅から直線距離で2km以内でなければならないが、必ずしも駐車場である必要はなく、道路以外でクルマが置けるスペースがあれば車庫として認められる。また、車庫に通じる道路が通行禁止でなく、なおかつ幅員制限に抵触しない、クルマが道路にはみ出さずに収容できるといった要件を満たしていれば問題ないだろう。

車庫証明の申請書は、管轄の警察署に備え付けられている。販売店でも用意してくれるが近頃はダウンロードできるので便利になった。
STEP6 希望ナンバーも要検討材料です
1997年からナンバープレートをユーザーが希望する番号にできるサービスが開始された。クルマと同じようにナンバープレートの数字も選びたいと考えるユーザーが増え、現在ではすっかり定着した。費用がかかるので希望ナンバーにするか否か、するなら4桁以下の番号も検討しておこう。
STEP7 自動車保険の検討・契約も忘れずにやっておこう
契約が滞りなく進み納車される日が決まったら、事前に任意保険(自動車保険)に加入しておこう。販売店が保険の代理店になっている場合もあるので任せるのもいいだろう。今どきは、インターネットでサービスを比較したり、見積りの請求ができたりするので、自分で保険会社を探して加入することも可能となっている。

自動車保険はさまざまな商品が用意されている。クルマの使用頻度や運転者といった条件を加味しながら比較検討して加入するのがベターとなる。
STEP8 納車
楽しいカーライフを過ごすには納車時チェックが重要なのだ
搭載されている機能や装備類が正しく作動しているかは、購入前にも確認しよう。とくに電装系は要チェックだ。
後々のトラブルを防ぐために冷静になって確認しておこう
納車されるときは、待ちに待ったマイカーが自分の手もとにやってきて嬉しい気持ちをひとまず抑えよう。中古車の場合は、新車以上の注意が必要となるからだ。たとえば車検証の名義、保証書や説明書、整備手帳やその他の書類もすべて揃っているかを確認しよう。また、不具合の修理やクリーニングを行うように契約していた場合は、納車時に仕上がりを確認して納得できるレベルにあるかも要確認だ。契約時に取り決めたことがきちんと守られているかを念入りにチェックしておけば、後々のトラブルを防止できる。これらを見落として時間が経過したあとに気づいても、対応してもらえない場合があったり、仮に対応してくれたとしても費用が発生する可能性がある。楽しいカーライフを過ごすには初めが肝心なのだ。

市場動向から買いのクルマを徹底考察 あのクルマの相場はどう動く!?
中古車を購入するうえでは市場動向をいかに読み解くかがカギとなる。そこで、ここではこれから相場の変動が予想されるモデルに的を絞って、それぞれをオススメする理由とともにポイントをレポートしよう。
狙い目ジャンル・その(1) 新型登場で流通過多の先代型
流通台数の多い人気車狙いがお得に買うための常套手段
中古車の相場は年式や走行距離など、車種ごとの商品価値で変わるほか、流通台数にも左右される。同型式の車両が数多く市場に流通していれば需要に対して供給台数が増える。その結果、相場が下がり、上質な中古車を有利な条件で買うことが可能となるわけだ。
中古車を割安で手に入れたいなら、流通台数の多い車種、あるいは新車時に大量に売れた人気車を狙うのが常套手段となる。とはいうものの、購入価格を抑えられるからといって、あまり年式の低い車両は推奨できない。しかし、人気車の先代型なら買い得な中古車になるはずだ。なぜなら、現行型が登場したことよって市場での価値が下がり、さらに現行型の下取り車となった先代型が、大量に市場に流通するからだ。
オールマイティに使えるシティSUVは、新車市場でも人気を集めている。中古車相場も高値安定傾向にある。
ハイブリッドカーは中古車市場での流通台数が増加傾向にあり、買いやすくなってきた。
トヨタ プリウス(先代型)
中古車市場データ
中古車価格帯:94.4万~230.2万円
3代目である先代プリウスは世界80以上の国と地域で販売され、圧倒的な低燃費で支持を集めた。新型の登場により相場価格は下降傾向にある。
■プリウス相場データ
■プリウス相場データ
新型が登場し、1カ月で10万台の受注があった。こうした動向は先代型にも少なからず影響を及ぼす。今後の相場変動に注目しておこう。
オススメの理由

