中古車購入チェックポイント
更新日:2020.04.03 / 掲載日:2013.09.09

ダイハツ タント (2012年9月~) 中古車購入チェックポイント

グレード型式シフト駆動
LDBA-L375SCVTFF
DBA-L385SCVT4WD
XDBA-L375SCVTFF
DBA-L385SCVT4WD
X リミテッドDBA-L375SCVTFF
DBA-L385SCVT4WD
GDBA-L375SCVTFF
DBA-L385SCVT4WD
G スペシャルDBA-L375SCVTFF
DBA-L385SCVT4WD
  • ダイハツ タント (2012年9月~)  中古車購入チェックポイント

    ダイハツ タント

    DBA-L375S
    参考車両:G スペシャル
    初年度登録2012年12月 (2012年9月)

  • ダイハツ タント

■全体のチェックポイント

2010年9月にマイナーチェンジした2代目「タント」。参考車両は、2012年9月に一部改良した時期のモデルだ。車体まわりと室内に損傷がないかチェックし、装備の具合や使い勝手なども確認。“定期点検整備をしていない”とか“不具合に気付かないで乗っている”といった車両にも注意。エンジンはもちろん、CVT、ブレーキ、サスペンションなど走行機能各部の整備状況も必ず確認したい。

外装と同時に関連部もダメージがないか見てみる

1.車体のバランスを見る

ダイハツ タント 正面

まずは、どこかに違和感や不自然に見える部分がないか探ってみる。前面は、バンパー、グリル、ボンネット、ヘッドライト、フェンダーなどの状態を見る。細かいところでは、ボンネットやフロントガラスの飛び石傷などにも注意。

2.縁と奥も覗いてチェック

「G」は、フロント/リアにエアロバンパーを装備。角や下側に損傷がないかチェックし、ずれていないか立て付けを確認。
 フェンダーは、ホイールアーチ(タイヤを囲っている部分)の縁あたりも、損傷や修理跡がないか調べる。奥を覗いて、タイヤハウス内もチェック。内側に付いているフェンダーライナー(泥よけカバー)の状態にも注意。

  • ダイハツ タント 正面左1

  • ダイハツ タント 正面左2

3.周辺も詳しく調べる

ダイハツ タント 周辺

ドアは、外して修理/交換していないか、ヒンジのネジもチェック。立て付け調整などでネジは回すこともあるので、ドア自体のほか、ピラー(柱)やサイドシル(梁)など、周辺も慎重にチェックする。

4.スライドドアをチェック

「タント」の左側面は、中央の柱がないセンターピラーレス。柱は、フロントドア後部とリアスライドドア前部に内蔵している。
 スライドドアは、損傷や修理跡がないかチェックし、ブラケット(スライドドアを支えている金具)、ローラー、レール(スライドさせる溝金具)など関連部品に異常がないか調べる。
 スムーズに開閉できるか、スライドする動き具合もチェック。「G」が装備しているパワースライドドアは、電動機構やイージークローザー(半ドア状態から自動で閉まる)なども不具合がないか確かめる。

  • ダイハツ タント スライドドア1

  • ダイハツ タント スライドドア2

  • ダイハツ タント スライドドア3

  • ダイハツ タント スライドドア4

5.下側に要チェックポイント

「G」は、車体側面下部に装着しているサイドストーンガードに傷や破損がないか、修理や交換していないかチェック。それよりも重要なのは、覆われているサイドシル(車体の梁)のほうだ。床下側を覗いて、損傷、腐食、修理跡などがないか慎重にチェック。交換の形跡には要注意。同様に、ドアを開けて、ステップ部(サイドシルの上側)周辺の状態も調べる。

  • ダイハツ タント 下部1

  • ダイハツ タント 下部2

6.ドア開口部をチェック

ダイハツ タント ドア開口部

右側リアドアは、通常の横開き式。傷や簡易補修跡がないか、開口部も見る。マスキング跡があればリアフェンダーあたりを修理しているはずなので、周辺を詳しく調べて、ダメージの程度と範囲を確かめる。

7.テールゲートを開けてみる

後部も、バンパー、テールゲート(バックドア)、コンビネーションランプ、フェンダーなどの状態をチェック。テールゲートは、解錠・施錠の具合をチェック。開閉して、動き具合をチェック。全開状態でしっかり止まっているか、ダンパーステーの具合もチェック。

  • ダイハツ タント テールゲート1

  • ダイハツ タント テールゲート2

  • ダイハツ タント テールゲート3

  • ダイハツ タント テールゲート4

8.関連部も慎重にチェック

テールゲートを修理していないか内側も見て、取り付けネジ、ヒンジおよびヒンジ固定部周辺に歪みや修理跡がないかチェック。
 パネル接合部の状態にも注意しながら、開口部に修理/交換跡がないかチェック。
 できれば、スペアタイヤ収納部のパネルも、歪みや修理/交換跡などがないかチェック。錆の補修跡や雨漏りによる水溜まりなどにも注意したい。

