中古車購入チェックポイント
更新日:2018.11.25 / 掲載日:2012.09.14

トヨタ マークX (2009年10月~2012年8月) 中古車購入チェックポイント

  • トヨタ マークX (2009年10月~2012年8月) 中古車購入チェックポイント

    トヨタ マークX

    DBA-GRX133
    参考車両:350S
    初年度登録:2009年10月
    追加装備:<メーカーオプション>350S用HDDナビゲーションシステム&マークXスーパーライブサウンドシステム(インテリジェントパーキングアシスト+音声ガイダンス機能付カラーバックガイドモニター&サイドモニター・ドアミラーカメラ付+クリアランスソナー&バックソナーセット)、マイコン制御チルト&スライド電動サンルーフ <ディーラーオプション>専用フロアマット (2009年10月)

  • トヨタ マークX

■全体のチェックポイント

フルモデルチェンジして2009年10月に発売した2代目。中古車物件は、2.5L車が大半で3.5L車は少ないが、基本の仕様グレードとは別に、パッケージ装備などで3タイプに仕立てるようになっている。ナビシステムを付けている車両も多い。まずは現車を見て、車両の仕様・装備を確認。基本ポイントを押さえながら車体まわりをチェックし、事故歴や修理歴などないか確認。内装も細かくチェックし、装備機器類に不具合がないかも確かめる。エンジンやトランスミッションのほか、サスペンションやブレーキなど走行機能の状態も必ず確認。車両のタイプによっては走行安定制御システムなども組み込まれている。すべてを正しく点検整備した状態で納車してもらうようにしよう。整備や保証の有無など販売条件はもちろん、アフターサービス体制なども確かめたうえで購入したい。

  • 1.車両の雰囲気から探る

    トヨタ マークX (正面)

  • 1.車両の雰囲気から探る

     まずは車両の周囲をひと巡りして、どこかに違和感や不自然に見える部分などがないかチェック。車体の姿勢(傾き)にも注意しよう。
     前方からは、バンパー/グリル/ボンネット/ヘッドライト/フェンダーなどのバランスを見る。前面は、基本的に左右対称になっていることもポイントだ。左右ライトの片方だけが新しい場合(交換の疑い)は、その側の車体部を修理している可能性がある。ナンバープレートの変形や修正跡なども、車体部の修理を疑ってみる。350Sのバンパー下部に付いているスポイラーの損傷にも注意。ボンネットやフロントガラスに飛び石傷がないかも調べよう。

  • 2.後部のチェックポイント

    トヨタ マークX (後部)

  • 2.後部のチェックポイント

     前面と同様に、バンパー/トランクリッド/コンビネーションランプ/フェンダーなどのバランスをチェック。マフラーエンドパイプの位置やトランクリッドスポイラーの状態なども見てみよう。
     トランクリッドの立て付けが全体に狂っていれば、トランクリッドがずれているか、あるいは車体が歪んでいる疑いもある。部分的に隙間がずれている箇所は、その部分の車体部を修理していると考えられるので、詳しく調べてみよう。後部ナンバープレートは、封印の傷(ナンバープレートを外した形跡)が車体の修理/交換を推測する手がかりになる。

  • 3.角度を変えると見える

    角度を変えると見える

  • 3.角度を変えると見える

     外装は、見る角度を変えながらチェックすれば、プレスラインのずれや崩れ、微妙な立て付けの狂いなども確認しやすい。
     パネル表面を斜め方向から透かして見るようにすると、浅くて広い凹みや波打ち(しわ)なども見落とすことがない。
     しわが寄っているのは、ダメージ痕か、板金修理跡。塗装面の艶が違っている部分やザラザラとした肌荒れ状態になっている箇所なども、修理跡の疑いがある。

  • 4.隙間の幅と色調を比べる

    隙間の幅と色調を比べる

  • 4.隙間の幅と色調を比べる

     外装の立て付けは、例えば車体前部側面では、フェンダーを中心に見てみると、バンパー、ヘッドライト、ボンネット、ピラー(フロントガラス部の柱)、ドアなどが隣接している。それぞれの隙間の幅が均等になっていなければ、ダメージを負ってずれているか、修理/交換してずれた可能性がある。隣り合っているパネルの艶や色艶が違っている場合は、修理や交換で塗装している疑いがある。

  • 5.整備状態を確かめる

    トヨタ マークX (エンジン)