標準モード以外にパワー、エコドライブ、EVドライブの3つのモードを備え、スイッチ操作で手軽に切り換えられる。
プリウスを象徴するトライアングルシルエットを進化させたスムーズな走りが魅力。シーンに合わせて選べる3つのモードを備え、乗り味の変化を味わいながらエコ運転が行える。
ホンダ ステップワゴン(先代型)
中古車市場データ
中古車価格帯:120.9万~229.9万円
ミニバンクラス最大級の広々とした室内空間をもち、アイドリングストップシステムを全タイプに設定するなど燃費性能にも優れる。
■ステップワゴン相場データ
オススメの理由
キャビンスペースを低床化し、小さな子どもなら立ったまま着替えが行えるなど、家族に嬉しい機能や装備が充実。市場での流通台数は今後増えると見込まれており、相場価格は上昇気味。
トヨタ シエンタ(先代型)
中古車市場データ
中古車価格帯:40.3万~164.8万円
丸みのあるデザインはまるでコンパクトカーのような佇まいだが、7名が楽に乗車できる広さをもつ。キビキビとした走りも特徴だ。
■シエンタ相場データ
■シエンタ相場データ
平成15年式から、新しい車両は平成27年式まで選択肢はもちろん、相場価格の幅も広い。新車時価格の安さも相場が手頃な理由だ。
オススメの理由
スライドドアをはじめとした後席の乗降性と利便性を高める装備を数多く採用。シーンを問わず柔軟に対応してくれる。小型で便利なクルマを求めるニーズが多く相場は安定傾向。
マツダ デミオ(先代型)
中古車市場データ
中古車価格帯:34.2万~119.3万円
スポーティイメージを強調したデザインに違わず、クルマの動きをリニアに感じられる卓越したハンドリング性能を持ち味としている。
オススメの理由
マツダ独自の可変バルブタイミング機構を採用することで高出力と低燃費を両立する。スカイアクティブのエコイメージが好評で、中古車市場でも安定した人気をキープしている。
トヨタ ハリアー(先代型)
中古車市場データ
中古車価格帯:72.2万~242.7万円
高級サルーンのように質感の高い内外装のつくりと、SUVとは思えないほど安定したハンドリング性能をセールスポイントとする。
オススメの理由
走りの良さとラグジュアリー感をSUVに求めるならうってつけのモデルだ。先代型は長らく販売されていたことから年式によって価格の幅が広い。初期型なら買いやすい状況。
得するためにやっておくべき5つのポイント
クルマ購入で得するためにやるべきポイントを挙げてみた。知っていれば損をする確率をググッと下げることができるはずだ。
01.販売店選びは重要なポイント
中古車販売店の形態も多様化しており、ジャンルに特化した専門店が存在するなど、店舗ごとに特徴を明確に打ち出しているのでわかりやすい。また欲しいメーカーが決まっているなら、メーカー直系の販売店もオススメ。
02.表示価格が適正か否かを知る
基本的に中古車は、良いものは高く、悪いものは安いと思っていい。相場より極端に安いクルマは注意が必要となる。販売店が表示している車両価格が適正か否かを判断するためにも相場は事前に調査しておくべきだろう。
03.現愛車はどこにいくらで売る?
下取り車がある場合は、買取価格をチェックしよう。買取価格も需給バランスに左右される。もちろん車種やグレード、内外装の状態なども重要となる。買取店を複数まわって査定してもらうというのが一般的な手法だ。
04.外せない条件は決めておく
走行距離や年式、カラー、装備といった条件が千差万別な中古車は、2台と同じクルマはない。だから条件をあらかじめ決めておくといい。それに合致したクルマがあり、内容に納得できるなら即断する心構えがほしい。
05.情報は量よりも質が重要
Goo-netをはじめとしたウェブサイトを積極的に活用しよう。新しい愛車を探すのはもちろん、現愛車を売る、任意保険の検討や加入など、パソコンやスマホを駆使すれば、自宅にいながらにしてさまざまな情報が得られる。
※すべての価格は参考価格です
※中古車市場データはGoo-net 1月調べ

