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更新日:2023.03.02 / 掲載日:2023.03.02
車のエンジンのかけ方とは?車の種類ごとに解説
車のエンジンのかけ方は一種類しかないと思っている方もいるかもしれませんが、実は車の種類によって多少異なります。
エンジンのかけ方にはどのような違いがあるのか、またエンジンをかけるときに注意すべき点について解説します。

車のエンジンをかけることは、久しぶりだと少々戸惑いがあるかもしれません。
エンジンのかけ方を知る前に、まずはエンジンをかける時に関わってくる部分やエンジンを始動させる前に気をつけておくべき点などをおさらいしておきましょう。
・OFF (LOCK)
キーの抜き差しができる位置であり、すべての電装品の電源が切れている位置です。また、ハンドルをロックすることができる位置でもあるため、車の盗難を防ぐのに役立つでしょう。
・ACC
アクセサリーポジションといい、エンジン関係以外のオーディオやドアミラーなどの電装品を使用することができる位置です。
・ON
エンジンをスタートさせた後、自動でこの位置になります。すべての電装品が使用可能です。
・START
エンジンを始動するための位置です。
まずは、オートマチック車から種類と意味を思い出しておきましょう。
・P(パーキング)
車を駐車する際に使用する位置です。Pにしただけで車が完全に停まるわけではないため、パーキングブレーキもかけることが必要となります。
・R(リバース)
車を後退させるときに使用する位置です。
・N(ニュートラル)
エンジンをかけたままの状態で止まることが可能です。エンジンの動力をタイヤに伝えないようにすることで車が停止します。
・D(ドライブ)
車を前進させる際に使用する位置です。もし横に1、2、3の数字がある場合には、1速、2速、3速のギアチェンジを意味しています。
・2またはS(セカンド)あるいはB(ブレーキ)
長い下り坂などエンジンブレーキをかけたい場面で使用し、ギアが2速から上にならないようになっています。CVT車ではS、ハイブリッド車ではBとなっています。
・L(ロー)
ギアが固定されており1速以上にならないため、セカンドよりもエンジンブレーキを強くかけたい急な下り坂などで使用します。
・OD(オーバードライブ)
オン、オフの切り替えが可能な最速ギアです。オンにしておけば自動でオーバードライブモードにシフトするようになっています。
・N(ニュートラル)
エンジンを始動させるときの位置です。
・1速(ローギア)
車を走り出したり、強いエンジンブレーキが必要だったりする際に使用する位置です。
・2速(セカンドギア)、3速(サードギア)
加速する時やエンジンブレーキをかけて減速する時に使用する位置となります。
・4速(トップギア)、5速(オーバートップギア)
普通走行する際や高速で走行する際に使用する位置です。
・R(リバース・バックギア)
車を後退させる時に使用します。

車の運転を安全に開始するために、エンジンをかける前に以下の点を確認しておきましょう。
1.車の周囲が安全か
2.タイヤの外観、空気圧に異常がないか
3.各種ランプや窓ガラスが汚れていないか
4.シート、ヘッドレスト、ルームミラー、ドアミラーの位置
5.すべてのドアがきちんと閉まっているか
6.全乗員がシートベルトを着用したか
7.エンジンキーのポジションをONにしたときの警告灯の状況
4.のシートはペダルを踏まなければいけないため調節を忘れることはないと思いますが、ヘッドレストはそれほど注意していないかもしれません。
ヘッドレストの中央に後頭部の中心がくる、またはヘッドレストと頭頂部が同じ高さであることが適切です。後ろから衝突された際に頭を支え頸を守る部分であり、不適切な位置だとむち打ち症のリスクが高まるため調節をしておきましょう。
