中古車購入チェックポイント
更新日:2019.01.06 / 掲載日:2015.02.13
100万円でみつけるファミリーカー特集

立春も過ぎまもなく春到来という季節だが、まだまだ厳しい寒さも続く毎日。しかし、春のレジャーシーズンはあっという間にやってくるものだからこそ、今から愛車リニューアルを検討してみたい。そこで今回は、無理なく計画できる範疇でもある100万円カーを中心にピックアップ!
CASE 1 春に向けてクルマもリフレッシュ!広さもある個性派カーが欲しい
性別:男性 年齢:33歳 家族構成:妻・子供2人

●個性的かつ広さのあるクルマがいい
●維持費を考え5ナンバーサイズを希望
●オーディオに特化したモデルが欲しい
オススメのクルマ トヨタ bB(現行型・平成17年12月~)

中古車の相場:52~138万円 流通台数:約1400台 ※平成17年~26年式の相場
ポイント
●一目で印象に残るボディデザイン
●サウンド面で強いこだわりを持つ
ユーザー口コミレビュー
居住性の良さだけではなく収納スペースも充実し、使い勝手がいいところは最高です。小さい車体は取り回しもいいです。
見た目は「やんちゃさ」を感じさせるデザインだが、広々設計な室内で居住性の良さという面で大きなアドバンテージを持つbB。またこのクルマのもう一つの特徴と言えば、オーディオ関連の充実度の高さ。複数のスピーカーを搭載しており、車内はオーディオルームさながらのような感じでもある。好みの音楽とともに、ドライブをこのクルマで快適なものにしていこう!
ココに注目!

なんといってもサウンドへのこだわりがこのクルマの魅力。低音から高音まできめ細かなサウンドを再現してくれる11スピーカーなどの装備だけではなく、サウンドとシンクロするイルミネーションも大きなポイントの一つだ。
引き続き下落中

台数も増えているし、平均価格も1年前と比較すれば10万円近く下がっていることを考えれば買い時である。
CASE 2 もう一人増える家族のためにもう一列分広いクルマにしたい!
性別:男性 年齢:36歳 家族構成:妻・子供2人

●後方の視界性も良いミニバンに乗りたい
●3列7人乗りファミリータイプが欲しい
●100万円以内でおさまるミニバン!
オススメのクルマ 日産 ラフェスタ(先代型・平成16年12月~平成24年12月)

中古車の相場:21~113万円 流通台数:約730台 ※平成16年~24年式の相場
ポイント
●サイズの割には小回りが利くところ
●小物などの収納スペースも充実
ユーザー口コミレビュー
両側スライドドア装備で乗降性も良く、送迎の際もラクラク。内装も落ち着いていて、機能性、利便性も高いです。
スタイリッシュさよりも愛嬌、そして何よりもみんなで楽しくクルマを使いこなしたい!という人にオススメなのがラフェスタ。3列シートの7人乗りタイプということもあり、人も荷物もたくさん載せられるなど、使い勝手は抜群。それでいてこのクルマは、サイズの割にはコンパクト設計に仕上がっており、乗りやすく視界性が良いため運転がしやすいのも特徴だ。
ココに注目!

3列目シートを収納すれば後部スペースはさらに拡大されるが、3列目を使っても、荷物スペース部分の「下」をうまく活用すればいろいろな物も収容可能。ちょっとした小物から、高さのある買い物袋などまで収容可能だ。
下落中

先代型も根強い人気を持っていたことから高値をキープしていたが、ここに来て下落傾向の相場を示している!
CASE 3 愛する家族とクルマ旅行へ!! 安く買えるミニバンなら古さはOK!
性別:男性 年齢:41歳 家族構成:妻・子供2人・両親

●開放感のあるミニバンが欲しい
●家族全員乗れる7人乗車タイプが欲しい
●年式が古くてもいいので価格を重視
オススメのクルマ ホンダ ステップワゴン(先代型・平成17年5月~平成21年10月)

中古車の相場:43~138万円 流通台数:約1300台 ※平成17年~21年式の相場
ポイント
●居住性に優れたワンボックスタイプ
●自由自在なシートアレンジが可能
ユーザー口コミレビュー
趣味でサーフィンをするのですが、荷物も沢山積むことも出来るし、友人達とのサーフトリップなどに最適な車です!
ファミリー層に絶大な人気を誇る、居住性のよいワンボックスタイプのミニバンだが、高年式はまだまだ価格は高め。しかし、ちょっと古いものを選択肢に入れれば、100万円以内で買えるものも結構あったりする。そしてこの先代型ステップワゴンも、嬉しいことに100万円以内で買えるものが豊富にあるので、じっくりと状態のよいものを選び出したいところだ。
ココに注目!

