中古車購入チェックポイント
更新日:2020.04.06 / 掲載日:2015.04.10
長距離運転でもお財布に優しい低燃費カー特集

桜の開花とともに寒さも去って、レジャーシーズンの幕開けとなるこの季節。
ドライブに行く回数も増えてくる時期だからこそ、この機会に経済性に優れた低燃費カーに乗り替えてみてはどうだろう?
燃料費を節約し、浮いた分をしっかり遊びに回してさらにカーライフを楽しくしよう!
CASE1 コンパクトなパワフル&低燃費カーで 小気味いい走りを存分に楽しみたい!
性別:男性 年齢:28歳 家族構成:独身

●コンパクトで取り扱いやすいものが欲しい
●カタログ値燃費が20km以上のものが狙い
●低燃費でもパワフルな走りは求めたい
オススメのクルマ スズキ スイフト(現行型・平成22年9月~)

中古車の相場:70~123万円 流通台数:約1700台 ※平成22年~27年式の相場
ポイント
●小柄なボディなので小回り性能が抜群
●ハンドリングが素直で運転しやすい
SPEC
※XG-DJEグレードの場合
全長×全幅×全高:3850×1695×1500mm
車両重量:1000kg
JC08モード燃費:26.4km/L
最大出力:91ps(67kW)/6000rpm
最大トルク:12.0kg・m (118N・m)/4400rpm
ココに注目!

収納に関しては工夫が施されており、床を仕切るラゲッジボードを開けば床下200mmの収納スペースが用意されており小物入れには最適。さらにはボードを取り外して荷室容量を210Lサイズにすることも可能だ。
ユーザー口コミレビュー

コスパもよく実用性抜群のコンパクトカーですね。値段以上の機能性に、燃費も平均で20km/Lは超えるところも嬉しいですね。
現行型発売から5年の節目を迎えさらなる価格ダウンが見込まれる

今年で現行型登場から5年という節目を迎えることもあり、「乗り替え」を考えるユーザーもさらに増えることが予想される。流通台数も秋以降はさらに増加していくこととなるので、今後も価格の下落は続いて行くだろう。
CASE2 4人で乗っても狭さを感じさせず 荷物スペースも広いHVカーが欲しい
性別:男性 年齢:36歳 家族構成:妻・子供2人

●広さ、快適性のあるクルマに乗り替えたい
●低燃費なハイブリッドカーにしたい
●荷物スペースも広く取れるタイプがいい
オススメのクルマ トヨタ プリウスα(現行型・平成23年5月~)

中古車の相場:149~247万円 流通台数:約2050台 ※平成23年~27年式の相場
ポイント
●広さと快適性を持つハイブリッドカー
●パワーモード切り替えで加速性も十分
SPEC
※Sグレードの場合
全長×全幅×全高:4630×1775×1575mm
車両重量:1460kg
JC08モード燃費:26.2km/L
最大出力: 99ps(73kW)/5200rpm
最大トルク:14.5kg・m (142N・m)/4000rpm
ココに注目!

7人乗りタイプも用意されているプリウスα。3列目シートの広さはやや厳しいが緊急用としてある分には心強い。そして何より、シートを倒せば広い荷物スペースを作り出せるので使い勝手も良好である。
ユーザー口コミレビュー

加速が必要な時はパワーモードでしっかり走り、普段はエコ運転で燃料費節約が出来るから長く乗り続けたいですね。
HVカーのバリエーションも増えさらに買い求めやすくなる傾向へ

少し前までハイブリッドカーと言えば「プリウス系」の独壇場でもあったが、ここ最近では他社の勢いも上がって来ており、その図式はやや様変わりしつつある。ユーザー側の選択肢が増えた事により、価格相場は1年前に比べてかなりダウンしている。
CASE3 値段もサイズもお手頃がイチバン! お財布にも優しいクルマで春ドライブを
性別:女性 年齢:28歳 家族構成:独身

●諸経費込み100万円以内で買えるもの
●HVカー並の低燃費なものが欲しい
●運転しやすいコンパクトサイズが希望
オススメのクルマ ダイハツ ミライース(現行型・平成23年9月~)