また、定期的にメンテナンスノートに記載のある整備項目を定期点検することも大事です。
放置期間が1~3ヶ月程度の場合、注意すべきなのは以下の2つです。
・エンジン
1ヶ月以上乗っていない場合、エンジンの潤滑オイルが落下し部品の油膜がなくなり、空気に直接触れることで腐食が進みます。このままエンジンをかけると部品にキズがつき、エンジンの不調につながるでしょう。
エンジンオイルを交換することで各部品にオイルが回りやすくなるため、特に3ヶ月以上車に乗っていなかった場合にはエンジンオイルを交換することをおすすめします。
・バッテリー
車を長期間放置すると自然放電によりバッテリーが上がってしまいます。バッテリーの寿命は2~3年くらいですが、性能が低下しているとエンジン始動時にキュルキュルといった音がします。
ガソリン車、ハイブリッド車、電気自動車どれであっても、バッテリーの充電のため月に1回30分程度車を動かすと良いでしょう。
もしバッテリーが上がってしまった場合は、以下の方法で対処することができます。
・ロードサービスを呼ぶ
・ジャンプスターターにより自力で対処
・ブースターケーブルで他の車からバッテリーを充電してもらう
しかし、最悪の場合はバッテリーを交換しなければならないので注意しましょう。
・ガソリン
満タンにしておいたほうが劣化しにくいとはいえ、一般的に3ヶ月以上放置すると劣化が始まります。この場合にはガソリンを交換したほうが良いでしょう。
・タイヤ
長期間乗らないことにより、タイヤから空気が抜け、接地面周辺のゴムが歪んでいきます。エンジンをかける前にタイヤにひび割れがないか、空気圧に問題がないか確認しましょう。

エンジンのかけ方は、オートマチック車かマニュアル車かだけでなく、エンジンキーがあるかないかによっても多少変わってきます。
ここからは、車の種類によるエンジンのかけ方について見ていきましょう。
2.シフトレバーの位置が「P(パーキング)」になっているか確認
3.エンジンキーを挿入、このときの位置は「OFF (LOCK)」
4.エンジンキーをACC→ON→STARTまで回す
5.エンジンがかかった後、キーから手を離す(キーの位置は自動的に「ON」へ移動)
2.シフトレバーの位置が「P(パーキング)」になっているか確認
3.エンジンスイッチを押す
※スマートキーの場合、運転者がキーを携帯し作動範囲内にいれば、キーを取り出す必要はありません。
2.クラッチを左足で床まで踏み込む
3.シフトレバーの位置を「N(ニュートラル)」にする
4.エンジンキーを挿入、このときの位置は「OFF (LOCK)」
5.エンジンキーをACC→ON→STARTまで回す
6.エンジンがかかった後、キーから手を離す
(キーの位置は自動的に「ON」へ移動)
2.クラッチを左足で床まで踏み込む
3.シフトレバーの位置を「N(ニュートラル)」にする
4.エンジンスイッチを押す
※スマートキーの場合、運転者がキーを携帯し作動範囲内にいれば、キーを取り出す必要はありません。
なお、古いマニュアル車の場合はエンジン始動の際にクラッチを踏むことが必須ではないこともあります。

エンジンのかけ方だけでなく、安全に車を停止させるためにエンジンの切り方も改めて確認しておきましょう。
2.シフトレバーを「P(パーキング)」にする
3.ブレーキペダルを踏みつつ、パーキングブレーキをかける
4.エンジンキーを「OFF(LOCK)」まで戻す
2.シフトレバーを「P(パーキング)」にする
3.ブレーキペダルを踏みつつ、パーキングブレーキをかける
4.エンジンスイッチを押す
2.シフトレバーを「N(ニュートラル)」にする
3.ブレーキペダルを踏んだまま、パーキングブレーキをかける
4.クラッチを踏みながらエンジンキーを「OFF(LOCK)」まで戻す
2.シフトレバーを「N(ニュートラル)」にする
3.ブレーキペダルを踏んだまま、パーキングブレーキをかける
4.エンジンスイッチを押す

