中古車購入チェックポイント
更新日:2020.04.03 / 掲載日:2013.08.16

マツダ アクセラスポーツ (2012年6月~) 中古車購入チェックポイント

  • マツダ アクセラスポーツ (2012年6月~) 中古車購入チェックポイント

    マツダ アクセラスポーツ

    DBA-BLFFW
    参考車両:20S-スカイアクティブ
    初年度登録2012年6月
    追加装備:<メーカーオプション>ツーリングコンフォートI(ブルーリング付ディスチャージヘッドランプ・バイキセノンオートレベリング機能、アダプティブライティングシステム、17 インチアルミホイール)、ツーリングコンフォートII(クルーズコントロール、リアビークルモニタリングシステム、自動防眩ルームミラー、本革巻パーキングブレーキレバー)
    <ディーラーオプション> AV一体HDDナビゲーションシステム・ステアリングオーディオスイッチ対応 (2012年6月)

  • マツダ アクセラスポーツ

■全体のチェックポイント

2009年6月から発売している2代目。参考車両は、2011年9月にマイナーチェンジした後の2012年6月に一部改良した次期のモデルで、「スカイアクティブ」がポイント。車体まわりと室内をしっかりチェックするのはもちろん、走行関連機構各部の状態を必ず確認しよう。

外見の損傷だけでなく車体骨格の状態にも注意

  • 1.車体のバランスをチェック

    マツダ アクセラスポーツ(正面)

  • 1.車体のバランスをチェック

     まずは、外観に異常がないか探ってみる。前面は、バンパー、ボンネット、ヘッドライト、フェンダーなどのバランスを見る。細部では、ボンネットやフロントガラスなどの飛び石傷にも注意しよう。

  • 2.縁や奥も覗いてみる

    マツダ アクセラスポーツ(縁や奥も覗いてみる)

  • 2.縁や奥も覗いてみる

     バンパーは、角や下部に損傷がないかチェックし、立て付けも確認。下側も破損などがないか見る。
     フェンダーも、膨らんでいるホイールアーチの縁あたりに損傷や修理跡がないか見る。奥を覗いて、タイヤハウス内もチェック。内側にあるフェンダーライナー(泥よけカバー)の状態もチェックする。

  • 3.ドアと開口部を調べる

    マツダ アクセラスポーツ(ドアと開口部を調べる)

  • 3.ドアと開口部を調べる

     ドアは、外面だけでなく内側も修理跡などがないかチェック。ドアを外して修理/交換していないか、取り付けネジも見る。同時に、ピラー(柱)やサイドシル(梁)など周辺の車体側に異常がないかチェックする。

4.下側に要チェックポイント

 「20S」は、側面下部に装着しているサイドアンダースポイラーに傷や破損がないか、修理や交換していないかチェック。それよりも重要なのは、覆われているサイドシル(車体の梁)のほうだ。床下側を覗いて、損傷、腐食、修理/交換跡などがないかチェック。ドアを開けて、ステップ部(サイドシルの上側)周辺の状態も調べる。

  • マツダ アクセラスポーツ(下側1)

  • マツダ アクセラスポーツ(下側2)

  • 5.車体の内側もチェック

    マツダ アクセラスポーツ(車体の内側もチェック)

  • 5.車体の内側もチェック

     フロントフェンダーは、エンジンルーム側に修理跡がないかチェックし、ネジを見て取り付け状態を調べる。念のために、車体内側の骨格部にダメージや修理/交換跡(修復歴)などがないか確認する。

6.バックドアを開閉してみる

 後面も前面と同様に、バンパー、バックドア、コンビネーションランプ、フェンダーなどの状態をチェック。マフラーエンドの損傷などにも注意。
 バックドアは、スムーズに開閉できるかチェック。全開状態でしっかり静止しているかチェックする。

  • マツダ アクセラスポーツ(バックドアを開閉してみる1)

  • マツダ アクセラスポーツ(バックドアを開閉してみる2)

  • マツダ アクセラスポーツ(バックドアを開閉してみる3)

7.開口部も慎重にチェック

 バックドアは、内側に修理跡がないかチェック。ヒンジおよび周辺も、歪みや修理跡などがないかチェック。開口部も、パネル接合部の溶接やシーラーなどの異常に注意しながら、修理/交換の形跡などがないか調べる。