中古車の相場:49~92万円 流通台数:約2900台 ※平成23年~27年式の相場
ポイント
●ハイブリッドカーも凌駕する低燃費
●コンパクトで小回り性能が抜群な点
SPEC
※Lグレードの場合
全長×全幅×全高:3395×1475×1490mm
車両重量:730kg
JC08モード燃費:33.4km/L
最大出力: 52ps (38kW)/6800rpm
最大トルク: 6.1kg・m (60N・m)/5200rpm
ハイブリッドカーの低燃費は魅力だけど値段がちょっと・・・という人にちょうどいいのが、第3のエコカーと言われるミライース。車内装備はお世辞でも高級感があるとは言えないが、必要な物はしっかりカバーされており不自由を感じることはない。そして何より、リッターあたり30キロを超える低燃費なところが全てをカバーしてくれる。価格も安く財布にも優しいこのクルマで、春からのレジャーを満喫しよう!
ココに注目!

見た目がコンパクトなので、車内空間は狭いの?と感じる人もいるかもれないが、広さ・快適性という部分でも十分に及第点。前列だけではなく、後列の広さもしっかり快適性は保たれているのでご安心を!
ユーザー口コミレビュー

アイドリングストップですが慣れると気になりません。燃費は抜群なので経済性を追求するなら絶対に買いの1台です。
残価設定型も多いことから状態も価格もよいものが増えそう

3年使用、残価設定型という使用形態が増えているダイハツ。そしてこのミライースは、現行型登場からすでに3年が経過しており、乗り替えユーザーも増える時期を迎えているので、価格面はより求めやすくなってくるはず。
CASE4 確かな走破性を持ちながらもエコ。 そんなクルマでアウトドアを満喫したい
性別:男性 年齢:32歳 家族構成:独身

●快適空間のあるクルマに替えたい
●足回り、走破性のよいものにしたい
●燃費も良ければなお嬉しいところ
オススメのクルマ ホンダ ヴェゼル(現行型・平成25年12月~)

中古車の相場:160~245万円 流通台数:約230台 ※平成25年~27年式の相場
ポイント
●ガソリン、HVの2タイプを用意
●燃費も走りも両方とも満足出来る
SPEC
※ハイブリッドXグレードの場合
全長×全幅×全高: 4295×1770×1605mm
車両重量:1280kg
JC08モード燃費:26.0km/L
最大出力: 132ps (97kW)/6600rpm
最大トルク: 15.9kg・m (156N・m)/4600rpm
サイズ自体は1.5Lタイプだが、車幅もあり快適性は十分で、シートアレンジを使えば自転車も2台載せられるスペースも作り出せるなど、使い勝手の良さが大きなウリとなっているヴェゼル。ガソリン車とハイブリッドカーの2タイプを用意しているが、やはり注目はハイブリッドタイプ。SUVカーらしいパワフルな走りを実現する中でも、ハイブリッドカーならではのエコで低燃費なところも見逃せないポイントである。
ココに注目!

ちょっとオシャレに仕上がったシフトレバーの下には、便利な収納スペースを用意しているが、さらにそこには使い勝手の良いUSB充電やDC12Vのアクセサリーソケットなどもある点はありがたいところである。
ユーザー口コミレビュー

大きすぎないボディで視界性もいいので運転しやすいです。また、燃費とパワーをうまく配分しているとも感じますね。
中古車相場的には高値だが新車値引きと比較すれば魅力大

登場から2年も経過していないため、価格的には横ばい状態。また、流通しているものの多くが未使用車なので、一般的な中古車価格とはやや異なる。しかし、新車販売値引きと比べた場合は大きな魅力になるはずだ。
CASE5 財布をしっかり握るママも納得!! 低燃費セダンでGWの遠出を上手に節約
性別:男性 年齢:40歳 家族構成:妻・子供2人

●カッコいいスポーツセダンに乗りたい
●燃費も良くないと買わしてもらえない
●内装に高級感とかがあるとなお嬉しい
オススメのクルマ マツダ アテンザ(現行型・平成24年11月~)