エンジンをかけると一斉に警告灯が点灯しますが、問題がなければすぐに消灯します。しかし、しばらくしても警告灯が消えない場合は注意が必要です。
それぞれの警告灯についても覚えておきましょう。
・半ドア警告灯
きちんと閉まっていないドアがある場合、赤色で点灯します。車が停まっている分には問題がありませんが、そのまま走らせた場合は軽い衝撃でドアが開くことがあるので危険です。
・シートベルト未装着者警告灯
シートベルトを装着していないときに赤色で点灯します。後部座席のセンサーがない場合もありますが、前部、後部に関わらずシートベルトの着用は法律上の義務です。
警告灯が点灯している場合には全乗員が正しくシートベルトを装着しているか確認しましょう。
・ガソリン残量警告灯
ガソリンが残り少ないときに黄色で点灯します。車によっては燃料計Eマーク付近に黄色のランプだけが点灯することもありますが、点灯した場合にはガソリンの給油が必要です。
エンジン始動時、機能の作動時以外での点灯は早急にディーラーや整備工場に確認してもらう必要があります。
・エンジン警告灯
エンジンに関連する機構、排気系統と吸気系統などに異常がある場合にオレンジ色で点灯します。
・ABS/ブレーキアシスト警告灯
ABSまたブレーキアシストが装備されている車にある警告灯です。
ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)とは、急ブレーキなどでタイヤがロックしないように防いでくれるものです。
ABS/ブレーキアシストが作動した時、もしくは異常があった場合に黄色で点灯します。
・エアバッグ警告灯、シートベルトプリテンショナー警告灯
エアバッグやシートベルトプリテンショナーがある車には警告灯も装備されており、作動時か異常時に赤色で点灯します。
シートベルトプリテンショナーとは、車の前方から正面衝突などによる強い衝撃を受けた際、装着しているシートベルトを瞬時に巻き取り、拘束性能を高めるものです。
・スリップ表示灯
急なカーブ、濡れた路面、砂利道などでタイヤがスリップしたときに点灯しているのは正常ですが、もしそれ以外の通常走行でも点灯し続けているのであれば異常とみなすことができます。
・ウォッシャー液警告灯
フロントガラスの汚れを取るためのウォッシャー液が不足すると、点灯します。ガラスが綺麗なら問題はなく、不足したからといって車が故障することもありません。
しかし、視界が妨げられたときに使用できないと事故の原因になる可能性もあります。点灯した場合には、ウォッシャー液を補充しましょう。
・ブレーキ警告灯
パーキングブレーキ解除後も点灯し続けているのであれば異常です。黄色で点灯している場合には、電子制御ブレーキシステムに異常が出ている可能性があります。
・エンジンオイルランプ(油圧警告灯)
エンジンオイルの油圧が下がると赤色で点灯しますが、無視するとエンジンが焼き付いてしまうこともあります。
・水温警告灯
エンジンの冷却水の温度が上がりすぎている時に赤色で点灯し、放置するとオーバーヒートの原因となります。
・バッテリーランプ、バッテリー警告灯(充電警告灯)
赤色で点灯し、放置するとバッテリーが上がって走行できなくなってしまいます。オルタネーター、ベルトなど他の充電系統の異常や充電が正常でない場合にも点灯します。
・電動パワーステアリング(EPS)警告灯
黄色か赤色で点灯します。この場合ハンドルが重くなり、操作が難しくなるため危険です。
・ハイブリッドシステム異常警告灯
ハイブリッド車や電気自動車で異常を検知したときに赤色で点灯します。
・マスターウォーニング
各システムで緊急度の高い異常が発生した時に赤色で点灯します。

エンジンがかからない原因としては、エンジンの故障、エンジン以外の故障、単純な操作ミスが挙げられます。
ここからは、それぞれの状況を説明しますので、自分の車のエンジンがかからない場合はどれに当てはまるのかを落ち着いて確認しましょう。