  • 5.整備状態を確かめる

     定期点検整備記録と突き合わせて、エンジンと周辺をチェック。オイル漏れなどにも注意。細部まで点検するのは難しいかもしれないが、せめて日常点検項目くらいは見ておいて、詳しい整備状況については販売店スタッフに聞いて確認しよう。
     交換したように見える新しい部品が付いていたら、消耗品か、不具合があったか、それとも事故などでダメージを受けたのか、交換した理由を探ってみる。

6.車体内側の骨格を調べる

 左右フェンダー側や室内側のパネル、フレーム、メンバー(補強部材)など、エンジンルーム内側の鉄板を調べよう。遮音カバーや機器類などがあって見づらい部分もあるが、歪みや修理/交換の形跡などがないかチェック。車体の骨格部分を修理している車両は、修復歴があることを明示しているはずだが、念のために、走行に支障が生じるような事故歴や修理歴がないか、販売店に聞いて確認しよう。

  • 7.取り付け状態を確認

    トヨタ マークX (フロントフェンダー)

  • 7.取り付け状態を確認

     フロントフェンダーは、エンジンルーム側に腐食(錆)や修理跡などがないかチェック。基本チェックでは固定ネジを回していないか調べるが、カバーを設置しているので、とりあえずはカバーや周辺に異常がないか見る。
     フロントフェンダーは、車体構成上の重要な車体補強部材とはなっていないので、外傷などを修理しても修復歴にはならないが、外して修理、あるいは交換していれば、車体内側の骨格部にダメージがないか確かめる必要がある。

8.前部の必須チェックポイント

 エンジンルームの最前部で車体の左右に繋がっているラジエターサポートは、車体部に強い衝撃を受けると影響が及びやすい。上部がカバーで覆われているので細かく調べるのは難しいが、歪みや破損、修理/交換の形跡などがないかチェック。カバーをはじめ、ラジエターサポートに取り付けているラジエター、ヘッドライト、バンパーなど関連部やフェンダーなど周辺も含めて慎重にチェックしよう。

  • 前部の必須チェックポイント

  • 前部の必須チェックポイント

  • 9.ボンネットの裏面側も見る

    トヨタ マークX (ボンネット)

  • 9.ボンネットの裏面側も見る

     外面をチェックしたら、裏面側に修理跡などがないかチェック。特に縁に盛っているシーラーの状態に注意。開閉を補助するダンパーの機能も確認。
     ボンネットを外して修理、あるいは交換することもあるので、ヒンジ部のネジもチェック。ヒンジおよび車体側のヒンジ固定部周辺の状態も調べよう。
     ボンネットを修理/交換していれば、ボンネット単独の損傷も考えられるが、むしろ車体部にダメージを受けたと考えて、車体まわりを慎重にチェックする必要がある。

10.縁と奥も覗いてチェック

 フェンダーは、膨らんでいるホイールアーチ(タイヤを囲っている部分)に損傷を負うことも多い。傷や凹み、修理跡などがないか、フェンダーに歪みがないかチェック。
 内側に折り込んでいる縁の部分に修理/交換跡がないかチェック。奥を覗いて、タイヤハウス内の状態もチェック。フロントフェンダーは、内側に設置しているフェンダーライナー(泥よけカバー)の状態にも注意しよう。

  • トヨタ マークX (フェンダー1)

  • トヨタ マークX (フェンダー2)

11.周辺も調べて判断する

 ドアに大きな損傷を負うと、外して修理することもあり、交換してしまうことも多い。ドアヒンジ部のネジをチェックしよう。ただし、ドアの立て付け調整などでネジを回すこともあるので、ネジを見ただけでドアを修理/交換していると決めつけるわけにはいかない。ドア自体はもちろん、ピラー(柱)やサイドシル(梁)など、周辺も詳しく調べて判断する必要がある。

  • 周辺も調べて判断する[2]

  • 周辺も調べて判断する[2]

12.リアフェンダーのチェック

 ドアを開けて、開口部を調べよう。引っ掻き傷や打ち傷などがないか、簡易補修跡などがないかチェック。修理跡がないかもチェックしよう。開口部にマスキング跡があれば、リアフェンダーを補修、あるいは修理しているので、ダメージの程度と範囲を確かめる。車体左側は、フューエルリッドを開けて、内部にマスキング跡や修理跡などがないかチェック。フューエルリッド表面の艶や色調がフェンダー部と違っていないかも注意。

  • リアフェンダーのチェック[2]

  • リアフェンダーのチェック[2]