8.給油口周辺も見る

 リアフェンダーは、後席への乗り降りなどで付けることがある傷などにも注意しながら、修理跡がないかチェック。車体右側は、フューエルリッドを開けて、給油口周辺にマスキング跡や修理跡がないか見る。

  • マツダ アクセラスポーツ(給油口周辺も見る1)

  • マツダ アクセラスポーツ(給油口周辺も見る2)

走行機構各部の現状と整備状況を必ず確かめる

  • 1.エンジンをかけてみる

    マツダ アクセラスポーツ(エンジンをかけてみる)

  • 1.エンジンをかけてみる

     エンジンをかけて、始動具合、アイドリング回転、排気ガスの色などをチェック。始動時には、エンジン[START STOP]スイッチの具合もチェック。表示灯・警告灯類の点灯や警告音などにも注意。わからないことは販売店スタッフに聞いてみよう。

2.シフト機能をチェック

 「20S-スカイアクティブ」は、マニュアルモード付6速AT。エンジンをかけて、シフト操作具合をチェック。可能なら試乗して、オートマチック動作をチェック。セレクトレバー[M]モードの[+][-]およびステアリングシフトスイッチの[UP][DOWN]での変速動作も走行時の具合をチェックしたい。

  • 3.整備状態を確認する

    マツダ アクセラスポーツ(整備状態を確認する)

  • 3.整備状態を確認する

     点検整備記録と突き合わせて、オイル漏れなどにも注意しながらエンジン周辺をチェック。せめて日常点検項目くらいは見ておきたいが、詳しい整備状況は販売店スタッフに聞いてみよう。
     エンジンだけでなく、トランスミッション、ステアリング、ブレーキ、サスペンションなどの状態にも注意したいが、異常や不具合を判断するのは難しい。いずれにしても、各部の現状を販売店に聞いて確認しよう。

  • 4.ホイールをチェック

    マツダ アクセラスポーツ(ホイールをチェック)

  • 4.ホイールをチェック

     「20S-スカイアクティブ」は、15インチアルミホイールを標準装備。傷や破損などがないかチェック。リムの縁(タイヤと接している部分)も、欠けや曲がりなどがないか慎重に調べる。事故などで過度な衝撃を受けると生じることがある歪み(変形)や割れなどにも注意したい。

5.タイヤの異常摩耗にも注意

 タイヤは、スリップサインを目安に残り溝の深さを点検。傷や異物の刺さり、ひび割れなどがないかチェック。接地面の一部が極端に減る偏摩耗を起こしていれば、ホイール取り付け角の狂い、サスペンションの異常、車体の歪みなども考えられるので要注意。

  • 6.床下も覗いてチェック

    マツダ アクセラスポーツ(床下)

  • 6.床下も覗いてチェック

     ダメージ痕を見つけることもあるので、床下の様子も見てみよう。車体のパネルや補強部材、マフラーやサスペンションなどの部品類も、傷、曲がり、破損、修理や交換の形跡などがないかチェック。
     オイルやグリスの漏れ、樹脂やゴム部品の割れなどにも注意。錆は、表面に浮いている程度なら心配ないといえるが、広がり範囲と腐食の進行状態を見る。

7.正しく点検・整備してもらう

 「20S-スカイアクティブ」は、アイドリングストップi-stop、横滑り防止DSC&駆動輪空転防止TCS、坂道発進を補助するヒルローンチアシストHL A、運転状況と車両の挙動を表示して運転操作をアドバイスするi-DMなどを装備。参考車両は、クルーズコントロール、隣接車線の後方から接近する車両の存在を知らせるリアビークルモニタリングシステムRVMなどもオプションで追加している。車両の購入を決めるなら、すべての走行関連機構を正しく点検・整備してもらうようにしよう。

  • マツダ アクセラスポーツ(正しく点検・整備してもらう1)

  • マツダ アクセラスポーツ(正しく点検・整備してもらう2)

  • マツダ アクセラスポーツ(正しく点検・整備してもらう3)

  • マツダ アクセラスポーツ(正しく点検・整備してもらう4)

  • マツダ アクセラスポーツ(正しく点検・整備してもらう5)