エンジンが異常に熱くなりすぎることをオーバーヒートと呼び、要因は冷却システムの不具合、オイル漏れなどです。また、低速ギアで下り坂を走り続ける、真夏の過度な走行もオーバーヒートを引き起こす可能性があります。
水温計が「H」付近または超えているとオーバーヒート寸前ですので、兆候に気づいたら早急に安全な場所に車を停止させることが必要です。
・ヒューズ
ヒューズが古くなっていたり、異常な電流から電気系統を守るために電気を遮断してヒューズが切れたりすると、エンジンがかからないことがあります。10年以上経過している車であれば注意が必要です。
・セルモーター
走行距離10万km以上、または10年以上経過した車はセルモーターの故障リスクが高まります。
セルモーターとは、エンジンを始動させるために必要なモーターのことです。エンジンをかけたときに「ガガガ」という音がするのは異常が発生している合図です。完全に故障した場合には、エンジンをかけようとした際に「カチッ」と音がするか無音のことが多いです。
・オルタネーター
20万~30万kmの走行に耐えられるものもありますが、走行距離10万kmを超えたら注意しておきたい部品です。
オルタネーターは車を動かすための電気を発電するため、故障してしまうと発電が止まります。こうなるとバッテリーの充電ができずバッテリーが上がってしまい、エンジンがかからなくなります。
・ハンドルロックがかかっている
エンジンを切っている状態でハンドルを左や右に回そうとすると、ハンドルが固定されます。これは窃盗防止のためで、エンジンをかけることができなくなります。
解除するには、軽くハンドルを動かしながらキーを回すか、キーがない場合はプッシュスタートボタンを押しましょう。
・ガソリンがない(ガス欠)
ガソリンがないと車は動きませんので、まずは給油が必要です。
・バッテリーが上がっている
バッテリーが上がりやすいのは、停車中にエアコンを使い続けたり、駐車時に車のライトを消し忘れてつけっぱなしになっていた場合です。
バッテリーが上がってしまったら、ロードサービスを呼ぶか、ジャンプスターターにより自力で対処するか、ブースターケーブルで他の車からバッテリーを充電してもらうなどの方法を試してみましょう。
・シフトレバーの戻し忘れ
シフトレバーの位置がオートマチック車の場合は「P」、マニュアル車の場合は「N」以外だとエンジンはかかりません。駐車した際に戻し忘れていることがあります。
・ブレーキまたはクラッチの踏み込みが足りない
エンジン始動時にオートマチック車ならブレーキペダル、マニュアル車ならクラッチを踏むことが必要な車種の場合、踏み込みが甘いとエンジンがかかりません。
エンジンのかけ方にはどのような違いがあるのか、またエンジンをかけるときに注意すべき点について解説します。
車のエンジンをかける前に知っておきたいこと

エンジンのかけ方を知る前に、まずはエンジンをかける時に関わってくる部分やエンジンを始動させる前に気をつけておくべき点などをおさらいしておきましょう。
エンジンキーのポジション
スマートキーではなくキーを差し込んでエンジンをかけるタイプの車の場合、エンジンキーのポジションは以下の4つがあります。・OFF (LOCK)
キーの抜き差しができる位置であり、すべての電装品の電源が切れている位置です。また、ハンドルをロックすることができる位置でもあるため、車の盗難を防ぐのに役立つでしょう。
・ACC
アクセサリーポジションといい、エンジン関係以外のオーディオやドアミラーなどの電装品を使用することができる位置です。
・ON
エンジンをスタートさせた後、自動でこの位置になります。すべての電装品が使用可能です。
・START
エンジンを始動するための位置です。
オートマチック車のシフトレバー
エンジンをかける際はシフトレバーの位置も関係してきます。まずは、オートマチック車から種類と意味を思い出しておきましょう。