13.下側に要チェックポイント

 350SやSパッケージ装備車は、車体側面下部に装着しているサイドマッドガードに損傷がないかチェック。取り付け状態や修理/交換の形跡にも注意。それよりも重要なのは、内側にあるサイドシル(車体の梁)だ。サイドマッドガードで覆われている部分は見えないが、下側を覗いて、見える部分だけでも損傷、腐食、修理/交換跡などがないか必ずチェック。ドアを開けて、ステップ部(サイドシルの上側)も慎重にチェックしよう。

  • 下側に要チェックポイント[2]

  • 下側に要チェックポイント[2]

  • 下側に要チェックポイント[2]

  • 14.開口部を慎重にチェック

    開口部を慎重にチェック

  • 14.開口部を慎重にチェック

     トランクリッドの開口部には、外側と内側とのパネル接合部がある。溶接、シーラー、塗装の状態などに注意しながら、修理/交換の形跡などがないかチェック。後部は、コンビネーションランプやバンパーの状態に注意。
     後方から強い衝撃を受けると広範囲に波及することがあるので、フェンダー、ピラー、ルーフ、キャビン(室内)など、関連部や周辺も慎重にチェックしよう。

  • 15.床底と周辺の状態も見る

    床底と周辺の状態も見る

  • 15.床底と周辺の状態も見る

     トランクフロアを開けて、スペアタイヤ収納部周辺を調べよう。しわや修理/交換跡がないかチェック。底に貼ってある防振シートを張り替えた形跡も注意。仕上げが粗くなっているので判断は難しいかもしれないが、新しい塗装跡があれば、錆などの補修か、修理跡か確認したい。

  • 16.トランクリッドのチェック

    トランクリッドのチェック

  • 16.トランクリッドのチェック

     解錠・施錠の具合をまずチェック。トランクリッドを開閉して、上げ下げする動きがスムーズかどうかチェック。上げた全開状態でしっかり止まっていることも確認。
     閉める時にカチッとうまく収まらない場合は、トランクリッドがずれているか、あるいは車体が歪んでいることも考えられる。ずれているだけなら調整するなどして直ることもあるが、車体が歪んでいる車両には要注意。不審に思えたら販売店スタッフに聞いてみよう。
     トランクリッドは、内側に修理跡などがないかチェック。カバーを設置しているので取り付け状態やヒンジの状態を確認するのは難しいが、異常や不自然な部分などがないか見てみよう。

  • 17.タイヤとホイールのチェック

    タイヤとホイールのチェック

  • 17.タイヤとホイールのチェック

     タイヤは、スリップサインを目安に、残り溝の深さを点検。傷、異物の刺さり、ひび割れなどがないかもチェック。同時に、接地面の摩耗状態も調べよう。外側だけとか内側だけなど、一部が極端に減る偏摩耗を起こしていれば、アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているのか、車体が歪んでいるのか確かめる必要がある。異常摩耗は、不適切なエア圧などでも起こるが、車体やサスペンションなどの異常を知る手がかりになる。
     アルミホイールは、傷や歪み、破損などがないかチェック。リム部(タイヤと接している縁の部分)の傷や曲がりにも注意。事故による過度な衝撃で生じることがある変形や割れにも注意したい。

  • 18.床下を覗いてチェック

    床下を覗いてチェック

  • 18.床下を覗いてチェック

     床下のパネル、フレーム、メンバー(補強部材)など鉄板部。マフラーやサスペンションなど部品類。カバー類やブラケット(ステー)など金具類も、傷、曲がり、歪み、修理/交換の形跡などがないかチェック。前後バンパーの裏側あたりも覗いて見る。左右サイドシル側からも、できるだけ奥まで覗いてチェック。事故を思わせるような損傷や修理跡などがないか注意しよう。
     油汚れ(オイルやグリスなどの漏れ)や水漏れ、樹脂やゴム部品の破損などにも注意。錆があれば、表面に浮いている程度なら心配ないといえるが、広がり範囲と腐食の進行状態を確かめよう。

  • 19.不具合の兆候を探る

    不具合の兆候を探る

  • 19.不具合の兆候を探る

     エンジンをかけてもらい、始動具合やアイドリング回転、排気ガスの色などをチェック。できれば自分でエンジンをかけて、スマートエントリー&スタートシステムやエンジンスイッチの具合をチェックしつつ始動時には表示/警告灯類の点灯なども見てみたい。
     始動困難、不安定なアイドリング回転、異音や大きな振動、白煙(水蒸気なら問題ない)や黒煙の排気ガスなどが出ていれば、なんらかのトラブルを抱えていると考えられる。異常を判断するのは難しい部分もあるので、疑問があれば販売店に聞こう。