内装の状態と装備類の機能をチェックする

1.隅まで細かくチェック

ダイハツ タント 内装

室内は、シートや内装材に汚れや傷、破損などがないかチェック。床や天井の状態も確認。シートは、染み、擦れ、破れにも注意。ボックスやポケットなどは、内部の状態もチェック。ボックスの蓋、エアコンルーバー、ワンプッシュ式カップホルダーなどは、可動部の破損にも注意。

2.装備機器の作動を確認

ダイハツ タント 内装

パワーウインドウやドアロック、室内ランプの点灯など基本的な部分の作動状態をチェック。「G」は、キーフリーシステムによる各部の作動、オートエアコンの冷・暖房の利き具合なども確認。
 「G」で標準装備のオーディオは「G スペシャル」では省略されているので、車両購入時には、後付けでオーディオ一体ナビなどを取り付けた場合の見積価格も出してもらうのもいいだろう。

3.シートアレンジもチェック

前席周辺だけでなく、後席やラゲッジスペースも丹念に調べよう。助手席のロングスライド&テーブル、後席の左右分割スライド・リクライニング&格納など、シートアレンジの具合も試しながら周辺をチェック。ラゲッジスペースは、フロア下にあるアンダーボックスの様子も見てみる。

  • ダイハツ タント シート1

  • ダイハツ タント シート2

  • ダイハツ タント シート3

  • ダイハツ タント シート4

4.細部は販売店で点検してもらう

装備類などは、とりあえずわかるところだけでもチェックして、どこかに不具合などがないかは販売店で調べてもらうようにしよう。

走行関連機構全般の整備状況を確認する

1.エンジンをかけてみる

エンジンをかけて、始動具合、アイドリング回転、排気ガスの色などをチェック。始動時には、表示・警告灯類の点灯や警報音などにも注意。始動したら、メーターやディスプレイ表示なども見る。わからないことや疑問があれば、販売店スタッフに聞いてみよう。

  • ダイハツ タント 内装1

  • ダイハツ タント 内装2

2.無段変速機能をチェック

ダイハツ タント 無段変速機能をチェック

コラムシフト式CVTは、エンジンをかけた時にシフトレバーの操作具合をチェック。可能なら試乗して、走行中の無段変速動作をチェックしたいが、異常や不具合を判断するのは難しいので、販売店で調べてもらうほうがいい。

3.タイヤとホイールをチェック

ダイハツ タント タイヤ

タイヤは、残り溝の深さを点検し、傷やひび割れなどがないかチェック。接地面の一部が極端に減る偏摩耗を起こしていれば、車体やサスペンションの異常も考えられるので要注意。
 「G」は、アルミホイールを装備。傷や破損などがないかチェック。リムの縁(タイヤと接している部分)も、欠けや曲がりがないか調べる。過度な衝撃で生じる変形や割れなどにも注意したい。

4.念のために床下も覗いてみる

ダイハツ タント 床下

床下を覗いて、車体パネルや補強部材、マフラーやサスペンションなど部品類も、傷、曲がり、破損、修理/交換跡がないかチェック。オイルやグリスなどの漏れ、樹脂やゴム部品の破損などにも注意。錆があれば、広がり範囲と腐食の進行状態をチェックする。

5.正しく点検・整備してもらう

ダイハツ タント オイル確認

せめて日常点検項目くらいはチェックしたいところだが、いちおうはオイル漏れなどがないかエンジン周辺は見て、詳しい整備状況を販売店に聞いて確認しよう。車両の購入を決めるなら、エンジンやCVTはもちろん、ブレーキやサスペンションなどもきちんと点検・整備して納車してもらうようにしよう。

■最初に車両の現状を確認する

車両確認

中古車両の現物を見て「年式・仕様・グレード」を確認。標準装備の他に、メーカーオプション(新車時の注文装備)や後から加えた装備などが付いていないか確認。整備状態も含めた現状を販売店で確認しよう。

目利きはココを見る!