・P(パーキング)
車を駐車する際に使用する位置です。Pにしただけで車が完全に停まるわけではないため、パーキングブレーキもかけることが必要となります。
・R(リバース)
車を後退させるときに使用する位置です。
・N(ニュートラル)
エンジンをかけたままの状態で止まることが可能です。エンジンの動力をタイヤに伝えないようにすることで車が停止します。
・D(ドライブ)
車を前進させる際に使用する位置です。もし横に1、2、3の数字がある場合には、1速、2速、3速のギアチェンジを意味しています。
・2またはS(セカンド)あるいはB(ブレーキ)
長い下り坂などエンジンブレーキをかけたい場面で使用し、ギアが2速から上にならないようになっています。CVT車ではS、ハイブリッド車ではBとなっています。
・L(ロー)
ギアが固定されており1速以上にならないため、セカンドよりもエンジンブレーキを強くかけたい急な下り坂などで使用します。
・OD(オーバードライブ)
オン、オフの切り替えが可能な最速ギアです。オンにしておけば自動でオーバードライブモードにシフトするようになっています。
マニュアル車のシフトレバー
マニュアル車のシフトレバーは主に数字で表示されており、1速が最小、5速が最大のギアです。6速タイプの車もありますが、4~5速が一般的です。走るスピードや道路の状況に合わせて、適切なギアを選びましょう。・N(ニュートラル)
エンジンを始動させるときの位置です。
・1速(ローギア)
車を走り出したり、強いエンジンブレーキが必要だったりする際に使用する位置です。
・2速(セカンドギア)、3速(サードギア)
加速する時やエンジンブレーキをかけて減速する時に使用する位置となります。
・4速(トップギア)、5速(オーバートップギア)
普通走行する際や高速で走行する際に使用する位置です。
・R(リバース・バックギア)
車を後退させる時に使用します。
エンジンをかける前の確認事項

1.車の周囲が安全か
2.タイヤの外観、空気圧に異常がないか
3.各種ランプや窓ガラスが汚れていないか
4.シート、ヘッドレスト、ルームミラー、ドアミラーの位置
5.すべてのドアがきちんと閉まっているか
6.全乗員がシートベルトを着用したか
7.エンジンキーのポジションをONにしたときの警告灯の状況
4.のシートはペダルを踏まなければいけないため調節を忘れることはないと思いますが、ヘッドレストはそれほど注意していないかもしれません。
ヘッドレストの中央に後頭部の中心がくる、またはヘッドレストと頭頂部が同じ高さであることが適切です。後ろから衝突された際に頭を支え頸を守る部分であり、不適切な位置だとむち打ち症のリスクが高まるため調節をしておきましょう。
また、定期的にメンテナンスノートに記載のある整備項目を定期点検することも大事です。
エンジンを長期間かけていない場合①
車は日々動かすことが前提となっており、期間が空けば空くほど故障リスクが高まります。半年以上放置した場合、エンジンをかける前にディーラーや整備工場にチェックしてもらうようにしてください。放置期間が1~3ヶ月程度の場合、注意すべきなのは以下の2つです。
・エンジン
1ヶ月以上乗っていない場合、エンジンの潤滑オイルが落下し部品の油膜がなくなり、空気に直接触れることで腐食が進みます。このままエンジンをかけると部品にキズがつき、エンジンの不調につながるでしょう。
エンジンオイルを交換することで各部品にオイルが回りやすくなるため、特に3ヶ月以上車に乗っていなかった場合にはエンジンオイルを交換することをおすすめします。
・バッテリー
車を長期間放置すると自然放電によりバッテリーが上がってしまいます。バッテリーの寿命は2~3年くらいですが、性能が低下しているとエンジン始動時にキュルキュルといった音がします。
ガソリン車、ハイブリッド車、電気自動車どれであっても、バッテリーの充電のため月に1回30分程度車を動かすと良いでしょう。