  • 20.走行機能の状態を確認

    走行機能の状態を確認

  • 20.走行機能の状態を確認

     ATは、セレクトレバーの操作具合をチェック。できれば試乗して、走行時のオートマチック動作をチェックし、マニュアルモードも試してみたい。とはいっても、異常や不具合を判断するのは難しい。エンジン、トランスミッション、サスペンション、ブレーキなど、走行に関わる部分は販売店で点検・整備してもらうほうがいい。350Sが備えているVGRS、VDIM、AVSなどの制御系統も含めて、すべて正しく整備した状態で納車してもらうようにしよう。

21.装備機器類の機能を確認

 ウインカーやヘッドライト、ブレーキランプなど保安装置類。パワーウインドウの開閉や室内ランプの点灯など基本的な部分のほか、電動調整シートキーレスエントリーやリモコンキーでの各部作動状態も確認。エアコンは、冷房・暖房とも効き具合を確かめる。車両の装備によっては、電動調整シートなどもチェックする。とりあえずわかるところだけでもチェックして、あとの細かい部分に不具合などがないかは販売店で点検してもらおう。参考車両には、オプションのHDDナビ&オーディオやサンルーフなどが付いている。仕様グレードによって異なる標準装備や追加装備の有無など、車両の装備は販売店で現車を見た時に確かめておこう。

  • 装備機器類の機能を確認[2]

  • 装備機器類の機能を確認[2]

  • 装備機器類の機能を確認[2]

22.隅まで細かくチェック

 室内は、シートや内装材に汚れや傷、染み、穴などがないか。運転席周辺だけでなく、後席周辺も調べよう。床や天井の状態もチェック。ボックスやポケットなどは、内部も見る。ボックスの蓋やエアコンの吹き出し口など、可動部の破損にも注意。シートは盛り上がっているサポート部が傷みやすい。レザーは表皮のはげやステッチのほころびなどにも注意。使い方や扱い方によるダメージに注意しながらチェックしよう。

  • 隅まで細かくチェック[2]

  • 隅まで細かくチェック[2]

■車両の情報をチェック

  • 書類

     備え付けの書類は、「車検証(自動車検査証)」で初度登録年月日や型式などを確認。「保証書」で期限や保証内容を確認。「車両取扱説明書」の他に、オプションや後付け装備などの使用説明書が揃っていることも確かめよう。
     現車をチェックする時には、「定期点検整備記録簿」の記載内容を必ず確認。車両がどのように使われ、扱われてきたかがわかる。定期点検や消耗部品交換などの時期と走行距離を把握しておけば、車両各部の状態を探る参考になる。最後に点検整備した日付と記録内容も見ておこう。

  • 書類

車両チェックの勘どころ

塗装
●部分的に色調や艶が違う場合は、周辺の状態を慎重にチェック。エンジンルームやスペアタイヤ収納部などは、新車時から外装とは塗色が異なってることがある。●ドアの開口部など、外から見えない部分にマスキング(塗装スプレーの飛沫が広がらないようにするためのカバーを粘着テープなどで留める)した跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような“直線状の段差”があれば、何らかの理由で塗装している。●部品などに塗料が付着している場合も、周辺を詳しく調べる必要がある。●車種によっては、スペアタイヤ収納部などに、塗装の飛沫が付着しているように見える、新車時から仕上げが荒くなっている部分もある。

取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれていれば、ネジを回している。●ネジの頭が塗装されていれば比較的容易に確認できるが、無塗装ネジの場合は判断しにくい。傷や錆に注意して、関連する近隣のネジや、車体左右の同じ部品のネジと見比べる。

溶接とシーラー
●修理/交換で溶接している(熱を加えた)部分は、錆が発生しやすくなっている。特に床下は、溶接部の塗装の剥がれや浮きに注意する。
●鉄板の接合部分に塗布しているシーラー(隙間を埋める充填材)は、修理/交換で再溶接すると塗り直すので、不自然に見える。●爪で押して、表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、新しいシーラーを盛っている。●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を比べてみる。
●スポット溶接(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)を修理工場で打ち直している場合は、直径が小さい、窪みが深い、ずれている(2度打ちした)など、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。