狙い目ジャンル・その(2) 現行型を狙うなら断然モデル末期がお得
長く売り続けている車種は選択肢が豊富で選びやすい
どんなクルマでも一度登録されれば、未使用であっても価値が下がる。たとえ現行型でも相場価格は下がり買いやすくなっている。中古車を買おうと思いながら、少しでも新しめのモデルを、と考えているユーザーも少なくないが、そんな人にオススメなのがロングセラーを続けている現行型となる。
市場での流通台数が多く、年式によって相場価格に差が生じているので手頃に買える車両も多い。新車よりも断然安く、そのうえ高い満足感を得ることができるのだ。
日産 セレナ
中古車市場データ
中古車価格帯:123万~244.4万円
新車・中古車を問わずファミリーカーの定番として需要が高い。使い勝手の良さだけでなく、安全性の高さも支持される理由のひとつ。
オススメの理由

シートアレンジの種類が豊富で、しかも手軽に操作が行える。フルフラットにすれば車中泊にも最適な空間を作り出せる。
人気車だけに流通台数が多く、状態のいい物件を見つけるのもそれほど難しくない。モデル末期とあって中古車市場の相場はこなれてきており、比較的手を出しやすくなっている。
ホンダ フリード
中古車市場データ
中古車価格帯:97.6万~193万円
コンパクトながら3列目まで乗員が余裕を持って乗車できる、広々とした室内空間が魅力だ。毎日気兼ねなく使える燃費の良さもウリ。
オススメの理由
5ナンバーサイズのボディは街なかでの取り回しがしやすく、運転が苦手な女性でも安心して扱える。モデル末期とあってガソリン仕様ならお手頃。ハイブリッドは高値になる。
トヨタ エスティマ
中古車市場データ
中古車価格帯:106.3万~260.3万円
現行型の発売から10年が経過しても依然として人気が高い。内装は上品な雰囲気を醸し出し、スポーティな外装は存在感を主張する。
オススメの理由
いかにもファミリーカー的なクルマではなく、ミニバンの内外装にスタイリッシュさや高級感を求めるユーザーにうってつけだ。中古車市場でも人気が高く、相場は安定している。
狙い目ジャンル・その(3) 相場の変動が少ない定番はこの時期が買い
相場が安定している定番モデルこそ決算期で狙う
ジャンルごとに「定番」とされる、人気モデルも狙い目。理由はいくつかあるが、なにより新車時の販売台数が多かったため、中古車の流通台数が豊富。そのため幅広い選択肢があり、条件にあった車両が見つけやすいだろう。CX-5をはじめとしたSUVは常に高値安定傾向にあって購入を躊躇していたユーザーも少なくないと思うが、需要期となる3月に流通台数が増加すれば、変動が少ないと言われている相場にもなにかしらの動きがあるはず。それを見極めて購入しよう。
スズキ ワゴンR
中古車市場データ
中古車価格帯:65.2万~109.8万円
軽自動車の代表的存在としてスズキの低燃費化技術「S-エネチャージ」を搭載するなど進化を続ける。日常で使いやすい装備が充実。
■ワゴンR相場データ
■ワゴンR相場データ
新車市場で好調な販売をキープしているクルマとあって、流通台数の多さは別格。売れ筋の軽自動車であるため、相場価格の変動も他ジャンルに比べると少ないのが特徴。
オススメの理由