もしバッテリーが上がってしまった場合は、以下の方法で対処することができます。
・ロードサービスを呼ぶ
・ジャンプスターターにより自力で対処
・ブースターケーブルで他の車からバッテリーを充電してもらう
しかし、最悪の場合はバッテリーを交換しなければならないので注意しましょう。
エンジンを長期間かけていない場合②
長期間エンジンをかけていない場合に注意すべき点は他にもあります。・ガソリン
満タンにしておいたほうが劣化しにくいとはいえ、一般的に3ヶ月以上放置すると劣化が始まります。この場合にはガソリンを交換したほうが良いでしょう。
・タイヤ
長期間乗らないことにより、タイヤから空気が抜け、接地面周辺のゴムが歪んでいきます。エンジンをかける前にタイヤにひび割れがないか、空気圧に問題がないか確認しましょう。
エンジンのかけ方

ここからは、車の種類によるエンジンのかけ方について見ていきましょう。
オートマチック車
オートマチック車のエンジンのかけ方は以下の通りです。エンジンキーありの場合
1.ブレーキペダルを右足で踏む2.シフトレバーの位置が「P(パーキング)」になっているか確認
3.エンジンキーを挿入、このときの位置は「OFF (LOCK)」
4.エンジンキーをACC→ON→STARTまで回す
5.エンジンがかかった後、キーから手を離す(キーの位置は自動的に「ON」へ移動)
エンジンキーなし(スマートキー)の場合
1.ブレーキペダルを右足で踏む2.シフトレバーの位置が「P(パーキング)」になっているか確認
3.エンジンスイッチを押す
※スマートキーの場合、運転者がキーを携帯し作動範囲内にいれば、キーを取り出す必要はありません。
マニュアル車
マニュアル車のエンジンをかける場合の手順は以下の通りです。エンジンキーありの場合
1.サイドブレーキ/ハンドブレーキがかかっていることを確認2.クラッチを左足で床まで踏み込む
3.シフトレバーの位置を「N(ニュートラル)」にする
4.エンジンキーを挿入、このときの位置は「OFF (LOCK)」
5.エンジンキーをACC→ON→STARTまで回す
6.エンジンがかかった後、キーから手を離す
(キーの位置は自動的に「ON」へ移動)
エンジンキーなし(スマートキー)の場合
1.サイドブレーキ/ハンドブレーキがかかっていることを確認2.クラッチを左足で床まで踏み込む
3.シフトレバーの位置を「N(ニュートラル)」にする
4.エンジンスイッチを押す
※スマートキーの場合、運転者がキーを携帯し作動範囲内にいれば、キーを取り出す必要はありません。
なお、古いマニュアル車の場合はエンジン始動の際にクラッチを踏むことが必須ではないこともあります。
エンジンの切り方

オートマチック車
オートマチック車のエンジンを切る手順は以下の通りです。エンジンキーありの場合
1.ブレーキペダルを踏み、車を停止させる2.シフトレバーを「P(パーキング)」にする
3.ブレーキペダルを踏みつつ、パーキングブレーキをかける
4.エンジンキーを「OFF(LOCK)」まで戻す
エンジンキーなし(スマートキー)の場合
1.ブレーキペダルを踏み、車を停止させる2.シフトレバーを「P(パーキング)」にする
3.ブレーキペダルを踏みつつ、パーキングブレーキをかける
4.エンジンスイッチを押す
マニュアル車
マニュアル車のエンジンを切る手順は以下の通りです。エンジンキーありの場合
1.ブレーキペダルを踏み、車を停止させる2.シフトレバーを「N(ニュートラル)」にする
3.ブレーキペダルを踏んだまま、パーキングブレーキをかける
4.クラッチを踏みながらエンジンキーを「OFF(LOCK)」まで戻す
エンジンキーなし(スマートキー)の場合
1.ブレーキペダルを踏み、車を停止させる2.シフトレバーを「N(ニュートラル)」にする
3.ブレーキペダルを踏んだまま、パーキングブレーキをかける