ワンボックスタイプミニバンのポイントと言えば、高さと広さが織りなす居住性の良さだが、このステップワゴンであれば、3列目シートに大人が乗っても十分実用に耐えうる点も評価したいポイントである。
ゆるやかに下降

先代型でも価格の大幅ダウンが少ない人気のミニバンだからこそ、価格が反発する前に押さえておくのが好ましい。
CASE 4 小さくてもしっかり走るクルマ!季節を先取りでアウトドアを楽しむ
性別:男性 年齢:30歳 家族構成:妻・子供1人

●費用対効果の良いクルマがいい
●小さくても走りは確かなものが欲しい
●カッコ良さもあるクルマが希望
オススメのクルマ 日産 デイズ(現行型・平成25年6月~)

中古車の相場:83~121万円 流通台数:約2240台 ※平成25年~27年式の相場
ポイント
●停止技術を含めた最新技術を導入
●カタログ値29.2km/Lという低燃費
ユーザー口コミレビュー
スタイルがカッコ良くて軽でも存在感があります。そして肝心な走りが、軽とは思えない俊敏な気持ち良さもあります。
ココに注目!

車庫入れが苦手なんです・・・という人にとって、強い味方となってくるのがアラウンドビューモニター。上から見下ろすような視点で映像を映し出してくれるので、安心して駐車などが行える便利機能があるのも特徴だ。
価格は安定期に

安全装備の充実度も高い人気車ゆえに価格は横ばいの安定期に。大幅ダウンは望めそうにないので買うのも悪くはない。
CASE 5 価格と実力重視で選ぶ快適ワゴンで春先にはロングドライブに出かけたい
性別:男性 年齢:36歳 家族構成:妻・子供2人

●走行安全性のよいものに乗りたい
●快適な広さのあるクルマがいい
●燃費の良さも重視したいポイント
オススメのクルマ トヨタ カローラフィールダー(先代型・平成18年10月~平成24年5月)

中古車の相場:57~173万円 流通台数:約850台 ※平成18年~24年式の相場
ポイント
●低床で走行安全性も優れている
●サイズが1.5Lタイプなので燃費も良い
ユーザー口コミレビュー
5ナンバー車なので運転しやすいし、後列のシートもワンタッチで倒せるので大きなものの出し入れもとても簡単です。
カローラが持つ丈夫さと、ワゴンの快適さと走行安定性を見事に融合させたカローラフィールダー。1.5Lサイズとは思えない広さがあるだけではなく、シートアレンジを活用すれば、自転車だってサーフボードだって載せられるし、大人2人が車中泊しても大丈夫なぐらいのスペースを作り出せる。そして先代型ということもあり、お値段控えめなところも嬉しいポイントだ。
ココに注目!

1.5Lサイズのエンジンがベースとなるカローラフィールダーだが、車内空間の広さは3ナンバーサイズ以上の感覚を覚えるはず。後部座席を倒せば、大人2人が車中泊しても大丈夫なぐらいの広々スペースを作り出せるのも特徴だ。
やや反発傾向

高年式型が増えたこともあり平均価格はやや上昇。だが一番台数の多い価格帯は70~90万台なので安心して選べるはず。
※すべての価格は参考価格です
※相場、口コミレビューに関してはGoo-net 2014年12月調べ