立て付け
●外板パネルなどを修理/交換すると、組み付ける際に誤差が出ることがある。隣接するパネルの隙間(チリと呼ぶ)の幅が均等になっていなければ、修理/交換している可能性がある。●バンパーなどは、ぶつけたり、押されてずれることもある。たとえ修理/交換していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。●プレスライン(外板パネルを折り曲げている角の線)やモール類(ドアなどに付いている飾り部品)など、外装部品が連なっている線のずれも、立て付けの狂いを見つけるヒント。

■今回の車両のプロフィール

●2009年10月にフルモデルチェンジし、2代目となった「マークX」。外観は躍動感のあるワイドボディへと一新し、内装もスポーティ感を強調している。従来の3.0Lエンジンは3.5Lに替え、2.5Lは改良して環境性能を向上。基本骨格は従来から受け継ぎながら、サスペンションやステアリングなどを中心に操縦安定性の改良を進めている。全車にDRAMS(駆動力統合制御システム)を備えたマニュアルモード付6速ATを採用。VGRS(ギヤ比可変ステアリング)、VDIM(エンジン、ブレーキ、ステアリングなどを統合制御する車両安定システム)、AVS(減衰力制御サスペンション)なども設定。FR(後輪駆動)車の資質を高めるとともに、ミドルクラス高級セダンとして安全装備や快適装備の充実も図っている。

●仕様グレードは、2.5L車の「250G」、3.5L車の「350S」「プレミアム」を基本に、250Gには「Four(4WD)」を設定。グレードとは別に、各種装備をセットにして組み込む「パッケージ」を設定し、スタンダードタイプ(250G/250G Four)、スポーツタイプ(250G Sパッケージ/250G Sパッケージ リラックスセレクション/350S)、プレミアムタイプ(プレミアム/プレミアムLパッケージ)に仕立てる仕組みになっている。

「250G/250G Four」は、オートレベリング付ディスチャージヘッドランプ、本革巻きステアリングホイール&シフトノブ、本革シフトブーツ、オプティトロンメーター、左右独立調整フルオートエアコン、2ウェイランバーサポート付運転席8ウェイパワーシート+助手席マニュアルシート、スマートエントリー&スタートシステム、オーディオレス・6スピーカーなどを標準装備。「Fパッケージ」では、マニュアルレベリング付ハロゲンヘッドライト、ウレタンステアリングホイール&シフトノブ、合成皮革シフトブーツ、常時発光式メーター、ワイヤレスドアロックリモコン、オーディオレス・4スピーカー、16インチスチールホイールなどを装備し、ドアカーテシランプなど一部装備を省略する。「リラックスセレクション」では、前席を運転席8ウェイ/助手席4ウェイパワーシートに替える。「Sパッケージ」は、AVS、走行モードスイッチ、前後バンパースポイラー+リアスポイラー、フロントフォグランプ、パドルシフト、アルミペダル&フットレストなどを追加装備する。

「350S」は、VGRSとVDIMを組み込んでおり、Sパッケージの装備がはじめから標準装備になっている。「プレミアム」は、専用フロントバンパー&グリル、メッキモール付サイドマッドガード、本革巻き木目調ステアリングホイール&シフトノブ、パワーイージーアクセス付運転席8ウェイパワーシート/助手席4ウェイパワーシート、プラズマクラスター機能付フルオートエアコン、CD・AM/FM・6スピーカーなどを標準装備。「L パッケージ」では、VDIM、ミリ波レーダー方式プリクラッシュセーフティシステム、クリアランスソナー&バックソナー、レーダークルーズコントロール、AFS(ヘッドライトコントロールシステム)付ヘッドランプ、電動リアサンシェードなどを追加装備する。

■参考車両と同時期の仕様グレード設定(2010.07)

グレード型式シフト駆動
250GDBA-GRX1306AT-MFR
 ・F パッケージ ・リラックスセレクション
 ・S パッケージ ・S パッケージ リラックスセレクション
DBA-GRX1306AT-MFR
250G FourDBA-GRX1356AT-M4WD
 ・FパッケージDBA-GRX1356AT-M4WD
350SDBA-GRX1336AT-MFR
プレミアムDBA-GRX1336AT-MFR
 ・L パッケージDBA-GRX1336AT-MFR

●その後、2012年8月にマイナーモデルチェンジ。外装デザインや装備を一部変更するとともに、グレード設定も変更している。

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グーネットマガジン編集部

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