4.エンジンスイッチを押す
エンジンをかけてすぐに警告灯が消えない場合は注意

それぞれの警告灯についても覚えておきましょう。
危険度が低めの警告灯
対処が必要ではあるものの、車の故障ではなく危険度としては低めの警告灯を紹介します。・半ドア警告灯
きちんと閉まっていないドアがある場合、赤色で点灯します。車が停まっている分には問題がありませんが、そのまま走らせた場合は軽い衝撃でドアが開くことがあるので危険です。
・シートベルト未装着者警告灯
シートベルトを装着していないときに赤色で点灯します。後部座席のセンサーがない場合もありますが、前部、後部に関わらずシートベルトの着用は法律上の義務です。
警告灯が点灯している場合には全乗員が正しくシートベルトを装着しているか確認しましょう。
・ガソリン残量警告灯
ガソリンが残り少ないときに黄色で点灯します。車によっては燃料計Eマーク付近に黄色のランプだけが点灯することもありますが、点灯した場合にはガソリンの給油が必要です。
危険度が中程度の警告灯①
危険度が中程度の警告灯を紹介します。エンジン始動時、機能の作動時以外での点灯は早急にディーラーや整備工場に確認してもらう必要があります。
・エンジン警告灯
エンジンに関連する機構、排気系統と吸気系統などに異常がある場合にオレンジ色で点灯します。
・ABS/ブレーキアシスト警告灯
ABSまたブレーキアシストが装備されている車にある警告灯です。
ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)とは、急ブレーキなどでタイヤがロックしないように防いでくれるものです。
ABS/ブレーキアシストが作動した時、もしくは異常があった場合に黄色で点灯します。
・エアバッグ警告灯、シートベルトプリテンショナー警告灯
エアバッグやシートベルトプリテンショナーがある車には警告灯も装備されており、作動時か異常時に赤色で点灯します。
シートベルトプリテンショナーとは、車の前方から正面衝突などによる強い衝撃を受けた際、装着しているシートベルトを瞬時に巻き取り、拘束性能を高めるものです。
・スリップ表示灯
急なカーブ、濡れた路面、砂利道などでタイヤがスリップしたときに点灯しているのは正常ですが、もしそれ以外の通常走行でも点灯し続けているのであれば異常とみなすことができます。
危険度が中程度の警告灯②
危険度が中程度であるとはいえ、すぐにディーラーや整備工場に確認する必要のない警告灯を紹介します。・ウォッシャー液警告灯
フロントガラスの汚れを取るためのウォッシャー液が不足すると、点灯します。ガラスが綺麗なら問題はなく、不足したからといって車が故障することもありません。
しかし、視界が妨げられたときに使用できないと事故の原因になる可能性もあります。点灯した場合には、ウォッシャー液を補充しましょう。
危険度が高い警告灯
危険度が高く、エンジン始動時以外で点灯したら車の走行を避け、至急ディーラーや整備工場に連絡すべき警告灯を紹介します。・ブレーキ警告灯
パーキングブレーキ解除後も点灯し続けているのであれば異常です。黄色で点灯している場合には、電子制御ブレーキシステムに異常が出ている可能性があります。
・エンジンオイルランプ(油圧警告灯)
エンジンオイルの油圧が下がると赤色で点灯しますが、無視するとエンジンが焼き付いてしまうこともあります。
・水温警告灯
エンジンの冷却水の温度が上がりすぎている時に赤色で点灯し、放置するとオーバーヒートの原因となります。
・バッテリーランプ、バッテリー警告灯(充電警告灯)
赤色で点灯し、放置するとバッテリーが上がって走行できなくなってしまいます。オルタネーター、ベルトなど他の充電系統の異常や充電が正常でない場合にも点灯します。
・電動パワーステアリング(EPS)警告灯
黄色か赤色で点灯します。この場合ハンドルが重くなり、操作が難しくなるため危険です。
・ハイブリッドシステム異常警告灯