  • マツダ アクセラスポーツ(正しく点検・整備してもらう6)

室内の状態と装備機器類の機能をチェックする

  • 1.隅まで細かくチェック

    マツダ アクセラスポーツ(隅まで細かくチェック)

  • 1.隅まで細かくチェック

     室内は、シートや内装材に汚れや染み、傷、破損などがないか慎重にチェック。床や天井の状態も確認。ボックスなどは内部も見る。ボックスリッドやエアコンルーバーなどは、可動部の破損などにも注意しながら、動き具合やロック状態などもチェックする。

  • 2.装備機器の作動を確認

    マツダ アクセラスポーツ(装備機器の作動を確認)

  • 2.装備機器の作動を確認

     ヘッドライトやウインカー、ブレーキランプなど保安装置。パワーウインドウやドアロック、室内ランプなど基本的な部分。キーレスエントリーシステムによる各部の作動。エアコンは、特に冷房の効き具合に注意して、調整してみる。装備機器はすべて操作して、機能と作動状態をチェックする。

3.ラゲッジスペースも調べる

 前席だけでなく、後席周辺も丹念にチェック。リアセンターアームレストや6:4分割可倒式リアシートバックの具合も試してみる。
 後部ラゲッジスペースの周辺もチェック。床を開けて、フレキシブルフロアボード&ネットとリアパッケージトレイの状態も見てみよう。

  • 4.追加装備の状態も確認

    マツダ アクセラスポーツ(追加装備の状態も確認)

  • 4.追加装備の状態も確認

     標準装備ではオーディオレスだが、参考車両には販売店オプションのHDDナビゲーションシステムが付いている。ナビをはじめ、TV・CD/DVD/SD/USB・FM/AMラジオなどの各機能が正常か確認。タッチパネル、ボイスコントロール、ステアリングオーディオスイッチなど操作系の具合もチェック。ちなみに、参考車両のナビデータは2012年4月版なので、更新状況も確かめておくといいだろう。

5.細部は販売店で点検してもらう

 装備機器類の機能と作動状態は、とりあえずわかるところだけでもチェックして、どこかに不具合などがないかは販売店で調べてもらおう。

  • マツダ アクセラスポーツ(細部は販売店で点検してもらう1)

  • マツダ アクセラスポーツ(細部は販売店で点検してもらう2)

■最初に車両の現状を確認する

 中古車両の現物を見て「年式・仕様・グレード」を確認。標準装備の他に、メーカーオプション(新車時の注文装備)や後から加えた装備などが付いていないか確認。整備状態も含めた現状を販売店で確認しよう。

目利きはココを見る!

  • マツダ アクセラスポーツ(車両の情報を見る)

    「車両の情報」を見る
    ●「車検証(自動車検査証)」で初度登録年月日や型式などを確認。「保証書」で期限や内容を確認。「車両取扱説明書」の他に、追加装備などの使用説明書が揃っていることも確認。●「定期点検整備記録簿」は、記載内容を必ず確認。定期点検や消耗部品交換などの時期と走行距離を把握しておけば、車両の状態を探る参考になる。

  • マツダ アクセラスポーツ(車両の情報を見る)

  • マツダ アクセラスポーツ(立て付けを見る)

    「立て付け」を見る
    ●隣接している外板パネルの隙間が均等でなかったり、位置がずれていれば、ダメージを受けているか、修理/交換している可能性がある。●プレスライン(外板パネルを折り曲げている角)やモール(飾り部品)など、外装部品が連なっている線のずれも、立て付けの狂いを見つけるヒント。●外装は、見る角度を変えながらチェックすれば、プレスラインのずれや崩れ、立て付けの微妙な狂いなども判断しやすい。パネル表面を斜め方向から透かして見るようにすると、小さな凹みや浅くて広い凹み、波打ち(しわ)なども見つけやすい。しわが寄っているのは、ダメージ痕か、板金修理跡だ。

  • マツダ アクセラスポーツ(立て付けを見る)

