中古車購入チェックポイント
更新日:2018.11.27 / 掲載日:2014.02.14

日産 ノート ライダー (2012年9月~2013年12月) 中古車購入チェックポイント

  • 日産 ノート ライダー (2012年9月~2013年12月) 中古車購入チェックポイント

    日産 ノート ライダー

    日産 ノート ライダー
    (2012年9月~2013年12月)
    中古車購入チェックポイントDBA-E12
    参考車両:オーテック ライダー(X DIG-S)
    初年度登録2012年9月
    追加装備:<メーカーオプション>日産オリジナルメモリーナビ<オーテック扱いオプション>ライダー専用スポーツマフラー+ルーフスポイラー<社外品>HID キット (2012年9月)

  • 日産 ノート ライダー

■全体のチェックポイント

大柄な車体をうっかりぶつけてしまう。オプション装着車が多い。といったところも注意ポイント。購入にあたっては、何台か見比べて検討するといいだろう。車体の損傷や内装の傷みなどを探るのはもちろんだが、エンジンをはじめ走行機能各部の整備状況も必ず確認したい。

外装部品と同時に車体骨格のダメージにも注意

  • 1.車体のバランスをチェック

    日産 ノート ライダー(車体のバランス)

  • 1.車体のバランスをチェック

     まずは、外観に異常がないか車体まわりを観察する。車両の姿勢(傾き)にも注意。前面は、バンパー、グリル、ボンネット、ヘッドライト、フェンダーなどの状態をチェック。細部では、フロントガラスの飛び石傷などにも注意。

  • 2.前部のチェックポイント

    日産 ノート ライダー(前部)

  • 2.前部のチェックポイント

     バンパーは、角や下部に損傷がないか調べて、ずれていないか立て付けを見る。バンパーに連なるフェンダーは、ホイールアーチ(タイヤを囲っている部分)の縁あたりも損傷や修理跡がないかチェック。奥を覗いて、タイヤハウス内をチェック。内側にあるライナー(泥よけカバー)などもチェックする。

  • 3.車体の内側もチェック

    日産 ノート ライダー(車体の内側)

  • 3.車体の内側もチェック

     ボンネットは、外面と内側をチェックし、ヒンジ部も調べる。フェンダーは、エンジンルーム側および固定部をチェック。同時に、フレームなど車体パネルもチェック。最前部にあるラジエターサポートおよびその周辺も必ずチェック。

  • 4.ドアと周辺をチェック

    日産 ノート ライダー(ドアと周辺)

  • 4.ドアと周辺をチェック

     ドアは、外板パネルだけでなく、内側も修理跡などがないかチェック。ドアを外して修理/交換していないか、ヒンジ周辺もチェック。同時に、ピラー(柱)やサイドシル(梁)など、ドア関連部や周辺も慎重にチェックする。

5.下側に要チェックポイント

「ライダー」は、車体側面下部にサイドシルプロテクターを装着している。傷や破損がないか、修理や交換していないかチェック。 重要なのは、覆われているサイドシル(車体の梁)のほうだ。床下側を覗いて、損傷、腐食(錆)、修理/交換跡などがないかチェック。同様に、ドア開口部のステップ部(サイドシルの上側)周辺も、特にフェンダーやピラー(柱)との接合部あたりの状態に注意しながらチェックする。

  • 日産 ノート ライダー(下側1)

  • 日産 ノート ライダー(下側2)

  • 6.テールゲートを開けてチェック

    日産 ノート ライダー(テールゲート)

  • 6.テールゲートを開けてチェック

     後部も、バンパー、テールゲート(バックドア)、コンビネーションランプ、フェンダーなどを慎重にチェック。マフラーの損傷や位置などにも注意。 テールゲートは、開閉具合をチェック。内側やヒンジ周辺もチェック。開口部も、パネル接合部の異常に注意しながらチェック。 スペアタイヤ収納部周辺のパネルも、歪みや修理/交換跡などがないか見てみたい。