中古車の相場:192~284万円 流通台数:約110台 ※平成24年~27年式の相場
ポイント
●クリーンディーゼルエンジンを搭載
●クールさを際立たせたボディデザイン
SPEC
※XDディーゼルの場合
全長×全幅×全高: 4865×1840×1450mm
車両重量:1510kg
JC08モード燃費:22.4km/L
最大出力: 175ps (129kW)/4500rpm
最大トルク: 42.8kg・m (420N・m)/2000rpm
これまでのディーゼルエンジンの常識を覆しつつ、ハイブリッドにも迫る燃費を記録し、評価を高めているクリーンディーゼルエンジンを搭載したマツダ アテンザ。エンジン性能や燃費もこのクルマの注目だが、それ以上にクールなボディデザインも大きなポイント。セダンらしい安定感のある走りを実現しながらも、環境にも優しく燃費もいいこのクルマだからこそ、出費にうるさい奥さんもきっと納得してくれるはず!
ココに注目!

ディーゼルエンジンの課題であった圧縮比を根本から見直し、世界一の低圧縮比「14.0」を実現させた高効率クリーンディーゼルエンジン、「SKYACTIV-D」。従来比約20%もの燃費改善を達成させている。
ユーザー口コミレビュー

ディーゼル車の概念を変え、静かでパワフルだしスタイルも素晴らしい。以前乗っていたクルマより燃料費も断然安いです。
愛用され続けるクルマゆえに台数が少ないところもポイント

デザイン性と性能の良さで高評価を受けるこのクルマ。それ故に、乗り続ける人も多いことから、安定した流通台数にはなっていないため、不安定な価格相場状態が続いている。市場での台数自体が多くはないので、「あった時」が買いとなる。
※すべての価格は参考価格です
※ユーザー評価は「普通=3.0」が評価時の基準です
※相場、口コミレビューに関してはGoo-net 2015年3月調べ