ベテラン評論家が独断と偏見で判定を下すライバル対決コラム クルマライバル 勝手にジャッジ
PROFILE 清水草一
PROFILE 清水草一
1962年生まれ。自動車ライターにして交通ジャーナリスト。大の中古車マニアとしても知られ、格安車からフェラーリまで、その生涯で25台以上もの中古車を購入している。
清水草一’s「私の選択」
スズキ ソリオ(現行型・2011年1月~) 中古車価格帯:60~160万円
バランスの良さが自慢のハイトワゴン
5人乗りのハイトワゴンで、5ナンバーの小型モデルながら、室内スペースの広さはクラストップレベル。リアには両側スライドドアを採用。トヨタ ポルテ(先代型・2004年7月~2012年7月) 中古車価格帯:20~100万円
他に類を見ない片側大開口スライドドア
コンパクトサイズのハイトワゴンで、助手席側にのみ大型サイズの電動スライドドアを装備して優れた乗降性を実現している。
フルモデルチェンジ後すでに3年以上が経過しており、中古車流通量も増えてきた。登場後3年目までのモデルは相場も低めで安定。
「室内が広く驚くほど走りもいい」
現行型ソリオは、乗ってビックリのクルマだった。天井の高いトールワゴンタイプの普通車で、見た目はいかにも重心が高くて不安定そうなのだが、乗ると余計なロール(カーブでの車体の傾き)はほとんどせず、どっしりと安定している。
エンジンは1.2L 1種類で、クルマの大きさを考えると力不足では?と感じるが、実は1tちょっとという軽いボディと、意外や意外、実にトルクフルなエンジンセッティングとの組み合わせで、驚くほど走りがいいのだ。
使い勝手もすばらしい。ポルテは左右非対称ドアが特徴だが、ソリオはワゴンRなどと同様4ドアで、左右とも前ドアは通常の横開き、後席はスライドというスタンダードな構成になっている。変わったところはまったくないが、それだけに戸惑うことも一切ない。
つまりこのクルマは、2列シートのミニバンだ。定員は5名だが、前後シートの間をウォークスルーできるし、天井はとても高いし、全長を切り詰めたミニバンだと思えばいい。全長が短くてコンパクトなぶん、狭い道でも取り回しは抜群。レジャーに限らず日常のあらゆるシーンで便利に走り回ってくれる。先代型ということで、すでに全年式とも100万円以下でそれなりの物件が狙える状況。ただし流通量が多いのは2006年以前のモデルだ。
「実用一本にしぼった究極の機能優先車」
04年にポルテが登場した時は、「ユニバーサルデザイン」という言葉がもてはやされた。誰でも使いやすいデザインということで、ポルテの場合、助手席側の大型スライドドアの採用などで、幼児から要介護老人まで、さまざまなユーザーにクルマの新しい使い方を提案するという部分が注目を浴びた。
この先代型ポルテの特徴は、なんといってもそのドアにある。運転席側は前席の横開きドアのみ。そして助手席側は巨大なスライドドア1枚のみ。完全に左右非対称な配置は、実際のクルマの使用状況での実用性を最大限考慮して生まれたもので、シンメトリー的な美しさを捨てた究極の機能優先。冷蔵庫のドアはどう配置するのが使いやすいか?に近い感覚で生まれた。
車両そのものは、ヴィッツをベースにしている。エンジンは1.3Lと1.5Lの2種類だが、売れ筋は安価な1.3Lのほう。もともと走りを期待させるタイプではないが、後期型は足まわりもそれなりにしっかりしたので、レジャーに使う際も特に不満は感じないだろう。
このクルマの良さは、見た目より実用一本にしぼった潔さだ。左右非対称のドアは、画期的な乗降性と使用性をアピールしている。
ライバル興亡史
2004 ポルテ
デビュー。
人々のライフスタイルや生活シーンの分析から、左右非対称の革新的パッケージが開発された
2007 ポルテ
マイナーチェンジ。
フロントヘッドランプ、リアコンビネーションランプなどのデザインを変更。新色も追加された
2011 ソリオ
現行型へフルモデルチェンジ。
先代モデルはワゴンRソリオで、両側スライドドアや前後席間ウォークスルー構造を採用している
2012 ソリオ
バンディットを追加。
若者向けのクールなデザインを採用したモデル・バンディットを新設定。同時に一部仕様変更
2012 ポルテ
現行型へフルモデルチェンジ。
低くフラットなフロアを採用し、さらに使い勝手を追求。兄弟車として「スペイド」も誕生した
2013 ソリオ
一部改良。
デュアルジェットエンジンやエネチャージなどスズキグリーンテクノロジーが採用され低燃費化
最大の違いはドア使い勝手がカギとなる
先代型ポルテと現行型ソリオでは、販売時期がズレている。先代ポルテが04年から12年7月まで。対する現行ソリオは11年1月からだ。よって今回は、先代ポルテの高年式車にかぎって、現行ソリオと比較することにしよう。
2台が持つ最大の違いは、やはりドアにある。なにしろポルテの左右非対称ドアはユニークそのもの。助手席側の巨大なスライドドアは、「ママの両手がふさがっていてもラクに子どもや荷物を乗せられる」とCMで謳われた。
が、実際に使うと、後席にラクにアクセスするには、前席を前に倒さなくてはならない。つまり実質的には、常に助手席シートを前に畳んでおく、という使い方になる可能性すらある。これは大きな弱点だ。
その点ソリオは、ごく普通に前後4枚のドアがついているので、こういった特殊なことは一切ない。
走りは、両車おおむね互角。排気量はポルテが1.3&1.5Lなのに対してソリオは1.2Lで差があるが、ソリオはエンジンの低速トルクが厚いので、ほとんどハンデにならない。足まわりの仕上がりもいい。
価格は、同じ年式同士ならほぼ互角。11年式で車両本体価格90万円台というのが相場だ。
で、勝敗だが、ドアの使い勝手を考えると、ソリオに軍配を上げざるを得ない。現行モデルという強みもあり、この勝負、ソリオの勝ち!
今回のジャッジ

前後2×2=4枚ドアはやはり使い勝手がいい!
排気量はポルテのほうが大きいものの、ソリオはそれを補う走りの良さを持つ。ユニークなボディ構成に魅力が感じられなければ、ソリオの完勝だろう。
※すべての価格は参考価格です
※中古車市場データはGoo-net 1月調べ