★外装だけでなく車体のダメージにも

 「ライダー」は、フロントグリル、光輝モール付フロントバンパー、サイドシルプロテクター、リアアンダープロテクター、Rider AUTECH エンブレムなどが特別装備。参考車両は、オーテック扱いオプションのルーフスポイラーとスポーツマフラーも追加している。外装の損傷に注意したいが、車体骨格もダメージがないか確認したい。

  • 日産 ノート ライダー(テールゲート)

  • 日産 ノート ライダー(テールゲート2)

★修理・交換歴を確認する

 車体の骨格となっている部分を修理している車両は修復歴車だが、たとえ修復歴に該当しなくても、修理や交換している部分がないか販売店に聞いてみよう。

走行機能全般の現状と整備状況を必ず確認する

  • 1.ホイールとタイヤをチェック

    日産 ノート ライダー (ホイールとタイヤ)

  • 1.ホイールとタイヤをチェック

     「ライダー」は、専用15インチ光輝アルミホイール&185/65タイヤ。ホイールは、リムの縁(タイヤと接している部分)の欠けや曲がりに注意し、損傷がないかチェック。過度な衝撃を受けると生じることがある歪みや割れなどにも注意したい。
     タイヤは、残り溝の深さを点検し、傷やひび割れなどがないかチェック。接地面に異常摩耗を起こしていれば、不適切なエア圧やアライメント(ホイール取り付け角)の狂いのほか、最悪は車体が歪んでいる可能性もあるので要注意。

  • 2.床下の様子も覗いてみる

    日産 ノート ライダー (床下)

  • 2.床下の様子も覗いてみる

     車体パネルや補強部材など車体部品、マフラーやサスペンションなど部品類も、傷、曲がり、破損、修理/交換跡などがないかチェック。オイルやグリスの漏れ、樹脂やゴム部品の破損などにも注意。錆があれば、表面に浮いている程度なら心配ないといえるが、広がり範囲と腐食の進行状態を見る。

  • 3.エンジンをかけてみる

    日産 ノート ライダー (エンジンをかけてみる)

  • 3.エンジンをかけてみる

     エンジンをかけて、始動具合、アイドリング回転、排気ガスの色などをチェック。始動時には、表示・警告灯類の点灯などにも注意。キーフリーシステムとエンジンスイッチの機能も確認。わからないことは、販売店スタッフに聞いてみよう。可能なら試乗して、マルチインフォメーションディスプレイの表示やエコインジケーターの点灯などもチェックしたい。

  • 4.変速動作をチェック

    日産 ノート ライダー (変速動作)

  • 4.変速動作をチェック

     「ノート」は、副変速機(2段変速)付CVT。エンジンをかけてブレーキを踏んだまま、セレクトレバーを各ポジションに切り替えながら操作具合をチェック。可能なら試乗して、走行中の自動無段変速動作をチェック。発進時のアクセルを制御するスムース発進アシストの具合などにも注意したい。

  • 5.エコ支援機能もチェック

    日産 ノート ライダー (エコ支援機能)

  • 5.エコ支援機能もチェック

     [ECO]モードスイッチONの時は、スーパーチャージャーの過給を制御して低燃費優先。OFFにすると、常時過給して走りを優先。[アイドリングストップ]は、自動でエンジンを停止・再始動するが、関連部の状態によっては作動しない仕組みになっている。
     いずれにしても、異常や不具合を判断するのは難しい。走行関連機能各部の具合は、販売店で点検してもらうほうがいい。

  • ★正しく点検・整備してもらう

    日産 ノート ライダー (点検・整備)

  • ★正しく点検・整備してもらう

     参考車両は、「X DIG-S」がベースの「ライダー」。1.2L DIG-S(直噴ガソリン+スーパーチャージャー)エンジンは、【DI(直噴)】や【ミラーサイクル】などを採用し、【スーパーチャージャー(機械式過給機)】を組み合わせて、排気量1.2Lでありながら1.5Lクラスと同等の動力性能を発揮する。【ECO モード】は、スーパーチャージャーの過給をコントロールする。【アイドリングストップ】の作動は、バッテリー、ブレーキ、エアコン、電動パワーステアリングなどとも関わっている。
     難しいメカニズムはともかく、とりあえずエンジンルーム内を覗いて、オイル漏れなどにも注意しながらエンジンや周辺機器の様子を見てみる。詳しい整備状況は、販売店スタッフに聞いてみよう。車両の購入を決めるなら、エンジンやCVTのほか、ステアリング、ブレーキ、サスペンションなど、走行機構をすべてきちんと点検・整備してもらうようにしよう。