「塗装の状態」を見る
●部分的に色艶が違っていたり、ザラザラした肌荒れ状態になっている箇所は、修理跡の疑いがある。●新しい塗装跡があれば、錆などの補修か、損傷を負って修理したのか詳しく調べる。●修理や交換で塗装していると、微妙に色調が違って見えることがあるので、隣接しているパネルの色艶も比べてみる。●ドアの開口部などにマスキング(周辺に塗装スプレーの飛沫が広がらないようにするためのカバーを粘着テープなどで留める)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、マスキング跡。なんらかの理由で塗装しているので、周辺を詳しく調べる。●エンジンルーム内やスペアタイヤ収納部などは、外装色とは違っていることもあるので注意する。

  • マツダ アクセラスポーツ(取り付け状態を見る)

    「取り付け状態」を見る
    ●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体部品を外す時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれていれば、ネジを回している。●ボンネット、フロントフェンダー、ドア、テールゲート(またはトランクリッド)などは、外して修理、あるいは交換することがあるので、ネジを見て、ヒンジおよび車体側のヒンジ固定部周辺も修理跡などがないか調べる。

  • マツダ アクセラスポーツ(取り付け状態を見る)

  • マツダ アクセラスポーツ(接合部を見る)

    「接合部」を見る
    ●車体部品を交換する際に溶接部分を外すことがあるので、鉄板接合部を調べる。●スポット溶接(接合部にある丸い窪み)を打ち直している場合は、直径が小さい、窪みが深い、ずれている(2度打ちした)など、新車組み立て時の状態とは異なる特徴があるので注意する。●接合部に塗布しているシーラー(隙間を埋める充填材)は、修理や交換で塗り直していると不自然に見える。●爪で押して、プチッと表面が割れる(表面が硬くても内部が柔らかい)ようなら新しいシーラーを盛っている。●シーラーは、接合状態や塗布する方法によって形状が違っていることにも注意する。

  • マツダ アクセラスポーツ(接合部を見る)

■今回の車両のプロフィール

●2009年6月のフルモデルチェンジで2 代目となった「アクセラ」。ボディタイプは、5 ドアハッチバックの「アクセラスポーツ」と4 ドアセダンの「アクセラ セダン」。1.5L エンジン+ 7 速マニュアルモード付CVT(無段変速機)とアイドリングストップ機構i-stop 付2.0L 直噴(筒内直接噴射)エンジン+マニュアルモード付5 速ATの2WD(FF前輪駆動)車。2.0Lエンジン+マニュアルモード付4速ATの4WD車を設定。その後、2011年9月にマイナーチェンジし、内外装のデザインを一部変更。2. 0L・2WD車は、「スカイアクティブ」と呼ぶ技術を投入した新開発2.0L エンジン+新型マニュアルモード付6 速ATに変更し、運転操作をアドバイスするi -DM(インテリジェントドライブマスター)を採用した。
●2012年6月に一部改良。一部装備の仕様を変更するとともに、スカイアクティブエンジン車の燃費性能を向上している。「アクセラスポーツ」の仕様グレードは、「15C」は、ハロゲンヘッドランプ、15インチスチールホイールなどが標準装備。「15S」は、横滑り防止機構DSC&空転防止機構TCS、LED リアコンビネーションランプ、サイドアンダースポイラー、16インチアルミホイール、プッシュボタンスタートシステムなどを装備。「20C-スカイアクティブ/20S-スカイアクティブ」は、i-stop、i-DM、DSC&TCS、ハロゲンヘッドランプ、LEDドアミラーウインカー、スカイアクティブ専用メーターなどを装備。「20C-スカイアクティブ」は、15インチスチールホイールが標準装備。「20S-スカイアクティブ」は、サイドアンダースポイラー、シフトスイッチ付本革巻きステアリングホイール、15インチアルミホイールなどを装備。「20E(4WD)」は、一部装備は15S に準じるが、ヒーテッドドアミラーが標準装備となっている。

■参考車両と同時期の仕様グレード設定

グレード型式シフト駆動
15CDBA-BL5FWCVT-7MFF
15SDBA-BL5FWCVT-7MFF
20C-スカイアクティブ DBA-BLFFWAT-6MFF
20S-スカイアクティブ DBA-BLFFW AT-6MFF
20E(4WD)DBA-BLEAWAT-4M4WD

●その後、2013年6月には3代目となる次期新型「アクセラ」を発表している。

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グーネットマガジン編集部

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