ハイブリッド車や電気自動車で異常を検知したときに赤色で点灯します。
・マスターウォーニング
各システムで緊急度の高い異常が発生した時に赤色で点灯します。
エンジンがかからない場合

ここからは、それぞれの状況を説明しますので、自分の車のエンジンがかからない場合はどれに当てはまるのかを落ち着いて確認しましょう。
エンジンの故障
エンジンが故障している場合、当然ながらエンジンはかかりません。エンジンが故障する主な原因は、オーバーヒートです。エンジンが異常に熱くなりすぎることをオーバーヒートと呼び、要因は冷却システムの不具合、オイル漏れなどです。また、低速ギアで下り坂を走り続ける、真夏の過度な走行もオーバーヒートを引き起こす可能性があります。
水温計が「H」付近または超えているとオーバーヒート寸前ですので、兆候に気づいたら早急に安全な場所に車を停止させることが必要です。
エンジン以外の部品の故障
エンジン以外の故障によりエンジンがかからない場合は、以下の部品を確認しましょう。・ヒューズ
ヒューズが古くなっていたり、異常な電流から電気系統を守るために電気を遮断してヒューズが切れたりすると、エンジンがかからないことがあります。10年以上経過している車であれば注意が必要です。
・セルモーター
走行距離10万km以上、または10年以上経過した車はセルモーターの故障リスクが高まります。
セルモーターとは、エンジンを始動させるために必要なモーターのことです。エンジンをかけたときに「ガガガ」という音がするのは異常が発生している合図です。完全に故障した場合には、エンジンをかけようとした際に「カチッ」と音がするか無音のことが多いです。
・オルタネーター
20万~30万kmの走行に耐えられるものもありますが、走行距離10万kmを超えたら注意しておきたい部品です。
オルタネーターは車を動かすための電気を発電するため、故障してしまうと発電が止まります。こうなるとバッテリーの充電ができずバッテリーが上がってしまい、エンジンがかからなくなります。
単純な操作ミス
エンジンがかからないのは故障ではなく、以下のような単純な操作ミスという場合もあります。・ハンドルロックがかかっている
エンジンを切っている状態でハンドルを左や右に回そうとすると、ハンドルが固定されます。これは窃盗防止のためで、エンジンをかけることができなくなります。
解除するには、軽くハンドルを動かしながらキーを回すか、キーがない場合はプッシュスタートボタンを押しましょう。
・ガソリンがない(ガス欠)
ガソリンがないと車は動きませんので、まずは給油が必要です。
・バッテリーが上がっている
バッテリーが上がりやすいのは、停車中にエアコンを使い続けたり、駐車時に車のライトを消し忘れてつけっぱなしになっていた場合です。
バッテリーが上がってしまったら、ロードサービスを呼ぶか、ジャンプスターターにより自力で対処するか、ブースターケーブルで他の車からバッテリーを充電してもらうなどの方法を試してみましょう。
・シフトレバーの戻し忘れ
シフトレバーの位置がオートマチック車の場合は「P」、マニュアル車の場合は「N」以外だとエンジンはかかりません。駐車した際に戻し忘れていることがあります。
・ブレーキまたはクラッチの踏み込みが足りない
エンジン始動時にオートマチック車ならブレーキペダル、マニュアル車ならクラッチを踏むことが必要な車種の場合、踏み込みが甘いとエンジンがかかりません。
まとめ
- ①エンジンをかける前に車自体や周囲の安全を確認する
- ②エンジンのかけ方は、オートマチック車かマニュアル車か、またエンジンキーかスマートキーかで異なる
- ③エンジン始動時の警告灯の点灯は正常
- ④エンジンがかからない原因となるのは、エンジンの故障、エンジン以外の部品の故障、単純な操作ミスなどがある
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