室内の状態と装備機器類の具合をチェックする

  • 1.隅まで細かくチェック

    日産 ノート ライダー (隅まで細かくチェック)

  • 1.隅まで細かくチェック

     室内は、シートや内装材に汚れや傷などがないかチェック。床や天井の状態も調べるほか、ボックスやポケットなどは内部も見る。シートは染みや破れ、穴などにも注意。ボックスの蓋やエアコンルーバーなどは、可動部の破損などにも注意しながらチェックする。

  • 日産 ノート ライダー (隅まで細かくチェック)

  • 日産 ノート ライダー (隅まで細かくチェック)

  • 日産 ノート ライダー (隅まで細かくチェック)

2.装備機器の作動を確認

 ヘッドライトやウインカー、ブレーキランプなど保安装置。パワーウインドウ、ドアロック、室内ランプなど、基本的な機能の作動具合をチェック。インテリジェントキーによる各部の作動もチェック。
 エアコンは、特に冷房の効き具合に注意して調整操作してみるが、アイドリングストップとも関わっていることにも注意したい。

3.追加装備の機能も確認

 参考車両には、メーカーオプションの日産オリジナルメモリーナビシステムが付いている。ナビはもちろん、TV・CD/DVD・USB・iPodなども正常に機能するかチェック。ナビは、データの更新状況なども確認しておきたい。

4.後席もチェック

 前席周辺だけでなく後席も、前席背部、床、ドアなど周辺を丹念にチェックし、6:4分割可倒式リアシートの折り畳み具合なども試してみる。後部ラゲッジスペースも、傷みがないかチェック。フック類も異常がないか確かめよう。

★細部の具合は販売店で点検

 本革巻ステアリングホイールと格子柄ニットのシート地/ドアトリムは「ライダー」の特別装備だが、参考車両の基本装備は「X DIG-S」と同等。電装機器類の状態は、とりあえずわかるところだけでもチェックして、どこかに不具合がないかは販売店で細かく点検してもらおう。

■最初に車両の現状を確かめる

 中古車両をチェックする際は、現物を見て、年式(登録年月日)・仕様・グレードを確認。標準装備のほかに、メーカーオプションや販売店オプション、市販機器、カスタムパーツなどを追加していないか確認。整備状態も含めた現状を販売店で確認しよう。

目利きはココを見る!

  • 日産 ノート ライダー (「車両の情報」を見る)

    「車両の情報」を見る●「車検証(自動車検査証)」で初度登録年月日や型式などを確認。「保証書」で期限や内容を確認。「車両取扱説明書」の他に、追加装備などの使用説明書が揃っていることも確認。●「定期点検整備記録簿」は、記載内容を必ず確認。定期点検や消耗部品交換などの時期と走行距離を把握しておけば、車両の状態を探る参考になる。

  • 日産 ノート ライダー (「車両の情報」を見る)

  • 日産 ノート ライダー (「立て付け」を見る)

    「立て付け」を見る
    ●外板パネルは、合わせ(隙間)が均等でなかったり、位置がずれていれば、ダメージを受けているか修理/交換している可能性がある。●プレスライン(外板パネルを折り曲げている角)やモール(飾り部品)など、外装部品が連なっている線のずれも、立て付けの狂いを見つけるヒント。●外装は、見る角度を変えながらチェックすれば、プレスラインのずれや崩れ、立て付けの狂いなども判断しやすい。パネル表面を斜め方向から透かして見るようにすると、小さな凹みや浅くて広い凹み、波打ち(しわ)なども見つけやすい。しわが寄っているのは、ダメージ痕か、板金修理跡だ。

  • 日産 ノート ライダー (「立て付け」を見る)