今回、清水草一が選出した“長距離向きの低燃費カー”は、日本とドイツが誇る高級ブランドの2台だ。どちらも低燃費なことはもちろん、ボディタイプもワゴンとSUVで出かけ先での使い勝手に優れている。はたして買いの一台はどっちだ!?
ベテラン評論家が独断と偏見で判定を下すライバル対決コラム クルマライバル 勝手にジャッジ
PROFILE 清水草一
PROFILE 清水草一
1962年生まれ。自動車ライターにして交通ジャーナリスト。大の中古車マニアとしても知られ、格安車からフェラーリまで、その生涯で25台以上もの中古車を購入している。
清水草一’s「私の選択」
※相場データはレクサスRX全体のもの。 モデルライフの長いクルマで、すでに登場から6年が経過。スピンドルグリルを搭載した後期型も3年経過したが、相場はまだ高め。
「走りの静かさや滑らかさが別格」
レクサスブランドは、国産車のなかの輸入車的な存在、つまりプレミアムブランドだ。そんなレクサスのなかでもRXは、ブランドにおけるSUVのトップモデルで、富裕層にもグッと食い込む人気車。BMWにも十分対抗できる。
エンジンはガソリンの2.7L、3.5L、そしてハイブリッドの450hがあるが、燃費にこだわるなら迷うことなくハイブリッドだ。ガソリンモデルより価格は大幅に高くなり、ガソリン代でモトを取るのは無理だが、イメージや高級感、そして走りの静かさや滑らかさが別格に高いので納得だ。
RXはデザインもノーブルでステキだ。2012年のマイナーチェンジで、RXにもレクサスのアイコンであるスピンドルグリルが移植され威嚇感を増したが、マイナーチェンジ前のグリルの方が端正だったという意見もある。中古車相場を考えると、スピンドルグリル装着前の前期モデルがおすすめになる。
なお450hには、4WDとFFの2モデルが存在する。FFモデルはリアモーターが省かれ、燃費でもリード。新車価格も25万円ほど安い。雪国でなければこちらがお買い得だろう。※相場データは3シリーズ全体のもの。 今年は日本導入から3年目ということで、初期型が市場に多く出回る年。相場も順調に下がっているが、過走行物件も多いので注意。
「トルクフルで加速と燃費もよい」
BMW3シリーズといえば、あこがれの輸入車の定番中の定番。フォルクスワーゲンのゴルフやメルセデス ベンツのCクラスとともに、日本で一番売れている輸入車でもある。
3シリーズの現行モデルが登場したのは2012年1月。定番中の定番だけに、その実力は当然お墨付きであったが、同年8月に導入されたクリーンディーゼルエンジン搭載モデル「320d」の衝撃はすさまじかった。
とにかく、ものすごくトルクフルで加速がよく、それでいて燃費がものすごくいい。特に高速道路でのロングドライブでは、20km/Lも現実的というほどガスを食わない。しかも燃料はガソリンより20円/L以上安い軽油だ。ハイオクガソリンと比べるとその差は30円以上になる。ことにロングドライブだけなら、プリウスよりも燃料代が安上がり?
というほどの実力の持ち主なのだ。「ツーリング」は、BMWにおけるステーションワゴンの呼称だが、セダンに対するネガはほとんどなく、広いラゲッジで楽しみ方は広がる。3シリーズツーリングに関しては、クリーンディーゼル搭載モデルが販売の8割を占めるというほどの人気になっている。
ライバル興亡史
2009 RX450h
現行型へフルモデルチェンジ。
プレミアムSUVの最高峰として、1月にガソリンモデル、4月にハイブリッドの450hが発売開始された
2012 RX450h
マイナーチェンジ。
レクサスの新世代デザインアイデンティティである「スピンドルグリル」を採用。ボディ剛性も向上
2012 3シリーズ
ツーリングを追加。
6代目となる3シリーズは1月に日本導入されたが、ワゴンモデルは遅れて9月に追加された
2013 3シリーズツーリング
グレード追加。
スポーツ/モダン/ラグジュアリーの各デザインラインと、スポーティな「Mスポーツ」を追加
2013 RX450h
一部改良。
危険察知装置DSRCユニットや、デイライト機能付きのLEDクリアランスランプを全グレード標準搭載
2014 3シリーズツーリング
一部改良。
セダン、ツーリング共にミリ波レーダーを採用した「アクティブ・クルーズ・コントロール」を搭載した
街中の静かさはレクサス 燃料コストはBMWに軍配
クリーンディーゼル車は中古車市場で強い。BMWの320dツーリングはその筆頭株で、なかなか手頃なタマが出てこないのが悩みだったが、このところようやくタマ数も多くなり、値段も徐々にこなれてきた。
狙い目は13年式で300万円台半ばの物件。クリーンディーゼル車は距離を走っている例が多く、2年で3万kmくらいは普通だが、ディーゼルエンジンの耐久性の高さを考えればまったく無問題。新車価格が550万円前後なことを考えると、これでも十分値頃感はある。
一方のRX450hはさらに人気が高く、値落ち幅は驚くほど小さい。このあたりはトヨタブランド、そしてハイブリッド車の強みだ。新車価格自体が320dツーリングよりかなり高いが、同じ300万円台半ばで中古車を選ぶと、09~10年式あたりになる。つまり5~6年落ちだ。BMWの2年落ちとはかなりの差があるが、人気車ゆえに仕方なかろう。
クルマ的には両車いい勝負だが、レクサスはハイブリッドらしく街中を静かに流すのにすぐれ、BMWはロングドライブが得意。ただ燃費に関してはBMWの圧勝だ。特にロングドライブでは、燃料代はBMWはレクサスの半分で済む。
室内のゆったり感はレクサスの勝ちだが、BMWの走行性能の優秀性はすさまじい。しかも同予算で年式の新しいモデルが買えるとなれば、この勝負、BMWの勝ちだ。
今回のジャッジ

異なる魅力を持つ2台だが燃料代と年式で決着
どちらも優れた燃費性能と、レジャーで活躍できる使い勝手の良さを持っているが、ロングドライブ時の燃料代と年式の新しさでBMWが上回っている。
※すべての価格は参考価格です
※中古車市場データはGoo-net 3月調べ