リヤシートのスライド量が大きく設計されているので、後席に座る乗員の足もと空間に余裕があり、快適に過ごせる。
通勤や通学のアシとしてはもちろん、ファミリーカーとしても十分に対応できる能力をもち、乗り手を選ばないフレンドリーさが魅力。流通台数が多く、好物件が見つかりやすい。
マツダ CX-5
中古車市場データ
中古車価格帯:167.2万~299.8万円
マツダのデザインコンセプト「魂動」を表現したダイナミックなスタイルが特徴。ガソリンとクリーンディーゼル仕様をラインナップ。
オススメの理由
登場から4年が経過し、中古車市場の流通台数も徐々に増加し、相場も下がってきた。使い勝手が良く経済性にも優れ、ファミリーカーとしても十分に重宝する能力を持っている。
トヨタ クラウン(先代型)
中古車市場データ
中古車価格帯:128.6万~322.9万円
基本性能を最大限に引き出す電子制御システムを搭載し、パワフルな走りを実現。安定性や安全性を高める装備の充実も図られている。
オススメの理由
高級サルーンだけあって酷使されることが少なく、車内外のコンディションの良さには期待が持てる。高額車両なので値落ち率が高く、初期型はかなりお手頃な価格で流通している。
タイプ別の相場動向を考察
ミニバン

ミニバンならではの魅力といえば、やはり3列シート。年に数回だとしても多人数乗車する機会がある人には最適だ。
人気のジャンルとあって流通台数が多くて買いやすい
ミニバンは人気のジャンルだから需要も多いが、他に比べると高年式で、コンディションのいい車両が見つけやすい。なかでもトヨタ ヴォクシー&ノアやホンダ ステップワゴン、日産 セレナは、新車販売が好調だったので流通台数も多い。スポーツカーと違い、ハードな使われ方をしていないこともメリットといえる。
軽自動車

スライドドアを備えたモデルが増えており、ファミリー層から支持されている。乗り降りがしやすく、荷物も積みやすい。
低価格車両ゆえに相場の変動が意外にも小さい
リーズナブルというイメージがある軽自動車だが、中古車市場の相場は意外に高い。地方などひとりに1台の割合でクルマを使う地域の需要が多いというのが最たる理由だ。流通台数が多くて選びやすいのは先代型のワゴンR、タント、ムーヴなど。スライドドア付きの車両は、ファミリーユーザーから人気を集めている。
SUV

降雪地域で使うクルマに適した能力をもつ。スキーやキャンプといったレジャーユースでも活躍してくれることうけあい。
実用的で万能車が揃う相場は高値安定傾向
SUVは欲しいが、「本格的な4WDシステムは不要」と考えるユーザーが多く、クロカンSUVより市街地走行を重視したシティSUVが主流だ。クロカンSUVは、稀少なわりに需要があるため高値安定。とくにトヨタランドクルーザーは、低年式・過走行という条件でも、ニーズがあるため相場は下がらない。
スポーツ

居住性や実用性を度外視した感は否めないが、スタンダードなクーペモデルなら、トランクが広く荷物もしっかりと積める。
市場の流通台数が少なく見つけたら買いが鉄則
スポーツカーの場合、もともと稀少であることも影響しているが、趣味性が強いジャンルであるため相場の変動は少ない。根強いファンが多いスカイラインシリーズのスカイラインGT-Rやホンダ NSXといった名車の域に達した車種の相場は下がる気配はいっこうになく、むしろプレミアが付くほど価値が上がっているという状況にある。
セダン

後席スペースが広く、シートの座り心地、室内の静粛性に優れ快適にドライブできる。シート表皮の素材や質感も高い。
種類は多いが市場での中心になるのは人気車
ファミリーカーとしての役割をミニバンに取って代わられたが、年配ユーザーから根強い人気を集めている。クルマの基本ともいうべきフォルムは走行性能、居住性、実用性ともに高い次元の能力をもつ。クルマとしてのバランスはいいが、そうした特徴は中古車相場には反映されず。人気車以外は相場が安くて購入しやすい。
まとめ
クルマ購入のチャンスを活かすには決算期の市場動向を把握しよう
新車、中古車市場ともに活気づく時期がもうすぐやってくる。「クルマを買うなら3月」という定説に従って得できるかどうかは、3月購入に向けての準備がカギを握っている。決算までに残された期間はあと1カ月。決算期にクルマを買うためには、今からでも十分に間に合うはず。今回レポートした情報はもちろん、Goo-netをはじめとしたさまざまなコンテンツをフルに活用し、購入スケジュールをしっかりと計画してほしい。それがクルマ購入の好機を活かすためのポイントだ。
※すべての価格は参考価格です
※中古車市場データはGoo-net 1月調べ