「塗装の状態」を見る
●部分的に色艶が違っていたり、ザラザラした肌荒れ状態になっている箇所は、修理跡の疑いがある。●新しい塗装跡は、錆などの補修か、損傷を負って修理したのか、詳しく調べる。●修理や交換で塗装していると、微妙に色調が違って見えることがあるので、隣接しているパネルの色艶も比べてみる。●塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があるのはマスキング(周辺に塗装スプレーの飛沫が広がらないようにするカバーを粘着テープなどで留める)跡。ドア開口部などにマスキング跡があれば、なんらかの理由で塗装しているので、周辺を詳しく調べる。●エンジンルーム内やスペアタイヤ収納部などは、外装色とは違っていることもあるので注意する。

  • 日産 ノート ライダー (「取り付け状態」を見る)

    「取り付け状態」を見る
    ●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体部品を外す時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれていれば、ネジを回している。●ボンネット、フロントフェンダー、ドア、テールゲート(またはトランクリッド)などは、外して修理、あるいは交換することがあるので、ネジを見て、ヒンジおよび車体側のヒンジ固定部周辺も修理跡などがないか調べる。

  • 日産 ノート ライダー (「取り付け状態」を見る)

  • 日産 ノート ライダー (「接合部」を見る)

    「接合部」を見る
    ●車体部品を交換する際に溶接部分を外すことがあるので、鉄板接合部を調べる。●スポット溶接(接合部にある丸い窪み)を打ち直している場合は、直径が小さい、窪みが深い、ずれている(2度打ちした)など、新車組み立て時の状態とは異なる特徴があるので注意する。●接合部に塗布しているシーラー(隙間を埋める充填材)は、修理や交換で塗り直していると不自然に見える。●爪で押して、プチッと表面が割れる(表面が硬くても内部が柔らかい)ようなら新しいシーラーを盛っている。●シーラーは、接合状態や塗布する方法によって形状が違っていることにも注意する。

  • 日産 ノート ライダー (「接合部」を見る)

■今回の車両のプロフィール

●エンジン進化型エコカー“PURE DRIVE”を掲げて、2012年9月に発売した2代目「ノート」。仕様グレードの「S」「X」「X FOUR」は、小型化しながら燃費性能を向上した1.2Lエンジン。「S DIG-S」「X DIG-S」「メダリスト」は、新開発1.2L DIG-S エンジンを搭載し、エコモードスイッチとエコメーターを装備。全車に副変速機付CVT(無段変速機)を採用。基本はアイドリングストップを装備した2WD(FF 前輪駆動)だが、e-4WD(電動式4WD)の「FOUR」も設定している。
「S」は、リモコンエントリーシステム、マニュアルエアコン、ベンチタイプリアシートなどを標準装備し、一部装備を省略。「X」は、インテリジェントキー、プッシュエンジンスターター、6:4分割可倒式リアシートなどを標準装備。4WD車の「X FOUR」は、2WD-4WD切替えスイッチ、ヒーター付ドアミラー、リアヒーターダクトなども標準装備。
「S DIG-S」の装備はSと同等だが、15インチスチールホイールが標準装備。「X DIG-S」は、Xの装備に、オートエアコン、ピアノ調センタークラスター、シルバーシフトノブなどが加わる。「メダリスト」は、X DIG-Sの装備に、オートライトシステム、フォグランプ、メッキ加飾、アラウンドビューモニター、本革巻ステアリングなどを追加装備。オーテックジャパンが手がけるカスタムカー「ライダー」は、X、X DIG-S、X FOURをベースに、内外装をカスタマイズ。オーテック扱いオプションとして、専用ルーフスポイラーや2WD車用フジツボ製スポーツマフラーを設定している。

■参考車両と同時期の仕様グレード設定

グレード型式シフト駆動
SDBA-E12CVTFF
XDBA-E12CVTFF
X FOURDBA-NE12CVTe-4WD
S DIG-SDBA-E12CVTFF
X DIG-SDBA-E12CVTFF
メダリストDBA-E12CVTFF
ライダー(X)DBA-E12CVTFF
ライダー(X FOUR)DBA-NE12CVTe-4WD
ライダー(X DIG-S)DBA-E12CVTFF

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グーネットマガジン編集部

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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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