「車両の情報」を見る
●「車検証(自動車検査証)」で初度登録年月日や型式などを確認。「保証書」で期限や内容を確認。「車両取扱説明書」の他に、追加装備などの使用説明書が揃っていることも確認。●「定期点検整備記録簿」は、記載内容を必ず確認。定期点検や消耗部品交換などの時期と走行距離を把握しておけば、車両の状態を探る参考になる。

「立て付け」を見る
●隣接している外板パネルの隙間が均等でなかったり、位置がずれていれば、ダメージを受けているか、修理/交換している可能性がある。●プレスライン(外板パネルを折り曲げている角)やモール(飾り部品)など、外装部品が連なっている線のずれも、立て付けの狂いを見つけるヒント。●外装は、見る角度を変えながらチェックすれば、プレスラインのずれや崩れ、立て付けの微妙な狂いなども判断しやすい。パネル表面を斜め方向から透かして見るようにすると、小さな凹みや浅くて広い凹み、波打ち(しわ)なども見つけやすい。しわが寄っているのは、ダメージ痕か、板金修理跡だ。

「塗装の状態」を見る
●部分的に色艶が違っていたり、ザラザラした肌荒れ状態になっている箇所は、修理跡の疑いがある。●新しい塗装跡があれば、錆などの補修か、損傷を負って修理したのか詳しく調べる。●修理や交換で塗装していると、微妙に色調が違って見えることがあるので、隣接しているパネルの色艶も比べてみる。●ドアの開口部などにマスキング(塗装する部分の周辺にスプレーの飛沫が広がらないようにするためのカバーを粘着テープなどで留める)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、マスキング跡。なんらかの理由で周辺を塗装しているので、周辺を詳しく調べる。●エンジンルーム内は、外装色とは異なっていることがある。●スペアタイヤ収納部などは、塗装の飛沫が付着しているように見える場合もあるので、新車時の塗装か、新しく塗装したのか判断する必要がある。

「取り付け状態」を見る
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体部品を外す時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれていれば、ネジを回している。●無塗装ネジの場合は判断しにくいので、関連部のネジと見比べる。●ボンネット、フロントフェンダー、ドア、テールゲート(またはトランクリッド)などは、外して修理、あるいは交換することがあるので、ネジを見て、ヒンジおよび車体側のヒンジ固定部周辺も修正跡や修理跡がないか調べる。

「接合部」を見る
●車体部品を交換する際に溶接部分を外すことがあるので、鉄板接合部を調べる。●スポット溶接(鉄板接合部にある丸い窪み)を打ち直している場合は、直径が小さい、窪みが深い、ずれている(2 度打ちした)など、新車組み立て時の状態とは異なる特徴があるので注意する。●鉄板の接合部などに塗布しているシーラー(隙間を埋める充填材)は、修理や交換で塗り直していると不自然に見える。●爪で押して、プチッと表面が割れる(表面が硬くても内部が柔らかい)ようなら新しいシーラーを盛っている。●シーラーは、パネルの接合状態や塗布する方法によって形状が違っていることにも注意する。

  • ダイハツ タント 目利き1

  • ダイハツ タント 目利き2

  • ダイハツ タント 目利き3

■今回の車両のプロフィール

●2007年12月にフルモデルチェンジしたタントシリーズ。子育てファミリー向けの「タント」は、660ccNA(自然吸気)エンジン+4速ATを基本に、2WD(FF 前輪駆動)と4WD を設定。2WD車には、CVT(無段変速機)も設定。その後、毎年のように一部改良しているが、2010年9月のマイナーチェンジで全車CVT になり、2011年11月の一部改良で停車前アイドリングストップ機能を追加している。
●2012年9月に一部改良し、2WD車の燃費を向上。上級装備の一部を簡素化して価格を抑えたお買い得車「G スペシャル」を設定している。ベーシックな「L」は、ツートーンインパネ、1 眼メーター、ウレタンステアリングホイール、キーレスエントリー、マニュアルエアコン、フルホイールキャップ付14インチスチールホイールなどが標準装備。「X」は、パワースライドドア、オートエアコン、キーフリーシステムなどを標準装備。「X リミテッド」には、メモリーナビ+オーディオが加わる。「G」は、前後エアロバンパー、メッキフロントグリル、サイドストーンガード、リアスポイラー、14インチアルミホイールなどを装着。Xに準じる装備のほか、ドアミラーターンランプ、フォグランプ、3眼メーター、ブラックシート、CD・AM/FM付ステレオなどを装備。「G スペシャル」は、G の装備を基本としながら、オーディオレス、ブラックセンタークラスターなどが標準装備となっている。

ダイハツ タントの燃費情報をご紹介

参考車両と同時期の仕様グレード設定

グレード型式シフト駆動
LDBA-L375SCVTFF
DBA-L385SCVT4WD
XDBA-L375SCVTFF
DBA-L385SCVT4WD
X リミテッドDBA-L375SCVTFF
DBA-L385SCVT4WD
GDBA-L375SCVTFF
DBA-L385SCVT4WD
G スペシャルDBA-L375SCVTFF
DBA-L385SCVT4WD

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